JP2524273Y2 - エンジンのシール構造 - Google Patents

エンジンのシール構造

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JP2524273Y2 JP3294490U JP3294490U JP2524273Y2 JP 2524273 Y2 JP2524273 Y2 JP 2524273Y2 JP 3294490 U JP3294490 U JP 3294490U JP 3294490 U JP3294490 U JP 3294490U JP 2524273 Y2 JP2524273 Y2 JP 2524273Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はエンジンのシール構造に関し、詳しくはライ
ナーとシリンダブロツクと、シリンダヘツドとの接合面
に介装する金属製ガスケツトを使用するエンジンのシー
ル構造に関するものである。
[従来の技術] 水冷式エンジンのシリンダブロツクにシリンダースリ
ーブ(ライナー)が圧入された構造を有するエンジン構
造が、例えば、実開昭61−151057号公報に開示されてい
る。また、実開昭63−112261号公報にはシール部にビー
ドを設けた金属製シリンダヘツドガスケツトが開示され
ている。
[考案が解決しようとしている課題] 一般に鋳鉄製のライナーを鋳込んでいる軽合金製のエ
ンジンブロツクは、鋳造後に軽合金であるアルミニユー
ムブロツクと鋳鉄ライナーとの間に隙が僅かに残る。こ
の隙間幅は、ライナー内の爆発燃焼による収縮膨張と、
エンジン排気側と吸気側との温度分布の相違と、シリン
ダブロツクとシリンダヘツドとの間の温度分布の相違に
より増減するので締め付け方向に略直交する外力を受け
る結果、亀裂発生が起こる。また、金属製ガスケツトを
介在させてエンジンヘツドを締め付ける際に、金属製ガ
スケツトは締め付け方向に略直交する外力を受けるので
変形が発生し、シール性が問題となる。
図面に基づいて、この変形発生のメカニズムについて
説明すると、第4図は本願出願人の提案になる金属製ガ
スケツトの要部断面図であり、本図において、金属製ガ
スケツト1はヘツド側金属板2と基部側金属板3とをグ
ロメツト4において保持するようにして一体形成されて
いる。一方、ライナー10はシリンダブロツク12に鋳込ま
れており、熱膨張等に対応する隙間部11が設けられてい
る。このシリンダブロツク12の外側には冷却媒体の流路
となるウオータジヤケツト14が設けられている。
また、一点鎖線図示のエンジンヘツド17との間に介在
されてシールを行なう金属製ガスケツト1はライナー10
の接合面10aに当接する部分に丸ビート5を形成して締
め付け後に、接合面10aを押えるとともに、シリンダブ
ロツク12の接合面12aには段付ビード7が図示のように
当接してウオータ・ジヤケツト14内の水等が開口部14a
から流出しないようにしている。このように構成される
金属製ガスケツト1のヘツド側金属板2の上面及び基部
側金属板3の上面及び下面には気密性を確保するための
滑り摩擦抵抗が大きいフツ素ゴムコーテイング層80がコ
ートされており、エンジンヘツド17を矢印U方向に不図
示のボルトにより締め付けるようにして丸ビード5と段
付ビード7とが、夫々図示のように当接される。
しかしながら、丸ビード5と段付ビード7とヘツド側
金属板2は同様のフツ素ゴムコーテイング層80を形成し
ており、締め付け方向に直交する滑り摩擦力は全て同一
であるために、上述のライナー内の爆発燃焼による収縮
膨張にともなう隙間部11の幅寸法の増減と、エンジン排
気側と吸気側との温度分布の相違等により疲労が蓄積し
て行き、遂には丸ビード5と段付ビード7の間で変形が
発生してしまう。
同様に、金属製ガスケツト1を介在させてエンジンヘ
ツド17を締め付ける際に、締め付け方向に略直交する外
力を受けることになるので、丸ビード5と段付ビード7
の間で変形が発生することになる。このように変形が発
生すると段付ビード7及び丸ビード5によるシール性能
が無くなり、ウオータ・ジヤケツト14内の所定圧を有す
