JPS5953603B2 - 信号記録方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ヘリカルスキャン型ビデオテープレコーダー
における映像および音声信号の記録方法に関し、特に、
テープガイドシリンダに磁気テープを３６０度以上巻回
し、走行させ、回転する磁気ヘッドにより映像および音
声信号を記録し、かつ、これりを再生する際に音声信号
が途切れることなく連続的に得られる信号記録方法およ
びその装置を提供しようとするものである。

従来簡易型ビデオテープレコーダーにおいてはヘリカル
スキャン方式が一般に採用され、映像信号は回転する磁
気ヘッドにより、走行する磁気テープ上に傾斜した磁化
軌跡として記録され、また音声信号は磁気テープの巾方
向端部に設けられた音声トラックに固定ヘッドにより、
磁気テープの走行速度を相対速度として、記録されてい
る。

一方、磁気テープの消費量の低減、テープカセットおよ
び装置の小型、軽量化を計るため、映像信号の高記録密
度化を計ることにより記録軌跡巾の狭小化および磁気テ
ープ走行速度の低速化が行なわれている。しかしながら
極度に磁気テープの走行速度を低速とする場合には、固
定へソドによる再生音声信号の充分な周波数特性を確保
することが困難であり、磁気テープ走行速度の低速化に
は限界がある。そこで、例えば映像信号と音声信号とを
異なる速度で走行する２本の磁気テープに別別に記録し
、両者を同期再生することが考えられる。しかしながら
、同期再生にはいわゆる「頭出し」の難かしさ、装置間
の速度の相異による音づれ、また装置自体の大型化等の
不都合が伴なう。また、映像信号と音声信号との合成信
号を同一の回転する磁気ヘッド゛により記録する方法も
考えられるが、この場合は、例えば音声信号のみあるい
は映像信号のみのアフターレコーデイングは極めて困難
になり、また隣接する記録軌跡を同時に再生した場合に
は、映像信号におけるフィールドおよびフレーム相関は
音声信号においては期待できないため、直接クロストー
クが発生し、聞き苦しい再生音となつてしまう。またテ
ーブガイドシリンダ方式においてテープガイドシリンダ
に螺旋状に３６０度以上巻回されている磁気テーブに回
転する磁気ヘツドにより音声信号を記録または再生した
場合には磁気ヘツドが磁気テープの幅方向の両端部近傍
を走査する時に磁気テープと磁気ヘツドとの当接圧が減
少し、スペーシングロスを生じたり、また、磁気テープ
の幅方向の端部間の空隙を走査する時には音声侶号が記
録されず、従つて再生しても音声侶号が途切れてしまい
極めて聞き苦しいものとなる欠点があつた。

本発明は上記従来の信号記録方法の欠点を解消するもの
であり以下に本発明の一実施例について第１〜７図とと
もに説明する。

第１図および第２図において１は第１の磁気ヘツド、２
は第２の磁気ヘツドであり、所定角度θおよび段差ｄの
相対位置でともに回転可能な上部回転シリンダ３に内蔵
されている。

４は下部固定シリンダであり、前記上部回転シリンダと
ともにテーブガイドシリンダ６を構成している。

７は磁気テープであり前記テーブガイドシリンダ６に螺
旋状にほぼ幅相当分のリードをもつて（３６０＋α）度
（αオーバーラツブ角度）巻回され、巻気テープ７の巻
回開始位置および巻囲終了位置近置近傍においてテープ
ガイドポスト８ａ，８ｂにより走行位置を規制されつつ
磁気テープ７の長手方向（矢印Ａ方向）に走行する。

