JPS596724Y2 - 化粧料用コンパクト容器の収納体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、化粧料用コンパクト容器の収納体に関する
ものであり、一層詳細には、使用者の好みに応じて塗布
体をそのまま使用するか、或いは水を含ませて使用する
ことのできる、所謂、２ウエイタイプのメークアップ化
粧料用のコンパクト容器の収納体に関するものである。

従来より、粉体もしくはケーキ状の化粧料を充填する充
填部と鏡体を備える蓋体とをヒンジ部を介して対向配置
すると共にこれらの化粧料充填部と蓋体との間に塗布体
を挾持するように構威した化粧料用コンパクト容器が種
々提案され需要者の便宜に供されているが、近年好みに
応じて塗布体をそのままあるいは水を含ませて使用する
ことのできる、所謂、２ウエイタイプのメークアップ化
粧料が開発されたのに伴い、例えば、塗布体に水を含ま
せて使用した場合はこの塗布体を外出の際別途携帯する
必要があり甚だ不便であった。

これらの不便を解消するため、例えば、化粧料充填部と
蓋体との間にヒンジ結合させた仕切板を設けてこの仕切
板と蓋体との間に塗布体収納室を形或すると共に仕切板
の内側の鏡体を設けたコンパクト容器が提案されている
が、この型式のコンパクト容器は構造が複雑となるため
破損し易くしかも製造コストも嵩む等の欠点があった。

そこで、考案者は前述の不都合を克服すべく鋭意改良並
びに試作を重ねた結果、従来のコンパクト容器とは別体
に化粧料塗布体だけを収納する皿形収納体を形威してこ
の皿形収納体にコンパクト容器を着脱自在に収納し得る
ように構或することにより所期の目的を達或できること
を突き止めた。

従って、本考案の一般的な目的は、２ウエイタイプのメ
ークアップ化粧料用コンパクト容器を便宜に使用するこ
とのできる収納体を提供するにある。

前述の目的を達或するため、本考案に係る化粧料用コン
パクト容器の収納体は、化粧料塗布体を収納する皿形本
体からなり、前記皿形本体の頂部周縁に外方に延在する
フランジ部を設け、このフランジ部の一部に化粧料用コ
ンパクト容器を着脱自在に収納する立上り溝部を形或し
、前記立上り溝部は皿形本体の頂部周縁の少なくとも１
／２以上設けると共に立上り溝部の両端部の離間距離を
化粧料用コンパクト容器の最大幅よりも若干短かく設定
し、さらに前記皿形本体の側部にーもしくはそれ以上の
通気孔を設けることを特徴とする。

皿形本体の底部外側にローレット加工を施せば収納体を
机上等に載置した際の滑り止めとして使用することがで
き、底部内側にーもしくはそれ以上の突起部を設ければ
、湿気を帯びた塗布体の通気性を向上させてカビや雑菌
の繁殖あるいは塗布体自体の劣化を阻止することができ
、さらに皿形本体を合或樹脂材で一体的に威形すれば極
めて安価に製造することができる。

本考案の他の目的および利点は以下の説明から一層明ら
かとなるで゛あろう。

次に、本考案に係る化粧料用コンパクト容器の収納体の
好適な実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細
に説明する。

第１図および第２図において、本考案に係る収納体１０
は合戒樹脂等を素材として一体的に戒形した皿形本体１
２からなり、この皿形本体１２はその内部にスポンジ等
を素材とする化粧料用塗布体１４を適宜収納し得るよう
に、例えば、円形状に構戊する。

皿形本体１２の頂部には、水平外方向に延在しかつ前記
皿形本体１２に外接する略矩形状のフランジ部１６を設
け、この矩形フランジ部１６の一側縁部およびこの一側
縁部と隣接する両側縁部の略大部分に沿って内方に開口
する湾曲状の立上り溝部１８を設けて前記溝部１８に第
３図に示されるような従来型式の化粧料用コンパクト容
器２０を水平方向から着脱自在に装着し得るよう構戊し
、さらに皿形本体１０の側壁部には一対の通気スリット
２２．２２を対向させて開設する。

なお、この場合、立上り溝部１８の両端部の離間距離Ａ
を前記コンパクト容器２０の最大幅Ｂよりも若干短かく
設定し、また皿形本体１２の底部外側にはローレット加
工により滑り止め用溝部２４を形戊する。

