JPS595407B2 - 芳香族ポリアミドフイルムの製造法 - Google Patents
芳香族ポリアミドフイルムの製造法Info
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- JPS595407B2 JPS595407B2 JP51121262A JP12126276A JPS595407B2 JP S595407 B2 JPS595407 B2 JP S595407B2 JP 51121262 A JP51121262 A JP 51121262A JP 12126276 A JP12126276 A JP 12126276A JP S595407 B2 JPS595407 B2 JP S595407B2
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- dope
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、芳香族ポリアミドのフィルムの製造法に関す
るもので、さらに詳しくは、パラ配向的芳香族ポリアミ
ドの光学異方性ドープを用いた改良されたフィルムの製
造法に関するものである。
るもので、さらに詳しくは、パラ配向的芳香族ポリアミ
ドの光学異方性ドープを用いた改良されたフィルムの製
造法に関するものである。
芳香族ポリアミドは優れた耐熱性の故、繊維や紙等の製
品が開発されている。最近、芳香族ポリアミドの中でも
特別な構造のもの、即ち、ポリパラフェニレンテレフタ
ルアミドの如く、ポリマーを構成する二価の芳香族基の
結合位置が、パラ位等のポリマー分子が直線的で棒状の
剛直構造となりうるような位置である芳香族ポリアミド
(パラ配向的芳香族ポリアミド)は、濃厚なドープでは
液晶構造をとり、ドープ中で部分的に配列するため、繊
維またはフィルムに成形すると、ノズルまたはダイ中で
の流動配向により、高度に配向した成形物が成形したま
ま(成形後の延伸処理なし)で製造できることが知られ
、高強度繊維の製造に応用が期待されている。これらの
パラ配向的芳香族ポリアミドは、その分子構造からも期
待できるように、高強度、高ヤング率の成形品を与える
が、一方。
品が開発されている。最近、芳香族ポリアミドの中でも
特別な構造のもの、即ち、ポリパラフェニレンテレフタ
ルアミドの如く、ポリマーを構成する二価の芳香族基の
結合位置が、パラ位等のポリマー分子が直線的で棒状の
剛直構造となりうるような位置である芳香族ポリアミド
(パラ配向的芳香族ポリアミド)は、濃厚なドープでは
液晶構造をとり、ドープ中で部分的に配列するため、繊
維またはフィルムに成形すると、ノズルまたはダイ中で
の流動配向により、高度に配向した成形物が成形したま
ま(成形後の延伸処理なし)で製造できることが知られ
、高強度繊維の製造に応用が期待されている。これらの
パラ配向的芳香族ポリアミドは、その分子構造からも期
待できるように、高強度、高ヤング率の成形品を与える
が、一方。
極めて高い融点およびガラス転移点のポリマーが多く、
ために成形後の延伸が困難であるため、上記の如き光学
異方性ドープによるノズルまたはダイでの流動による剪
断力で配向し、成形したままですでに配向がほとんど完
了している成形品が得られる技術は魅力的である。しか
し、この光学異方性ドープをフィルム成形に用いるとき
は、ダイのスリットを通過する際に吐出方向に高度の配
向が生じ、その配向が湿式成形された時点でほとんど完
成されているため、成形品をさらに幅方向に延伸して、
いわゆる二軸配向を試みても、該芳香族ポリアミドの高
い軟化点とも相俟つて、好ましい二軸配向を行なうこと
は困難で、得られるフィルムは長さ方向には強度が高く
ても、幅方向の強度がほとんどないものしか得られなか
つた。
ために成形後の延伸が困難であるため、上記の如き光学
異方性ドープによるノズルまたはダイでの流動による剪
断力で配向し、成形したままですでに配向がほとんど完
了している成形品が得られる技術は魅力的である。しか
し、この光学異方性ドープをフィルム成形に用いるとき
は、ダイのスリットを通過する際に吐出方向に高度の配
向が生じ、その配向が湿式成形された時点でほとんど完
成されているため、成形品をさらに幅方向に延伸して、
いわゆる二軸配向を試みても、該芳香族ポリアミドの高
い軟化点とも相俟つて、好ましい二軸配向を行なうこと
は困難で、得られるフィルムは長さ方向には強度が高く
ても、幅方向の強度がほとんどないものしか得られなか
つた。
本発明者らは、この有用で興味深い光学異方性ドープの
特質を活して、二軸配向性あるフィルムの製造法を研究
した結果、本発明に到達した。
特質を活して、二軸配向性あるフィルムの製造法を研究
した結果、本発明に到達した。
即ち、本発明は、これらのパラ配向的芳香族ポリアミド
の光学異方性ドープをスリットより押出してフイルム状
に湿式成形するに当り、スリツト通過中の該ドープに吐
出方向と直角方向の剪断力を、ドープの吐出により生ず
る剪断速度の約0.01倍以上の速度で加えつつ行なう
ことを特徴とする芳香族ポリアミドフイルムの製造法で
ある。本発明で言うパラ配向的芳香族ポリアミドとは、
一種または二種以上の二価の芳香族基が直接アミド基に
より結合されているポリマーであつて、該芳香族基の二
価の結合基同志が1,4−フエニレン(パラフエニレン
)や4,4′−ピフエニレン、1,4−ナフチレンの如
く、芳香族環より同軸的に反対方向に、または1,5−
ナフチレンや、2,6−ナフチレンの如く平行軸的に反
対方向に配置されているような芳香族ポリアミドを言う
。芳香族基としては、上記の如き単環または多環の炭素
環芳香族基の他に、2,5−ピリジレンや、等のヘテロ
環芳香族であつてもよい。これらの二価の芳香族基には
、メチル基やエチル基等の低級アルキル基、メトキシ基
、クロル基等のハロゲン基等が1個または2個以上含ま
れることも許される。
