JPS5952759B2 - 改良された熱伝達のための、金属製板状帯体から組立てられたリブ付き構造体 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、熱伝達を改良するために、熱交換器の管内に
適切に設置された、金属製板状帯体から組立てられたリ
ブ付き構造体に関する。

本発明に依るリブ付き構造体は、まず第１に、管の中心
部を通って流れる熱媒体の速度を減少させることによっ
て、そしてさらに、金属による熱伝導及び攪拌によって
管の直角断面に於ける熱媒体の温度分布を均一化するこ
とによって、熱伝達を改良する。

管内のりブは容易に移動するとか可能であるにもかかわ
らず、リブに設けられた歯端の重要な部分は管の内側の
壁とゆるやかに接触しているので、これによって熱伝達
を改良する。

高い粘性及び不十分な熱伝導率を有する熱媒体と、熱交
換器の管との間の熱伝達は非常に悪いことは周知である
。

これは、管内のこうした媒体のいわゆる層流が原因であ
る、即ち、管壁のすぐ近くでは流れが全く、あるいはほ
とんどなく、他方管壁から管の中央へ向ってゆくに従い
流速は速くなる。

直角断面での攪拌がないので、熱が管壁の近くの層を通
過する場合に限って、管の直角断面に於ける中央を流れ
る多量の液体と管壁との間で熱の移動が可能で゛ある。

この管壁付近の層は、熱伝導率が悪い場合には内側の管
壁に於いて紛れもなく熱絶縁性を示す、そしてこうして
これらは熱伝達を相当に劣下させる。

熱伝達の条件を改良するために、管の内側表面にリブを
設置すると、部分的に、熱伝達表面が拡大し、そして部
分的に、リブが管の直角断面の中央に向って拡大し、そ
こに直接的冷却の効果が及ぼされる。

管内にリブを設けて熱伝達を改良する方法は公知である
。

このリブは、管自体の材料で形成するか、又は管の内側
表面に継合して形成することができる。

さらに、管から取り外しが可能で単に摩擦力で゛固定さ
れている管内のりブもまたありふれており、これは、管
壁と接触しているので、リブと管との間の金属の接触は
保証されている。

最初の方法では、継合の場合に於いても、金属の接触を
通して管へ熱が伝導されるので、リブの冷却効果が優れ
ていることという目標を完全に満足する。

しかしながら、こうしたリブを付した管をつくることは
かなりコスト高であり、また同時に、管の内側を清掃す
ることは不可能であるか又は困難で゛ある。

第２の方法では、管からブを取り外すことが可能なので
、清掃は容易になるけれども、リブの取外し可能性とい
う利益は、内側管壁との堅牢な接合を伴なうことが不可
能なので、リブと管との金属の接触が、とりわけ何回か
挿入と取り外しが繰り返された後では、劣下する。

本発明は、金属製板状帯体を組み立てた上述の熱伝達を
改良するリブ付き構造体を提供することを目的とする。

このリブ付き構造体は、まず第１に、管壁から離れた直
交断面の液体流から熱を奪って、直接に管へ熱を伝導す
るばかりでなく、流れを変動させて管内の温度分布状態
が熱伝達の条件を改良するようにすることによって、普
通のリブに較べて熱伝達の条件を改良する。

本発明に依れば、金属製板状帯体から組み立てられてお
りかつ各帯体に歯を設けられているようなリブを管内に
取り付けた構造体によって、前述のことを満足せしめる
。

この歯は隣接する金属製帯体の歯の間隙に位置している
。

その金属製帯体による中心部は仕切室を形成している。

本発明に依るリブ付き構造体の好ましい態様に於いては
、仕切室は正多角形である。

金属製帯体の数は３又は４が適している。

長手軸に対して直角に又は角度をつけて歯を設けること
ができる。

隣接する金属製帯体が相互に反対方向になるように歯の
角度をつけるのが好ましい。

特定の態様では、歯の端部を拡げる。

さらに好ましい態様に於いては、金属製帯体の中央部か
らその１部分を折り曲げて邪魔板を形成する。

少なくとも１つの金属製帯体に於いて邪魔板をリブ構造
体の中心部に近づく方向に曲げられており、そして別の
少なくとも１つの金属製邪魔板をリブ構造体の中心部か
ら遠ざかる方向に曲げられている、そうした関係で金属
製帯体を配置することが適当で゛ある。

