JP3225229B2 - 二軸延伸ポリマーフィルム - Google Patents
二軸延伸ポリマーフィルムInfo
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- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】一般に、本発明は、調整され
た二軸分子配向を有する厚い(すなわち、約0.10、
好ましくは0.20mm以上の)フィルムの形成に関す
る。このようなフィルムは、本発明に従って棒状長鎖芳
香族性複素環式規則ポリマーから製造するのが好まし
い。このようなフィルムは熱膨張率(CTE)が調整可
能であり、比誘電率(dielectric constant)が低く、
吸湿特性が低く、ガス放出が低く、引張強さが大きく、
モジュラス(弾性率)が高く、同様な組成の一軸フィル
ムに比べて優れた耐環境特性を有している。本発明のフ
ィルムは低温でさえ温度安定性、化学的耐性及びじん性
を示す。
た二軸分子配向を有する厚い(すなわち、約0.10、
好ましくは0.20mm以上の)フィルムの形成に関す
る。このようなフィルムは、本発明に従って棒状長鎖芳
香族性複素環式規則ポリマーから製造するのが好まし
い。このようなフィルムは熱膨張率(CTE)が調整可
能であり、比誘電率(dielectric constant)が低く、
吸湿特性が低く、ガス放出が低く、引張強さが大きく、
モジュラス(弾性率)が高く、同様な組成の一軸フィル
ムに比べて優れた耐環境特性を有している。本発明のフ
ィルムは低温でさえ温度安定性、化学的耐性及びじん性
を示す。
【0002】
【従来の技術】規則(オーダード)ポリマーは、ポリマ
ーを構成するモノマー単位の性質に従って、空間内に
「規則的な」配向、すなわち線状、円状、星型配向等を
有するポリマーである。多くの規則ポリマーはポリマー
鎖をなすモノマーの繰返し単位の線状特性により線状
「規則」性を有している。線状規則ポリマーは「棒状」
ポリマーとしても知られている。
ーを構成するモノマー単位の性質に従って、空間内に
「規則的な」配向、すなわち線状、円状、星型配向等を
有するポリマーである。多くの規則ポリマーはポリマー
鎖をなすモノマーの繰返し単位の線状特性により線状
「規則」性を有している。線状規則ポリマーは「棒状」
ポリマーとしても知られている。
【0003】例えば、 Choeの米国特許第4,423,
202号明細書は平均分子量約10,000〜30,0
00のパラ規則(para- ordered)芳香族性複素環式ポ
リマーの製法を開示している。
202号明細書は平均分子量約10,000〜30,0
00のパラ規則(para- ordered)芳香族性複素環式ポ
リマーの製法を開示している。
【0004】Helminiak の米国特許第4,377,54
6号明細書は非結晶性複素環類のパラ規則棒状芳香族性
複素環式ポリマーから製造した複合フィルムの製法を開
示している。
6号明細書は非結晶性複素環類のパラ規則棒状芳香族性
複素環式ポリマーから製造した複合フィルムの製法を開
示している。
【0005】Keske らの米国特許第4,323,493
号及び第4,321,357号明細書は脂肪族、脂環
式、及びアラリファティック部分を含有し、溶融製造さ
れた、規則的で線状且つ結晶性の射出成形可能なポリマ
ーを開示している。
号及び第4,321,357号明細書は脂肪族、脂環
式、及びアラリファティック部分を含有し、溶融製造さ
れた、規則的で線状且つ結晶性の射出成形可能なポリマ
ーを開示している。
【0006】Evers らの米国特許第4,229,566
号明細書はポリマー鎖中にジフェノキシベンゼン「回
転」部分を有することを特徴とするパラ規則芳香族性複
素環式ポリマーを記載している。
号明細書はポリマー鎖中にジフェノキシベンゼン「回
転」部分を有することを特徴とするパラ規則芳香族性複
素環式ポリマーを記載している。
【0007】Helminiak らの米国特許第4,207,4
07号明細書は柔軟なコイル状非結晶性複素環式ポリマ
ーと混合したパラ規則棒状芳香族性複素環式ポリマーか
ら製造した複合フィルムを開示している。
07号明細書は柔軟なコイル状非結晶性複素環式ポリマ
ーと混合したパラ規則棒状芳香族性複素環式ポリマーか
ら製造した複合フィルムを開示している。
【0008】Arnoldらの米国特許第4,108,835
号明細書はポリマー鎖の中心に沿ってペンダント(吊り
下がった)フェニル基を含有するパラ規則芳香族性複素
環式ポリマーを記載している。
号明細書はポリマー鎖の中心に沿ってペンダント(吊り
下がった)フェニル基を含有するパラ規則芳香族性複素
環式ポリマーを記載している。
【0009】Helminiak らの米国特許第4,051,1
08号明細書はパラ規則芳香族性複素環式ポリマーから
のフィルム及び被覆の製法を開示している。
08号明細書はパラ規則芳香族性複素環式ポリマーから
のフィルム及び被覆の製法を開示している。
【0010】ポリマー繊維及びフィルムの製造にドープ
として有用である、(PBT組成物を含む)ポリ燐酸中
の規則ポリマー溶液は、米国特許第4,533,69
2、第4,533,693及び第4,533,724号
明細書(Wolfeら)に記載されている。
として有用である、(PBT組成物を含む)ポリ燐酸中
の規則ポリマー溶液は、米国特許第4,533,69
2、第4,533,693及び第4,533,724号
明細書(Wolfeら)に記載されている。
【0011】上記各特許明細書の内容は参考のために本
明細書で援用する。
明細書で援用する。
【0012】多年の間、フィルム製造法及び装置は利用
されている。例えば、Petersen-Hojの米国特許第4,3
70,293号明細書は二軸延伸プラスチックフィルム
特にポリエステルフィルム製造の方法及び装置を記載し
ている。ポリエステルについて記載した方法は環状のダ
イでポリエステルを押出し、シームレスのチューブを形
成し、加圧ガスでチューブを膨らませることからなる。
このように形成した膨張したチューブを縦(長尺)方向
に引き伸ばし、冷却し、展伸する。展伸したチューブを
フィルムの配向温度まで加熱して、再度膨張させ、縦方
向に伸ばす。これらの延伸法はフィルムのポリマー鎖に
二軸配向を付与すると言われている。
されている。例えば、Petersen-Hojの米国特許第4,3
70,293号明細書は二軸延伸プラスチックフィルム
特にポリエステルフィルム製造の方法及び装置を記載し
ている。ポリエステルについて記載した方法は環状のダ
イでポリエステルを押出し、シームレスのチューブを形
成し、加圧ガスでチューブを膨らませることからなる。
このように形成した膨張したチューブを縦(長尺)方向
に引き伸ばし、冷却し、展伸する。展伸したチューブを
フィルムの配向温度まで加熱して、再度膨張させ、縦方
向に伸ばす。これらの延伸法はフィルムのポリマー鎖に
二軸配向を付与すると言われている。
【0013】同様に、Suzukiの米国特許第4,011,
128号明細書は交差配向フィルムを形成する方法及び
装置を開示しており、先ず処理すべき非配向フィルムを
慣用法で形成し、次に延伸し、ねじることにより交差配
向とする。さらに、交差配向フィルムを展伸し、積層し
た交差配向フィルムを連続的に形成する。
128号明細書は交差配向フィルムを形成する方法及び
装置を開示しており、先ず処理すべき非配向フィルムを
慣用法で形成し、次に延伸し、ねじることにより交差配
向とする。さらに、交差配向フィルムを展伸し、積層し
た交差配向フィルムを連続的に形成する。
【0014】Aronovici の米国特許第4,358,33
0号明細書は分子配向の方向が異なり対になった隣接層
を有するフィルムを製造する方法及び装置を記載してい
る。使用した方法は、フィルムの層が実質的に固化する
直前に、その層を形成している分子鎖を配向させるよう
な慣用の「インフレーションフィルム」法の変法であ
る。
0号明細書は分子配向の方向が異なり対になった隣接層
を有するフィルムを製造する方法及び装置を記載してい
る。使用した方法は、フィルムの層が実質的に固化する
直前に、その層を形成している分子鎖を配向させるよう
な慣用の「インフレーションフィルム」法の変法であ
る。
【0015】Sharps,Jr の米国特許第4,496,41
3号明細書はブロック交差層ポリマーフィルムを製造す
る方法及び装置を記載しており、回転式チューブラダイ
によるポリマー溶融物の押出し過程を含んでいる。ダイ
を構成する1つの部材を回転させると押出しの間にポリ
マーに横方向の分子配向を付与すると言われている。フ
ィルムを膨張させ、次に対向壁面を圧縮接合して、フィ
ルムをブロックして、短尺方向逆向きの分子配向をそれ
ぞれ有している少なくとも2層の複合フィルムを製造す
る。複合フィルムはバランスのとれた交差層を有すると
言われている。上記各特許明細書の開示内容は参考のた
めに本明細書で援用する。
3号明細書はブロック交差層ポリマーフィルムを製造す
る方法及び装置を記載しており、回転式チューブラダイ
によるポリマー溶融物の押出し過程を含んでいる。ダイ
を構成する1つの部材を回転させると押出しの間にポリ
マーに横方向の分子配向を付与すると言われている。フ
ィルムを膨張させ、次に対向壁面を圧縮接合して、フィ
ルムをブロックして、短尺方向逆向きの分子配向をそれ
ぞれ有している少なくとも2層の複合フィルムを製造す
る。複合フィルムはバランスのとれた交差層を有すると
言われている。上記各特許明細書の開示内容は参考のた
めに本明細書で援用する。
【0016】熱可塑性ポリマーを回転ダイ押出しする間
には非常に低度の分子配向が得られる。何故ならば、ラ
ンダムコイル熱可塑性溶融物は(Xydarの様に)異
方性でなければ、せん断によりあまり配向されることは
ないからである。溶融物のチューブラフィルムのブロー
イングにより熱可塑性物質の最小の二軸延伸が得られ
る。そのときでさえ、熱可塑性インフレーションフィル
ムの優先的分子配向は縦方向である。
には非常に低度の分子配向が得られる。何故ならば、ラ
ンダムコイル熱可塑性溶融物は(Xydarの様に)異
方性でなければ、せん断によりあまり配向されることは
ないからである。溶融物のチューブラフィルムのブロー