の光学異方性ドープをスリットより押出してフイルム状
に湿式成形するに当り、スリツト通過中の該ドープに吐
出方向と直角方向の剪断力を、ドープの吐出により生ず
る剪断速度の約0.01倍以上の速度で加えつつ行なう
ことを特徴とする芳香族ポリアミドフイルムの製造法で
ある。本発明で言うパラ配向的芳香族ポリアミドとは、
一種または二種以上の二価の芳香族基が直接アミド基に
より結合されているポリマーであつて、該芳香族基の二
価の結合基同志が1,4−フエニレン(パラフエニレン
)や4,4′−ピフエニレン、1,4−ナフチレンの如
く、芳香族環より同軸的に反対方向に、または1,5−
ナフチレンや、2,6−ナフチレンの如く平行軸的に反
対方向に配置されているような芳香族ポリアミドを言う
。芳香族基としては、上記の如き単環または多環の炭素
環芳香族基の他に、2,5−ピリジレンや、等のヘテロ
環芳香族であつてもよい。これらの二価の芳香族基には
、メチル基やエチル基等の低級アルキル基、メトキシ基
、クロル基等のハロゲン基等が1個または2個以上含ま
れることも許される。
これらのパラ配向的芳香族ポリアミドの曲形的な例は、
ポリパラベンズアミド、ポリパラフエニレンテレフタル
アミド、ポリ−4,4′−ジアミノベンズアニリドテレ
フタルアミド、ポリ−N,N′一p−フエニレンビス(
p−ベンズアミド)テレフタルアミド、ポリパラフエニ
レン一2,6−ナフタリツクアミド、コポリパラフエニ
レン/4,4′一(3,3′−ジメチルビフエニレン)
−テレフタルアミド、コポリパラフエニレン/2,5−
ピリジレンーテレフタルアミド、コポリパラフエニレン
テレフタルアミド/ピロメリツトイミド、コポリパラフ
エニレンーイソシンコメロンアミド/テレフタルアミド
等が挙げられる。
ポリパラベンズアミド、ポリパラフエニレンテレフタル
アミド、ポリ−4,4′−ジアミノベンズアニリドテレ
フタルアミド、ポリ−N,N′一p−フエニレンビス(
p−ベンズアミド)テレフタルアミド、ポリパラフエニ
レン一2,6−ナフタリツクアミド、コポリパラフエニ
レン/4,4′一(3,3′−ジメチルビフエニレン)
−テレフタルアミド、コポリパラフエニレン/2,5−
ピリジレンーテレフタルアミド、コポリパラフエニレン
テレフタルアミド/ピロメリツトイミド、コポリパラフ
エニレンーイソシンコメロンアミド/テレフタルアミド
等が挙げられる。
本発明のパラ配向的芳香族ポリアミドは、その分子を構
成する芳香族基の5モル?までを、上記の特別な芳香族
基以外の二価の芳香族基、たとえば、メタフエニレン基
、3,3′−ビフエニレン等や二価の脂肪族基、たとえ
ば、エチレン、ブチレン等で置き換えることも、また、
アミド結合の5モル%以下をエステル結合、尿素結合、
ウレタン結合等により置き換えることも許される。
成する芳香族基の5モル?までを、上記の特別な芳香族
基以外の二価の芳香族基、たとえば、メタフエニレン基
、3,3′−ビフエニレン等や二価の脂肪族基、たとえ
ば、エチレン、ブチレン等で置き換えることも、また、
アミド結合の5モル%以下をエステル結合、尿素結合、
ウレタン結合等により置き換えることも許される。
これらのパラ配向的芳香族ポリアミドの製造法は、本発
明を実施する上で制限されるものではなく、たとえば、
該当するジアミンおよびジ酸クロライドから、特公昭3
5−14399号等で知られる低温溶液重合法により容
易に製造できる。
明を実施する上で制限されるものではなく、たとえば、
該当するジアミンおよびジ酸クロライドから、特公昭3
5−14399号等で知られる低温溶液重合法により容
易に製造できる。
本発明の光学異方性ドープは、これらのパラ配向的芳香
族ポリアミドを、適当な溶剤に溶解することにより調製
される。用いることのできる溶剤は、ポリマーによつて
も、ポリマーの重合度によつても異なるが、いずれのポ
リマーにも好適に用いられる溶剤は、98重量?の濃硫
酸または発煙硫酸であり、他の無機酸としては、弗酸、
クロル硫酸、フルオロ硫酸等が知られる。有機溶剤は比
較的重合度の低いものや、芳香族基に置換基を持つもの
、繰返し単位の長いもの、コポリマー等に用いることが
でき、ジメチルアセトアミド、Nーメチルピリドン、ヘ
キサメチルホスホルアミド、テトラメチル尿素等の、い
わゆるN−アルキル置換アミド型溶剤や、それらの組合
わせ、およびそれらに塩化リチウムや塩化カルシウム等
の無機塩を添加したもの等が知られる。本発明の光学異
方性ドープは、ポリマーおよび溶剤および溶液の温度に
より定まる一定のポリマー濃度以上で得られるものであ
り、具体的には、個々の組合わせにつき、光学異方性を
観察することで確認されるべきである。
族ポリアミドを、適当な溶剤に溶解することにより調製
される。用いることのできる溶剤は、ポリマーによつて
も、ポリマーの重合度によつても異なるが、いずれのポ
リマーにも好適に用いられる溶剤は、98重量?の濃硫
酸または発煙硫酸であり、他の無機酸としては、弗酸、
クロル硫酸、フルオロ硫酸等が知られる。有機溶剤は比
較的重合度の低いものや、芳香族基に置換基を持つもの
、繰返し単位の長いもの、コポリマー等に用いることが
でき、ジメチルアセトアミド、Nーメチルピリドン、ヘ
キサメチルホスホルアミド、テトラメチル尿素等の、い
わゆるN−アルキル置換アミド型溶剤や、それらの組合
わせ、およびそれらに塩化リチウムや塩化カルシウム等
の無機塩を添加したもの等が知られる。本発明の光学異
方性ドープは、ポリマーおよび溶剤および溶液の温度に
より定まる一定のポリマー濃度以上で得られるものであ
り、具体的には、個々の組合わせにつき、光学異方性を
観察することで確認されるべきである。
大略有機溶剤系では数重量?以上、濃硫酸等では10重
量?内外以上で光学異方性を示す。光学異方性の確認は
、スライドグラス上にドープを薄く伸ばしたプレパラー
トを、偏光顕微鏡の直交ニコルの間に入れると、直交ニ
コルの暗視野が明視野に変化することにより行なわれる
