JPS596669Y2 - コンバインにおける脱穀前方の穀稈搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンバインにおける脱穀前方の穀程搬送装置
に関する。

すなわち、穀程の程元側を扶持搬送して上昇させながら
脱穀装置のフイードチェンに稈元側を送給する縦搬送チ
ェンを脱穀装置の前方に傾斜変更調節自在に斜設して構
或するコンバインにおいて、長短稈に応じて縦搬送チェ
ンおよび挾扼杆を傾斜変更調節しても縦搬送チェンと挾
扼杆との挾持始端位置が左右方向に変ることのないよう
にすることができ、刈取られてくる穀稈を長短稈にかか
わりなく良好に扶持して整揃と確実円滑に脱穀装置側に
搬送でき、簡単な構造にして好適に実施できるよう提供
するものである。

以下、図面に示す実施例について説明する。

第１図はコンバインにおける前部の側面図を示し、履帯
式走行体４の上方にはフイードチェン２や供給口５を有
する従来構造の脱穀装置１を搭載し、該装置１の前方に
おける刈取搬送部の後方の横長伝動ケース６を中心に回
動させて刈取搬送部全体が上下動できるように構威し、
ミッションケース７からベルトプーリ−８を介して伝動
ケース６に伝動し刈取搬送部の各部を駆動できるように
構或する。

また、伝動ケース６から前方に延出する２本のパイプ９
，９′により支持する刈取台１０の前方に刈刃１１を横
設し、前方において並設する３個の分草板１２の後方に
はそれぞれタイン１３’，１３’を出退自在に装設した
引起しケース１３．１３を平行間隔にして斜設し、右側
引起しケース１３の上部側後方には穂先搬送スプロケッ
ト１４を垂設し、刈取台１０の上方には相互に逆転する
一対の掻込スターホイル１５．１５を装設して構或する
。

３，３′は穀程搬送用ガイドで、板製の両ガイド３，３
′における前部を引起しケース１３．１３の背面にボル
ト１６により固定し、一方のガイド３の後方には上下方
向にわたる屈折部３ａを形威し、両ガイド３，３′の間
を穀稈１７が起立状態で後方に搬送されるように構或す
る。

Ａは縦搬送チェンで、支持体１８に支持される前方下部
の遊動輪１９、上方の両遊動輪２０ ． ２０’および
駆動輪２１に縦搬送チェンＡを掛廻し、縦搬送チェンＡ
の一側辺に対応する挾扼杆Ｂの支杆２２ ，２２を支持
金２４にばね２５ ， ２５を介装して挿架し、支持金
２４を支持体１８に連設するＵ状杆２６でもって支持し
構戊する。

また、挾扼杆Ｂの先端部には彎曲した始端部ｂの基部を
摺動自在に嵌合するとともに、始端部ｂのパイプ内には
ピン２３により支持される圧縮ばね２７を嵌装して、そ
の弾圧力により始端部ｂが挾扼杆Ｂから出張る方向に押
されて伸縮できるように構威し、その始端部ｂと縦搬送
チェンＡの先端部との間を挾持始端イとして、該始端イ
を両ガイド３，３間の後方にのぞませ、始端部ｂをガイ
ド３の後方屈折部３ａに衝合させる。

前記支持体１８の上方側部分の下方に設けるケース２８
から延出した伝動パイプ２９により縦搬送チェンＡ等全
体を支持するとともに、駆動輪２１に動力伝達できるよ
うにして、伝動ケース６に対して回動するケース２８を
中心に縦搬送チェンＡ等全体が回動して傾斜変更できる
ように設け、ガイド３０にそわせて上下動できる操作レ
バー３１により縦搬送チェンＡ等全体を傾斜変更操作で
きるようにして、その傾斜変更に際し、挾扼杆Ｂの始端
部ｂがガイド３の屈折部３ｂに接触したまま上下動し、
縦搬送チェンＡの終端部３２がフイードチェン２の始端
部に接近したまま移動するように構戊する。

