JPS598365B2 - 生分解性農業用マルチフィルム - Google Patents

生分解性農業用マルチフィルム

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JPS598365B2
JPS598365B2 JP5258780A JP5258780A JPS598365B2 JP S598365 B2 JPS598365 B2 JP S598365B2 JP 5258780 A JP5258780 A JP 5258780A JP 5258780 A JP5258780 A JP 5258780A JP S598365 B2 JPS598365 B2 JP S598365B2
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JP
Japan
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polyamide
copolymer
molecular weight
mulch film
nylon
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JP5258780A
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JPS5622324A (en
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豊 常盤
智雄 鈴木
義昌 高原
忠直 安東
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は生分解性を有する農業用マルチフィルムに関す
るものである。
さらに詳しくいうと、本発明は、特別の構造のポリエス
テルアミド共重合体を素材として形成された生分解性を
有する農業用マルチフィルムに関するものである。従来
、農業分野において、土壌の保温を目的としてマルチフ
ィルムが用いられている。
すなわち、マルチフィルムは、穀物や野菜、花などの種
子を土壌に植えた後、その保温を目的として、種子を植
えた土壌表面を被覆するようにして用いられている。そ
して種子が発芽した後には、その部分に穴をあけて発芽
を生長させる。また、あらかじめ穴をあけたフィルムを
土壌表面に被覆し、この穴の部分に種子や苗木を植えた
りして用いられている。そしてこのようなマルチフィル
ムは、通常そのままの状態で土壌表面に廃棄される。こ
の場合、従来のマルチフィルムはポリ塩化ビニルやポリ
エチレンなどのプラスチックフィルムであるため生分解
せずにそのまま残存するという問題がある。また、これ
を焼却廃棄しようとすると特別の焼却炉が必要とされ、
経済上好ましいものではない。本発明はこのような問題
を解決するためになされたもので、高分子量ポリカプロ
ラクトンと高分子量脂肪族ポリアミドとの混合物をそれ
らの融点以上で明確な融点降下を示すまで加熱溶融して
得たエステル−アミド交換生成物を素材として形成され
た生分解性を有する農業用マルチフィルムが提供される
。本発明による生分解性フィルムを構成するポリエステ
ルアミド共重合体においては、低分子量の脂肪族ポリエ
ステルブロックAと低分子量の脂肪族ポリアミドブロッ
クBとが交互的に多数結合した構造を有し、その融点は
、製造原料として用いた高分子量のものに比して、その
ブロックA、、Bの交互結合・・・・・・・・・ A−
B−A−B−A−B・・・・・・・・・に基づき、明確
に降下したものである。
ポリエステルとポリアミドの共重合体であつても、原料
ポリエステル及びポリアミドの融点がそのまま保持され
たような明確な融点降下を示さないプロツク共重合体で
は、生分解性のすぐれたものは得られない。本発明によ
る工スチルブロックAは、式 で表わされ、nはポリエステルアミド共重合体中に含ま
れる工スチルブロックの平均重合度であり、特に制約さ
れないが、通常、1〜50、好ましくは10〜40の整
数である。
また、アミドプロツクBは次の一般式で表わされる。
式中、Yは脂肪族カルボン酸と脂肪族アミンとが縮合し
た構造の脂肪族アミド残基であり、一般式又は (式中、R4は炭素数0〜12のアルキレン基、R,は
炭素数0〜12のアルキレン基、R6は炭素数1〜12
のアルキレン基である)で表わされ、mはポリエステル
アミド共重合体中のアミドプロツクの平均重合度であり
、1〜25、好ましくは1〜10の整数である。
本発明によるポリエステルアミド共重合体は、高分子量
のポリカプロラクトンと脂肪族ポリアミドを原料として
用い、これをエステルーアミト咬換反応を行わせること