が、ドープを溶解する際に剪断力下で配向して光を乱反
射し、金属様または真珠様の光沢が見られることによつ
ても確められる。
量?内外以上で光学異方性を示す。光学異方性の確認は
、スライドグラス上にドープを薄く伸ばしたプレパラー
トを、偏光顕微鏡の直交ニコルの間に入れると、直交ニ
コルの暗視野が明視野に変化することにより行なわれる
が、ドープを溶解する際に剪断力下で配向して光を乱反
射し、金属様または真珠様の光沢が見られることによつ
ても確められる。
吐出されるドープの温度は特に限定されるものではなく
、各々のポリマーおよび溶剤の組合わせ、およびポリマ
ー濃度により異なり、ドープの光学異方性を損なわない
範囲内で、ドープの粘度や得られるフイルムの物性等を
勘案して定められるべきであり、通常−10℃から10
0℃程度の範囲に設定されることが多い。
、各々のポリマーおよび溶剤の組合わせ、およびポリマ
ー濃度により異なり、ドープの光学異方性を損なわない
範囲内で、ドープの粘度や得られるフイルムの物性等を
勘案して定められるべきであり、通常−10℃から10
0℃程度の範囲に設定されることが多い。
本発明の特徴とするところは、この光学異方性ドープを
ダイのスリツトから押出してフイルムに湿式成形するに
当り、ダイランドを通過中のドープに吐出方向と直角な
方向の剪断力を加えつつ行なうことにより、光学異方性
ドープの液晶的分子の集合(ミセノりを、吐出によるダ
イ壁画との剪断に基ずく吐出方向の分子配向の他に、そ
れとは直角方向に配列させること、または直角方向のベ
クトルを持つ分子配列を生じさせることである。
ダイのスリツトから押出してフイルムに湿式成形するに
当り、ダイランドを通過中のドープに吐出方向と直角な
方向の剪断力を加えつつ行なうことにより、光学異方性
ドープの液晶的分子の集合(ミセノりを、吐出によるダ
イ壁画との剪断に基ずく吐出方向の分子配向の他に、そ
れとは直角方向に配列させること、または直角方向のベ
クトルを持つ分子配列を生じさせることである。
ダイランドを通過中のドープに直角方向の剪断一力を与
える具体的な方法としては、たとえば、ダイのスリツト
を形成する二つの部材の一方を、または部材の双方を反
対方向に剪断力を与えたい方向に移動させることによつ
ても、またはダイランド内に板状物を置き、これを動か
して剪断力を与えるとか、ダイランド内部に該剪断力を
与えるための板、帯、鎖等の外力により駆動される剪断
配向用部材を設ける等によつても可能であり、所期の効
果を与える限り特に制限されるものではない。ダイラン
ドを通過するドープに、吐出方向と直角な方向の剪断力
を加える場合、ダイランドの吐出方向全長にわたつて剪
断力を加えることは好ましいが、フイルム面に部材が移
動することによる縞が入る等の理由で好ましくないとき
は、ダイ表面のリツプは固定し、リツプより内側のダイ
ランドのみに剪断力を加えることも行われてよい。フイ
ルムに成形するためのダイの形式についても、本発明の
吐出方向に直角な方向の剪断力を加える機構を内蔵でき
る限り、特に制限されるものではなく、円筒状にフイル
ムを製造するためのリングダイでは、ストレートダイ、
クロスヘツドダイ、オフセツトダイ等の諸形式が、平面
フイルムまたはシート製造のためには、フイツシユテー
ルダイ、T−ダイやコートハンガーダイのようなマニホ
ールドダイ等が、いずれも剪断力を与えるべき機構を付
加して用いられる。本発明の特徴とする剪断力は、剪断
速度として、ドープの吐出により生ずる剪断速度の約0
.01以上約100倍まで、またはそれ以上であること
が必要であり、さらに好ましくは約0.1倍以上である
べきで、目的とするフイルムの機械的性質により、この
範囲で任意に選ばれるべきである。
える具体的な方法としては、たとえば、ダイのスリツト
を形成する二つの部材の一方を、または部材の双方を反
対方向に剪断力を与えたい方向に移動させることによつ
ても、またはダイランド内に板状物を置き、これを動か
して剪断力を与えるとか、ダイランド内部に該剪断力を
与えるための板、帯、鎖等の外力により駆動される剪断
配向用部材を設ける等によつても可能であり、所期の効
果を与える限り特に制限されるものではない。ダイラン
ドを通過するドープに、吐出方向と直角な方向の剪断力
を加える場合、ダイランドの吐出方向全長にわたつて剪
断力を加えることは好ましいが、フイルム面に部材が移
動することによる縞が入る等の理由で好ましくないとき
は、ダイ表面のリツプは固定し、リツプより内側のダイ
ランドのみに剪断力を加えることも行われてよい。フイ
ルムに成形するためのダイの形式についても、本発明の
吐出方向に直角な方向の剪断力を加える機構を内蔵でき
る限り、特に制限されるものではなく、円筒状にフイル
ムを製造するためのリングダイでは、ストレートダイ、
クロスヘツドダイ、オフセツトダイ等の諸形式が、平面
フイルムまたはシート製造のためには、フイツシユテー
ルダイ、T−ダイやコートハンガーダイのようなマニホ
ールドダイ等が、いずれも剪断力を与えるべき機構を付
加して用いられる。本発明の特徴とする剪断力は、剪断
速度として、ドープの吐出により生ずる剪断速度の約0
.01以上約100倍まで、またはそれ以上であること
が必要であり、さらに好ましくは約0.1倍以上である
べきで、目的とするフイルムの機械的性質により、この
範囲で任意に選ばれるべきである。
剪断速度があまりにも低いと、ドープにフイルムの横方
向の強度を与えるに十分な吐出方向と直角なベクトルを
持つ流動配向を付与することができない。また、その上
限は主としてダイの機械構造的な理由により定まり、本
発明を実施する上で剪断速度の上限は制限するものでは
ない。本発明の実施に当つて用いられるダイの具体的な
例を挙げて説明する。
向の強度を与えるに十分な吐出方向と直角なベクトルを
持つ流動配向を付与することができない。また、その上
限は主としてダイの機械構造的な理由により定まり、本