イングにより熱可塑性物質の最小の二軸延伸が得られ
る。そのときでさえ、熱可塑性インフレーションフィル
ムの優先的分子配向は縦方向である。
【0017】一方、規則化した硬質棒状規則ポリマーの
異方性をもつドープは、溶媒に懸濁した配向分子の独立
した束を含有している。これらのポリマーを対向逆回転
チューブで押出しすると、これらの結晶はせん断の方向
に配向することを発見した。異方性ドープの二軸延伸チ
ューブラフィルムをブローイングにより延伸させるとこ
のような物質の配向の程度が更に上昇する。
異方性をもつドープは、溶媒に懸濁した配向分子の独立
した束を含有している。これらのポリマーを対向逆回転
チューブで押出しすると、これらの結晶はせん断の方向
に配向することを発見した。異方性ドープの二軸延伸チ
ューブラフィルムをブローイングにより延伸させるとこ
のような物質の配向の程度が更に上昇する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は二方向以上で
これまで得られなかった強度特性を有するフィルムの製
造を目的とする。本発明に有用な出発材料は、ひずみに
より微細規模の構造に材料配向が生じる材料であって、
この配向が一方向の場合すなわち一軸のときには比較的
かすかとなる、溶媒変性または熱変性材料を包含する。
本発明は特に、規則ポリマーまたは他の硬質棒状分子か
ら形成したドープまたはドープ様物質に適用できる。
これまで得られなかった強度特性を有するフィルムの製
造を目的とする。本発明に有用な出発材料は、ひずみに
より微細規模の構造に材料配向が生じる材料であって、
この配向が一方向の場合すなわち一軸のときには比較的
かすかとなる、溶媒変性または熱変性材料を包含する。
本発明は特に、規則ポリマーまたは他の硬質棒状分子か
ら形成したドープまたはドープ様物質に適用できる。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明方法は、先ず一連
のひずみ生成のための手法により、ポリマードープ内に
ある種の微細規模の構造配向を生じさせ、次に一連の熱
的及び/または化学的条件操作によりこの規則構造を固
化することからなる。
のひずみ生成のための手法により、ポリマードープ内に
ある種の微細規模の構造配向を生じさせ、次に一連の熱
的及び/または化学的条件操作によりこの規則構造を固
化することからなる。
【0020】本発明は特に、規則ポリマーから形成した
二軸延伸配向フィルム、被覆及び同様の物質に係る。本
発明に使用するための好適規則ポリマーは構造式:
二軸延伸配向フィルム、被覆及び同様の物質に係る。本
発明に使用するための好適規則ポリマーは構造式:
【0021】
【化2】
【0022】を有するポリ(パラ−フェニレンベンゾビ
スチアゾール)(PBT)である。
スチアゾール)(PBT)である。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】PBTの二軸延伸ポリマーフィルムは本発
明の特に好適な実施態様である。これらのフィルムは独
特な特性を有し、この特性には次のものを含んでいる。
明の特に好適な実施態様である。これらのフィルムは独
特な特性を有し、この特性には次のものを含んでいる。
【0027】(a)強い引張強さ(最も好ましくは、一
方向で6.897×10 5 kPa(100,000 p
si)より大きな限界引張応力、どの方向でも2.75
9×10 5 kPa(40,000psi)以上の限界引
張応力); (b)高いモジュラス(最も好ましくは、一方向で3.
448×10 7 kPa(5×10 6 psi)より大き
な引張モジュラス、どの方向でも5.517×10 6 k
Pa(8×10 5 psi)以上の引張モジュラス); (c)フィルム面の任意の方向で負、正またはゼロの調
整可能な熱膨張係数(CTE); (d)低い比誘電率(最も好ましくは、3.0未満) (e)低いガス放出性(最も好ましくは、真空中、12
5℃、24時間での重量損失0.1%未満); (f)低い吸湿率(最も好ましくは、水中、100℃、
24時間での重量増加0.5%未満)。
方向で6.897×10 5 kPa(100,000 p
si)より大きな限界引張応力、どの方向でも2.75
9×10 5 kPa(40,000psi)以上の限界引
張応力); (b)高いモジュラス(最も好ましくは、一方向で3.
448×10 7 kPa(5×10 6 psi)より大き
な引張モジュラス、どの方向でも5.517×10 6 k
Pa(8×10 5 psi)以上の引張モジュラス); (c)フィルム面の任意の方向で負、正またはゼロの調
整可能な熱膨張係数(CTE); (d)低い比誘電率(最も好ましくは、3.0未満) (e)低いガス放出性(最も好ましくは、真空中、12
5℃、24時間での重量損失0.1%未満); (f)低い吸湿率(最も好ましくは、水中、100℃、
24時間での重量増加0.5%未満)。
【0028】本発明は規則ポリマー好ましくはPBTか
ら二軸延伸フィルム、被覆及び同様の物質を製造するの
に適する方法及び装置にも係わる。
ら二軸延伸フィルム、被覆及び同様の物質を製造するの
に適する方法及び装置にも係わる。
【0029】本発明の好ましいフィルム、方法及び装置
は添付図面及び以下の詳細説明により詳細に記載してい
る。
は添付図面及び以下の詳細説明により詳細に記載してい
る。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明は制御された異方性を有す
るフィルムの、規則ポリマーからの製造に係わる。
るフィルムの、規則ポリマーからの製造に係わる。
【0031】規則ポリマーをせん断の場にかけるとかけ
た場の方向に十分に整列する。このようなポリマーに好
適な配向を付与することにより、強度の高い繊維を製造
する基礎となる高い引張強度値を有する物質が得られ
る。
た場の方向に十分に整列する。このようなポリマーに好
適な配向を付与することにより、強度の高い繊維を製造
する基礎となる高い引張強度値を有する物質が得られ
る。
【0032】規則ポリマーフィルムの製造中に縦方向に
同様に延伸すると延伸した縦方向には非常に高い引張強
さを有するが、横方向の物理特性は非常に弱いフィルム
が得られる。高度に配向しているポリマーフィルムでは
縦方向の配向に沿って剥すだけで一体性が失われること
があろう。
同様に延伸すると延伸した縦方向には非常に高い引張強
さを有するが、横方向の物理特性は非常に弱いフィルム
が得られる。高度に配向しているポリマーフィルムでは
縦方向の配向に沿って剥すだけで一体性が失われること
があろう。
【0033】従って、本発明は実用面で非常に有用な特
性のバランスを持つフィルムが得られる、高度に制御さ
れた配向を有する規則ポリマーフィルムの製造に係わ
る。縦方向に高い引張値を有し、横方向に実質的にかな
りの強度を有するポリマーが得られる。このようなフィ
ルムはフィルム一体性を維持しており、その結果、良好
なフィルム特性を必要とする多くの用途に有用となる。
性のバランスを持つフィルムが得られる、高度に制御さ
れた配向を有する規則ポリマーフィルムの製造に係わ
る。縦方向に高い引張値を有し、横方向に実質的にかな
りの強度を有するポリマーが得られる。このようなフィ
ルムはフィルム一体性を維持しており、その結果、良好
なフィルム特性を必要とする多くの用途に有用となる。
【0034】本発明方法により積層フィルム複合体及び
同様の構造を製造するに適するような強度特性を有する
フィルムが得られる。
同様の構造を製造するに適するような強度特性を有する
フィルムが得られる。
【0035】これらフィルムの本質的な強度特性は2段
階の配向処理と次のフィルム特性バランスを最適化する
後処理により得られる。好適実施態様では、ポリ燐酸中
のPBTからなる均一なドープを使用することにより二
軸分子配向が得られる。本明細書中の「ポリ燐酸」とい
う用語は、一般に式: Hn+2PnO3n+1 [式中、nは存在する水と5酸化燐のモル比に依存す
る] で表される一連の非結晶性縮合燐酸/水混合物の任意の
ものを意味する。このような組成物は米国特許第4,5
33,692号、第4,533,724号及び第4,5
33,693号(Wolfe ら)に記載されている。
階の配向処理と次のフィルム特性バランスを最適化する
後処理により得られる。好適実施態様では、ポリ燐酸中
のPBTからなる均一なドープを使用することにより二
軸分子配向が得られる。本明細書中の「ポリ燐酸」とい
う用語は、一般に式: Hn+2PnO3n+1 [式中、nは存在する水と5酸化燐のモル比に依存す
る] で表される一連の非結晶性縮合燐酸/水混合物の任意の
ものを意味する。このような組成物は米国特許第4,5
33,692号、第4,533,724号及び第4,5
33,693号(Wolfe ら)に記載されている。
【0036】図1を参照すると、好適な規則ポリマー、
つまりPBTから二軸延伸フィルムを形成するための本
発明方法の主要なステップの構成図が示されている。
つまりPBTから二軸延伸フィルムを形成するための本
発明方法の主要なステップの構成図が示されている。
【0037】10で示すように、第一ステップは好まし
くはポリ燐酸(PPA)中約10〜30重量%の溶液で
あるポリマーの操作、脱気及びコンディショニングステ
ップからなる。メタンスルホン酸(MSA)またはクロ
ロスルホン酸(CSA)も使用できるが、PPAが好適
溶媒である。フィルムの分子配向によりポリマー溶液内
に捕らえられたガスの干渉を避けるために脱気ステップ
を実施する。
くはポリ燐酸(PPA)中約10〜30重量%の溶液で
あるポリマーの操作、脱気及びコンディショニングステ
ップからなる。メタンスルホン酸(MSA)またはクロ
ロスルホン酸(CSA)も使用できるが、PPAが好適
溶媒である。フィルムの分子配向によりポリマー溶液内
に捕らえられたガスの干渉を避けるために脱気ステップ
を実施する。
【0038】第二ステップ(12)は配向ステップから
なる。これはせん断フロー、延伸等を誘導する任意の押
出手段の使用により実施できる。本発明の好適押出手段
には対向逆回転チューブダイ、プレートまたはローラダ
イを含んでいる。このような押出手段を好ましくは次の