により得ることができる。
この場合のポリアミドとしては、6−ナイロン、6−6
−ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロン及びそれ
ら2種以上からなる共重合ポリアミドなどが挙げられる
。これらの原料ポリカプロラクトン及びポリアミドは、
特にその分子量は制約されず、市販のものをそのまま用
いることができるが、一般には、ポリカプロラクトンの
数平均分子量は8000〜500001通常、1000
0〜30000であり、ポリアミドの数平均分子量は5
00〜500001通常、12000〜15000程度
である。本発明におけるエステル−アミド交換反応を行
うには、高分子量ポリカプロラクトンと1種又は2種以
上のポリアミドの混合物を、不活性ガス中において、そ
れらの融点以上に加熱し、原料の融点に比して、明確な
融点降下を示す生成物が得られるまで反応を行う。
この場合、触媒として、無水酢酸亜鉛やステアリン酸亜
鉛などの慣用のエステル交換反応触媒を用い、反応系を
撹拌することにより、エステル交換反応速度を高めるこ
とができる。
反応時間の経過とともにエステル−アミド交換反応割合
は増加し、原料ポリカプロラクトン及びポリアミドより
も分子量の著しく低い低分子量の工スチルブロックと低
分子量のアミドプロツクが多数交互に結合した、あるい
はポリアミド鎖中にそれを細かなプロツクに分割するよ
うにして工スチルブロックが導入された構造の共重合体
が得られる。共重合体中に含まれる工スチルブロック及
びアミドプロツクの分子量は、反応時間の経過とともに
低下され、したがつて、この工スチルブロック及びアミ
ドブロツク部の分子量は反応時間によつて調節すること
ができる。本発明によるポリエステルアミド共重合体は
、その構造が低分子量の工スチルブロックAと低分子量
のアミドプロツクBとが多数交互に結合したものである
ことから、原料ポリアミドに比して、明確な融点降下を
示し、その融点降下の大きいもの程、より低分子量のプ
ロツクを含む、ポリアミドについては、高分子量のもの
は全く生分解性を示さず、これを地中に埋めても分解さ
れないが、低分子量のものは生分解性を示すことが知ら
れており、したがつて、本発明による共重合体は、工ス
チルブロック部及びアミドプロツク部がいずれも生分解
性を有するものであることから、これを地中に埋めた場
合、何らの残渣を生じることなく、完全に生分解されて
しまい、非分解性プラスチツクに見られたような公害問
題を生じることはない。
このような完全生分解性のポリアミド系プラスチツクは
本発明により初めて得られたものであり、ポリカプロラ
クトンとポリアミドを単に混合したりあるいはポリカプ
ロラクトンとポリアミドを高分子量のままで結合させた
ような明確な融点降下を示さない共重合体では、そのポ
リカプロラクトン部分は生分解されるとしても、ポリア
ミド部分は全く生分解されず、完全生分解性の高分子材
料を与えるものではない。なお、本発明でいう共重合体
の融点とは、共重合体が完全に溶融する温度であり、ポ
リアミドの種類に関係し、また融点降下とは、合成に使
用した原料ポリアミドとポリエステルアミド共重合体と
の関係で適用される。
また、本発明においては、ポリアミド含量が大きい程物
性的にすぐれた共重合体が得られるが、その含量が余り
に多くなるとアミド結合濃度が高くなり、高分子相互の
結合力が強くなつてその生分解性は悪くなる。
したがつて、本発明ではポリアミド含量は90モル%以
下にするのがよい。また、ポリアミド含量の下限は特に
制約されないが、実用性ある物性の共重合体を得るには
、そのポリアミド含量は5モル%以上、好ましくは10
モル%以上にするのがよい。この含量は、一般には、1
0〜70モル%にするのが好ましい。本発明による生分
解性マルチフイルムは、前記したポリアミドエステル共
重合体を成形材料とし、これに適当な補助添加剤、たと
えば、可塑剤、充填剤などを添加して、押出成形機やカ
レンダー成形機を用いてフイルムやシートに成形するこ
とによつて得ることができる。
本発明によるマルチフイルムは、土壌などの自然環境中
で完全に生分解されるものであり、また、好気条件下で
の急速堆肥化処理でも速やかに生分解することができ、
またリパーゼやリパーゼ生産菌、リパーゼ含有物などに
よつても分解することができる。
この場合、コリネバクテリウム・オーランテイカムやア
クロモバクタ一・グタータスなどのナイロンオリゴマ一
分解菌や、それが生産するナイロンオリゴマ一分解酵素
を添加することにより、その生分解をさらに促進させる
ことができる。本発明による生分解性のマルチフイルム
は、土中に埋立処理することによつて容易に生分解し、
