JPS595171Y2 - 燃料噴射ポンプ用ガバナの定速走行切換装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は燃料噴射ポンプ用ガバナの定速走行切換装置に
関し、変速機の所定変速位置においては定速走行可能と
なるオールスピードガバナとして使用でき、ブレーキペ
ダルやクラッチ等を操作してギヤシフトをダウンさせた
とき、もとのミニマム・マキシマムガバナとして使用で
きるように切換えられるようにしたものである。

通常エンジンに装置された燃料噴射ポンプのメカニカル
式ガバナは上記エンジンを搭載した車両のアクセルペダ
ルにリンク結合され燃料噴射量をコントロールするいわ
ゆる燃料コントロールレバーと、エンジンの回転数をコ
ントロールするいわゆるスピードコントロールレバーと
を有し、走行路面が下り坂あるいは上り坂といった負荷
の変動条件に応じて、常に運転者がアクセルペダルの踏
込み量を加減し、燃料噴射量をコントロールすることに
よって、最適な走行が得られるようにしていた。

このため、ある変速域で定速走行を行なう場合には、運
転者にはアクセルペダルを終始操作しなければならない
不具合があった。

本考案は上記従来装置の欠点を解消することを目的とし
て工夫されたものであり、エンジンに装着された燃料噴
射ポンプのガバナ、上記エンジンの変速機により作動す
る信号発信装置、上記エンジンを搭載した車両のブレー
キペダル、クラッチペダル又は補助ブレーキにより作動
する信号解除装置、上記信号発信装置および信号解除装
置に接続された信号変換装置、同信号変換装置と上記ガ
バナの燃料コントロールレバーおよびスピードコントロ
ールレバーとの間に介装され上記ガバナをミニマム・マ
キシマムガバナとオールスピードガバナとして使用でき
るように切換作動させる切換装置を有し、上記変速機を
所定変速域にシフト操作したとき、同シフト操作信号が
上記信号発信装置、信号変換装置および切換装置に伝達
して上記両レバーを作動させることにより上記ガバナを
オールスピードガバナとして作動させ、上記ブレーキペ
ダル、クラッチペダル等を操作したとき、上記信号解除
装置、信号変換装置および切換装置の作動により、上記
ガバナをミニマム・マキシマムガバナとして使用できる
ように構成されたことを特徴とする燃料噴射ポンプ用ガ
バナの定速走行切換装置を要旨とするものである。

次に、本考案をメカニカル式ガバナに採用した場合を図
面に示す実施例にもとづいて具体的に説明すると、先ず
符号１は噴射ポンプ２に連結された自体公知のメカニカ
ル式ガバナで、アクセルペダル３にリンク結合されて燃
料噴射量をフルロード位置Ａとアイドリング位置Ｂとの
間に調節する燃料コントロールレバー４と、エンジン回
転数ヲミニマム位置とマキシマム位置とに調節するため
のスピードコントロールレバーとを有する。

次に、６は変速機７を第６速の変速位置にギヤシフトさ
せたときのみ作動する信号発信装置、８は同信号発信装
置６から発信された出力信号により作動する信号変換装
置、９はブレーキペダル１０やエキゾーストブレーキ用
の補助ペダル（図示しない）およびクラッチペダル１１
を操作したときに作動する信号解除装置で上記信号変換
装置に接続されている。

１２は上記燃料コントロールレバー４およびスピードコ
ントロールレバー５と上記信号変換装置８との間に介装
されたエア・シリンダ装置を含む切換装置で、上記信号
変換装置とはエアパイプ１３により、また上記両レバー
４，５とはリンク１４゜１５により結合されており、上
記信号発信装置６および信号解除装置９からの電気信号
をエア信号に変換するようにしたものである。

なお、信号発信装置６は例えば自動車の後退灯のスイッ
チやドア開き検知スイッチ等に使用されているマイクロ
スイッチをシフトレール等のトランスミッション内部あ
るいはレバー、ロッド等のシフトコントロール部に取付
けることにより容易に実現できるものである。

また、信号解除装置９においても、信号発信装置６と同
様に、自動車の後退灯スイッチやドア開き検知スイッチ
等に用いられているマイクロスイッチをブレーキ及びク
ラッチの夫々のペダル部分又はペダルのロッド部分に同
ペダルが踏込まれたとき解除信号を出す様に取付けるこ
とにより容易に実施できるものである。

更に、イ言号変換装置８としては電気信号をエア信号に
変更する３ウエイマグネツトバルブがあり、同バルブは
自動車のエキゾーストブレーキ等のブレーキ回路で用い
られている。