リブ付き構造体は、反り板を管末に設けて、又は、内側
の管壁に接触する歯付金属製帯体の形状を変形させるこ
とによっても、使用可能である。

リブは、以前の層流、そしてそれゆえの非常に不均一な
温度及び速度の断面分布を均一化させることが明らかに
された。

そノ′シは、リブが熱を液体流の中央部から管壁の付近
へ伝導することによるほか、流れの中央部でのリブの大
きな表面による制動効果が液体の中間層が管内を速い速
度で通過するのを防げるからである。

このようにして、熱伝達に関してリブと管壁との金属に
よる接触の重要性は減少し、そして、リブの管壁に対す
る堅牢な接合は不要である。

ルーズにされている内部のリブは容易に取り外しそして
管内に戻すことが可能なので、熱交換器を容易に清掃で
きる。

リブは本来的にルーズにされているのであるから、熱交
換器を何回か取り外しそして挿入することによって摩損
するために熱交換器の条件に変化が生ずるということは
ない。

このリブの形態は、さらに、取り出してから平面の金属
製板状帯体に分解しても使用可能であるし、その清掃か
゛やはり効果的になされうるし、また同時にその製作も
簡単である、という有利性を有する。

以下、本発明による技術的解決手段を、添付図面に示さ
れている好ましい態様を参照することによって説明する
、これら添付図面に於いて：第１図：直角歯を設けられ
た倫属製板状帯体；第２図：３枚の金属製帯体で構成さ
れたリブ付構造体の透視図； 第３図：４枚の金属製帯体で構成されたリブ付構造体の
透視図； 第４図：第２図に示された態様の直角断面図；第５図：
第３図に示された態様の直角断面図；第６ａ及び５図：
第３図に示された態様の２断面におけるリブ構造体を示
す図； 第７図：角度をもって配置された歯を設けられた金属製
帯体； 第８図；第７図の金属製帯体によるリブ構造体； 第９図：末端を拡げた、角度のある歯付きの金属製帯体
； 第１０図：末端を拡げた、直角な歯付きの金属製帯体； 第１１ａ図：邪魔板を設けられた金属製帯体；第１１ｂ
図：第１１ａ図に対応する側面図；第１２ａ図：管内に
配置された邪魔板を設けられた金属製板状帯体から組み
立てられた リブ付き構造体の長手方向断面図； 第１２ｂ図：第１２ａ図に対応する直角断面図；そして 第１３ａ及び５図：内側管壁に両全湾曲して取り付けら
れたリブ付き構造体：である。

図面に示されているように、リブ付き構造体は金属製帯
体から組み立てられた特別の構造体をなしている。

適当な長さの金属製帯体の両側に、歯６の幅よりも広い
歯間の間隙になるように、機械加工で歯を設ける。

このように製作した金属製帯体２の最も単純な形状が第
１図に示されている。

３枚又は４枚の歯付金属製帯体２を、第２又は３図に従
って、歯がお互いに咬み合うように組み付ける。

こうすることによって、中央部を走る仕切室及び仕切室
の中央から選択的に２方向へ突出している歯を有する構
造体が得られる。

熱交換器の管１の中にこの構造体を押し込む。

帯体の幅及び歯６の深さは、金属製帯体２で形成されか
つお互いに咬合されたリブ構造体が管１内を容易に移動
可能なように選択すれば、管１が金属製帯体２を破壊す
ることはないであろう。

リブ構造体は管に対してルーズであるので、管１内の媒
体の流れによって移動してしまうことがあるので、管１
の両方の末端部に適当な反り板を設けた。

３枚及び４枚の帯体からつながるリブ構造体を付された
管１の直角断面図が、それぞれ第４及び第５図に示され
ている。

この直角断面図は、リブの咬合によって仕切られた仕切
室３と管１との間の輪形の間隙４をよく表わしている。

こうした構造のリブ構造体は、流れの速度に強くブレー
キをかけることによって、管１の中央部の媒体の大部分
が熱交換に参与することなくのがれてしまうことを防止
する、他方、小さな仕切室の中を流れる媒体は比較的に
大きなリブの表面と接触しておりこうして熱交換が迅速
に行なわれる。

管１と仕切室３との間隙４に於ける流れは単にリブの歯
によってだけ速度低下がなされるので、ここでの速度は
仕切室３内の速度よりも速い。

この間隙では、リブの歯６は薄いために全く境界層が発
達せず、かつ金属の効率的熱伝導が半径方向の熱の流れ
を保証するので、リブと媒体との間の熱伝達は効率的で
ある。