押出物の延伸と併せて使用すると、規則ポリマーを種々
の度合で二軸配向させることができることが発見され
た。
なる。これはせん断フロー、延伸等を誘導する任意の押
出手段の使用により実施できる。本発明の好適押出手段
には対向逆回転チューブダイ、プレートまたはローラダ
イを含んでいる。このような押出手段を好ましくは次の
押出物の延伸と併せて使用すると、規則ポリマーを種々
の度合で二軸配向させることができることが発見され
た。
【0039】第三ステップ(14)はポリマー溶液の凝
固ステップからなる。
固ステップからなる。
【0040】第四ステップ(16)は水及びPPAを除
去する圧密化(densification)ステップである。
去する圧密化(densification)ステップである。
【0041】最後から2番目のステップ(18)は一般
に乾燥及び加熱処理ステップである。
に乾燥及び加熱処理ステップである。
【0042】最後に生成フィルムを包装する。
【0043】これらの一般的ステップの各々を、上記の
処理条件を実施する好適な装置の説明中で更に説明す
る。
処理条件を実施する好適な装置の説明中で更に説明す
る。
【0044】図2には、PBTドープ脱気用押出装置の
好ましい実施態様を説明している。(Wolfe らの特許明
細書に記載のように)ドープ均質化後、加熱した圧力ポ
ットでそのドープを、ゆっくり加熱した押出器(24)
の入口に供給し、次に押込み移動ポンプ(positive dis
placement pump)(26)に供給する。
好ましい実施態様を説明している。(Wolfe らの特許明
細書に記載のように)ドープ均質化後、加熱した圧力ポ
ットでそのドープを、ゆっくり加熱した押出器(24)
の入口に供給し、次に押込み移動ポンプ(positive dis
placement pump)(26)に供給する。
【0045】図2の押込み移動ポンプ(26)は図3に
示すようにフィルムダイ(28)に原料を供給する。フ
ィルムダイ(28)は2つの対向逆回転バレル30及び
32を有しており、これは押出したドープ組成物の断面
を通るせん断場を作り出すことを目的とする。このせん
断場はダイの環状部分軸方向にドープを通過させること
により生じる軸方向のせん断場に直角である。対向逆回
転ダイ部材はダイの一つの部材のみが回転すると生じる
スクリュウ様回転配向及び押出物のねじきりを避けるた
めに必要である。せん断場のこの組合せは、押出物を壊
すことなくチューブをブローし、従って、肝要な二軸フ
ィルム特性を有する物質を生成するために、吹き込み
(ブローイング)操作前に必要である。
示すようにフィルムダイ(28)に原料を供給する。フ
ィルムダイ(28)は2つの対向逆回転バレル30及び
32を有しており、これは押出したドープ組成物の断面
を通るせん断場を作り出すことを目的とする。このせん
断場はダイの環状部分軸方向にドープを通過させること
により生じる軸方向のせん断場に直角である。対向逆回
転ダイ部材はダイの一つの部材のみが回転すると生じる
スクリュウ様回転配向及び押出物のねじきりを避けるた
めに必要である。せん断場のこの組合せは、押出物を壊
すことなくチューブをブローし、従って、肝要な二軸フ
ィルム特性を有する物質を生成するために、吹き込み
(ブローイング)操作前に必要である。
【0046】対向逆回転ダイ(28)の出口ではフィル
ムをブローイング操作で処理する。ここで、フィルムを
内部圧力で膨張させ、フィルム断面全体でさらに分子を
配向させる。ダイのRPM、押出速度、フィルム巻取り
速度及び膨張の程度を調整することにより正確に整列し
た、PBTドープ組成物のインフレーションフィルムが
得られる。フィルムの上表面及び下表面は、縦方向とほ
ぼ等しい角度だが反対の角度(テーパー状)に並んでい
る。
ムをブローイング操作で処理する。ここで、フィルムを
内部圧力で膨張させ、フィルム断面全体でさらに分子を
配向させる。ダイのRPM、押出速度、フィルム巻取り
速度及び膨張の程度を調整することにより正確に整列し
た、PBTドープ組成物のインフレーションフィルムが
得られる。フィルムの上表面及び下表面は、縦方向とほ
ぼ等しい角度だが反対の角度(テーパー状)に並んでい
る。
【0047】上記のように、二軸分子配向を任意所望の
程度に変化させるために、ブローイング操作の間のダイ
速度(RPM)、押出速度及びフィルムの伸長及び膨張
の程度のいずれをも変化させることができる。
程度に変化させるために、ブローイング操作の間のダイ
速度(RPM)、押出速度及びフィルムの伸長及び膨張
の程度のいずれをも変化させることができる。
【0048】分子配向の程度を調整すると魅力的なフィ
ルム特性が得られる。膨張前に制御下のせん断場にかけ
ずにブローしたドープ組成物は本発明フィルムの物理特
性バランスを呈さない。更に、対向逆回転ダイで押出し
たがブローイング処理は行わなかったフィルムは良好な
特性バランスは有さない。せん断場押出次に内部膨張及
び延伸という組合せで有用な特性バランスを持つフィル
ムが得られる。
ルム特性が得られる。膨張前に制御下のせん断場にかけ
ずにブローしたドープ組成物は本発明フィルムの物理特
性バランスを呈さない。更に、対向逆回転ダイで押出し
たがブローイング処理は行わなかったフィルムは良好な
特性バランスは有さない。せん断場押出次に内部膨張及
び延伸という組合せで有用な特性バランスを持つフィル
ムが得られる。
【0049】押出し、せん断し、ブローしたフィルムの
内部表面と外部表面の両方を、水性凝固浴または他の調
整された水性凝固剤組成物により、急冷する。この急冷
操作によりポリマードープ組成物を「ゲル化」し、強
く、じん性のある溶液充填フィルムを生成する。凝固浴
の組成を調整することにより、他の多くの物質をフィル
ムの微細構造に導入できる。
内部表面と外部表面の両方を、水性凝固浴または他の調
整された水性凝固剤組成物により、急冷する。この急冷
操作によりポリマードープ組成物を「ゲル化」し、強
く、じん性のある溶液充填フィルムを生成する。凝固浴
の組成を調整することにより、他の多くの物質をフィル
ムの微細構造に導入できる。
【0050】水溶液は、フィルム微細構造をゲル化し、
強くすることに加え、ポリ燐酸を加水分解して燐酸と
し、フィルムからのポリ燐酸の除去を促進するよう作用
する。次に溶液充填フィルムを洗浄して燐酸を除去して
から調整した乾燥条件にかける。
強くすることに加え、ポリ燐酸を加水分解して燐酸と
し、フィルムからのポリ燐酸の除去を促進するよう作用
する。次に溶液充填フィルムを洗浄して燐酸を除去して
から調整した乾燥条件にかける。
【0051】図4に示すように、制限乾燥処理としても
知られている、調整した内部圧力下でのフィルムの乾燥
処理をなすのが好ましい。図示したように約34.48
kPa〜68.97kPa(約5〜10psi)の普通
の空気または窒素圧下でフィルムを乾燥させることによ
り実施する。実施例中の加圧したフィルムチューブは直
径約3.81〜7.62cm(約1.5〜3インチ)、
長さ約12.7〜30.48cm(約5〜12インチ)
でありうる。このような条件下で乾燥させると高い強度
特性を有した高度に配向したフィルムが得られる。
知られている、調整した内部圧力下でのフィルムの乾燥
処理をなすのが好ましい。図示したように約34.48
kPa〜68.97kPa(約5〜10psi)の普通
の空気または窒素圧下でフィルムを乾燥させることによ
り実施する。実施例中の加圧したフィルムチューブは直
径約3.81〜7.62cm(約1.5〜3インチ)、
長さ約12.7〜30.48cm(約5〜12インチ)
でありうる。このような条件下で乾燥させると高い強度
特性を有した高度に配向したフィルムが得られる。
【0052】図5は上記の処理ステップを模式化してい
る。図示するように、コンディショニング及び脱気ステ
ップを装置(34)で行い、均質化したドープを押出手
段(36)に送り、そこでドープにせん断をかける。次
に慣用のフィルムブローイング装置(38)を使用して
ドープをブローする。ブローしたチューブは凝固域(4
0)に入る。凝固域(40)は水タンク(41)からな
り、フィルムに特定の特性を付与するに有用な添加物も
含みうる。凝固域は押出及びブローイング処理により付
与した分子配向を安定化するよう作用する。浴中の水及
び/または添加物はフィルムの微細構造内に広がる。凝
固域に続いて、交換浴(42)が示されている。ここ
で、水洗を繰り返して、ポリマードープの製造に使用さ
れた酸性溶媒(PPA、MSA、CSA等)を除去す
る。フィルムから酸性溶媒を除去した後、フィルムに特
定の特性を付与するために有用な添加剤を含みうる他の
溶液にフィルムをさらすことができる。その後、乾燥オ
ーブン(44)中、適切な応力条件下でフィルムを乾燥
させる。乾燥後、慣用の手段(46)を使用してフィル
ムを包装する。
る。図示するように、コンディショニング及び脱気ステ
ップを装置(34)で行い、均質化したドープを押出手
段(36)に送り、そこでドープにせん断をかける。次
に慣用のフィルムブローイング装置(38)を使用して
ドープをブローする。ブローしたチューブは凝固域(4
0)に入る。凝固域(40)は水タンク(41)からな
り、フィルムに特定の特性を付与するに有用な添加物も
含みうる。凝固域は押出及びブローイング処理により付
与した分子配向を安定化するよう作用する。浴中の水及
び/または添加物はフィルムの微細構造内に広がる。凝
固域に続いて、交換浴(42)が示されている。ここ
で、水洗を繰り返して、ポリマードープの製造に使用さ
れた酸性溶媒(PPA、MSA、CSA等)を除去す
る。フィルムから酸性溶媒を除去した後、フィルムに特
定の特性を付与するために有用な添加剤を含みうる他の
溶液にフィルムをさらすことができる。その後、乾燥オ
ーブン(44)中、適切な応力条件下でフィルムを乾燥
させる。乾燥後、慣用の手段(46)を使用してフィル
ムを包装する。
【0053】チューブブローイングを利用する場合、チ
ューブを凝固後に裂くのではなく、単に水溶液及び乾燥
処理用に平につぶすのであれば、次に塔ーまたはトンネ
ルーオーブン内で再度ブローし、二軸性に引き伸ばすこ
とができる。そのチューブをテープに裂き、中心プラグ