なお、角度αは前記角度θより大となるように設定され
ている。そして第１の磁気ヘツド１には周波数変調した
映像信号が供給されまた第２の、磁気ヘツド２には前記
映像信号に対応する音声信号が前記映像信号とは異なる
特定の搬送波を周数変調して供給されかつ、前記上部回
転シリンダ３が矢印Ｂ方向に前記映像信号の１フイール
ドを周期として回転すると、磁気テーブ７上には前記第
１の磁気ヘツド１により町変調された映像信号の磁化軌
跡９１帯状に形成され、また、第２の磁気ヘツド２によ
り前記映像信号に対応した変調された音声信号の磁化軌
跡１０１−が前記磁化軌跡９１の隣りに帯状に形成され
る。そして、第２の磁気ヘツド２が磁気テープ７の幅ｚ
方向の端部近傍すなわち磁気テーブ７の巻回開始側の幅
方向の下端と巻回終了側の幅方向の上端との間隔ｅおよ
びｅの近傍を走査する期間には、磁気ヘツド２のギヤツ
ブ２Ｇと磁気テーブ７との当ノ接が不安定であるので、
この期間にはまだ磁気テープとの当接が安定であるギヤ
ツプ１Ｇを有する第１の磁気ヘツド１に周波数変調した
音声信号を供給し、この第１の磁気ヘツド１により、変
調された音声信号と変調された映像信号との重畳信号の
磁化軌跡９１′を形成する。

なお、前記角度θと上部回転シリンダ３の半径ｒとの積
ｒθは磁気テープＴ上において間隔１として表わされる
。その後、第２の磁気ヘツド２が再度、磁気テーブ７と
ギヤツプ２Ｇとの当接が安定となる位置を走査し始める
と．第１の磁気へツド１への変調された音声信号の供給
を停止する。そして、第１の磁気ヘッド１が磁気テープ
７の幅方向の下端近傍を走査する時に映像信号の垂直同
期信号が供給されるように設定しておくと、この第１の
磁気ヘツド１により磁気テープ７の幅方向の下端近傍に
常に垂直同期信号ｒが記録される。上記動作を繰り返す
ことにより、磁気テープ７上には第４図に示すように磁
化軌跡１０１，９１および９１′，１０２′，９２およ
び９２′．１０３，９３および９３／ＢＳ順次帯状に形
成される。

そして、変調された音声信号は常に少なくとも一方の磁
気ヘツドにより磁気テーブ７上に記録される。なお、本
実施例における段差ｄは映像信号の磁化軌跡および音声
信号の磁化軌跡が適当な幅をもつて形成されるべく設定
されるものである。このようにして記録された映像信号
および音声信号を再生しようとする場合には、映像信号
については磁化軌跡９１，９１′，９２，９２′，９３
．９３′を順次走査する第１の磁気ヘッド１の映像信号
成分の再生出力として得、また２音声信号については、
磁化軌跡１０１，１０２，１３３を順次走査する第２の
磁気ヘツド２の再生出力と、磁化軌跡９１′，９２′，
９イを１罠次走査する第１の磁気ヘッド１の音声信号成
分の再生出力との時間的結合により連続した再生音声信
号を得る。

なお、映像信号と音声信号とが重畳記録された磁化軌跡
９１′，９２′，９イにおいて、第１の磁気ヘツドに変
調された音声信号のみを供給、すなわち映像信号の供給
を停止しても良い。

つまりこの期間に相当する映像侶号は垂直同期信号に近
く再生されても再生画面には実質的に表示されない信号
であるので記録の必要性が無い。また、映像信号が磁気
テープ７に記録されない部分があるが同様の理由にて記
録されなくても再生画面の画質を低下させることはない
。また、垂直同期信号については、映像信号記録時に記
録されなくても再生時に新たに挿入してもよい。

上記実施例において、音声侶号の磁化軌跡および映像信
号の磁化軌跡が第４図のように形成されているので音声
信号のアフメーレコーデイングを行なう場合には、第２
の磁気ヘツド２に先行するイレーズヘッド（図示せず）
により磁化軌跡１０，１０２，１０３を走査して消去し
つつ、第２の磁気ヘツドにより新たな音声信号を記録し
たり、また、第２の磁気ヘツド２のみにより重ね書きの
形で記録することができ、さらに映像侶号および音声侶
号が重畳記録された磁化軌跡９１′，９２′，９３′に
おいても、第１の磁気ヘツド１と、この第１の磁気ヘツ
ド１に先行する他のイレーズヘッド（図示せず）とによ
り、同様に記録することもできる。

