JPS598376B2 - プライマ−を塗布した金属の接着方法 - Google Patents

プライマ−を塗布した金属の接着方法

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JPS598376B2
JPS598376B2 JP6830177A JP6830177A JPS598376B2 JP S598376 B2 JPS598376 B2 JP S598376B2 JP 6830177 A JP6830177 A JP 6830177A JP 6830177 A JP6830177 A JP 6830177A JP S598376 B2 JPS598376 B2 JP S598376B2
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JP
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primer
polyamide resin
nylon
terminal amino
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JP6830177A
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義夫 橋爪
裕司 加治
浩一 母里
有一 原田
吉信 応矢
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリアミド樹脂を用いてプライマーを塗布した
金属を接着させる方法に関するものであり、特にプライ
マーを塗布した金属同志を強固に接合させる方法として
有効であるが、それにのみ限定されることなくプライマ
ーを塗布した金属と他物質との接着方法としても有効で
ある。
金属を接合するには、パテ止め、リベット接合、溶接、
ロウ付、ハンダ付などの方法もあるが、接着剤による接
合方法は他の方法にない優れた点が多いため接着剤の進
歩とともに近年その用途が急速に広がりつゝある。
また接着剤としては、大気汚染に関する溶剤規制の動き
と、接着ラインの省力化および高速化の進みと相まつて
ホットメルト接着剤の伸びが極めて大きい。従来、種々
あるホットメルト接着剤のうちポリアミド樹脂(ナイロ
ン)は、ガラス、木材、紙、繊維、各種プラスチックス
に対して良好な接着剤として知られているが、特に金属
に対して優れた接着性を有するため金属用ホットメルト
接着剤として広く使用されており、ポリアミド樹脂を2
枚の金属板の間や金属板と他物質との間にはさんで加熱
圧着することによつてそれらを接合させることはよく知
られている。
金属はその表面にしばしば金属表面の保護、腐食防止、
印刷性の向上、さらには接着剤の金属への密着性改善の
立場から種々の合成樹脂系塗料がプライマーとして塗布
されている。
これらプライマーを塗布した金属を従来使用されている
ポリアミド樹脂を用いて接着しても必らずしも充分な接
着強度が得られなかつたり、接着強度のバラツキが大き
かつたりする場合が多い。本発明者らは、あらかじめプ
ライマーを塗布してある金属をポリアミド樹脂を用いて
強固に接着させる方法について鋭意検討した結果、ポリ
アミド樹脂の末端アミノ基濃度が接着強度に大きく影響
することを見出し本発明に到達したものである。
即ち、本発明は末端アミノ基濃度が2.5×lo−5m
ol/ y以上で、末端アミノ基濃度/末端カルボキシ
ル基濃度の値が約0.4以上であつて好ましくは0.5
以上で、かつ数平均分子量が7000〜30000のポ
リアミド樹脂を用いて、プライマーを塗布した金属をホ
ットメルト接着させることを特徴とする接着方法である
。ポリアミド樹脂は分子内にアミド基、アミノ基、カル
ボキシル基といつた極性基を有しているため金属との接
着性が優れていると云われている。
アミド基濃度やカルボキシル基濃度と金属に対する接着
強度との関係については、例えば、A.F.Lewis
(J.Appl.POlyTrl.Sci.、6(23
)、S35(1962))やC.E.Frankら(I
nd.Eng.Chem.、44(7)、1600(1
952))により既に明らかにされているが、これらは
プライマー塗布等の表面処理をしていない金属に対する