マンドレル及びガイドロールのちょうど下流で巻取り包
装する。チューブブローイング用ガスはマンドレルを介
して導入するのが有利である。
ューブを凝固後に裂くのではなく、単に水溶液及び乾燥
処理用に平につぶすのであれば、次に塔ーまたはトンネ
ルーオーブン内で再度ブローし、二軸性に引き伸ばすこ
とができる。そのチューブをテープに裂き、中心プラグ
マンドレル及びガイドロールのちょうど下流で巻取り包
装する。チューブブローイング用ガスはマンドレルを介
して導入するのが有利である。
【0054】図6は本発明に有用なポリマードープにせ
ん断応力を付与するもう1つの手段を示している。図示
したように、応力手段(48)は対向逆回転する圧力プ
レート(47及び49)からなる。PBTのようなポリ
マードープをプレート間に挿入し、圧力をかけ、プレー
トを反対方向に回転させる。
ん断応力を付与するもう1つの手段を示している。図示
したように、応力手段(48)は対向逆回転する圧力プ
レート(47及び49)からなる。PBTのようなポリ
マードープをプレート間に挿入し、圧力をかけ、プレー
トを反対方向に回転させる。
【0055】本発明方法に従ってポリマードープにせん
断応力をかけるもう1つの手段は図7に示す装置であ
る。図示したように、開放した頂部及び底部を有し、横
方向に拡張するためのダイ(50)は2つのピンチロー
ル(52及び54)の合わせ目に嵌合するような輪郭を
持つ。押出物は高さのある狭い流れとしてダイに入り、
次に漸進的に横及び軸方向のひずみを受けて薄く、幅の
広いストリップとして出てくる。次に、このストリップ
をさらにいくらか軸方向に伸ばすと、ロール表面の速度
及び供給圧力による流れのバランスに応じて、ロールの
1つの上でフィルムとなる。ダイの大きさ及び内部形
状、供給圧力及びフィルム張力を変化させうる。
断応力をかけるもう1つの手段は図7に示す装置であ
る。図示したように、開放した頂部及び底部を有し、横
方向に拡張するためのダイ(50)は2つのピンチロー
ル(52及び54)の合わせ目に嵌合するような輪郭を
持つ。押出物は高さのある狭い流れとしてダイに入り、
次に漸進的に横及び軸方向のひずみを受けて薄く、幅の
広いストリップとして出てくる。次に、このストリップ
をさらにいくらか軸方向に伸ばすと、ロール表面の速度
及び供給圧力による流れのバランスに応じて、ロールの
1つの上でフィルムとなる。ダイの大きさ及び内部形
状、供給圧力及びフィルム張力を変化させうる。
【0056】図8に示す装置は対向逆回転チューブダイ
を表しており、これは複数の通路(59)を有する独立
して回転できるシリンダ(58)内にある、滑らかな表
面を有する回転可能な円筒状内部シャフト(56)から
なる。ポリマーが導入でき、シャフト(56)とシリン
ダ(58)が独立して動けるようにシャフトとシリンダ
の間にスペース(60)が設けらている。シリンダ(5
6)とシャフト(58)は反対方向に回転する。規則ポ
リマーは通路(59)を通りシャフト(56)とシリン
ダ(58)の間のスペース(60)に供給される。ポリ
マー塊はシャフト(56)に当り、シリンダ(58)と
シャフト(56)の反対の運動による配向力がかけられ
る。ドライブギア(62)及び(64)が各々外部シリ
ンダ(58)と内部シャフト(56)に設けられてい
る。チューブダイを囲み、押出物系の温度を調整する作
用を有するハウジング(66)も示されている。凝固域
の組成を維持し、またインフレーションフィルムチュー
ブの内部に圧力をかけるために水の入口(68)と出口
(70)が設けられている。窒素の入口(72)はダイ
中の不活性雰囲気を維持するよう作用し、またダイを出
るときにフィルムをブローし(即ち膨張させて)チュー
ブにする手段を提供する。ドライブギア(62)及び
(64)は電気モータ(図示せず)のような独立して変
化しうる速度をもつドライブ手段で操作する。
を表しており、これは複数の通路(59)を有する独立
して回転できるシリンダ(58)内にある、滑らかな表
面を有する回転可能な円筒状内部シャフト(56)から
なる。ポリマーが導入でき、シャフト(56)とシリン
ダ(58)が独立して動けるようにシャフトとシリンダ
の間にスペース(60)が設けらている。シリンダ(5
6)とシャフト(58)は反対方向に回転する。規則ポ
リマーは通路(59)を通りシャフト(56)とシリン
ダ(58)の間のスペース(60)に供給される。ポリ
マー塊はシャフト(56)に当り、シリンダ(58)と
シャフト(56)の反対の運動による配向力がかけられ
る。ドライブギア(62)及び(64)が各々外部シリ
ンダ(58)と内部シャフト(56)に設けられてい
る。チューブダイを囲み、押出物系の温度を調整する作
用を有するハウジング(66)も示されている。凝固域
の組成を維持し、またインフレーションフィルムチュー
ブの内部に圧力をかけるために水の入口(68)と出口
(70)が設けられている。窒素の入口(72)はダイ
中の不活性雰囲気を維持するよう作用し、またダイを出
るときにフィルムをブローし(即ち膨張させて)チュー
ブにする手段を提供する。ドライブギア(62)及び
(64)は電気モータ(図示せず)のような独立して変
化しうる速度をもつドライブ手段で操作する。
【0057】規則ポリマーは通路(74)を通りハウジ
ング(66)に送り込まれ、そこで回転シリンダ(5
8)の表面に当たる。そのポリマーはシリンダ(58)
の複数の通路(59)を通り、シリンダ(58)と回転
シャフト(56)の間のスペース(60)に流れる。ダ
イの頂部が密封されているため、ポリマーは底部(7
6)の出口に流れる。ポリマーが出口(76)に向かっ
て流れると、回転シリンダ(58)及び回転シャフト
(56)による対向的に作用するせん断力が、フィルム
の分子構造に二軸配向をある程度付与する。
ング(66)に送り込まれ、そこで回転シリンダ(5
8)の表面に当たる。そのポリマーはシリンダ(58)
の複数の通路(59)を通り、シリンダ(58)と回転
シャフト(56)の間のスペース(60)に流れる。ダ
イの頂部が密封されているため、ポリマーは底部(7
6)の出口に流れる。ポリマーが出口(76)に向かっ
て流れると、回転シリンダ(58)及び回転シャフト
(56)による対向的に作用するせん断力が、フィルム
の分子構造に二軸配向をある程度付与する。
【0058】チューブダイの1つのシリンダのみを回転
させ、その間他方を静止させる試みが為されたが、これ
によりダイから押し出されてくるドープに制御されてい
ないねじれや裂けが生じた。
させ、その間他方を静止させる試みが為されたが、これ
によりダイから押し出されてくるドープに制御されてい
ないねじれや裂けが生じた。
【0059】横方向のせん断、縦方向のフローせん断、
軸方向の伸び及び放射状の膨張力は全て第3、6、7及
び8図に示すダイ中で相互作用し、そこから供給された
規則ポリマーに部分的な二軸配向を付与する。図示した
ダイについてのシャフト及びシリンダの動く速度や、流
速、温度等を変化させると、供給した規則ポリマーに付
与される配向に、ある程度影響する。押出に伴い加熱処
理の一部としてのブローイング処理により、押出フィル
ムをさらに配向する。
軸方向の伸び及び放射状の膨張力は全て第3、6、7及
び8図に示すダイ中で相互作用し、そこから供給された
規則ポリマーに部分的な二軸配向を付与する。図示した
ダイについてのシャフト及びシリンダの動く速度や、流
速、温度等を変化させると、供給した規則ポリマーに付
与される配向に、ある程度影響する。押出に伴い加熱処
理の一部としてのブローイング処理により、押出フィル
ムをさらに配向する。
【0060】図9は応力条件によりポリマーに付与され
た種々の配向を示している。典型的には、せん断応力を
かけたポリマーは第9A図に示すように一軸配向を帯び
る。溶液中の規則ポリマーは第9B図に示すように散乱
状のまたはランダムなネマティック配向を有する。第9
C図は本発明方法での処理により規則ポリマーに付与し
たねじれたネマティック(またはコレステリック)配向
を示している。
た種々の配向を示している。典型的には、せん断応力を
かけたポリマーは第9A図に示すように一軸配向を帯び
る。溶液中の規則ポリマーは第9B図に示すように散乱
状のまたはランダムなネマティック配向を有する。第9
C図は本発明方法での処理により規則ポリマーに付与し
たねじれたネマティック(またはコレステリック)配向
を示している。
【0061】溶液処理によるPBTでのねじれたネマテ
ィク配向の調製では、ねじれた配向を有する隣接した面
の分子は溶液除去に際して近くに詰めることができな
い。従って、各「層」は、シートの顕微鏡スケールでは
好ましくないプロセスである、ロッドの軸に対して横向
きの拡散により圧密化させる必要がある。従って、ねじ
れたネマティック配向がフィルムの厚さ全体にわたって
滑らかでなだらかであれば、隣接する層間の最小のひず
みまたは破壊で圧密が生じうる。
ィク配向の調製では、ねじれた配向を有する隣接した面
の分子は溶液除去に際して近くに詰めることができな
い。従って、各「層」は、シートの顕微鏡スケールでは
好ましくないプロセスである、ロッドの軸に対して横向
きの拡散により圧密化させる必要がある。従って、ねじ
れたネマティック配向がフィルムの厚さ全体にわたって
滑らかでなだらかであれば、隣接する層間の最小のひず
みまたは破壊で圧密が生じうる。
【0062】二軸直接応力及びひずみと同様に二軸せん
断力はこの系で付与し、調節できる。図8の装置で有用
なひずみのパターンを組み合わせることができる。その
図8の装置では、先ずダイ中でねじれたネマティック
(コレステリック)配向を促進し、次に均質な二軸ひず
みをブローイング/延伸で促進する。前者の過程は垂直
(厚さ)方向に圧密化する後者過程(及び層の近接)の
ため、充分な二方向性の力を与える。この二軸性ひずみ
は対称または非対称でありうる。この系をダイ中で低い
ひずみで操作すると、二軸性のブローイング/延伸はね
じれネマティック配向より二軸性ネマティック配向を促
進するであろう。
断力はこの系で付与し、調節できる。図8の装置で有用
なひずみのパターンを組み合わせることができる。その
図8の装置では、先ずダイ中でねじれたネマティック
(コレステリック)配向を促進し、次に均質な二軸ひず