なお、映像侶号および音声信号が重畳記録された磁化軌
跡９１′，９１，９１を第１の磁気ヘツド１が走査する
時間は極めて短時間であり６実質的には磁化軌跡１０１
，１０２，１０３よりの音声再生信号と磁化軌跡９（，
９２′，９イよりの音声信号とのクロストークはほとん
ど問題とならない程度のものであるが、さらに高品質の
音声再生信号を得ようとする場合には、第１の磁気ヘツ
ド１のキヤツプ１Ｇと第２の磁気ヘツド２のギヤツブ２
Ｇとを相互にアジマスロスを発生するように設定すれば
よい。

また、前記実施例における第１の磁気ヘツド１と第２の
磁気ヘツド２とのなす角度θは第５図に示すように０度
でもよく、この場合は、映像侶号と音声信号を重畳記録
した磁化軌跡９１′，９２′は磁気テープ７の幅方向の
下端近傍に位置する。なお、第５図において第４図と同
一部分には同一番号が付してある。次に，上記実施例の
記録再生を行なうための電気回路および、その時間関係
について第５図および第６図を用いて説明する。

第５図は電気回路のプロツク図であり、第６図はそのタ
イミングチヤートである。

まず、映像信号および映像信号の記録時には６スイツチ
１７，１８，１９がＲ側に接続される。

端子２０には映像侶号、例えば第７図イに示す各フイー
ルド分の映像侶号１，Ｖ２，Ｖ３・・・・・・と垂直周
期）侶号ｖよりなる映像信号が加えられ、変調器、例え
ば周波数変調器２２により変調され加算器２３に供給さ
れる。

一方、端子２１に加えられる映像侶号に対応した音声信
号、例えば第７図口に示すＡｌ，Ａ２，Ａ３・・・・・
・よりなる連続の音声侶号が特定搬波例えば１．２Ｍｍ
の搬送波を設定した変調器２４で変調、例えば１．２Ｍ
圧±５０Ｋ圧の帯域で周波数変調され、パルス発生器２
５よりのパルス２例えば第７図ハに示すパルスＰｌ，Ｐ
２，Ｐ３・・・・・・によりトリカーされる単安定マル
チパイプレータ−２６の出力により動作するゲート回路
２７により所定時間例えば第７図二に示すＴの時間ゲー
トされて加算器２３に供給され、前記変調された映像信
号と、所定時間例えば時間Ｔに相当する音声侶号が加算
された信加が記録増巾器２８を経て第１の磁気ヘツド１
に供給され、その結果第７図ホに示す侶号が磁気テープ
７上に記録される。なおＶｅは第１の磁気ヘツド１が磁
気テープ７の上下両端間の空隙ｅを走査する時間に相当
する磁気テープ７上の記録の途切れ部を示す。また変調
器２４により変調された音声侶号は記録増巾器２９を経
て第２の磁気ヘッド２に供給され、第７図へに示す信号
が磁気テープ７上に記録される。