る水等が隙間部11を通りやがてクランクケースに入ると
いう問題点があつた。
したがつて、本考案は上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、金属製ガスケツトの変形発生
を防止して、鋳鉄製のライナーと軽合金製ブロツクとの
間の隙間にウオータ・ジヤケツト内の水等が侵入してク
ランクケースに入り込むのを防止するエンジンのシール
構造を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上述の課題を解決し、目的を達成するために、本考案
のエンジンのシール構造によれば、鉄系のライナーと軽
合金製のシリンダブロツクからなる第1接合面と、シリ
ンダヘツドの第2接合面とに対して金属製ガスケツトを
介装して構成されるエンジンのシール構造であつて、前
記金属製ガスケツトを、前記第1接合面に圧接される基
部側金属板と、前記第2接合面に圧接されるヘツド側金
属板とで形成するとともに、シリンダボア穴の周縁に形
成された前記ヘツド側金属板のグロメット部で前記基部
側金属板を保持し、前記基部側金属板に前記ライナーに
圧接される丸ビードと、前記シリンダブロツクに圧接可
能な段付ビードとを形成し、かつ、前記段付ビードとシ
リンダブロツクとの間の接触摩擦係数を、前記ヘツド側
金属板と前記基部側金属板との間の接触摩擦係数より小
さく設定したことを特徴としている。
[作用] 以上の構成により、エンジン排気側と吸気側との温度
分布の相違等により金属製ガスケツトに疲労が蓄積する
場合や、金属製ガスケツトを介在させてエンジンヘツド
を締め付ける際に、締め付け方向に略直交する外力を小
さい摩擦係数を有する摩擦低減層を形成した段付ビード
が滑ることで変形の発生を防止し、シール性を確保する
ように働く。
[実施例] 以下に、図面に基づいて本考案の一実施例を説明す
る。第1図は金属ガスケツト1の部分平面図であり、エ
ンジン基部側(ライナー側)から見た図である。本図に
おいて、ステンレス板からなる金属ガスケツト1はエン
ジン基部の外形と略同様の外形形状を有する一方、ライ
ナー内径と略同じ内径のボア穴1bとエンジンヘツド締め
付け用のボルトが挿通されるボルト穴1aと他の目的で使
用される穴1bを図示のように設けている。このボア穴1b
の周囲には丸ビード5と段付ビード7とが形成されてお
り後述のように夫々によりシールを行なうようにしてい
る。
次に、第2図は第1図のA−A矢視断面図であり、エ
ンジン基部とエンジンヘツドとの間に金属製ガスケツト
を介在させて締め付ける直前の様子を表している。ま
た、第3図は第1図のB−B矢視断面図であり、エンジ
ン基部とエンジンヘツドとの間に金属製ガスケツトを介
在させた様子を示したものである。先ず、第3図におい
て、気筒間には図示ようにウオータジヤケツト14を設け
ておらず、気筒間の寸法を最小にしている。このように
構成されるライナー10の当接面10aには丸ビード5のみ
が当接される。
次に、第2図において、金属製ガスケツト1はヘツド
側金属板2と基部側金属板3とを図示のように折り曲げ
られているグロメツト4において保持するようにされて
いる。一方、エンジンシリンダーであるライナー10はシ
リンダブロツク12に鋳込まれており、熱膨張等に対応す
る隙間部11が設けられている。このシリンダブロツク12
の外側には冷却媒体の流路となるウオータジヤケツト14
が設けられている。
また、一点鎖線図示のエンジンヘツド17との間に介在
されてシールを行なう金属製ガスケツト1はライナー10
の接合面10aに当接する部分に丸ビート5を形成してお
り締め付け後に、接合面10aを押えるとともに、シリン
ダブロツク12の接合面12aには段付ビード7が図示のよ
うに当接してウオータ・ジヤケツト14内の水等が開口部
14aから流出しないようにしている。
また、この段付ビード7を起点にする端部6は締め付
け後に外壁15上に当接されて水密性を確保する。このよ
うに構成される金属製ガスケツト1の全表面部には、前
処理により従来のフツ素ゴムコーテイング層80が設けら
れており、その後に、フツ素ゴムコート層8のコートが