みをブローイング/延伸で促進する。前者の過程は垂直
(厚さ)方向に圧密化する後者過程(及び層の近接)の
ため、充分な二方向性の力を与える。この二軸性ひずみ
は対称または非対称でありうる。この系をダイ中で低い
ひずみで操作すると、二軸性のブローイング/延伸はね
じれネマティック配向より二軸性ネマティック配向を促
進するであろう。
【0063】もちろん、本発明の系は一軸のネマティク
チューブまたはフィルムの製造にも使用できる。
チューブまたはフィルムの製造にも使用できる。
【0064】好適二軸フィルム物質の積層体に共通の特
性は、断面方向 (すなわち、積層フィルムの面に垂直
な方向)には弱いかもしれないことである。従って、フ
ィルム製造にさらに別な処理ステップを使用して、二軸
フィルムのいわゆる層横断強度(trans-laminar strengt
h)を増強することが望ましい。ドープ製造の間、または
凝固フィルムの洗浄もしくは溶液処理中に上記追加ステ
ップがあってよい。フィルムの層横断強度は硬質棒状規
則ポリマー構造間の粘着性を増加させることにより、及
び/または、結合して包み込む添加物質の網状組織で、
規則構造を囲むことにより増強できる。この添加物質は
通常は他の処理ステップを妨げることはない。何故なら
ば、添加物質は次の処理ステップ例えば加熱処理または
化学変換による以外は強くなったり、粘着性になること
はないからである。
性は、断面方向 (すなわち、積層フィルムの面に垂直
な方向)には弱いかもしれないことである。従って、フ
ィルム製造にさらに別な処理ステップを使用して、二軸
フィルムのいわゆる層横断強度(trans-laminar strengt
h)を増強することが望ましい。ドープ製造の間、または
凝固フィルムの洗浄もしくは溶液処理中に上記追加ステ
ップがあってよい。フィルムの層横断強度は硬質棒状規
則ポリマー構造間の粘着性を増加させることにより、及
び/または、結合して包み込む添加物質の網状組織で、
規則構造を囲むことにより増強できる。この添加物質は
通常は他の処理ステップを妨げることはない。何故なら
ば、添加物質は次の処理ステップ例えば加熱処理または
化学変換による以外は強くなったり、粘着性になること
はないからである。
【0065】フィルムの層横断強度を増加させるために
考えられる方法の重要な面は添加した物質を必ずしも最
終的な構造物質またはフィルムの主要成分にしようとす
る必要がないこと;添加した物質が最終構造の非常に少
量の成分でも、かなりの層横断粘着性または強度を提供
できることである。実際、硬質棒状規則ポリマー構造は
比較的には非常に多くの割合を占めるものであるため、
添加物質は最も好ましくは非常に少量の成分である。そ
うして、最終的な物質全体を固有の最大強度と最大剛
性、すなわち重量及び容量当り最高の強度及び剛性とす
る。
考えられる方法の重要な面は添加した物質を必ずしも最
終的な構造物質またはフィルムの主要成分にしようとす
る必要がないこと;添加した物質が最終構造の非常に少
量の成分でも、かなりの層横断粘着性または強度を提供
できることである。実際、硬質棒状規則ポリマー構造は
比較的には非常に多くの割合を占めるものであるため、
添加物質は最も好ましくは非常に少量の成分である。そ
うして、最終的な物質全体を固有の最大強度と最大剛
性、すなわち重量及び容量当り最高の強度及び剛性とす
る。
【0066】二軸PBTフィルムの層横断強度を増強す
る1つの方法は全工程のドープ製造ステップで、相容性
物質の微細粉末をPBTドープと混和することである。
好ましい物質は最終ドープの容量当り約10%以上のポ
リフェニレンスルフィド(PPS)である。PPSは強
い、非常に耐容性のある熱変性ポリマーである。この粉
末は最終乾燥段階までの処理ステップ全てを通してドー
プと製造されたフィルムとの内に残存する。乾燥及び加
熱処理の間、PPSの溶融温度までフィルムを加熱しP
BTの棒状微細構造の周囲及び間を流れさせる。次の圧
延またはローリング及び冷却手順により全方向の応力に
対し強い構造が生じる。
る1つの方法は全工程のドープ製造ステップで、相容性
物質の微細粉末をPBTドープと混和することである。
好ましい物質は最終ドープの容量当り約10%以上のポ
リフェニレンスルフィド(PPS)である。PPSは強
い、非常に耐容性のある熱変性ポリマーである。この粉
末は最終乾燥段階までの処理ステップ全てを通してドー
プと製造されたフィルムとの内に残存する。乾燥及び加
熱処理の間、PPSの溶融温度までフィルムを加熱しP
BTの棒状微細構造の周囲及び間を流れさせる。次の圧
延またはローリング及び冷却手順により全方向の応力に
対し強い構造が生じる。
【0067】層横断強度を増強するもう1つの方法は処
理の洗浄段階でPBTフィルム内に強い結合剤物質前駆
体を拡散させることである。この前駆体は無機ガラスの
有機金属前駆体例えばテトラメトキシシラン;または反
応性の有機基例えばエポキシドをもつ有機的に修飾した
ガラス前駆体;または熱変性プラスチックの前駆体例え
ばナイロン前駆体としてのカプロラクタムまたはポリイ
ミド前駆体としてのポリアミド酸 (polyamic acid)であ
りうる。洗浄したがまだ膨張状態のPBTフィルム内
に、例えば種々の逐次溶媒交換によって、前駆体を拡散
させた後、フィルムを乾燥させ、熱処理して添加物質を
強力な層横断結合物質としての最終的な形に転換させ
る。最終的な結合物質としては、ナイロンに比べガラス
やポリイミドがPBTフィルム構造の高温及び強度特性
をより補足するためにより好ましい。
理の洗浄段階でPBTフィルム内に強い結合剤物質前駆
体を拡散させることである。この前駆体は無機ガラスの
有機金属前駆体例えばテトラメトキシシラン;または反
応性の有機基例えばエポキシドをもつ有機的に修飾した
ガラス前駆体;または熱変性プラスチックの前駆体例え
ばナイロン前駆体としてのカプロラクタムまたはポリイ
ミド前駆体としてのポリアミド酸 (polyamic acid)であ
りうる。洗浄したがまだ膨張状態のPBTフィルム内
に、例えば種々の逐次溶媒交換によって、前駆体を拡散
させた後、フィルムを乾燥させ、熱処理して添加物質を
強力な層横断結合物質としての最終的な形に転換させ
る。最終的な結合物質としては、ナイロンに比べガラス
やポリイミドがPBTフィルム構造の高温及び強度特性
をより補足するためにより好ましい。
【0068】本発明の処理装置は、対向逆回転ダイ組立
体を除き、設計及び製造が容易である。貯蔵タンクは加
熱しなければならず、ステンレス鋼(例えば、PPA処
理に好適な型316L)からなるのが好ましく、そして
PBTの凝固及び/またはポンプが空になるのを防ぐた
めに乾燥/不活性ガス(例えばN2)で加圧する。ポン
プは典型的には精密なギア型(例えば、Zenith)であ
る。ピストンーラム、押出、または移動孔(traveling-
cavity)(Moyno)のような他のタイプのポンプでもよ
い。
体を除き、設計及び製造が容易である。貯蔵タンクは加
熱しなければならず、ステンレス鋼(例えば、PPA処
理に好適な型316L)からなるのが好ましく、そして
PBTの凝固及び/またはポンプが空になるのを防ぐた
めに乾燥/不活性ガス(例えばN2)で加圧する。ポン
プは典型的には精密なギア型(例えば、Zenith)であ
る。ピストンーラム、押出、または移動孔(traveling-
cavity)(Moyno)のような他のタイプのポンプでもよ
い。
【0069】他の対向逆回転チューブダイが存在する
が、本発明のダイの設計は種々の速度やダイ挿入物を使
用して広範なパラメータを模索できる点に特徴がある。
熱いブロックとダイシリンダとの間はスプリングを搭載
したフェースブッシュ(登録商標Teflonまたはグラファ
イト)でシールし、離間状態のカラーベアリングで配置
を維持する。押出物は最終的な厚さまで十分圧密化され
るので、ダイの環状部分は通常大きく、中等度のダイ圧
力が必要である。離れた、冷たい、標準回転カップリン
グを介してフィルムブローイング用の主要ガス(N2)
を提供する。
が、本発明のダイの設計は種々の速度やダイ挿入物を使
用して広範なパラメータを模索できる点に特徴がある。
熱いブロックとダイシリンダとの間はスプリングを搭載
したフェースブッシュ(登録商標Teflonまたはグラファ
イト)でシールし、離間状態のカラーベアリングで配置
を維持する。押出物は最終的な厚さまで十分圧密化され
るので、ダイの環状部分は通常大きく、中等度のダイ圧
力が必要である。離れた、冷たい、標準回転カップリン
グを介してフィルムブローイング用の主要ガス(N2)
を提供する。
【0070】このように押出ーブローイング系の機能及
び操作は簡単である。
び操作は簡単である。
【0071】押出されたチューブに正味の捻れまたはト
ルクを全く生じさせることなくダイの対向逆回転により
横向きのせん断が生じる。ポンプにより軸方向の流れが
生じ、環状ギャップと併せて軸方向のせん断(流れの様
相)が決まる。
ルクを全く生じさせることなくダイの対向逆回転により
横向きのせん断が生じる。ポンプにより軸方向の流れが
生じ、環状ギャップと併せて軸方向のせん断(流れの様
相)が決まる。
【0072】ダイの放出速度以上の線速度でチューブを
引落とすと、熱い、凝固していない押出し物に軸方向の
ひずみが生じる。
引落とすと、熱い、凝固していない押出し物に軸方向の
ひずみが生じる。
【0073】フィルムチューブをブローすると押出物中
で周辺応力及びひずみが生じる。
で周辺応力及びひずみが生じる。
【0074】ブローイング/延伸後に水浴に浸漬すると
凝固が起こり、チューブが底部に閉じ込められていなけ
れば、中心水位の下で圧力のバランスが得られ、圧力差
がなくなる。
凝固が起こり、チューブが底部に閉じ込められていなけ
れば、中心水位の下で圧力のバランスが得られ、圧力差
がなくなる。
【0075】図8に実質的に示したチューブダイを使用
して、PBT/PPAからの二軸フィルムの押出に成功
するための重要なパラメータを第1表に示す。このチュ
ーブダイはダイ出口にアダプタを有し、2つの異なる環
状部分の直径及びギャップ距離を設定している。図8を
参照すると、せん断域の長さは入口通路(59)とチュ
ーブダイの出口(76)の間の距離である。せん断速度
