JPS598630Y2 - 傾斜路付浴槽 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は身障者、老年者、虚弱者、病後療養者、など
足腰、立居振舞の不自由な者（以下、身障者等という）
の入浴に適した浴槽に関するものである。

身障者等の入浴は、足腰が不自由なため、通常の構造の
浴槽では浴槽への出入りを自力で行うことが難かしく危
険でもあり、付添人の助力を必要としている。

しかしながら、付添人の人手不足という単純な外的要因
と自力で入浴し、入浴の楽しさを味合ったり、入浴動作
をトレーニングの１つとして治療に当るなどの内的要因
により、身障者などが自力で安全に入浴できることが望
まれている。

この考案は、上記のような事情にかんがみ考案されたも
ので、浴槽本体と、浴槽本体への出入を補助する傾斜路
と洗場とを合或樹脂などの戒形材により或形してなるこ
とを要旨とするものであり、前記傾斜路に座位状態で座
り、前記傾斜路に沿って座りながら前進、後退すること
により身障者等が自力で浴槽本体へ出入でき、安全、快
適に入浴を楽しめるようにし、さらに洗場を付設するこ
とにより現場施工の簡略化を図るようにしたものである
。

次にこの考案を図示の実施例により詳細に説明する。

第１図の第１実施例は、浴槽本体１と傾斜路２とを洗場
３−の二方に対し平面Ｌ形に配置し、全体の平面形状を
方形にまとめたものである。

浴槽本体１、傾斜路２、洗場３はいずれもＦＲＰなどの
合或樹脂、ホーロー、ステンレススチール等の或形材に
より一体に或形されるか、または、各々別体に或形され
三者を適宜接合するか、あるいは二者を一体、他を別体
として接続するようにしてもよい。

浴槽本体１は、側壁１１の角隅部が欠除され、この欠除
された部分に傾斜路２が平面Ｌ形に連接している。

傾斜路２は階段２１と、その両側を囲む側壁２２とを有
し、側壁２２は浴槽本体１の側壁１１の延長部分となっ
ており、傾斜路２の上縁部２３も浴槽本体１の上縁部１
２の延長部分として構或されこれら上縁部１２，２３は
さらに洗場３の上縁部３１に延長されている。

階段２１の上段踊り場２４は洗場３の床３２に連らなり
、下段踊り場２５は、浴槽本体１の底部１３に連らなる
。

階段２１は、勾配がゆるやかに形或してあり、側壁２２
の中間部分に段部２２ ａが形或され、この上面に手摺
り２６が取付けてあり、階段２１を上下する際、すべり
落ちないよう手摺りに伝わるようになっている。

階段２１の踏面２１ ａに対し中間面２ｌ ｂは上向き
傾斜で連接してあり、境界縁２１ ＣはＲ面となって、
座位状態ですべりながら昇降できるようになっている。

洗場３と浴槽本体１とは、境界縁３３をＬ形延長部３３
ａを有し、この延長部が傾斜路２の境になっている。

傾斜路２と洗場３とを有する浴槽本体１は、埋込設置さ
れ、浴槽本体、傾斜路、洗場は出入口を傾斜路の上段踊
り場側又は洗場側に有する側壁（図示せず）で゛囲まれ
て、浴室を構或する。

尚、側壁は腰高状のものとして側壁を立上らせたハーフ
ユニツｌ・形或としてもよい。

以上述べたような構或の洗場を有する傾斜路付浴槽に入
浴する場合について説明すると、入浴する身障者等は、
洗場経由又は直接に傾斜路の上段踊り場２４（洗場３の
床３２と面一）に座り、階段２１をすりながら浴槽本体
１方向へ手摺りに掴まって降りれば、浴槽本体１へ達す
ることができ、入浴を行い、再び階段２１をすりながら
昇れば、自力で入浴を行うことができる。

なお、浴槽の水位は、階段２１の中段又は上段部分まで
となっている。

第２図の第２実施例は、浴槽本体１の一方を開放し、傾
斜路２を連設したもので、洗場３は境界線３３を介して
浴槽本体と傾斜路とに接しているもので、傾斜路２の階
段２１の両側の段部２２ ａの上面には複数個の握り２
７が一体に突出して手摺りの作用をなすようになってい
る。

その他の構或及び作用・使用要領などは前記第１実施例
と同様であるから同一部分には同一符号を付して説明を
省略する。

第３図の第３実施例は、上縁部１２に手摺り１４を設け
た浴槽本体１に対し、傾斜路２Ａ，２Ｂを二列併設し、
併設した傾斜路２ Ａ，２ Ｂの中間に洗場３を介在せ
しめ、全体の平面形状を方形としたもので、一方の傾斜
路２Ａは階段構戊、他方の傾斜路２Ｂは、すべり台２８
を有する構或になっている。

そして洗場３は、境界縁３３を介して浴槽本体１、傾斜
路２Ａ，２Ｂに連接し、すべり台２８にも側壁２２の中
間段部２２ ａと上段踊り場２９が形或され、階段２１
を伝わっての入浴、すべり台２７をすべっての入浴いず
れの入浴動作も任意に伝えるようになっている。

なお、第３実施例において、前記第ｌ実施例と同様の構
或部分には、同一符号を付し説明を省略する。

以上述べたように、この考案によれば浴槽本体に対し、
傾斜路を設け、この傾斜路の補助により身障者等が自力
で入浴できるようにして、さらに洗場を付設することに
より現場施工における洗場の設置を省略することができ
、全体を合或樹脂、金属などの戊形材で或形することに
より工場における大量生産を可能とし、現場施工を大幅
に省力化できるなど、身障者等の入浴に適した傾斜路付
浴槽として多大の利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図は、各々、この考案の第１実施例から
第３実施例を示す斜視図である。 １・・・・・・浴槽本体、２・・・・・・傾斜路、２Ａ
，２Ｂ・・・・・・傾斜路、３・・・・・・洗場。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 浴槽本体と、浴槽本体への出入を補助する傾斜路と、洗
   場とを合成樹脂などの或形材により或形してなることを
   特徴とする傾斜路付浴槽。