される。この後に、基部側金属板3上には更に、膜厚さ
が約5ミクロンで滑り摩擦係数がフツ素ゴムコーテイン
グ層8の略半分のフツ素処理層9(F−34680と呼ぶ)
が設けられる。
ちなみに、このフツ素処理層9とフツ素ゴムコート層
8の滑り摩擦係数の実測を実機を想定して、エンジンヘ
ツドの締め付け力を3〜4トンにして、同一の変移量を
夫々得るに必要な滑り方向の加重を測定したところ、フ
ツ素ゴムコーテイング層8を施す場合において1.3トン
の時に、フツ素処理層9を施す場合では0.7トンであつ
た。即ち、フツ素処理層9はフツ素ゴムコーテイング層
8の約半分の滑り摩擦係数であることが確認された。
以上のように構成される金属ガスケツト1を介在させ
てエンジンヘツド17を矢印U方向に不図示のボルトによ
り締め付けて、丸ビード5と段付ビード7とが夫々図示
のように当接されるようにするが、この際に、丸ビード
5と段付ビード7とを形成する基部側金属板3には上述
のフツ素処理層9が形成されているので、締め付け方向
の矢印U方向に略直交する矢印V方向に段付ビード7が
滑り出して亀裂等の発生が防止される。
また、上述のライナー内の爆発燃焼による収縮膨張
と、エンジン排気側と吸気側との温度分布の相違等によ
り隙間部11の幅寸法が増減した場合にも段付ビード7が
適宜移動して、丸ビード5と段付ビード7の間に亀裂が
発生することを防止する。この結果、段付ビード7によ
るシール性能が保たれ、ウオータ・ジヤケツト14内の所
定圧を有する水等が隙間部11を通りやがてクランクケー
ス内に入ることが無くなる。
以上のように、金属製ガスケツトの変形発生を防止し
て、鉄系のライナーと軽合金製ブロツクとの間の隙間に
ウオータ・ジヤケツト内の水等が侵入してクランクケー
スに入り込むのを防止することができる。
[考案の効果] 以上説明したように、本考案によれば、金属製ガスケ
ツトの変形発生を防止して、鉄系のライナーと軽合金製
ブロツクとの間の隙間にウオータ・ジヤケツト内の水等
が侵入してクランクケースに入り込むのを防止するエン
ジンのシール構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は金属ガスケツト1の部分平面図、 第2図は第1図のA−A矢視断面図、 第3図は第1図のB−B矢視断面図、 第4図は本願出願人の提案になる金属製ガスケツトの要
部断面図である。 図中、1…金属ガスケツト、2…ヘツド側金属板、3…
基部側金属板、4…グロメツト、5…丸ビード、7…段
付ビード、8…フツ素ゴムコート層、9…フツ素処理
層、10…ライナー、11…隙間、12…シリンダブロツク、
14…ウオータ・ジヤケツト、17…エンジンヘツド、80…
フツ素ゴムコーテイング層である。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄系のライナーと軽合金製のシリンダブロ
    ツクからなる第1接合面と、シリンダヘツドの第2接合
    面とに対して金属製ガスケツトを介装して構成されるエ
    ンジンのシール構造であつて、 前記金属製ガスケツトを、前記第1接合面に圧接される
    基部側金属板と前記第2接合面に圧接されるヘツド側金
    属板とで形成するとともに、 シリンダボア穴の周縁に形成された前記ヘツド側金属板
    のグロメット部で前記基部側金属板を保持し、前記基部
    側金属板に前記ライナーに圧接される丸ビードと、前記
    シリンダブロツクに圧接可能な段付ビードとを形成し、 かつ、前記段付ビードとシリンダブロツクとの間の接触
    摩擦係数を、前記ヘツド側金属板と前記基部側金属板と
    の間の接触摩擦係数より小さく設定したことを特徴とす
    るエンジンのシール構造。
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CN102159858B (zh) * 2008-09-18 2014-03-26 日本密封垫株式会社 气缸盖衬垫

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