は回転シリンダー間の線速度の差をギャップ距離で割っ
て計算する。ブロー比は、ダイ出口でのPBT/PPT
チューブの最初の直径で、凝固したPBT/PPTチュ
ーブの最終的な直径を割ったものと定義される。延伸比
はダイ出口でのPBT/PPT押出物の線バルク速度を
図5(46)で表す巻取りローラの線速度で割ったもの
と定義される。線バルク速度は押出器から出る容量をダ
イの環状ギャップの断面積で割ったものと定義される。
典型的なPBT/PPAドープについては、押出域の温
度は120℃、ダイ域の温度は80℃であり、すなわ
ち、PBT/PPAドープは押出器中よりダイ中で冷た
かった。
して、PBT/PPAからの二軸フィルムの押出に成功
するための重要なパラメータを第1表に示す。このチュ
ーブダイはダイ出口にアダプタを有し、2つの異なる環
状部分の直径及びギャップ距離を設定している。図8を
参照すると、せん断域の長さは入口通路(59)とチュ
ーブダイの出口(76)の間の距離である。せん断速度
は回転シリンダー間の線速度の差をギャップ距離で割っ
て計算する。ブロー比は、ダイ出口でのPBT/PPT
チューブの最初の直径で、凝固したPBT/PPTチュ
ーブの最終的な直径を割ったものと定義される。延伸比
はダイ出口でのPBT/PPT押出物の線バルク速度を
図5(46)で表す巻取りローラの線速度で割ったもの
と定義される。線バルク速度は押出器から出る容量をダ
イの環状ギャップの断面積で割ったものと定義される。
典型的なPBT/PPAドープについては、押出域の温
度は120℃、ダイ域の温度は80℃であり、すなわ
ち、PBT/PPAドープは押出器中よりダイ中で冷た
かった。
【0076】 第 1 表 チューブダイの仕様: 環状ギャップ 1.02mm(0.040”)、2.04mm(0.080”) 環の直径 2.04cm(0.80”)、3.81cm(1.5”) せん断域の軸方向の長さ 10.16cm(4インチ) 処理条件: せん断速度 1s−1から、3s−1以上 ブロー比 1:1から3:1 延伸比 8:1から20:1 押出器温度 120℃ ダイ温度 80℃ 本発明の高強度、高モジュラス、熱安定性、化学耐性の
ミクロポーラスなPBTポリマーフィルムの用途は次の
ものを含んでいる。(1)複雑な形状に成形した多層の
構造複合体;(2)硬質の、ガラス含有複合体;(3)
過酷な環境下で使用するための調整された多孔性を有す
るフィルター;(4)ガス分離膜;(5)水精製用膜;
(6)電子回路板構造物;(7)軽量の空間構造体;
(8)多層の電気回路構造物複合体;(9)イオン化放
射線耐性複合体;(10)低レーダー像の構造体;(1
1)膨張係数0の構造複合体;(12)過酷な環境下で
揮発性物質を徐放させるための多孔質基体;(13)リ
ーフスプリング、螺旋状スプリング及び(14)コンデ
ンサー。
ミクロポーラスなPBTポリマーフィルムの用途は次の
ものを含んでいる。(1)複雑な形状に成形した多層の
構造複合体;(2)硬質の、ガラス含有複合体;(3)
過酷な環境下で使用するための調整された多孔性を有す
るフィルター;(4)ガス分離膜;(5)水精製用膜;
(6)電子回路板構造物;(7)軽量の空間構造体;
(8)多層の電気回路構造物複合体;(9)イオン化放
射線耐性複合体;(10)低レーダー像の構造体;(1
1)膨張係数0の構造複合体;(12)過酷な環境下で
揮発性物質を徐放させるための多孔質基体;(13)リ
ーフスプリング、螺旋状スプリング及び(14)コンデ
ンサー。
【0077】本発明を以下の実施例によりさらに説明す
るが、実施例は本発明の理解を助けるためのものであ
り、本発明を限定するものではない。実施例中の%は特
記しない限り重量%である。温度は全て摂氏で表してあ
り、修正していない。
るが、実施例は本発明の理解を助けるためのものであ
り、本発明を限定するものではない。実施例中の%は特
記しない限り重量%である。温度は全て摂氏で表してあ
り、修正していない。
【0078】
【実施例】実施例1 実質的に図5に示したような凝固及び巻取り系を使用
し、次の条件下でインフレーションチューブフィルムを
押出した。
し、次の条件下でインフレーションチューブフィルムを
押出した。
【0079】 押出ダイ:直径3.01cm×ギャップ1.02mm 押出速度:3cc/分 空気ギャップ:11.7cm 凝固域:18.8cm 巻取り速度*:24.6cm/分 対向逆回転せん断速度:4秒-1 ブローアップ比:1.5:1 延伸比:10:1 *空の包装ロールでの速度 本実施例のPBT/PPAドープの固有粘度(IV)
は、 Wolfe らの特許明細書(上記)に記載の方法で測
定し19であった。
は、 Wolfe らの特許明細書(上記)に記載の方法で測
定し19であった。
【0080】押出チューブの直径を2cmまで減らすた
めにチューブダイにアタッチメントを付けた(図10参
照)。これによりバブルの最大直径が7.6cmに限定
されている同じ巻取り系を使用してブローアップ比を高
くすることができる。ダイのギャップは1.02mmで
あり、対向逆回転せん断速度は約 4.5秒-1であった。
めにチューブダイにアタッチメントを付けた(図10参
照)。これによりバブルの最大直径が7.6cmに限定
されている同じ巻取り系を使用してブローアップ比を高
くすることができる。ダイのギャップは1.02mmで
あり、対向逆回転せん断速度は約 4.5秒-1であった。
【0081】押出された壁の厚さの変化がダイの内部及
び外部マンドレルによるものか、アタッチメントによる
ものかを決めるために、ダイにアタッチメントを付けず
に2.04mmの完全なギャップでもダイを操作した。
系が一定状態に到達すると、2倍の厚さ(約0.076
mm(約0.003in))のこれらのフィルムはかな
り均一の厚さとなり、螺旋状のパターンは全く示さな
い。
び外部マンドレルによるものか、アタッチメントによる
ものかを決めるために、ダイにアタッチメントを付けず
に2.04mmの完全なギャップでもダイを操作した。
系が一定状態に到達すると、2倍の厚さ(約0.076
mm(約0.003in))のこれらのフィルムはかな
り均一の厚さとなり、螺旋状のパターンは全く示さな
い。
【0082】内部圧力を下げること、縦方向の延伸を増
やすこと、内部の水の高さを減らすこと、バブルの薄い
部分を「凍結」させるようにその部分に水を噴霧するこ
との組合せにより均質作用を元に戻すことができる。他
のブローチューブ法(例えば、高分子ポリエチレン)も
同様のバブル安定性やフィルム厚の問題に直面する。
(バブル内の)内部マンドレルを使用して、冷たい空気
をブローしたフィルムにあて冷却することができる(凝
固と同様に)。ピンチロールを駆動させて延伸をより調
整することができる。
やすこと、内部の水の高さを減らすこと、バブルの薄い
部分を「凍結」させるようにその部分に水を噴霧するこ
との組合せにより均質作用を元に戻すことができる。他
のブローチューブ法(例えば、高分子ポリエチレン)も
同様のバブル安定性やフィルム厚の問題に直面する。
(バブル内の)内部マンドレルを使用して、冷たい空気
をブローしたフィルムにあて冷却することができる(凝
固と同様に)。ピンチロールを駆動させて延伸をより調
整することができる。
【0083】収束(一点に集まるような)プレートを1
つの流れの上に使用してバブルを壊しチューブのひだや
折れ目を減らすことができる。そのプレートは透明なア
クリルシートからなり、その上部が水のレベルより高く
される。傾斜したそのプレートに触れる前にPBTフィ
ルムが凝固するように前記ピンチの約2cm上にプレー
トを付けた。操作中、凝固したPBTチューブはプレー
トにくっつき次に滑る傾向があり、巻取り系を幾らか振
動させる。これはチューブとプレートとの間の予測しな
かった摩擦の結果であり、テフロンのプレートを使用す
ることにより、またはローラもしくはベルト収束系にす
ることにより修復することができる。そうでなければ、
収束プレートはバブルの直径と配置を維持するように良
好に働き、滑らかな表面のフィルムが得られることにな
る。
つの流れの上に使用してバブルを壊しチューブのひだや
折れ目を減らすことができる。そのプレートは透明なア
クリルシートからなり、その上部が水のレベルより高く
される。傾斜したそのプレートに触れる前にPBTフィ
ルムが凝固するように前記ピンチの約2cm上にプレー
トを付けた。操作中、凝固したPBTチューブはプレー
トにくっつき次に滑る傾向があり、巻取り系を幾らか振
動させる。これはチューブとプレートとの間の予測しな
かった摩擦の結果であり、テフロンのプレートを使用す
ることにより、またはローラもしくはベルト収束系にす
ることにより修復することができる。そうでなければ、
収束プレートはバブルの直径と配置を維持するように良
好に働き、滑らかな表面のフィルムが得られることにな
る。
【0084】フィルムの洗浄及び乾燥 全てのフィルムサンプルを水中の幅の広い糸取りに集
め、空気と接触させることなく水中に保持し、交互に重
ねて粗く織った物体を使用して水を循環させた。サンプ
ルは乾燥前に少なくとも48時間洗浄した。
め、空気と接触させることなく水中に保持し、交互に重
ねて粗く織った物体を使用して水を循環させた。サンプ
ルは乾燥前に少なくとも48時間洗浄した。
【0085】24回洗った後では0.8%の、また5分
間のみの洗浄では4%の燐がサンプルから測定された。
間のみの洗浄では4%の燐がサンプルから測定された。
【0086】以下のものを含む色々な乾燥法を試みた。
【0087】−7.6cm2の四角の枠で湿ったフィル
ムを固定する; −湿ったチューブに34.48〜62.07kPa(5
〜9psi)の内部圧力をかける; −種々の棒をチューブ内に使用する; −棒の間にスプリングを載置する。
ムを固定する; −湿ったチューブに34.48〜62.07kPa(5
〜9psi)の内部圧力をかける; −種々の棒をチューブ内に使用する; −棒の間にスプリングを載置する。
【0088】上記固定枠法は良好に作用し、簡単で、次
の加熱処理の実験用にサンプルを保持するために便利で
ある。内部ガス圧法は圧力調整器、チューブの2端での
クリンピングシール、及びチューブの内部からのガスや
水を通す圧力解除バルブを必要とする。内部圧力によ