熱伝導に加えて、歯のピッチに沿って断続的に各間隙の
断面に於ける水力半径を変えるようなし方で、リブの歯
が輪形間隙４を分割しているので、リブ構造体は攪拌の
働きも行なう。

直角断面に於けるこの変化第３図に依る４枚の金属製帯
体２で組み立てた内部のリブの場合のそれを第６ａ及び
６ｂ図に、２枚のリブの間に位置する半分のリブを示し
た直角断面図によって説明する。

低い抵抗の直角断面５が、第６ａ図ではその左右に、第
６ｂ図では上下にあることは明らかである。

この抵抗の変化が流れている媒体を定常的に方向変化さ
せる、そしてこれによって、間隙４に攪拌効果がもたら
され、そして熱伝達が改良される。

第７図に示されている態様のように角度をつけて歯を配
置すると、攪拌効果は一層改良される。

この形態はリブ構造体の取り外し及び挿入を楽にする。

攪拌の効率を増加させるためには、角度をつけた歯の金
属製帯体２を、１対の帯体では流れの方向へ、そして別
の１対の帯体ではこれと反対の方向へ向けるようにして
、お互いに組み付ける（第８図）。

直角の及び傾斜した歯を形成させる場合、第９及び１０
図のように歯６の端部を拡大することが有意義である、
こうすることによって管壁の近くに於ける管の表面が増
加する。

前記のリブの形態に於いて、リブ包囲された仕切室３を
攪拌に結び付けること、又は、攪拌の程度を増大させる
ことに利用することが可能である。

これは、金属製帯体２の中央部にＵ字形の切り抜きをつ
くり、そしてそれを外へ角度をつけて折り曲げることに
よって達成される。

こうして得られた邪魔板８は、この邪魔板を折り曲げた
跡の開口を通して液体を長手方向に沿ってリブの一方の
面側から他方の面側へ偏向させる。

このように形成されたリブを、１つの帯体では外側へそ
して次の帯体では内側へと交互に邪魔板８が配置するよ
うにお互に組み付けると、第１２図を参照して、リブに
沿う流れは、外側へ折り曲げられた邪魔板が液体を仕切
室の外側から内側へ偏向させ、一方、内側へ折り曲げら
れた邪魔板が仕切室３内を流れる液体を外側へ仕切室と
管壁との間隙４の方へと偏向させ、るように、曲げて流
される。

中央の仕切室に関して、１つの金属製帯体２では外側だ
けをそして別の１つの金属製帯体２では内側だけを液体
が流れるので、流体に於ける連続流線をなす利益から、
液体は仕切室と管壁との間隙４に於いて、直線的にばか
りではなく円周方向にも同様に流されるようになる。

こうして、４枚のリブの場合の管内の液体は、第１２図
のように４つの渦線状の流線をつくって流れる。

こうして、管の中央部及び管壁の近くを流れる液体が連
続的に入れ変えられ、そしてお互いに攪拌されて熱伝達
が相当に改良される。

邪魔板付きのリブ構造は、前述のリブ構造体のいずれに
も結合して実施することが可能である。

以上の歯付金属製帯体２によって形成したリブ構造体は
、管にルーズに取り付けた場合に於いても効率的な熱伝
達を保証する。

しかしながら、熱交換器を汚染することがなくかつ従っ
て熱交換器を清掃する必要がないような液体を冷却する
ことが問題である場合に、このリブ構造体はその歯端６
を管壁に堅牢に組み付けることの有利さを放棄すること
を意味しない。

金属製帯体２で組み立てたリブ構造体は有利なものであ
って、歯端が管１の内側と一様かつ堅牢に接触している
ようなリブ構造体を製作するのに適している。

この形のりブ付き構造体は第１３ａ及び１３ｂ図に示さ
れており、それぞＩ″Ｌ４板及び３板の金属製帯体２か
ら組み立てられた態様である。

この場合、両側に歯を設けられかつ薄い板状金属で形成
された金属製帯体２が直角断面に於いて容易かつ弾性的
に変形する、即ち、平面状のリブ構造体の場合よりも曲
げに際し実質的に一層弾性的である。

ということを特徴としている。実際的に、リブの歯６は
管の直角断面に於いて雑に、即ち半径方向又は対角線方
向でなく、配置されている、こうすることによって、管
１内で゛リブの歯が潰れるのを避けるために、リブの歯
６はその自らの平面に於いてばかりでなくこれと直角に
も変形が生ずる。

リブは直角方向に高い弾性を有するので、リブは管の内
側の不規則に従って容易に変形する、そして、押し入れ
たリブと管１との一様かつ適切な接触を得るのに何ら余
分な押す力も必要ではない。