接着強度についてであり、プライマーを塗布した金属に
ついてはこれらの関係は成り立たない。本発明における
、ポリアミド樹脂の末端アミノ基濃度と接着強度とが関
係する原因は明らかでないがアミノ基とプライマー中の
カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基、水酸
基等との相互作用による化学結合に起因するものと考え
られる。従来から一般的に使用されているポリアミド樹
脂がプライマーを塗布した金属の接着剤として適さない
のは、ポリアミド樹脂を製造する際、一般には酢酸やア
ジピン酸等の有機酸を分子量調整剤として使用している
ため、得られるポリアミド樹脂は末端カルボキシル基濃
度が大きく、末端アミノ基濃度が小さくなつているため
であると云える。本発明に使用されるポリアミド樹脂は
、末端アミノ基濃度が2.5×10−5m01/7以上
で、末端アミノ基濃度/末端カルボキシル基濃度が約0
.4以上であつて好ましくは0.5以上で、かつ末端基
濃度から計算した数平均分子量が7000〜30000
であることが重要である。末端アミノ基濃度としては2
.5X10−5m01/t以上であることが必要であり
、4.0X10−5m01/V以上であることが特に好
ましい。この値は大きいほど接着強度が大きくなるので
数平均分子量が7000より少さくならない範囲で大き
いほどよい。2.5×10−5m01/7未満では充分
な接着強度が得られない。
また、末端アミノ基濃度/末端カルボキシル基濃度の値
は約0.4以上であつて好ましくは0.5以上であるこ
とが必要で、この値が大きいほど接着強度は大きくなり
好ましいが5.0を越えると顕著な接着強度の向上効果
は認められなくなるので、0.4〜5.0の範囲にあれ
ば充分であり、0.4未満では満足しうる接着強度が得
られない。数平均分子量は7000〜30000である
ことが必要であり、7000未満ではポリアミド樹脂自
体の機械的強度が小さく、充分な接着強度が得られず、
30000を越えると溶融粘度が大きくなり作業性に難
点が生じ好ましくない。本発明に使用されるポリアミド
樹脂の種類としては特に制限はなく、ナイロン12、ナ
イロン11およびナイロン6・10で夫々代表されるよ
うな、ω−ラクタム、ω−アミノ酸およびジアミンとジ
カルボン酸からつくられるいわゆる単独ナイロン、ダイ
マー酸ベースのナイロン、2種以上のポリアミド形成可
能な単量体よりつくられる各種共重合ナイロン、また2
種以上のこれらナイロンのブレンドしたものなどいずれ
も使用可能であり、使用目的に合致したポリアミド樹脂
を任意に選択することができる。但し、高融点のポリア
ミド樹脂ではホツトメルト接着の際に高温に加熱せねば
ならずそのために樹脂の劣化、プライマーの変質がおこ
ることがあるので、融点が230℃以上のポリアミド樹
脂は好ましくなく、融点が200℃以下のものが特に好
ましい。また融点が80℃以下のポリアミド樹脂では、
接合部の耐熱性に問題があり実用的ではない。
これらポリアミド樹脂をつくる方法としては、公知の重
合法が適用できるが、分子量調整剤として添加する酢酸
、アジピン酸等の有機酸やヘキサメチレンジアミン等の
アミンの添加量と重合反応率をコントロールして、末端
アミノ基濃度、末端アミノ基濃度/末端カルボキシル基
濃度および数平均分子量が本発明の範囲内に入るように
調整することが必要である。また、2種以上のポリアミ
ド樹脂をブレンドする場合は、原料ポリアミド樹脂の末
端アミノ基濃度、末端アミノ基濃度/末端カルボキシル
基濃度および数平均分子量は本発明の範囲外であつても
問題はないが、ブレンドして得られたポリアミド樹脂の
それらの値は本発明の範囲内に入るようにしなければな
らない。なお、これらポリアミド樹脂に対して必要に応
じ少量の酸化防止剤、熱安定剤、可塑剤、染料などを添
加してもよい。
また、本発明者らは、さきに金属に対する接着性と耐久
性の優れた接着剤としてポリアミド樹脂にエチレン一酢
酸ビニル共重合体を配合した接着剤組成物を特開昭50
−10332号公報に開示して提供したが、本発明のポ
リアミド樹脂にエチレン一酢酸ビニル共重合体を配合し
て使用することは可能であり、その効果としては、エチ
レン一酢酸ビニル共重合体を配合しない場合と比較して
、接着強度のバラツキが非常に小さくなり、接着安定性