り、厚い部分と比べ薄いフィルムの部分により応力がか
かるが、固定枠の場合に比べ応力は予測し易くなる。乾
燥実験中の応力は輪の方向では2.069×10 4 〜
3.448×10 4 kPa(3000〜5000ps
i)、縦方向ではその半分と計算された。
の加熱処理の実験用にサンプルを保持するために便利で
ある。内部ガス圧法は圧力調整器、チューブの2端での
クリンピングシール、及びチューブの内部からのガスや
水を通す圧力解除バルブを必要とする。内部圧力によ
り、厚い部分と比べ薄いフィルムの部分により応力がか
かるが、固定枠の場合に比べ応力は予測し易くなる。乾
燥実験中の応力は輪の方向では2.069×10 4 〜
3.448×10 4 kPa(3000〜5000ps
i)、縦方向ではその半分と計算された。
【0089】実施例2 本実施例のPBT/PPAドープはデュポンから入手さ
れ、次のように同定された。
れ、次のように同定された。
【0090】−SRIコード5103−28 −50 KG(110 1b)のPBT/PPA −13.7%PBT −固有粘度(IV)=40、SRIで測定 −デュポンは35〜40と測定しており、ドープの可変
性を示している。粘度は温度に対して安定であると報告
されている。
性を示している。粘度は温度に対して安定であると報告
されている。
【0091】−82.7%P2O5 この物質は実施例1で使用した19IVのドープよりは
るかに粘性である。
るかに粘性である。
【0092】ドープ製造系は真空脱気、50穴(直径
0.36mm)のスピナレット及び焼結した金属フィル
ター(80ミクロン)のスピンパックを有し、実施例1
と同様に組立てた。本実施例と実施例1(19IVのポ
リマー使用)との主な違いは供給ポットのピストン圧及
び温度が高いことであった。40IVのドープでは13
7.93kPa(20psi)の代わりに689.66
kPa(100psi)、93.3℃(200゜F)の
代わりに115.6℃(240゜F)が必要であった。
ドープ上にほとんどせん断がなく、粘度は非常に高いま
まだったため、供給ポットから押出器への流れはより遅
かった。押出器のバレルでスクリューがせん断を生み出
すと、40IVの物質は約110℃(約230゜F)、
6896.6kPa(1000psi)のバレル圧力で
容易に押し出された。これは19IVポリマーの条件と
非常に類似していた。押出器は3cm/分の速度で操作
した。より速い速度では押出器が空になるのを避けるた
めにより高い温度と圧力が必要かも知れない。
0.36mm)のスピナレット及び焼結した金属フィル
ター(80ミクロン)のスピンパックを有し、実施例1
と同様に組立てた。本実施例と実施例1(19IVのポ
リマー使用)との主な違いは供給ポットのピストン圧及
び温度が高いことであった。40IVのドープでは13
7.93kPa(20psi)の代わりに689.66
kPa(100psi)、93.3℃(200゜F)の
代わりに115.6℃(240゜F)が必要であった。
ドープ上にほとんどせん断がなく、粘度は非常に高いま
まだったため、供給ポットから押出器への流れはより遅
かった。押出器のバレルでスクリューがせん断を生み出
すと、40IVの物質は約110℃(約230゜F)、
6896.6kPa(1000psi)のバレル圧力で
容易に押し出された。これは19IVポリマーの条件と
非常に類似していた。押出器は3cm/分の速度で操作
した。より速い速度では押出器が空になるのを避けるた
めにより高い温度と圧力が必要かも知れない。
【0093】脱気は19IVドープとほとんど同じに進
展する。真空内に落ちてくるフィラメントは「粒状(gr
aininess)」を示し、捕らえられたガスが除去されつつ
あることを示唆した。系内の1回の通過により約2.5
L(5kgまたは11lb)のPBT/PPAドープが
製造された。
展する。真空内に落ちてくるフィラメントは「粒状(gr
aininess)」を示し、捕らえられたガスが除去されつつ
あることを示唆した。系内の1回の通過により約2.5
L(5kgまたは11lb)のPBT/PPAドープが
製造された。
【0094】実施例1に記載のように、チューブダイを
改変してベアリングクリアランスを減少させ、配置を改
善し、腐食の問題を減少させた。
改変してベアリングクリアランスを減少させ、配置を改
善し、腐食の問題を減少させた。
【0095】この実施例では約15.25m(約50フ
ィート)の高品質のフィルムが製造された。巻取りを増
やすとバブル安定性が顕著に改善されるため、13:1
から21:1の比較的高い延伸比を使用した。ブローア
ップ比は約2:1に維持した。成功したフィルム実験は
全て1.02mm(0.040インチ)のギャップで得
られた。これら条件では厚さ2.5〜15.2ミクロン
(0.1〜0.6mil)の比較的薄いフィルムが得ら
れた。40IVポリマードープが「じん性」であり、ダ
イの精度が改善されたため、これらの薄いフィルムが安
定した状態で持続的に製造できた。
ィート)の高品質のフィルムが製造された。巻取りを増
やすとバブル安定性が顕著に改善されるため、13:1
から21:1の比較的高い延伸比を使用した。ブローア
ップ比は約2:1に維持した。成功したフィルム実験は
全て1.02mm(0.040インチ)のギャップで得
られた。これら条件では厚さ2.5〜15.2ミクロン
(0.1〜0.6mil)の比較的薄いフィルムが得ら
れた。40IVポリマードープが「じん性」であり、ダ
イの精度が改善されたため、これらの薄いフィルムが安
定した状態で持続的に製造できた。
【0096】ダイ温度87.8℃(190゜F)で、ダ
イの回転速度を0.5〜2rpmと変化させた。
イの回転速度を0.5〜2rpmと変化させた。
【0097】最も成功した押出条件を下記にまとめる。
【0098】 処理量: 3cc/分 バレル圧力: 6896.6kPa(1000psi) ダイ圧力: 344.8〜517.2kPa(50〜
75psi)(算定) バレル温度: 110℃(230゜F) ダイ温度: 87.8℃(190゜F) 延伸比: 13:1〜21:1 ブローアップ比: 2:1 ダイ回転: 0.5rpm 氷水凝固浴を使用してさらに良好なフィルム特性を得
た。低温の浴では凝固速度が遅くなり、配向PBTポリ
マー網破壊性がより低かった。
75psi)(算定) バレル温度: 110℃(230゜F) ダイ温度: 87.8℃(190゜F) 延伸比: 13:1〜21:1 ブローアップ比: 2:1 ダイ回転: 0.5rpm 氷水凝固浴を使用してさらに良好なフィルム特性を得
た。低温の浴では凝固速度が遅くなり、配向PBTポリ
マー網破壊性がより低かった。
【0099】フィルム特性の測定 引張テストでは二軸配向フィルムについて改良された強
度及びモジュラスを示した。熱処理は400℃、2時間
実施した。より高温の熱処理は、650℃までの温度、
典型的には30〜60秒の短時間で、評価されるであろ
う。
度及びモジュラスを示した。熱処理は400℃、2時間
実施した。より高温の熱処理は、650℃までの温度、
典型的には30〜60秒の短時間で、評価されるであろ
う。
【0100】実施例3ローラダイ押出 本実施例では、実質的に図7に示したローラダイを使用
して、固形分13.7%のPBT/PPAドープ(40
I.V.)約3.0リットルを押出した。処理条件は第
II表に示した。3回の実験押出の各々で約1.0リッ
トルのドープを押出した。
して、固形分13.7%のPBT/PPAドープ(40
I.V.)約3.0リットルを押出した。処理条件は第
II表に示した。3回の実験押出の各々で約1.0リッ
トルのドープを押出した。
【0101】 第 II 表 40 I.V.PBT/PPA ドープのローラーダイ押出用の処理条件 操 作 処理量 延伸 ダイ温度 ℃(゜F) 1、2 4.8〜8.0 − 87.8゜(190゜) 110゜(230゜) 3 12.8 4.6:1 〃 110゜(230゜) 15.8 3.8:1 〃 110゜(230゜) 最初の2回ではローラーダイ系についての有用な操作情
報が得られたが、高品質なフィルムは得られなかった。
ローラダイでは前の実施例のチューブダイより多量の処
理量が必要であり、約10cc/分の処理量では供給容
器は押出器スクリュウに十分供給できなかった。従っ
て、供給ポット系を前の実施例の空気で作動させるピス
トンから油圧ーラム作動性のものに変えた。
報が得られたが、高品質なフィルムは得られなかった。
ローラダイでは前の実施例のチューブダイより多量の処
理量が必要であり、約10cc/分の処理量では供給容
器は押出器スクリュウに十分供給できなかった。従っ
て、供給ポット系を前の実施例の空気で作動させるピス
トンから油圧ーラム作動性のものに変えた。
【0102】以前 General Millsが製造していた離型剤
「ReleaseaGen H-1501」を使用して、凝固していないP
BT/PPA押出物をダイのローラから外すことができ
る。
「ReleaseaGen H-1501」を使用して、凝固していないP
BT/PPA押出物をダイのローラから外すことができ
る。
【0103】第3回では、(洗った状態で)幅5.08
cm(2インチ)×厚さ0.19cm(0.075イン
チ)のシート様PBT約4.575〜6.1m(約15
〜20フィート)を押出した。この厚いフィルムは通常
のV型の畝状パターンを有していた。視覚で検査する
と、フィルムは縦方向に微細な繊維状の構造を有してい
た。しかし、一軸フィルムに比べて縦方向に平行に分割
するのは難しかった。従って、フィルムの横方向の強度
は所望の改善が得られる。
cm(2インチ)×厚さ0.19cm(0.075イン
チ)のシート様PBT約4.575〜6.1m(約15
〜20フィート)を押出した。この厚いフィルムは通常
のV型の畝状パターンを有していた。視覚で検査する
と、フィルムは縦方向に微細な繊維状の構造を有してい
た。しかし、一軸フィルムに比べて縦方向に平行に分割
するのは難しかった。従って、フィルムの横方向の強度
は所望の改善が得られる。
【0104】本発明を好適実施態様と共に詳細に記載し
てきた。しかしながら、本発明の開示を考慮して当業者
は本発明を改変/改善でき、それらは添付の請求の範囲
に述べる本発明の範囲及び精神の中にやはり含まれると
