JPS595195B2 - 軟質管における分岐口の補強方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は主としてポリエチレン等軟質材料よりなる水道
管等既設本管において、その分岐口周辺部を確実かつ容
易に補強する方法に関する。

従来、不断水の状態で既設本管に分岐管を配設するに際
しては、本管にサドル等を介して分水栓を固定した上で
分岐口を開削する技術手段が汎用されていたが、特に本
管がポリエチレン等の軟質管で構成されている場合には
、上記サドルの締付により、これが所謂クリープ現象を
助長して時間の経過とともに本管の変形度を増大させる
ため、次第に本管のバッキングに対する接触圧力が低下
して、その間隙よりの浅水が不可避的であるという技術
的課題が見受けられたものである。

そこで本発明は、ポリエチレン等の軟質管からなる既設
本管に、ナト２ルを備えた分水栓を装着して分岐口を開
削する不断水分水工事において、上記分水口を開削した
後、上縁に分水栓の内設段部と係合可能なフランジを、
また下縁の内周には隆起をそｎぞれ突成してなる金属製
スリーブを、押込器具を介して上記分水栓の垂直孔より
分岐口に挿入押圧して、該スリーブ下縁の隆起を外方へ
拡開せしめることにより、該拡開部と上記フランジ間に
おいて、本管、パツキンリング及び分岐栓の内段部を一
体に圧密挟止し、鎖部における本管の変形を防止すると
同時に、上記パツキンリングを常時密着状態に保持し得
るようにして、叙述の技術的課題を解決したものである
。

以下、本発明方法の一実施例を図面に基づいて説明する
と１はポリエチレン等の軟質材料によって構成される既
設本管、２は該既設本管の分岐部に取付・ら九た分水栓
で、そのサドル３の内周面にパツキンリング４を装着す
るとともに、その本体内に形成された垂直孔５の下端部
に内股段部５ａを突成したものであり、更Ｖｃ６は本管
１に開削された分岐口である。

而して、本発明方法により上記分岐口６の周辺部を補強
するに当っては、先ず第１図に示す如くその下端内周に
断面三角形状ないし円形状等の隆゛起７ａを周設し、且
その上端外周にフランジ７ｂを形成してなる銅またはス
テンレス等の金属製スリーブ７を、分水栓２の垂直孔５
から下向きに挿入し、そのフランジ７ｂと分水栓２の内
設段部５ａとが係合した時点で、該スリーブ下縁の隆起
１ａ部分が分岐口６を貫通して本管内に突出するように
したものである。

次いでその先端部をテーパー状にした押込器具８を上記
垂直孔５を介して、上記スリーブ内に挿通した上、これ
を更に押込めばそのテーノく一法先端によってスリーブ
Ｉの下端部内周に周設された隆起７ａはその上面イが押
圧されるので、第１〜２図に示す如く、該スリーブ７の
下端部は漸次拡開屈折し、該拡開部の外周面口が分岐口
周辺部の本管内壁を強く押圧すると同時に、該スリーブ
の外周面口とそのフランジＴｂ間において、内股段部５
ａ、パツキンリング４及び本管１を確実に挟止すること
ができる。

而して、上記の如きスリーブ７の拡開工程が完了すれば
、上記押込器具８を抜出し垂直孔５を介してスリーブ７
の内周に分岐管（図面外）を装着すればその配設が完了
するものである。

尚、第３図にみられる如く、スリーブ７の下端部に数条
のスリン）７ｃを貫設して゛おけば、スリーブ７の拡開
屈折をより円滑に行い得ることは勿論である。

次に、斜上の構成に係る本発明方法の作用効果を説明す
ると、上記の如くスリーブ７の下端部はその内周に隆起
７ａが周設さｎて厚肉状であるためその拡開屈折によっ
て、これが分岐口の孔壁に強く圧接してこれをその半径
方向に圧密する結果、分岐部は硬化して変形を生じない
。

従ってサドル締付による変形を防止し得て核部にくぼみ
、歪みが生ずることなく、その結果、本管１とパツキン
リング４との接触圧力が常時一定に維持さｎて両者間の
シール効果の低下が完全に防止さ九、従って分岐口より
の水の漏洩が皆無となる。

然も本発明方法は、上記スリーブ７の分岐口６への挿入
工程と、挿入器具８による該スリーブの拡開屈折工程の
みによって構成されているため、本管の分岐口における
上記の如き補強を極めて迅速容易に行うことが出来るも
のである。

また、上記スリーブの隆起上面イは、通常水平面に対し
て上り勾配αが６０°前後とされるものであるが、第４
．５図に示しだように、その勾配αを比較的緩やか（た
とえば２０° ）に形成しておくことによって、挿込器
具８を挿入して該隆起部７ａを拡開した際、その外周面
口が外方へより強く屈折し、分岐口６周辺の本管と分水
栓の内股段部間をより確実に挟止することができるもの
である。

以上詳記した如く、本発明方法によれは漸質材料からな
る水道管等既設本管の分岐口における補強目的を確実か
つ容易に達成することが出来、ひいては、従来不可避的
であった上記分岐部からの浅水を確実かつ容易に防止し
得る等の特徴を有し従って、その発明的効果は極めて大
きい。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第２図は本発明方法における補強過程を示
す断面図、第３図は本発明方法に使用するスリーブの一
部を切欠して示す斜視図、又第４図、第５図は他の実施
例を示す断面図である。 尚、図中、１・・・・・・本管、２・・・・・・分水栓
、３・・・・・・サドル、４・・・・・・パツキンリン
グ、５・・・・・・垂直孔、５ａ・・・・・・内設段部
、６・・・・・・分岐口、７・・・・・・スリーブ、１
ａ・・・・・・隆起、１ｂ・・・・・・フランジ、１ｃ
・・・・・・スリット、８・・・・・・押込器具。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ポリエチレン等の軟質管からなる既設本管に、サド
   ルを備えた分水栓を装着して分岐口を開削する不断水分
   水工事において、上記分水口を開削した後、上縁に分水
   栓の内設段部と係合可能なフランジを、また下縁の内周
   には隆起をそれぞれ突成してなる金属製スリーブを、押
   込器具を介して上記分水栓の垂直孔より分岐口に押入押
   圧して、該スリーブ下縁の隆起を外方へ拡開せしめるこ
   とにより、該拡開部と上記フランジ間において、本管、
   パツキンリング及び分岐栓の内段部を一体に挟止するよ
   うにしたポリエチレン等の軟質管における分岐口の補強
   方法。