発明を実施する上で剪断速度の上限は制限するものでは
ない。本発明の実施に当つて用いられるダイの具体的な
例を挙げて説明する。
第1図は、本発明の方法で円筒状のフイルムを製造する
ためのリングダイの一例を断面図で示したもので、基本
的には通常のリングダイと同様の構成であり、ドープは
内ダイと外ダイとにより構成される円形のスリツトより
吐出されるのであるが、本発明の方法を実施する上で特
徴的なことは、内ダイおよび外ダイが互いに反対方向に
回転する機構となつていることである。
ためのリングダイの一例を断面図で示したもので、基本
的には通常のリングダイと同様の構成であり、ドープは
内ダイと外ダイとにより構成される円形のスリツトより
吐出されるのであるが、本発明の方法を実施する上で特
徴的なことは、内ダイおよび外ダイが互いに反対方向に
回転する機構となつていることである。
すなわち、通気孔9を持つ内回転ダイ5は、それと一体
として構成されている内回転ダイ回転軸6によりスパイ
ダー11を貫通し、シール機構7によりクロスヘツド1
0外部に達し、図示されていない駆動装置により、チエ
ーンスプロケツト8に動力が伝達されて回転する。
として構成されている内回転ダイ回転軸6によりスパイ
ダー11を貫通し、シール機構7によりクロスヘツド1
0外部に達し、図示されていない駆動装置により、チエ
ーンスプロケツト8に動力が伝達されて回転する。
一方、外回転ダイ2およびそれに固定された回転リツプ
3は、やはり図示されていない,駆動装置により、回転
リツプ3外周に設けられた歯4に動力が伝達されること
により、内回転ダイ5と反対方向に、内回転ダイ5と等
速度で、または望むならば異なる速度で回転する。リツ
プ間隙の調節は、外固定ダイ12の位置をリツプ間隙調
整ボルト13にて変更することで行なわれる。光学的異
方性ドープは、図示されない計量ポンプより定量的にド
ープ入口14に送り込まれ、クロスヘツド10、スパイ
ダー11、内回転ダイ5と外回転ダイ2とで形成される
ダイランドの順に導かれ、ダイランドで両回転ダイによ
り吐出方向に直角な方向の剪断力を受けつつ、同時に吐
出による吐出方向の剪断力により、両方向またはそれら
の合わさつた方向に分子配向し、ダイより吐出される。
なお、第1図において1は外筒である。第1図の例は、
内ダイおよび外ダイのいずれもが回転する形式のもので
あるが、そのいずれかのみが回転することでも、本発明
を達成でき、ダイの構造もより簡単にできる。
3は、やはり図示されていない,駆動装置により、回転
リツプ3外周に設けられた歯4に動力が伝達されること
により、内回転ダイ5と反対方向に、内回転ダイ5と等
速度で、または望むならば異なる速度で回転する。リツ
プ間隙の調節は、外固定ダイ12の位置をリツプ間隙調
整ボルト13にて変更することで行なわれる。光学的異
方性ドープは、図示されない計量ポンプより定量的にド
ープ入口14に送り込まれ、クロスヘツド10、スパイ
ダー11、内回転ダイ5と外回転ダイ2とで形成される
ダイランドの順に導かれ、ダイランドで両回転ダイによ
り吐出方向に直角な方向の剪断力を受けつつ、同時に吐
出による吐出方向の剪断力により、両方向またはそれら
の合わさつた方向に分子配向し、ダイより吐出される。
なお、第1図において1は外筒である。第1図の例は、
内ダイおよび外ダイのいずれもが回転する形式のもので
あるが、そのいずれかのみが回転することでも、本発明
を達成でき、ダイの構造もより簡単にできる。
また、構造は複雑ではあるが、第2図にその断面を示し
た例の如く、内ダイ16と外ダイ15の間のダイランド
内に、円筒形の回転剪断筒17を設けることにより、ダ
イランドを通過する光学的異方性ドープ層の中間で、回
転剪断筒壁により回転剪断筒17の両側のドープ層に吐
出方向に直角な剪断力を加えるものである。
た例の如く、内ダイ16と外ダイ15の間のダイランド
内に、円筒形の回転剪断筒17を設けることにより、ダ
イランドを通過する光学的異方性ドープ層の中間で、回
転剪断筒壁により回転剪断筒17の両側のドープ層に吐
出方向に直角な剪断力を加えるものである。
このような構造では、内ダイ16および外ダイ15は固
定されていても、吐出方向に直角な剪断力がかかるが、
さらに剪断を有効とするため、またはシート等の厚手の
ものの成形のために、第1図の例の如く、内ダイと外ダ
イをも回転可能の構造として、各々を回転剪断筒と反対
方向に回転させることも好ましい実施態様である。第2
図の構造の詳細は、外ダイ本体15および内ダイ16が
ダイ支持板22で固定されてなる間隙に、回転剪断筒1
7および回転軸18が設置されており、回転軸18と外
ダイ本体15および内ダイ16との間は、シール機構2
0および21でドープの漏れを防いでいる。
定されていても、吐出方向に直角な剪断力がかかるが、
さらに剪断を有効とするため、またはシート等の厚手の
ものの成形のために、第1図の例の如く、内ダイと外ダ
イをも回転可能の構造として、各々を回転剪断筒と反対
方向に回転させることも好ましい実施態様である。第2
図の構造の詳細は、外ダイ本体15および内ダイ16が
ダイ支持板22で固定されてなる間隙に、回転剪断筒1
7および回転軸18が設置されており、回転軸18と外
ダイ本体15および内ダイ16との間は、シール機構2
0および21でドープの漏れを防いでいる。
回転剪断筒17には、ドープがその内部に流入するため
の窓23が複数個穿たれている。回転軸18にはチエー
ンスプロケツト19が設けられ、図示されていない駆動
装置により駆動される。上記した本発明を実施するに好
適な2,3の例は、円筒状にフイルムを成形するための
リングダイであるが、もちろん平面状にフイルム成形す
るためのダイであつても、同様な構造、すなわち、リツ
プの一方または双方を反対方向に他のリツプに平行に移
動させることにより、本発明の吐出方向に直角な剪断力
をドープに加える効果が得られる。
の窓23が複数個穿たれている。回転軸18にはチエー