更にまた、切換装置１２としてはエア信号によりリンク
機構を作動させるものがあり、例えば本願出願人が出願
した実公昭５３−２４６０４号にて開示された作業車エ
ンジンの切換制御装置等がある。

従ってこれらの従来技術を用いて、上記各装置は当業者
にとって実施可能なものである。

次に上記構成を有する実施例装置の作動について説明す
る。

先ず、変速機７が第１速〜第５速の変速位置にあるとき
、メカニカル式ガバナ１はミニマム・マキシマムガバナ
として使用できる状態にあるため、運転者はアクセルペ
ダル３を踏み込み操作することにより燃料コントロール
レバー４をＡ、Ｂ間の適宜位置で操作し、上記ガバナ１
自体の有する調速機構（図示しない）によって、最適走
行を行なうことができる。

次に、例えばｇＱＫｍ／時で走行可能な高速道路におい
て定速走行を行なう場合には、シフトアップさせて変速
機７を第６速に入れると、信号発信装置６から信号変換
装置８へ伝達された電気信号は、同信号変換装置８によ
ってエア信号に変換されて切換装置１２に伝達される。

この結果リンク１４に結合された燃料コントロールレバ
ー４はフルロードの位置Ａに固定され、スピードコント
ロールレバー５は第６速で８０Ｋｍ／時に対応するエン
ジン回転数を維持できるように自動的に作動する。

このため、オールスピードガバナとして一定速度で高速
走行を行なうことができる。

次に、この状態においてブレーキペダル１０あるいはク
ラッチペダル１１を操作したとき信号解除装置９が作動
して、その出力電気信号が信号変換装置８に伝達され、
そこからエア信号に変換されて切換装置１２へ伝達され
る。

このため、スピードコントロールレバー５はエンジン回
転数を最大にする位置に作動され、燃料コントロールレ
バー４はアクセル・ペダル３によって自由に操作できる
ようになる。

こうして、オールスピードガバナからミニマム・マキシ
マムガバナに切換えられて使用できるようになる。

本実施例は上記したように、変速機７が第１速〜第５速
にあるときは、メカニカル式ガバナ１をミニマム・マキ
シマムガバナとしてまた第６速にギヤシフトさせたとき
、ギヤシフト操作に連動する切換装置１２によってオー
ルスピードガバナどして使用でき、この状態でブレーキ
ペダル１０やクラッチペダル１１を操作すると再びミニ
マム・マキシマムに自動的に切換えられるように構成し
たため、一定の高速走行ができ、その結果長距離走行に
おける運転者の疲労を良好に低減できるばかりか、市販
されているメカニカル式ガバナをほとんどそのまま使用
できるので安価に製作することができる利点がある。

又、上記実施例ではメカニカル式ガバナに本考案を採用
した場合について説明したが、上記メカニカル式に限ら
ず例えばスピードコンＩ・ロールレバーと燃料コントロ
ールレバーヲ有スるハイドロリック式ガバナ等に採用し
ても、本考案は上記実施例と同様の作用効果を奏する。

更に、上記実施例では、第６速において定速走行できる
ようにしたが、クレーン車、コンクリートポンプ車のよ
うに車種によっては、その使用目的に応じて第１速、２
速のような変速位置で低速一定走行させることもできる
のはもちろんである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例における概略説明図である。 １：メカニカル式ガバナ、６：信号発信装置、７：変速
機、８：信号変換装置、９：信号解除装置、１２：切換
装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジンに装着された燃料噴射ポンプのガバナ、上記エ
   ンジンの変速機により作動する信号発信装置、上記エン
   ジンを搭載した車両のブレーキペダル、クラッチペダル
   又は補助ブレーキにより作動する信号解除装置、上記信
   号発信装置および信号解除装置に接続された信号変換装
   置、同信号変換装置と上記ガバナの燃料コントロールレ
   バーおよびスピードコントロールレバーとの間に介装さ
   れ上記ガバナをミニマム・マキシマムガバナとオールス
   ピードガバナとして使用できるように切換作動させる切
   換装置を有し、上記変速機を所定変速域にシフト操作し
   たとき、同シフト操作信号が上記信号発信装置、信号変
   換装置および切換装置に伝達して上記両レバーを作動さ
   せることにより上記ガバナをオールスピードガバナとし
   て作動させ、上記ブレーキペダル、クラッチペダル等を
   操作したとき、上記信号解除装置、信号変換装置および
   切換装置の作動により、上記ガバナをミニマム・マキシ
   マムガバナとして使用できるように構成されたことを特
   徴とする燃料噴射ポンプ用ガバナの定速走行切換装置。