JPS598752B2 - 穀物自動乾燥方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一個からなる起動ボタンの押圧操作のみによシ
、穀物の投入操作、穀物の循環乾燥操作、乾燥風温度の
規制操作および停止操作を総て自動的に達成させて所定
含水率の乾燥穀物を人為操作に頼ることなく一貫した自
動操作によって容易に得ることができる穀物自動乾燥方
法に関する。

収穫した穀物を所定含水率をもった穀物とするために穀
物乾燥機が使用されていることは良く知られている。

そして上記穀物は乾燥機と昇降機とに亘り循環される過
程で、起成された乾燥風を浴び乾燥されることも知られ
ている。

ところで従前の乾燥方法にあっては、先ず収穫した穀物
の初期含水率を含水率測定装置で測定した後、実験例に
従い大体の乾燥時間を計算してタイマー装置により乾燥
時間を設定し、次いで昇降機の切替シャッターを手動で
投入側へ切替えた後、クラッチ装置を中立状態に操作し
、起動ボタンを押圧して電動機を稼動し、再びクラッチ
装置を手動操作で循環状態（繰出口−ル回転）ならしめ
る一方、熱源装置を点火させ、送風機を始動させて乾燥
風を起成して循環乾燥作業を営ませると共に、上記循環
乾燥作業中にあっては、作業者は常に熱源装置への燃料
供給量を調節しながら適正温度の乾燥風を得る様にして
最後の含水率測定を行い、目的の乾燥穀物が得られたと
ころで熱源装置や電動機の作動を停止させ、乾燥を終了
するように操作していたものである。

従って上述のような穀物乾燥作業は総て作業者の手動操
作と長年に亘る経験上の勘に頼っていたから、熟練しな
い作業員によった場合には切替シャッターを投入側に移
行させない中に電動機を始動して穀物の投入操作を行っ
た為に穀物が作業場へ排出されたシ、或はクラッチ操作
の順序を間違えて乾燥の始動が中々できなかったシ、更
には熱源装置の始動や乾燥風の温度設定を適正に維持さ
せること等ができない多くの事故を起し、誰でもが簡単
に穀物の乾燥作業を営むことができる乾燥方法の出現を
強く望まれていたものである。

本発明は前記に鑑み、何等熟練した作業員でなくても単
に起動ボタンを１回だけ押圧しさえすれば、以後は順序
よく各部の装置が始動して乾燥機内′＼所定量の穀物を
投入でき、然かも所定量投ノされた穀物は逐次乾燥機内
を循環される過程において乾燥条件に合うように規制調
節された乾燥厠を浴びて所期含水率となる如く自動乾燥
がなされるようにした穀物自動乾燥方法を提供しようと
したものであって、以下に本発明に係る穀物自動乾燥方
法を図面に示された装置について説明する。

１は適宜の型態からなる乾燥機９の一側壁に設けられた
起動ボタンであり、２は昇降機７により揚送された穀物
を前記乾燥機９に投入させるだめのシャッター切替装置
であって、前記シャッター切替装置２は起動ボタン１の
押圧操作で作動されシャッターを投入側へ自動的に切替
るようになってお９、然かもシャッター切替装置２は通
電作用で動作される電磁石又は正逆回転モータから成シ
立っている。

３は切替シャッターが確実に投入側に移行された事を確
認するだめの確認装置であって表示ランプが備えられて
いる。

４は上記確認装置３を使用しない場合に用いられる遅延
装置であり、該遅延装置４は次の電動機５と直列に接続
されて或る時間差をおき電動機５が自動的に稼動される
ものである。

６は乾燥機９内に装備された吸引排風機であシ、７は乾
燥機９の一側に立設された昇降機、８は乾燥機９の上部
に横設され然かも一端は切替シ・ヤツターを介して昇降
機７に接続された搬入装置である。

そして上記吸引排風機６、昇降機７および搬入装置８は
夫々電動機５と連動されていて電動機５の始動により順
次始動されるようになっている。

１０は穀物が乾燥機９内に満量状態をもって投入された
事を検知するだめの満量検知装置であって、該装置１０
は乾燥機９の収容室一側壁に設置されている。

１１は前記満量検知装置１０と直列状に接続された遅延
装置であって、満量状態を検知した後１〜３分間位の時
間差をおいて乾燥機９内の籾流路末端位置に複数軸架さ
れた繰出口−ルを回転させるための繰出装置１２が稼動
する如く設定してある。

該繰出装置１２は前記電動機５から動力を受けるもので
ある。

１３はバーナ等からなる熱源装置であって、該装置は乾
燥機９内に設定され、上記繰出装置１２の稼動と同時に
燃料が熱源装置１３に給油されて自動点火され燃焼焔の
発生で乾燥風を起成し、繰出装置１２の作動で乾燥機９
内を竪流下する穀物に浴びせて乾燥作用を遂行せしめる
。

１４は循環乾燥作業中の穀物の含水率を一定時間毎に検
出して含水率の状況に応じ自動的に熱源装置１３への燃
料供給量を増減調節させるだめの時間毎含水率測定装置
であり、１５は穀物が終了含水率となったことを検知す
るだめの終了含水率検知装置である。

１６は熱源装置１３の作動を停止させるための熱源停止
装置であって、該装置により熱源装置１３への燃料供給
を断つ様にする。

１７は熱源装置１３の作動が停止１〜だ以後にあっても
３〜１０分間に亘り電動機５、昇降機７、吸引排風機６
および繰出装置１２、搬入装置８を稼動させておくだめ
の遅延装置であって、上記設定時間の経過後は停止装置
１８７５Ｅｌｆｆ動的に作動して電動機５を停止させ総
ての作動部材の運転を停止させて乾燥作業を終了する。