ンスプロケツト19が設けられ、図示されていない駆動
装置により駆動される。上記した本発明を実施するに好
適な2,3の例は、円筒状にフイルムを成形するための
リングダイであるが、もちろん平面状にフイルム成形す
るためのダイであつても、同様な構造、すなわち、リツ
プの一方または双方を反対方向に他のリツプに平行に移
動させることにより、本発明の吐出方向に直角な剪断力
をドープに加える効果が得られる。
また、第3図に断面を示したマニホールドダイの例の如
く、ダイランド内に可動剪断板25を設けることによつ
ても同様の効果が得られる。
く、ダイランド内に可動剪断板25を設けることによつ
ても同様の効果が得られる。
第3図で26はダイ本体であり、リツプ27はリツプ間
隙調整ボルト28により調整される構造であり、光学異
方性ドープはドープ入口14より入り、マニホールド2
9で分配された後、ダイランド30に入り、可動剪断板
25により吐出方向に直角な剪断力を受けつつダイ先端
に達し、フイルム状に吐出される。ここで、可動剪断板
の材質や1駆動方法については種々あるが、たとえば、
薄い金属の無端の帯状物をダイ両側面に設けたシール機
構により、ダイの外部に達する一つのループを形成する
ように設置し、ダイ外部で該金属帯を1駆動することに
より、ダイランドを金属帯が移動することにより可動剪
断板として機能させることができる。その他の可動剪断
板としては、金属繊維の編織物の帯や、ドープ調整に用
いられた溶剤に侵されない、たとえば、ポリパーフルオ
ロエチレン等の合成樹脂製の帯状物等が用いられてよい
。以上のような機構のダイより薄膜状に吐出された光学
異方性ドープは、直接または一旦空間あるいは非凝固性
液層を通つた後、凝固浴中に導かれてフイルム状とされ
る。
隙調整ボルト28により調整される構造であり、光学異
方性ドープはドープ入口14より入り、マニホールド2
9で分配された後、ダイランド30に入り、可動剪断板
25により吐出方向に直角な剪断力を受けつつダイ先端
に達し、フイルム状に吐出される。ここで、可動剪断板
の材質や1駆動方法については種々あるが、たとえば、
薄い金属の無端の帯状物をダイ両側面に設けたシール機
構により、ダイの外部に達する一つのループを形成する
ように設置し、ダイ外部で該金属帯を1駆動することに
より、ダイランドを金属帯が移動することにより可動剪
断板として機能させることができる。その他の可動剪断
板としては、金属繊維の編織物の帯や、ドープ調整に用
いられた溶剤に侵されない、たとえば、ポリパーフルオ
ロエチレン等の合成樹脂製の帯状物等が用いられてよい
。以上のような機構のダイより薄膜状に吐出された光学
異方性ドープは、直接または一旦空間あるいは非凝固性
液層を通つた後、凝固浴中に導かれてフイルム状とされ
る。
凝固の特別な形態としては、ダイより平面状の薄膜とし
て吐出されたドープを一旦回転するロール上に乗せ、ロ
ール上で凝固液と接触させて凝固させることも行なわれ
てよい。第1図等のリングダイでドープを円筒状薄膜と
して吐出する場合には、内ダイの通気孔より空気圧を加
えて、いわゆるインフレーシヨン操作を併用することも
行なわれてよく、また、内ダイの通気孔の代りに、凝固
夜導入管および排出管を円筒状薄膜内部まで内ダイを貫
通して導き、円筒状薄膜の内部からも凝固を進めること
も可能である。
て吐出されたドープを一旦回転するロール上に乗せ、ロ
ール上で凝固液と接触させて凝固させることも行なわれ
てよい。第1図等のリングダイでドープを円筒状薄膜と
して吐出する場合には、内ダイの通気孔より空気圧を加
えて、いわゆるインフレーシヨン操作を併用することも
行なわれてよく、また、内ダイの通気孔の代りに、凝固
夜導入管および排出管を円筒状薄膜内部まで内ダイを貫
通して導き、円筒状薄膜の内部からも凝固を進めること
も可能である。
また、第1図等のリングダイで、そのスリツトの直径を
小さくすることにより、いわゆるリボンストローや中空
糸と呼ばれる直径が10關以下、場合によつては数10
μmの円筒状フイルムが得られ、この場合にも中空糸を
形成する円筒状の壁は、繊維方向のみでなく、その断面
の円周方向にも配向されており、中空糸の内圧に対する
耐圧性が増す等、本発明の効果が発揮され、本発明の好
ましい実施態様の一つである。凝固液組成や温度につい
ては特に限定されず、通常の湿式成形に用いられる組成
および温度でよい。
小さくすることにより、いわゆるリボンストローや中空
糸と呼ばれる直径が10關以下、場合によつては数10
μmの円筒状フイルムが得られ、この場合にも中空糸を
形成する円筒状の壁は、繊維方向のみでなく、その断面
の円周方向にも配向されており、中空糸の内圧に対する
耐圧性が増す等、本発明の効果が発揮され、本発明の好
ましい実施態様の一つである。凝固液組成や温度につい
ては特に限定されず、通常の湿式成形に用いられる組成
および温度でよい。
典型的な凝固液組成は、ドープ調製に用いられた溶剤と
水との混合物であり、これに必要あれば無機塩等が添加
される。凝固液の温度も大略一10塩C〜80℃の間の
任意の温度に選ばれ、望むならばこの範囲外であつても
よい。凝固したフイルムは、引続き溶剤を洗滌して除去
し、乾燥し、必要あれば熱処理を施こす。
水との混合物であり、これに必要あれば無機塩等が添加
される。凝固液の温度も大略一10塩C〜80℃の間の
任意の温度に選ばれ、望むならばこの範囲外であつても
よい。凝固したフイルムは、引続き溶剤を洗滌して除去
し、乾燥し、必要あれば熱処理を施こす。
円筒状にフイルム成形された場合は、必要あれば任意の
工程で長さ方向に切り裂いて平面状フイルムとすること
も行なわれてよい。また、任意の工程で仕上げ用の油剤
付与等の仕土げ処理を行なうことも許される。本発明の
光学異方性ドープを用いたフイルム成形では、通常のフ
イルム成形と異なり、成形後に延伸配向処理を行なわな
くても既に高度の配向が見られ、特に延伸工程は不要で