また、刈取搬送部の右側方には搭載運転部３３を装設す
る。

しかして、コンバイン作業においては、各分草板１２に
よって分草される２条の穀稈は画引起しケース１３．１
３’の間をタイン１３．１３’によって引起され、その
まま刈刃１１によって刈取られるとともに両掻込スター
ホイル１５．１５’に掻込まれる間に両ガイド３，３′
の間を立状のまま搬送され、次いで稈元側が挾持始端イ
にいたるところで始端部ｂに案内されて縦搬送チェンＡ
と挾扼杆Ｂに挾持され、縦搬送チェンＡにより搬送され
ながら上昇する状態で稈先側は傾倒し水平状となりなか
ら稈元側は終端部３２からフイードチェン２の始端部に
受継がれ、穂先側は水平状となって供給口５へと第６図
に示すように供給される。

また、長短稈に応じて、操作レバー３１の上下動操作に
より縦搬送チェンＡおよび挾扼杆Ｂをケース２８中心に
回動させて傾斜変更するが、上下動する扶持始端イにお
いては始端部ｂがガイド３の屈折部３ａに衝合したまま
圧縮ばね２７介装により伸縮して屈折部３ａに摺動しな
がら上下動することになり、扶持始端イの位置は左右方
向に変化しないで上下方向のみに変化することになって
、ガイド３，３′より案内されてくる穀稈１７を正常に
扶持することができ、縦搬送チェンＡの終端部３２はフ
イードチェン３に対し接近したり離れたりして長短稈に
応じ程良い供給状態にすることができる。

このように本考案は、穀稈の稈元側を扶持搬送して上昇
させながら脱穀装置１のフイードチェン２に稈元側を送
給する縦搬送チェンＡを脱穀装置１の前方に傾斜変更調
節自在に斜設して構成するコンバインにおいて、縦搬送
チェンＡ側により支持して対設した挾扼杆Ｂの始端部ｂ
と縦搬送チェンＡの先端側との間に扶持始端イを形戒す
るとともに、挾扼杆Ｂの始端部ｂを伸縮自在に設け、傾
斜変更にともなって扶持始端イの前方における穀稈搬送
用ガイド３に前記始端部ｂがそいながら伸縮して上下動
できるよう構或したから、長短稈に応じて縦搬送チェン
Ａおよび挾扼杆Ｂを傾斜変更調節しても始端部ｂがガイ
ド３にそって伸縮しながら上下動するので扶持始端イ位
置が左右方向に変ることのない状態に変更することがで
きて、刈取られてくる穀稈を長短稈にかかわりなく乱れ
ず良好に扶持して整揃と確実円滑に脱穀装置１側に搬送
でき、簡単な構造にして好適に実施できる特徴を有する
。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はコンバインの前
部の側面図、第２図は要部の正面図、第３図は要部の平
面図、第４図はその一部の断面図、第５図は第１図の一
部を示し、第６図は正面図で゛示す説明図である。 １・・・・・・脱穀装置、２・・・・・・フイードチェ
ン、Ａ・・・・・・縦搬送チェン、Ｂ・・・・・・挾扼
杆、イ・・・・・・挾持始端、ｂ・・・・・・始端部、
３・・・・・・ガイド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 穀稈の稈元側を扶持搬送して上昇させながら脱穀装置１
   のフイードチェン２に稈元側を供給する縦搬送チェンＡ
   を脱穀装置１の前方に傾斜変更調節自在に斜設して構或
   するコンバインにおいて、縦搬送チェンＡ側により支持
   して対設した挾扼杆Ｂの始端部ｂと縦搬送チェンＡの先
   端側との間に扶持始端イを形或するとともに、挾扼杆Ｂ
   の始端部ｂを伸縮自在に設け、傾斜変更にともなって扶
   持始端イの前方における穀稈搬送用ガイド３に前記始端
   部ｂがそいながら伸縮して上下動できるよう構或したこ
   とを特徴とする脱穀前方の穀稈搬送装置。