このように構或した本考案に係る収納体は、通常は皿形
本体１２内部に塗布体１４を収納すると共に立上り溝部
１８に化粧料用コンパクト容器２０を装着しておくが、
立上り溝部１８を湾曲状に形戊すると共に立上り溝部１
Ｂの両端部の離間距離Ａをコンパクト容器２０の最大幅
Ｂよりも若干短がく設定してあるのでコンパクト容器を
確実に装着保持することができ、従って、携帯時におけ
る離脱などの不都合を回避することができる（第４図参
照）。

また、コンパクト容器２０内の化洗料２６の使用に際し
ては、収納体１０からコンパクト容器２０を引き出し、
皿形本体１２内の塗布体１４を季節もしくは使用者の好
みに応じて、例えば、湿らせて化粧料２６を適宜付着さ
せ、鏡体２８を見ながら化粧を行なう。

このようにして、化粧が終了したら塗布体１４を皿形本
体１２内に収納して立上り溝部１８に再びコンパクト容
器２０を装着しておくが、塗布体１４は皿形本体１２の
通気スリッ｝ ２２．２２を介して流通する外気により
自然に乾燥するため、塗布体の湿気により生ずるカビや
雑菌の繁殖、塗布体自体の劣化等を阻止することができ
る。

なお、外出の際、湿った塗布体を使用しない場合は、コ
ンパクト容器と塗布体を入れた収納体とを分離してコン
パクト容器内に乾パフ用の小型塗布体を収納して携帯す
れば良い。

また、第５図および第６図は、コンパクト容器の外形形
状に合せて立上り溝部１８の形状を略多角形および半円
形に形成し、皿形本体１２の側部に多数の通気孔２２を
穿設し、さらに前記皿形本体１２の底部内側に適数の凸
起部３０を設けた本考案に係る収納体の別の実施例であ
るが、この場合も前記実施例と同様の効果を奏するだけ
でなく、凸起部３０の作用により皿形本体１２に対する
塗布体１４の接触面積が減少するので塗布体の乾燥に要
する時間の短縮化を図ることができる。

先に述べたように、本考案に係る収納体は構造が簡単で
安価に製造できるだけでなく、従来型のコンパクト容器
をそのまま装着して使用することができ、しかも湿った
塗布体により起生ずる各種の不都合を回避できる等種々
の利点を有しその実用的効果は極めて大きい。

以上、本考案に係る化粧料用コンパクト容器の収納体の
好適な実施例につき説明したが、本考案はこの実施例に
限定されるものではなく、本考案の精神を逸脱しない範
囲内において種々の改変をなし得ることは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る化粧料用コンパクト容器の収納体
の好適な実施例の斜視図、第２図は第１図に示す収納体
に塗布体を収納した状態の断面説明図、第３図は第１図
に示す収能体に装着される従来型式のコンパクト容器の
斜視図、第４図は第１図に示す収納体に第３図のコンパ
クト容器を装着した状態の斜視図、第５図および第６図
は本考案に係る化粧料用コンパクト容器の収納体の夫々
別の実施例の斜視図である。 １０・・・収納体、１２・・・皿形本体、１４・・・化
粧料塗布体、１６・・・フランジ部、１８・・・立上り
溝部、２０・・・コンパクト容器、２２・・・通気スリ
ット、２４・・・滑り止め用溝部、２６・・・化粧料、
２８・・・鏡体、３０・・・凸起部。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）化粧料塗布体を収納する皿形本体がらなり、前記
   皿形本体の頂部周縁に外方に延在するフランジ部を設け
   、このフランジ部の一部に化粧料用コンパクト容器を着
   脱自在に収納する立上り溝部を形成し、前記立上り溝部
   は皿形本体の頂部周縁の少なくとも１／２以上設けると
   共に立上り溝部の両端部の離間距離を化粧料用コンパク
   ト容器の最大幅よりも若干短がく設定し、さらに前記皿
   形本体の側部にーもしくはそれ以上の通気孔を設けるこ
   とを特徴とする化粧料用コンパクト容器の収納体。
2. （２）皿形本体の底部外側にローレット加工を施すこと
   からなる実用新案登録請求の範囲第１項記載の化粧料用
   コンパクト容器の収納体。
3. （３）皿形本体の底部内側にーもしくはそれ以上の突起
   部を設けることからなる実用新案登録請求の範囲第１項
   または第２項に記載の化粧料用コンパクト容器の収納体
   。
4. （４）皿形本体を合或樹脂材で一体的に或形することか
   らなる実用新案登録請求の範囲第１項乃至第３項のいず
   れかに記載の化粧料用コンパクト容器の収納体。