あるが、さらに高度のヤング率を望む等の理由で、延伸
または緊張処理を行なうことは特に制限しない。
工程で長さ方向に切り裂いて平面状フイルムとすること
も行なわれてよい。また、任意の工程で仕上げ用の油剤
付与等の仕土げ処理を行なうことも許される。本発明の
光学異方性ドープを用いたフイルム成形では、通常のフ
イルム成形と異なり、成形後に延伸配向処理を行なわな
くても既に高度の配向が見られ、特に延伸工程は不要で
あるが、さらに高度のヤング率を望む等の理由で、延伸
または緊張処理を行なうことは特に制限しない。
フイルムの洗滌方法や乾燥方法、熱処理方法等は、特に
本発明にとつて制限されるものではなく、通常の湿式成
形に用いられる慣用の方法で行なわれてよい。
本発明にとつて制限されるものではなく、通常の湿式成
形に用いられる慣用の方法で行なわれてよい。
本発明の特徴とするところは、フイルム成形用ダイ内で
既に二軸的に配向し、長さ方向のみでなく、幅方向の強
度を持つ芳香族ポリアミドフイルムを、直接湿式成形で
きることにあり、特に高い融点という好ましい性質の故
に、熱延伸処理が困難であつたパラ配向的芳香族ポリア
ミド類の二軸配向フイルムを提供できることにある。
既に二軸的に配向し、長さ方向のみでなく、幅方向の強
度を持つ芳香族ポリアミドフイルムを、直接湿式成形で
きることにあり、特に高い融点という好ましい性質の故
に、熱延伸処理が困難であつたパラ配向的芳香族ポリア
ミド類の二軸配向フイルムを提供できることにある。
本発明の方法は、パラ配向的芳香族ポリアミドに限らず
、同様の光学異方性ドープを形成するポリマー、たとえ
ば、ポリテレフタロイルヒドラジド等であれば、同様の
効果が得られる。
、同様の光学異方性ドープを形成するポリマー、たとえ
ば、ポリテレフタロイルヒドラジド等であれば、同様の
効果が得られる。
本発明の方法で得られる芳香族ポリアミドフイルムは、
その優れた耐熱性および機械的性質の故に、電気絶縁用
フイルム、フレキシブルプリント配線板、磁気テープ等
の種々の用途が期待される。
その優れた耐熱性および機械的性質の故に、電気絶縁用
フイルム、フレキシブルプリント配線板、磁気テープ等
の種々の用途が期待される。
また、極く小さな直径の円筒状フイルムである中空糸に
あつては、高い耐内圧性の故に逆浸透用モジユールや熱
交換用モジユールに好ましく用いられる。以下に本発明
の効果を、実施例をもつて示すが、実施例中の百分率は
、ことわらない限り重量基準で示す。
あつては、高い耐内圧性の故に逆浸透用モジユールや熱
交換用モジユールに好ましく用いられる。以下に本発明
の効果を、実施例をもつて示すが、実施例中の百分率は
、ことわらない限り重量基準で示す。
ポリマーの重合度の尺度として用いる固有粘度(ηIn
h)は、98.5重量?の濃硫酸100cc中にポリマ
ー0.2fを溶解し、30℃で常法により測定したもの
であり、光学異方性ドープの粘度は、ブルツクフイール
ド式回転粘度計により測定したものである。フイルムの
機械的・団質は、10mmX100mmのテストピース
を等凍伸長型強伸度試験機で、毎分50%の伸長速度で
測定したものである。
h)は、98.5重量?の濃硫酸100cc中にポリマ
ー0.2fを溶解し、30℃で常法により測定したもの
であり、光学異方性ドープの粘度は、ブルツクフイール
ド式回転粘度計により測定したものである。フイルムの
機械的・団質は、10mmX100mmのテストピース
を等凍伸長型強伸度試験機で、毎分50%の伸長速度で
測定したものである。
参考例 1
ポリパラフエニレンテレフタルアミドの製造および光学
異方性ドープの確認。
異方性ドープの確認。
ヘキサメチルホスホルアミドとN−メチルピロリドンの
2対1の混合物1001に、パラフエニレンジアミン(
以下PDAと略記)3.78kgに溶解し、次いでテレ
フタル酸クロライド(以下TPCと略記)7.10kg
を加えて重合し、数分後にチーズ状固体となる重合反応
物をl時間放置した後、ほマ等量の水とペンシェルミキ
サーで混合粉砕し、次いで水洗し乾燥して、ηInhが
5.9のポリパラフエニレンテレフタルアミド(以下P
PTAと略記)8.3kgを製造した。
2対1の混合物1001に、パラフエニレンジアミン(
以下PDAと略記)3.78kgに溶解し、次いでテレ
フタル酸クロライド(以下TPCと略記)7.10kg
を加えて重合し、数分後にチーズ状固体となる重合反応
物をl時間放置した後、ほマ等量の水とペンシェルミキ
サーで混合粉砕し、次いで水洗し乾燥して、ηInhが
5.9のポリパラフエニレンテレフタルアミド(以下P
PTAと略記)8.3kgを製造した。
上で製造したPPTAを50fIの99.8%濃硫酸に
溶解したところ、PPTA量を増すにつれて極めて高い
粘度を示すようになり、約10%以一ヒではドープは不
透明で、溶解のための攪拌により縞模様の光沢を示すよ
うになり、光学異方性ドープとなる。
溶解したところ、PPTA量を増すにつれて極めて高い
粘度を示すようになり、約10%以一ヒではドープは不
透明で、溶解のための攪拌により縞模様の光沢を示すよ
うになり、光学異方性ドープとなる。
さらにPPTA濃度を増すと、ドープ粘度が減少するが
、ほマ14〜15%以上で常温では、もはや固体となる
が、70〜80℃では20〜21%まで光学異方性ドー
プとして使用可能である。実施例 1 99.4%硫酸にPPTAl4%を念有する光学異方性
ドープを、第1図のリングダイにより円筒薄膜状に、直
接30℃の30%硫酸中に吐出した。
、ほマ14〜15%以上で常温では、もはや固体となる
が、70〜80℃では20〜21%まで光学異方性ドー
プとして使用可能である。実施例 1 99.4%硫酸にPPTAl4%を念有する光学異方性
ドープを、第1図のリングダイにより円筒薄膜状に、直
接30℃の30%硫酸中に吐出した。
用いたリングダイのスリツト直径は200mmφであり
、内回転ダイおよび外回転ダイは、反対方向に共に4.