がより改善されることを見出した。本発明におけるポリ
アミド樹脂は作業性の面からフイルム状にして使用する
のが好ましいが、ペレツト、粉末、フイラメント等夫々
使用目的に応じた加工品に成形して使用することができ
る。
本発明方法は、鉄、アルミニウム、銅、亜鉛、錫、ニツ
ケル、マグネシウム等もしくはそれらの合金およびそれ
らの金属メツキしたもの、さらにはそれらの表面をクロ
ム酸、リン酸等で化学処理した金属等の表面にプライマ
ーを塗布した金属に有用であり、これらプライマーを塗
布した金属同志の接着に好適であるが、プライマーを塗
布した金属とガラス、陶器、木材、紙、繊維、各種プラ
スチツクス等の他物質との接着にも適用できる。金属表
面に塗布するプライマーとしては、例えば塗料便覧編集
委員会編、塗料便覧737〜745頁(昭和40年)、
日刊工業新聞社発行や日本鉄鋼協会編、鉄鋼便覧127
3〜1274頁(昭43年)、丸善発行に記述されてい
る合成樹脂塗料でカルボキシル基、エポキシ基、イソシ
アネート基、水酸基等をその組成中に含むフエノール樹
脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、アルキツド樹脂系塗料
、変性ビニル系塗料等が使用可能である。また、ポリア
ミド樹脂と金属との接着強度の向上を目的として、例え
ばフエノールーフオルムアルデヒド系プライマー(特公
昭34−1089号)、フエノール樹脂−エポキシ樹脂
系プライマー(特公昭48−2922号、特公昭481
8929号、特公昭50−25928号、特開昭50−
109929号)、エポキシ樹脂−イソシアネート化合
物系プライマー(特公昭5023413号、特公昭50
−23414号)、塩化ビニル一酢酸ビニル共重合体系
プライマー(特開昭49−8533号)等種々のものが
提案されているが、これら特殊なプライマーも使用する
ことができる。
本発明における接着方法は、被着体間にポリアミド樹脂
をはさみ、ポリアミド樹脂が溶融し、かつこの溶融ポリ
アミド樹脂がその接着面からはみ出すことのない温度と
圧力と時間を加えた後、これら全体を冷却し、圧力を解
放することによつて接着を完了する。
接着条件として、加熱温度は用いるポリアミド樹脂の軟
化温度以上が必要で通常90〜300℃である。接着時
間は製缶工程における缶体のサイドシーム接着のような
非常に高速での接着以外は一般に数秒〜数分である。圧
力は溶融したポリアミド樹脂が被着体に対して充分接触
できる圧力であればよく0.2〜20kg/Cd程度で
普通は充分である。接着強度は接着条件の影響を受ける
ので、接着の目的、用途等に応じて温度、時間、圧力を
設定する必要がある。以下に、実施例を挙げ本発明を具
体的に説明する。
各例中「部」はすべて「重量部」である。なお、ポリア
ミド樹脂の末端アミノ基濃度と末端カルボキシル基濃度
は公知の滴定法により定量した。数平均分子量は末端基
濃度から計算した。また融点は示差走査熱量計,(DS
C)で測定した。実施例 1ε一カプロラクメム33部
、ヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩(ナイロン6
・6塩)33部、ω−ラウロラクメム33部と水10部
、さらに分子量調整剤としてアジピン酸またはヘキサメ
チレンジアミンの所定量を4tのオートクレーブに入れ
、窒素ガスで置換後圧力が20k9/Cdを越えないよ
う放圧しながら260〜280℃に昇温した。
20k9/Cd加圧下4時間同温度を保持した後、3時
間で放圧し常圧にもどした。
窒素ガスの流通下、さらに2〜6時間同温度を保持し重
合を完了した。分子量調整剤の種類と添加量、重合温度
および窒素ガス流通下の重合時間をコントロールして末
端アミノ基濃度、末端カルボキシル基濃度およびこれら
の比の異なる種々のナイロン6/6・6/12三元共重
合体(融点123〜128℃)を合成した。このように
して得られたポリアミド樹脂を180℃、5分、100
1<g/Cdでプレスして厚さ80μのフイルムを作成
した。
次に塩化ビニル一酢酸ビニル−マレイン酸共重体(変性
ビニル系塗料)をプライマーとして塗布した厚さ0.5
m7R.のアルミニウム板の間に前記フイルムをはさみ
、180℃、20秒、5kg/Cdで加熱圧着を行つた
室温に冷却、放圧後、ASTMDl876−61Tに準