理解されたい。
てきた。しかしながら、本発明の開示を考慮して当業者
は本発明を改変/改善でき、それらは添付の請求の範囲
に述べる本発明の範囲及び精神の中にやはり含まれると
理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】規則ポリマーから二軸延伸フィルムを形成する
本発明方法を説明する構成図である。
本発明方法を説明する構成図である。
【図2】PBTドープを脱気し、予めコンディショニン
グするための単スクリュウ押出装置の模式図である。
グするための単スクリュウ押出装置の模式図である。
【図3】規則ポリマーから二軸延伸フィルムを製造する
対向逆回転チューブラダイ装置の模式図である。
対向逆回転チューブラダイ装置の模式図である。
【図4】規則ポリマーから二軸延伸フィルムを製造する
ために使用する好適な乾燥/加熱処理装置の模式図であ
る。
ために使用する好適な乾燥/加熱処理装置の模式図であ
る。
【図5】本発明に従って使用する図4のダイを含む装置
の模式図である。
の模式図である。
【図6】規則ポリマーから二軸延伸フィルムを製造する
対向逆回転プレート装置の模式図である。
対向逆回転プレート装置の模式図である。
【図7】規則ポリマーから二軸延伸フィルムを製造する
ローラダイ装置の模式図である。
ローラダイ装置の模式図である。
【図8】本発明に好適に使用される処理装置の模式図で
ある。
ある。
【図9A】典型的なスリットダイ押出または繊維紡糸に
よりポリマーに付与される一軸配向を表す。
よりポリマーに付与される一軸配向を表す。
【図9B】予め配向させることなく凝固させた規則ポリ
マーフィルムのランダム的不規則性を表している。
マーフィルムのランダム的不規則性を表している。
【図9C】本発明処理により図9Bのポリマーに付与し
た二軸規則を表す。
た二軸規則を表す。
【図10】ダイギャップを減らすために図8のチューブ
ダイの端につけるアタッチメントを表す。
ダイの端につけるアタッチメントを表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 7:00 B29L 7:00 (72)発明者 アンドルー・シー・ハービ アメリカ合衆国、マサチユーセツツ・ 02154、ウオールサム、ウツドチエスタ ー・ロード・60 (72)発明者 リチヤード・ダブリユ・ルジグニー アメリカ合衆国、マサチユーセツツ・ 02135、ブライトン、エルコ・ストリー ト・15 (72)発明者 ダーク・エム・バーズ アメリカ合衆国、マサチユーセツツ・ 02135、ブライトン、フエアバンクス・ ストリート・17 (72)発明者 ドナルド・デイー・ブレツチス アメリカ合衆国、バージニア・22980、 ウエインズバーロウ、ペラム・ドライ ブ・211 (72)発明者 ロバート・ビー・デイビス アメリカ合衆国、マサチユーセツツ・ 01707、フレミンハム、レイベル・レイ ン・3 (56)参考文献 特開 昭63−121827(JP,A) 特開 昭54−132674(JP,A) 特開 昭53−47460(JP,A) 特開 昭63−173620(JP,A) 特開 昭63−74622(JP,A) 特開 昭61−102234(JP,A) 特表 平4−506636(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 55/00 - 55/30 C08J 5/18 C08G 73/00 - 73/26 C08G 75/00 - 75/32
Claims (19)
- 【請求項1】 二軸規則ポリマーフィルムの製造方法で
あって、 (a)当該規則ポリマーを含有するドープを少なくとも
2つの交差方向歪力(cross-directional strain force
s)に付し、ここで、第一の交差方向歪力により第一の
二軸配向を生じさせ、第二の交差方向歪力により前記第
一の二軸配向を増強して、それにより、第一の微細規模
の構造配向を生起させ;そして (b)物理的、熱的及び化学的プロセスから選択した手
段でこの微細規模の構造配向を固化させる連続したステ
ップを含んでなる方法。 - 【請求項2】 第一の交差方向歪力が横方向のせん断か
ら選択され、第二の交差方向歪力が横方向の歪力と縦方
向の歪力の組合せから選択される、請求項1の方法。 - 【請求項3】 物理的な微細規模固化手段が水性凝固浴
中での応力をかけたドープの処理を含んでなる、請求項
1の方法。 - 【請求項4】 前記規則ポリマーをチューブラフィルム
として押出し、熱的な微細規模の固化手段が正の圧力下
でチューブラフィルムを乾燥することを含んでなる、請
求項1の方法。 - 【請求項5】 第二の交差方向歪力のステップとして、
応力をかけた規則ポリマードープのチューブブローイン
グをさらに含み、そのチューブブローイングは前記ドー
プに第二の微細構造歪を付与する、請求項1の方法。 - 【請求項6】 化学的な微細規模の固化手段が化学添加
剤によるドープの処理を含んでなる、請求項1の方法。 - 【請求項7】 化学添加剤がポリフェニレンスルフィド
である、請求項6の方法。 - 【請求項8】 化学添加剤がカプロラクタムである、請
求項6の方法。 - 【請求項9】 化学添加剤がポリアミド酸である、請求
項6の方法。 - 【請求項10】 (a)せん断及び延伸力がドープに作
用するよう規則ポリマードープを押出し、フィルムを形
成して最初の二軸配向を付与し、そして (b)次にフィルムを延伸し、それにより第二の二軸配
向を付与する連続したステップを含んでなる、二軸配向
規則ポリマーフィルムの製法。 - 【請求項11】 入口を有する移動ブロック、出口を有
する拡張ダイ及び2つのピンチロールの組合せを含んで
なり、その後に移動ブロックと拡張ダイとが空隙を設定
して、入口と出口を通って流れるポリマーが空隙に流れ
込み、その空隙を充たすよう構成され、ピンチロールの
回転運動により付与された応力を空隙内のポリマーにか
け、ポリマ−に二軸配向を付与し得る、ポリマー溶液に
せん断応力を付与する装置。 - 【請求項12】 ドープを横方向せん断場押出しを含ん
でなる第一の交差方向歪力に付し、排出したドープを横
方向及び縦方向の伸長を含んでなる第二の交差方向歪に
付す、請求項1の方法。 - 【請求項13】 第一の交差方向歪力が、逆回転ダイ、
逆回転プレート及び逆回転ピンチロール若しくはベルト
から選択される逆回転部材により、ドープが該部材を通
って排出される時に付与される横方向せん断を含んでな
る、請求項12の方法。 - 【請求項14】 排出されたドープを横方向に延伸し、
同時に逆回転部材から排出されるドープの線速度より大
きな線速度で該排出ドープを引落すことにより、第二の
交差方向歪力を付与する、請求項12の方法。 - 【請求項15】 二軸規則ポリマーフイルムの製造方法
であって、 (a)当該ポリマーを含有するドープを少なくとも2つ
の交差方向歪力に付し、ここで、第一の交差方向歪力
は、横方向せん断場押出しを含んでなり、及び、押出さ
れたドープを、横方向及び縦方向の伸長を含んでなる第
二の交差方向歪に付し、それによって第一及び第二の微
細規模の構造配向を生起させ;そして (b)物理的、熱的及び化学的プロセスから選択した手
段で、ステップ(a)の微細規模の構造配向を固化させ
る連続したステップを含んでなる方法。 - 【請求項16】 製造中にフィルムに付与されるせん断
応力が、任意方向の限界引張強さが2.759×105
kPa(40,000psi)以上であるフィルムを製
造するのに十分なものである、請求項1の方法。 - 【請求項17】 製造中にフィルムに付与されるせん断
応力が、任意方向の限界引張強さが6.897×105
kPa(100,000psi)以上であるフィルムを
製造するのに十分なものである、請求項1の方法。 - 【請求項18】 製造中にフィルムに付与されるせん断
応力が、任意方向の引張モジュラスが5.517×10
6kPa(8×105psi)以上であるフィルムを製
造するのに十分なものである、請求項1の方法。 - 【請求項19】 製造中にフィルムに付与されるせん断
応力が、任意方向の引張モジュラスが3.448×10
7kPa(5×106psi)以上であるフィルムを製
造するのに十分なものである、請求項1の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US07/203,329 US4939235A (en) | 1985-09-26 | 1988-06-07 | Biaxially oriented ordered polybenzothiazole film |
US203329 | 1988-06-07 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1506904A Division JP2888571B2 (ja) | 1988-06-07 | 1989-06-07 | 二軸延伸ポリマーフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11348113A JPH11348113A (ja) | 1999-12-21 |
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Family
ID=22753526
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP35189698A Expired - Lifetime JP3225229B2 (ja) | 1988-06-07 | 1998-12-10 | 二軸延伸ポリマーフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3225229B2 (ja) |
-
1998
- 1998-12-10 JP JP35189698A patent/JP3225229B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11348113A (ja) | 1999-12-21 |
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