8回転/分で回転させた。スリツトの間隙は0.70鰭
であり、光学異方性ドープはダイランド内線速度1.5
m/分で吐出され、凝固浴内にて円筒状フイルムの一ケ
所を切り開き、一枚の平面フイルム状に展開した後、3
m/分の速度で凝固浴より引き出し、次いで水洗浴、ア
ルカリ浴、水洗浴、ローラー乾燥機の順に送り巻き取・
つた。フイルムは黄色で不透明なものであり、厚み60
μ、縦方向の強度、伸度、ヤング率は、各々55kg/
MILl6.2%、1650k9/Mdl横方向の強度
、伸度、ヤング率は、各々40k9/Mdl4.O?、
1500kg/Mdであつた。比較のために、上例にお
いて内回転ダイおよび外回転ダイの回転を止めた他は同
様にして得られたフイルムの機械的性質は、縦方向の強
度、伸度、ヤング率が各々40k9/Mdl3.7%、
1700k9/MILl横方向は各々1k9/Md以下
、0.2%以下、ヤング率測定不能であり、横方向は極
めて脆く、僅かの引張りで簡単に破断するため、測定値
の信頼性が乏しいが、本発明の方法に比べて極めて劣る
フイルムであることが判る。
、内回転ダイおよび外回転ダイは、反対方向に共に4.
8回転/分で回転させた。スリツトの間隙は0.70鰭
であり、光学異方性ドープはダイランド内線速度1.5
m/分で吐出され、凝固浴内にて円筒状フイルムの一ケ
所を切り開き、一枚の平面フイルム状に展開した後、3
m/分の速度で凝固浴より引き出し、次いで水洗浴、ア
ルカリ浴、水洗浴、ローラー乾燥機の順に送り巻き取・
つた。フイルムは黄色で不透明なものであり、厚み60
μ、縦方向の強度、伸度、ヤング率は、各々55kg/
MILl6.2%、1650k9/Mdl横方向の強度
、伸度、ヤング率は、各々40k9/Mdl4.O?、
1500kg/Mdであつた。比較のために、上例にお
いて内回転ダイおよび外回転ダイの回転を止めた他は同
様にして得られたフイルムの機械的性質は、縦方向の強
度、伸度、ヤング率が各々40k9/Mdl3.7%、
1700k9/MILl横方向は各々1k9/Md以下
、0.2%以下、ヤング率測定不能であり、横方向は極
めて脆く、僅かの引張りで簡単に破断するため、測定値
の信頼性が乏しいが、本発明の方法に比べて極めて劣る
フイルムであることが判る。
なお、縦方向の機械的性質も、引張り試験中にテストピ
ースが縦方向に割れを生ずることなどから、横方向に配
向されていないことが、破断強伸度を低める結果となつ
て出ているように思われる。実施例 2 99.8%硫酸にPPTA8%を含有する光学異方性ド
ープを70℃に保ちつつ、第1図のリングダイより吐出
し、0℃の水中に円筒状ドープを導いた後、浴中で円筒
状フイルム下端を二本のロールで絞つて、折り畳まれた
状態で浴から引出し、折リフイルムの両耳を切り開き、
二枚のフイルムとし、別個に水洗および中和、さらに水
洗後、乾 二燥して巻き取つた。
ースが縦方向に割れを生ずることなどから、横方向に配
向されていないことが、破断強伸度を低める結果となつ
て出ているように思われる。実施例 2 99.8%硫酸にPPTA8%を含有する光学異方性ド
ープを70℃に保ちつつ、第1図のリングダイより吐出
し、0℃の水中に円筒状ドープを導いた後、浴中で円筒
状フイルム下端を二本のロールで絞つて、折り畳まれた
状態で浴から引出し、折リフイルムの両耳を切り開き、
二枚のフイルムとし、別個に水洗および中和、さらに水
洗後、乾 二燥して巻き取つた。
本例では、光学異方性ドープの温度を70℃に保ち、ダ
イ本体もジヤケツトを設けて温水にて加熱されるため、
低温の凝固浴と接するのを避け、浴面上20關の位置に
スリツトが位置するように 冫設置された。
イ本体もジヤケツトを設けて温水にて加熱されるため、
低温の凝固浴と接するのを避け、浴面上20關の位置に
スリツトが位置するように 冫設置された。
リングダイのスリツト直径は500mmφで、スリツト
間隙は0.8mm1内回転ダイおよび外回転ダイの回転
は、各々反対方向に3.0回転/分であつた。
間隙は0.8mm1内回転ダイおよび外回転ダイの回転
は、各々反対方向に3.0回転/分であつた。
ドープ吐出量は400cc/分で、フイルムの*9ネ浴
からの引取り速度は4m/分であつた。得られたフイル
ムは45μの厚みを持ち、機械的・囲質は第1表の如く
であり、十分な横方向の強さを持つものであつた。実施
例 3〜7 以下の各実施例は、小型の試験用の第3図の如きマニホ
ールドダイを用いて行なつた。
からの引取り速度は4m/分であつた。得られたフイル
ムは45μの厚みを持ち、機械的・囲質は第1表の如く
であり、十分な横方向の強さを持つものであつた。実施
例 3〜7 以下の各実施例は、小型の試験用の第3図の如きマニホ
ールドダイを用いて行なつた。
ダイのスリツト寸法は0.5′Ftm><100mmで
あり、ドープは0.75cc/分で吐出され、室温の3
0%硫酸浴中で凝固され、3m/分の速度で吐出された
。ダイ内を貫通する剪断板は、0.1m7!L厚のステ
ンレス鋼の2.5?幅の帯を用い、4m/分の速度で移
動させた。用いたポリマーは、いずれも参考例1と同様
な低温溶液重合で常法により、いずれもフラスコスケー
ルで重合した。
あり、ドープは0.75cc/分で吐出され、室温の3
0%硫酸浴中で凝固され、3m/分の速度で吐出された
。ダイ内を貫通する剪断板は、0.1m7!L厚のステ
ンレス鋼の2.5?幅の帯を用い、4m/分の速度で移
動させた。用いたポリマーは、いずれも参考例1と同様
な低温溶液重合で常法により、いずれもフラスコスケー
ルで重合した。
得られたフイルムの機械的性質は第2表の通りで、いず
れも横方向の強度が見られる。
れも横方向の強度が見られる。
なお、いずれの例においても剪断板を停止して試験的に
採取したフイルムは、いずれも横方向にはほとんど強度
がなく、フイルムとして好ましくないものであつた。