【図面の簡単な説明】

添付図面は、すべて本発明に依るリブ付き構造体の態様
を説明するためのもので：第１図：直角歯を設けられた
金属製帯状帯体；第２図：３枚の金属製帯体で構成され
たリブ付構造体の透視図；第３図：４枚の金属製帯体で
構成されたリブ付構造体の透視図；第４図、：第２図に
示された態様の直角断面図；第５図：第３図に示された
態様の直角断面図；第６ａ及び５図：第３図に示された
態様の２断面におけるリブ構造体を示す図；第７図：角
度をもって配置された歯を設けられた金属製帯体；第８
図：第７図の金属製帯体によるリブ構造体；第９図：末
端を拡げた、角度のある歯付きの金属製帯体；第１０図
：末端を拡げた、直角な歯付きの金属製帯体；第１１ａ
図：邪魔板を設けられた金属製帯体；第１１ｂ図：第１
１ａ図に対応する側面図；第１２ａ図：管内に配置され
た邪魔板を設けられた金属製板状帯体から組み立てられ
たリブ付き構造体の長手方向断面図；第１２ｂ図：第１
２ａ図に対応する直角断面図；そして第１３ａ及び５図
：内側管壁に歯を湾曲して取付けられたリブ付き構造体
：である。 そしてこれらの図面に於いて：１・・・管、２・・・金
属製帯体、３・・・仕切室、４・・・輪形間隙、６・・
・歯、７・・・帯体の中央部、そして８・・・邪魔板、
である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 熱伝達を改良された、熱交換器の管内に適切に設置
   された、金属製板状帯体から組立てられたリブ付き構造
   体に於いて、それぞれの金属製帯体２に、その隣接する
   金属製帯体２の歯の間隙に位置する歯６を設け、そして
   、これらの金属製帯体の中心部７によって仕切室３が形
   成されてなることを特徴とする、熱伝達を改良されたリ
   ブ付き構造体。 ２ 金属製帯体２の中心部７に正多角形の垂直断面の仕
   切室７が形成されており、その辺の数は使用された金属
   製帯体２の数と一致してなることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の熱伝達を改良されたリブ付き構造体
   。 ３３枚の歯付金属製帯体２で形成されなる、特許請求の
   範囲第２項記載の熱伝達を改良されたリブ付き構造体。 ４４枚の歯付金属製帯体２で形成されてなる、特許請求
   の範囲第２項記載の熱伝達を改良されたリブ付き構造体
   。 ５ 金属製帯体２が長手方向の軸に関して直角な歯６を
   有してなることを特徴とする特許請求の範囲第１項ない
   し第４項のいずれかに記載の熱伝達を改良されたリブ付
   き構造体。 ６ 金属製帯体２が長手方向の軸に関しである角度をも
   つ歯６を有してなることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項ないし第４項のいずれかに記載の熱伝達を改良され
   たリブ付き構造体。 ７ 歯６の角度が隣接する金属製帯体２に対してお互い
   に反対方向となるように、それぞれの金属製帯体２が組
   み立てられてなることを特徴とする特許請求の範囲第６
   項記載の熱伝達を改良されたリブ付き構造体。 ８ 中心部７から遠い方の金属製帯体２の歯端６がその
   歯６の最も広い部分を形成していることを特徴とする、
   特許請求の範囲第１項ないし第７項のいずれかに記載の
   熱伝達を改良されたリブ付き構造体。 ９ 金属製帯体２の中央部７からその１部分を折り曲げ
   て邪魔板８を形成させてなることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項ないし第８項のいずれかに記載の熱伝達を
   改良されたリブ付き構造体。 １０ 少なくとも１つの金属製帯体２に於いて邪魔板８
   をリブ構造の中心部に近づく方向に曲げられており、そ
   して別の少なくとも１つの金属製帯体２に於いて邪魔板
   ８をリブ構造の中心部から遠ざかる方向に曲げられてい
   る、そうした相互関係で金属製帯体２が配置されてなる
   ことを特徴とする特許請求の範囲第９項記載の熱伝達を
   改良されたリブ付き構造体。 １１ 管１末端に形成された反り板を有してなることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項ないし第１０項のいず
   れかに記載の熱伝達を改良されたリブ付き構造体。 １２ 管１の内側に接触させて歯を設けられた金属製帯
   体２が湾曲形状に変形されてなることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項ないし第１１項のいずれかに記載の熱
   伝達を改良されたリブ付き構造体。