じて引張速度100mm/分で20℃、65%RHの雰
囲気下でT剥離強度を測定した。使用したポリアミド樹
脂の性状とT剥離強度との関係を第1表に示した。
実施例 2 実施例1のナイロン6・6塩の代りに、ヘキサメチレン
ジアミンースベリン酸塩(ナイロン6・8塩)、ヘキサ
メチレンジアミン−セバシン酸塩(ナイロン6・10塩
)およびヘキサメチレンジアミン−ドデカン2酸(ナイ
ロン6・12塩)を用い、他は実施例1と同じ重合方法
により、ナイロン6/6・8/12、ナイロン6/6・
10/12およびナイロン6/6・12/12の三元共
重合ポリアミドを合成した。
これらポリアミド樹脂を用いて実施例1と全く同じ方法
でフイルムを作成し、接着試験を行つた。
第2表に使用したポリアミド樹脂の組成、性状とT剥離
強度の測定結果を示した。実施例 3 実施例1の実験番号6のナイロン6/6・6/12と実
施例2の実験番号12のナイロン6/6・12/12を
夫々50部づ\を小型押出機を用いて150℃で混練ブ
レンドし、末端アミノ基濃度(A)6.23×10−5
m01/7、末端カルボキシル基濃度(B)7.86×
10−5m01/7、A/BO.76、数平均分子量1
4200のポリアミド樹脂ブレンド物を得た。
このポリアミド樹脂を用いて実施例1と全く同じ方法で
、フイルムを作成し、接着試験を行つたところ、T剥離
強度は11.2kg/25mmであつた。
実施例 4実施例1の実験番号5のナイロン6/6・6
/12の80μのフイルムを、エポキシーフエノール樹
脂塗料をプライマーとして塗布した厚さ0.5中の軟鋼
板の間にはさみ、220℃、20秒、5kg/Cdで加
熱圧着を行つた。
室温に冷却放圧後、実施例1と同じ方法でT剥離強度を
測定したところ11.0kg/25mTLであつた。比
較のため、実施例1の実験番号2のナイロン6/6・6
/12について全く同じ接着試験を行つたところT剥離
強度は1.3kg/25mmと非常に小さかつた。
実施例 5 ω−ラウロラクメム100部と水10部を4tオートク
レーブに入れ、窒素ガスで置換後、圧力が20kg/C
riiを越えないよう放圧しながら280℃に昇温した
20kg/Cd加圧下で7時間280℃を保持した後、
3時間かけて放圧し常圧にした。
その後窒素ガスの流通下さらに2時間280℃を保持し
重合を完了した。得られたナイロン12のホモポリマー
は末端アミノ基濃度(A)4.64×10−5m01/
7、末端カルボキシル基濃度(B)4.36×10−5
m01/V..A/B=1.06、数平均分子量222
00、融点176℃であつた。このナイロン12を25
0℃、5分、100kg/Cdでプレスして厚さ80μ
のフイルムを作成した。
このフイルムをエポキシーフエノール樹脂塗料をプライ
マーとして塗布した厚さ0.511の軟鋼板の間にはさ
み250℃、10秒、5kg/Criiで加熱圧着を行
つた。
室温に冷却放圧後、実施例1と同じ方法でT剥離強度を
測定したところ18.7k9/25mT1Lであつた。
比較のため市販のナイロン12ホモポリマー(ダイセル
ーヒユルス社、ダイアミド8L1600、末端アミノ基
濃度(A)2.01×10−5m01/y1末端カルボ
キシル基濃度13)6.94×10−5m01/T..
A/B−0.29、数平均分子量22300、融点17
6℃)について全く同じ方法でフイルムを作成し、接着
試験を行つたところ、T剥離強度は4.6k9/25m
71Lであつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 末端アミノ基濃度が2.5×10^−^5mol/
    g以上で、末端アミノ基濃度/末端カルボキシル基濃度
    の値が約0.4以上で、かつ数平均分子量が7000〜
    30000のポリアミド樹脂を用いて、プライマーを塗
    布した金属をホットメルト接着させることを特徴とする
    接着方法。 2 ポリアミド樹脂の末端アミノ基濃度が4.0×10
    ^−^5mol/g以上である特許請求の範囲第1項記
    載の方法。
JP6830177A 1977-06-09 1977-06-09 プライマ−を塗布した金属の接着方法 Expired JPS598376B2 (ja)

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