採取したフイルムは、いずれも横方向にはほとんど強度
がなく、フイルムとして好ましくないものであつた。
チル尿素ドープ。
B:ηInhが4.2のコポリパラフエニレンーテレフ
タルアミド(80)/ピロメリツトイミド(20)を1
2%含有する99.2%硫酸ドープ。
タルアミド(80)/ピロメリツトイミド(20)を1
2%含有する99.2%硫酸ドープ。
C;ηInhが5.8のコポリ一4,4′(3,3′−
ジメチルビフエニレン)(20)/パラフエニレン(8
0)−テレフタルアミドを15%自有する99.2%硫
酸ドープ。D;ηInhが6.0コポリパラフエニレン
一2,5ーピリジレン(20)/テレフタルアミド(8
0)を15%含有する99.5%硫酸ドープ。
ジメチルビフエニレン)(20)/パラフエニレン(8
0)−テレフタルアミドを15%自有する99.2%硫
酸ドープ。D;ηInhが6.0コポリパラフエニレン
一2,5ーピリジレン(20)/テレフタルアミド(8
0)を15%含有する99.5%硫酸ドープ。
E;ηInhが2.8のポリ−2−クロロパラフエニレ
ンテレフタルアミドを5%自有する。
ンテレフタルアミドを5%自有する。
塩化リチウム6%を含有するヘキサメチルホスホルアミ
ドおよびN−メチルピロリドンの1対1混合物を溶剤と
するドープ。
ドおよびN−メチルピロリドンの1対1混合物を溶剤と
するドープ。
第1図、第2図および第3図は、本発明の実施に当り使
用されるフイルム成形用ダイの断面図であり、第1図お
よび第2図はリングダイ、第3図はマニホールドダイの
例である。
用されるフイルム成形用ダイの断面図であり、第1図お
よび第2図はリングダイ、第3図はマニホールドダイの
例である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 パラ配向的芳香族ポリアミドの光学異方性ドープを
スリットより押出してフィルム状に湿式成形するに当り
、スリット通過中の該ドープに吐出方向と直角方向の剪
断力を、ドープの吐出により生ずる剪断速度の約0.0
1倍以上の速度で加えつつ行なうことを特徴とする芳香
族ポリアミドフィルムの製造法。 2 パラ配向的芳香族ポリアミドが、ポリパラベンズア
ミド、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、またはパ
ラフェニレンテレフタルアミド単位が80モル%以上で
あり、他がバラ配向的芳香族ポリアミド単位であるコポ
リアミドである特許請求の範囲第1項記載の芳香族ポリ
アミドフィルムの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51121262A JPS595407B2 (ja) | 1976-10-12 | 1976-10-12 | 芳香族ポリアミドフイルムの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51121262A JPS595407B2 (ja) | 1976-10-12 | 1976-10-12 | 芳香族ポリアミドフイルムの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5347460A JPS5347460A (en) | 1978-04-27 |
JPS595407B2 true JPS595407B2 (ja) | 1984-02-04 |
Family
ID=14806890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP51121262A Expired JPS595407B2 (ja) | 1976-10-12 | 1976-10-12 | 芳香族ポリアミドフイルムの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS595407B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63173813U (ja) * | 1987-05-01 | 1988-11-11 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS562127A (en) * | 1979-06-22 | 1981-01-10 | Teijin Ltd | Manufacturing method for film of polyester |
US4332759A (en) * | 1980-07-15 | 1982-06-01 | Celanese Corporation | Process for extruding liquid crystal polymer |
JPH0822568B2 (ja) * | 1988-09-28 | 1996-03-06 | ダイセル化学工業株式会社 | フィルムとその製造方法 |
ATE226136T1 (de) * | 1989-06-16 | 2002-11-15 | Foster Miller Inc | Polymerfilm aus flüssigkristall |
-
1976
- 1976-10-12 JP JP51121262A patent/JPS595407B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63173813U (ja) * | 1987-05-01 | 1988-11-11 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5347460A (en) | 1978-04-27 |
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