しかも窒素を含むものであることから、肥料効果も示す
ものである。
次に、本発明を実施例によつてさらに詳細に説明する。
実施例 1 ポリカプロラクトン1.0Vと6−ナイロン1.07を
エステルアミド交換反応を行わせるために、触媒として
無水酢酸亜鉛10Tr19(0.5重量%)とともに、
硬質ガラス製試験管に入れて、窒素気流下に270℃の
溶融状態で150分間攪拌しながら反応させた。
そして、この溶融反応物を窒素気流中で放冷したのち、
共重合体試料として用いた。次に、この試料について、
理学電気熱分析計8001型装置(DTA)を用い、そ
の融点を測定したところ、融点195℃を示し、原料6
−ナイロンの融点225℃に比べ著しい融点降下を示し
た。この結果から、この生成物は、細かく分割されたア
ミドプロツクと工スチルブロックが多数交互に結合した
ものであると考えられる。次に、この生成物が原料ポリ
アミドの解重合物ではなく、共重合体であることを確認
するために、その1.07をポリエステルに対して良溶
媒及びポリアミドに対して貧溶媒として作用するクロロ
ホルムを用いて18時間ソツクスレ一抽出し、可溶分と
不溶分に分けた。
その可溶分(回収率31.3重量%)と不溶分(回収率
62.8重量%)とについて、赤外吸収スペクトル分析
を行つた。その結果、可溶分及び不溶分の両方共、ポリ
エステル結合に基づく吸収(1720cfL−1付近)
とポリアミド結合に基づく吸収(1640?−1及び1
545礪−1付近)を示し、ポリアミド共重合体である
ことが確認された。次に、前記で得たポリエステルアミ
ド共重合体に対して分解酵素を作用させてその生分解性
の試験を行つた。
また、ポリカプロラクトンと6−ナイロンの混合比を変
えて、前記と同様にしてポリエステルアミド共重合体を
製造し、その生分解性についての試験を行つた。その結
果を第1表に示す。なお、生分解性試験は、共重合体(
粉末状又は薄フイルム状)50TVに0.5Mリン酸緩
衝液0,5m1及び分解酵素としてリゾーブス・デレマ
ーリパーゼ(生化学工業社製、超遠心的単一標品、商品
名:リゾーブスリパーゼ)0.2TI19を加え、全量
を水で1.0m!,とし、37℃で16時間反応させ、
可溶化された全有機炭素量(TOC)を測定することに
よつて行つた。
この場合、TOCは、分解酵素を加えた試料のTOCか
ら、分解酵素を加えなかつた試料のTOCと分解酵素の
みによるTOCを差引いたものをその量とした。実施例
2 実施例1において、ポリエステル及びポリアミドとして
種々のものを用い、同様にしてポリエステルアミド共重
合体を製造し、その生分解性について試験した。
その結果を第2表に示す。なお表中に示した符号は次の
ことを意味する。
PCL:ポリカプロラクトンN−6■ナイロン6 N−6■ナイロン6、9 N−6■ナイロン6、10 N−6■ナイロン6、12 N−11■ナイロン11 N−12■ナイロン12 N−6■ナイロン6、6 前記実施例の結果から明らかなように、本発明によるポ
リエステルアミド共重合体は、良好な生分解性を有する
ことは明らかであり、したがつて、本発明によるフイル
ムは、使用後、廃棄された時に、自然に形成される生分
解条件下で、時間の経過と共に生分解され、従来の非生
分解性フイルムに見られたような廃棄処理上の問題を生
じないものであることは明らかである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 高分子量ポリカプロラクトンと高分子量脂肪族ポリ
    アミドとの混合物をそれらの融点以上で明確な融点降下
    を示すまで加熱溶融して得たエステル−アミド交換生成
    物を素材として形成された生分解性を有する農業用マル
    チフィルム。
JP5258780A 1980-04-21 1980-04-21 生分解性農業用マルチフィルム Expired JPS598365B2 (ja)

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DE19615899A1 (de) * 1996-04-22 1997-10-23 Bayer Ag Verwendung von biologisch abbaubaren Polyesteramiden als kompostierbare Schmelzklebstoffe
DE19706023A1 (de) 1997-02-17 1998-08-20 Bayer Ag Abbau von biologisch abbaubaren Polymeren mit Enzymen

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