前述した各装置は一貫して順次連動できるように接続さ
れている。

次に本発明方法の作用を説明する。

今本方法により籾を乾燥させたい場合には、終了含水率
検知装置１５の数値を１５，５％に、又麦の場合には１
３．５％と云うように目的の最終含水率を設定した後、
起動ボタン１を押圧すれば、シャッター切替装置２が作
動して切替シャッターを投入側に切替える。

この様に切替シャッターが投入側となったことを確認装
置３が確認するか若しくは切替えた後遅延装置４で１〜
２秒経過すると電動機５力烟動的に運転を開始し、吸引
排風機６、昇降機７および搬入装置８を順次回転させて
供給された穀物を昇降機７、搬入装置８を経て乾燥機９
内へ自動的に投入する。

この様にして穀物が乾燥機１内へ順次投入されることで
満量となった事を満量検知装置１０が検知したら手動に
よる昇降機７への穀物供給作業を停止すると共に１〜３
分位の時間差をおき繰出装置１２および熱源装置１３が
始動し、乾燥機９内に投入された穀物を繰出装置１２に
より順次籾流路中を整流下させ乍ら循環せしめると共に
起成された乾燥風を穀物に浴びせて乾燥作業を続行する
。

上記のような乾燥作用の継続中にあっては、一定時間毎
に時間毎含水率測定装置１４によ９その時の含水率力泪
動的に測定され、これが含水率の数値状態に応じて熱源
装置１３への燃料供給量が自動的に調節され、適正な乾
燥条件に合った温度の乾燥風を噴送して乾燥作業を営む
。

そして終了含水率検知装置１５が最初設定した最終含水
率の数値を検知すると熱源装置１３への燃料供給を直ち
に停止し乾燥作用を終了させる。

ところが上記の乾燥終了後にあっても遅延装置１７によ
り電動機５、吸引排風機６は運転を３〜１０分間継続さ
れるので、滞熱状態の熱源装置１４は常温風を浴び冷却
され火災発生事故を皆無ならしめる。

そして３〜１０分間経過した後、遅延装置１７の作動が
停止すると停止装置１８の働きにより全作動部材への通
電が断たれ、乾燥作業を完全に終了するものである。

要するに本発明は、前述のような方法により穀物を乾燥
するようにしたから、 ■ 乾燥ボタン１の押圧操作以後は、作業員は単に穀物
を昇降機７へ供給する操作を行うのみで穀物の投入作業
、乾燥作業、終了作業を総て自動的に順序よく遂行して
穀物の自動乾燥を正確かつ迅速に達成させることができ
る。

■ 一回の操作で穀物の投入条件から乾燥条件まで作業
員の判断、計算等もなく順次遂行されるので、切替シャ
ッターの切替操作忘れや手順操作ミスの発生を確実に防
止し、誰人といえども熟練を要することなく希望する含
水率の乾燥穀物を簡単に得ることができる。

■ 投入作業中にあっては穀物の投入量が満量となった
事を満量検知装置１０で作業者に知らせることか確実に
できるので、余分の穀物を乾燥機９内へ投入させる事故
を皆無ならしめると共に、昇降機７や搬入装置８内に余
分の穀物の滞留を防止できる。

■ 乾燥継続中にあっては、一定時間毎に穀物の含水率
を時間毎含水率測定装置１４で検知し、熱源装置１３へ
の燃料供給量を自動調節できるから、常に乾燥条件に見
合った温度の乾燥風を穀物に浴びせて良質の乾燥穀物を
得ることができる。

■ 熱源装置１３の作動が停止された以後にあっても所
定時間常温風を熱源装置１３に浴びせて冷却するから残
火の発生や余熱による火災発生事故を完全に防止できる
。

等多くの効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明方法を実施した装置の一例を示すブロック
図である。 １・・・起動ボタン、２・・・シャッター切替装置、３
・・・確認装置、４・・・遅延装置、５・・・電動機、
６・・・吸引排風機、７・・・昇降機、８・・・搬入装
置、９・・・乾燥機、１０・・・満量検知装置、１１・
・・遅延装置、１２・・・繰出装置、１３・・・熱源装
置、１４・・・時間毎含水率測定装置、１５・・・終了
含水率検知装置、１６・・・熱源停止装置、１７・・・
遅延装置、１８・・・停止装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 起動ボタンの押圧操作でシャッター切替装置を始動
   して投入状態なら圀た後、確認装置或は遅延装置を経て
   電動機を稼動させ、吸引排風機、昇降機、搬入装置を順
   次回転して穀物を乾燥機へ供給し、次いで上記穀物が乾
   燥機内に満量状態となるよう供給され、それを満量検知
   装置が検知したら繰出装置、熱源装置を遅延装置を経て
   順次連続的に始動して起成された乾燥熱風を繰出装置に
   より乾燥機内を循環流通する穀物に浴びせ乾燥作業を続
   行させると同時に、上記乾燥継続中にあっては時間毎含
   水率測定装置で一定時間毎の含水率を測定しながら乾燥
   風温度を制御して最終の乾燥含水率に仕上げると共に、
   前記最終含水率となったことを検知装置で検知したら熱
   源装置のみを停止させ、或る時間差をおいだ後総ての動
   作を自動的に停止させたことを特徴とする穀物自動乾燥
   方法。