なおＡｅは第２の磁気ヘツド２が磁気テーブ７上の記録
の途切れ部を示す。一方再生時にはスイツチ１７，１８
，１９がＰＷＪ！ＩＣ接続され、第１の磁気ヘッド１か
らの再生出力は再生増巾器３０により増巾され２フイル
タ一３１によりミストラツキング等による音声信号成分
を除去し、復調器３２を通じ、増巾器３３１１Ｃより増
巾され、端子３４に第７図りに示す再生映像侶号が得ら
れる。また音声侶号の再生は、まず第２の磁気ヘツド２
よりの再生出力が再生増巾器３５により増巾され、スイ
ツチング回路３６に供給される。このスイツチン回路３
６はパルス発生器２５によるパルスＰｌ，Ｐ２・・・・
・・により単安定マルチパイプレニタ一３７がトリカー
されて第７図卜に示す出力信号が得られ、その出力の立
下り時にトリカーされる単安定マルチパイプレータ−３
８には第７図チに示す侶号が出力され、この出力により
既述の時間Ｔよりは小さな時間ｔ（Ｔ＞ｔ）の時間のみ
スイツチング回路３６で再生増巾器３０の出力と後段の
フィルター３９とこの時間ｔ以外の時間には再生増巾器
３５と後段のフイルタ一３９とを接続するよう動作する
ものである。そして第１の磁気ヘツド１および第２の磁
気ヘツド２の再生出力はフイルタ一３９を通過すること
によりミストラツキング等による映像信号成分を除去し
、復調器４０により復調され．さらにフイルタ一４１に
より、スイツチングノイズが除去され、増巾器４２によ
り増巾されて端子４３に第７図ヌに示す連続した音声信
号として出力される。以上のように本発明によれば、２
つの磁気ヘツドは一体となつて回転するので、この２つ
の磁気ヘツドの特性差がなくフリツカ一等が発生せず、
また６充分な周波数特性を確保しつつ、音声信号の記録
および再生を行うことができ、このことに伴い２磁気テ
ープの走行速度を極度に低下させて映像信号が高密度記
録され、テープカセツトの小型化、磁気テーブ消費量の
低減が可能となる。

また、一方の磁気ヘツドによる音声信号の途切れ部分を
他方の磁気ヘツドにより補償するので連続した再生音声
信号が得られ、さらに音声信号のアフーレコーデイング
も可能となる。また、映像侶号の磁化軌跡と音声信号の
磁化軌跡とは交互に帯状に形成されるので６各磁化軌跡
は互いに他方の磁化軌跡に対しカードバンドに相当し、
他フイールドの映像信号同±２あるいは他フイールドの
音声信号同士のクロストークの発生が防止される。また
、一方の磁気ヘツドのみでは記録されない音声信号、す
なわち音声信号の途切れ部分に相当する音声信号と、映
像信号の垂直同期信号とを磁気テーブの端部近傍に記録
することにより６映像侶号の途切れ部分や、音声信号が
重畳記録された再生映像侶号の品質の劣化した部分、あ
るいは映像信号の記録を停止し音声侶号のみを記録した
場合における映像信号の欠除部分が、再生画面では実質
的に表示されない部分に相当するので再生画面の品質を
低下させない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す信号記録装置の要部平
面図６第２図は同装置の要部正面図、第３図は第２図の
Ｃ部拡大図、第４図は同装置の磁気テープの展開図、第
５図は同装置の他の磁気テープの展開図６第６図は同装
置の電気回路のプロツク図、第７図は同電気回路のタイ
ミングチヤート図である。 １，２・・・・・・磁気ヘツド、３・・・・・・回転上
ドラム、７・・・・・・磁気テープ、２２，２４・・・
・・・変調器、２３・・・・・・加算器、２５・・・・
・・パルス発生器、２６・・・・・・単安定マルチパイ
プレータ２２７・・・・・・ゲート回路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転平面を異にする２つの磁気ヘッドを内蔵したテ
   ープガイドシリンダを回転し、このテープガイドシリン
   ダに磁気テープを螺旋状にこの磁気テープのほぼ幅相当
   分のリードをもつて３６０度以上巻回して走行させ、こ
   の磁気テープに一方の磁気ヘッドにより映像信号の磁化
   軌跡を形成し、他方の磁気ヘッドにより前記映像信号に
   対応する音声信号の磁化軌跡を形成し、この他方の磁気
   ヘッドが磁気テープの幅方向の端部近傍を走査する期間
   に対応する音声信号の磁化軌跡を前記一方の磁気ヘッド
   により形成することを特徴とする信号記録方法。 ２ 映像信号内の垂直同期信号と、他方の磁気ヘッドが
   磁気テープの幅方向の端部近傍を走査する期間に対応す
   る音声信号の磁化軌跡を一方の磁気ヘッドにより前記磁
   気テープ幅方向の端部近傍に形成することを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の信号記録方法。