JPS5949955B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電界効果型液晶表示用ネマナツク液晶の電気光
学特性を著るしく改良したネマナツク液晶組成物を用い
た液晶表示装置に関するものである。

さらは詳しくは、ジアルキルエーテル化合物を表示用ネ
マチツク液晶に添加することにより、液晶組成物の粘性
を下げ弾性定数に影響を与えて、応答スピード及びコン
トラスト又は透過率の著るしい改良を行なつた液晶表示
装置に関するものである。ネマナツク液晶の電気光学効
果を用いた表示方式には種々あるが、実用性と・Ｊ ）
う観点からみると次のようなものがある。１ＤＳＭ表示
方式 ２ＴＮ表示方式 ３ コレステリツクーネマナツク相転移表示方式。

４ ゲスト−ホストとコレステリツクーネマチツク相転
移の組合せ表示方式。

ＤＳＭ表示方式、ＴＮ表示方式及びコレステリツクーネ
マナツク相転移表示方式は、すでに多数の報告があるの
でその表示方式の説明は省略する。

４のゲスト−ホスト及びコレステリツクーネマナツク相
転移の組合せ表示方式は鮮明なカラー表示が出来ると同
時に、電圧＝透過率特性が急峻であることからマトリッ
クス駆動が可能であり、端末デイスブレーヘの道が開け
るという意味で注目される。

これら代表的な４種のネマナツク液晶を用いた表示方式
において、いずれの場合も表示装置として不利な点は液
晶特有の応答性の悪さがあげられる。それについで非発
光性の表示素子であるため、低パワーではあるが現在の
ところ、視角依存性が大きいとかコントラストが低すぎ
るという点がある。これまで腕時計や電卓用の表示装置
として実用化されているが、これは、上記の欠点が技術
的に解決されたというよりは低パワー薄型、小型化が他
の素子表示にない長所でありえたことによると思われる
。

従つて、液晶表示素子が以後さらに普及するためには、
現在の応答スピードの改良とコントラストの向上が不可
欠の条件となる。

このような状況において、本発明は従来の各種のタイプ
のネマチツク液晶に液晶化合物ではない低粘性長型化合
物を添加することにより、基本的なネマチツク液晶の物
性を著るしく改良したものである。これまで知られてい
るネマナツク液晶化合物としてはビフエニール型ネマチ
ツク液晶 など シツフベース型ネマナツク液晶 エステル型ネマチツク液晶 など アゾキシ型ネマナツク液晶 など その他アゾ型ネマチツク液晶などがある。

これらの各種タイプのネマチツク液晶では、応答スビー
ドに最も重要な影響を与える粘性係数が液晶のタイプに
よつてほとんど決つているため、同種タイプ同志の混合
では粘性係数の改良はほとんど出来ない。

またタイプの異なる液晶を混合した場合には、その中間
値的な粘性係数の値となる。以下に各種タイプのネマチ
ツク液晶の代表的な物性値と２０℃での粘性係数（η）
を示す。１ ビフエニール型ネマチツク液晶 上記デ一夕で示したように、ビフエニール型とアゾキシ
型の液晶はほぽ同程度の粘性係数（約３０Ｃ．Ｐ．）で
あり、次いでシツフベース型、エステル型となる。

粘性係数とそのネマチツク液晶を用いた表示装置の応答
スビードの関係は次式で示される。

１ −Ｌ１ ｊｌ ν ′ 易ｂここ
で、η：粘性係数ｄ：表示セルの厚み Ｋ：弾性定数 Ａ：比例定数 を示す。

即ち、応答スビードは液晶の粘性係数と直接比例してい
る。

従つて粘性係数を半分に減ずることが出来れば応答スビ
ードを倍に上げることが可能である。前記したネマナツ
ク液晶組成物では最も条件の良い場合でも０℃付近の低
温では１００ｍｓｅｃ以下にすることは困難である。

これに対して本発明によるジアルキルエーテルを２〜１
０％添加したネマチツク液晶組成物では、添加量により
粘性係数を無添加の場合の％〜％に減ずることが出来た
。

本発明に用いられるジアルキルエーテルとしては次の構
造式を有するものである。

側鎖のない直鎖状アルキル基がネマチツク液晶に添加し
た場合、液晶相温度範囲の変化が少なくて効果が大きい
。

また、ｎが３以下の低沸点エーテルでは、ネマチツク液
晶に添加しても蒸気圧か高いため完全なシールを行なつ
てない場合、表示セルに気泡が発生するなどの現象が起
こり不適当であつた。

一方ｎ≧１１の場合しだいに粘性係数が増加し、本来の
減粘剤の機能が少なくなる。このようなジアルキルエー
テルを前記したｌ〜■のネマチツク混合組成物に２〜１
０％添加すると粘性係数が著るしく減少し、応答スビー
ド、コントラスト特性をこれまでになく高めることが出
来た。

第１図及び第２図はその１例である。

第１図は組成物ＶをＴＮ表示力式でジ−ｎ−ヘキシルエ
ーテルを添加した場合としない場合の電圧−コントラス
ト特性をプロツトしたものである。

横軸に時間ｔＣｓｅｃ〕縦軸に透過率ＴＣ％〕をとつて
ある。６は印加電界の信号であり、３は無添加、４は３
％添加、５は７％添加したものである。

添加量の増加と共に応答スビードが改良され、同時に透
過率も良くなつているのが判る。以下に前記したＩ−■
の代衣的な組成物にジｎ−ヘキシルエーテルを５ｗｔ％
添加した場合の２０℃での粘性係数値を以下に示す。

これにより表示体とした場合、ＴＮ表示方式ではそれぞ
れ比例して応答スビードが改良された。

特筆すべきことは、このジアルキルエーテルの添加によ
り、０℃付近の低温での応答スビードの改良が比較的良
好なことがあげられる。また、光学活性物質を多色性染
料を含む誘電異方性が正のネマナツク液晶組成物の電気
光学効果を用いた。

いわゆる改良型ゲストーホスト衣示方式においても応答
スビードは次式で示されるように粘性係数と比例してい
る。▼ｒ６ｖ▼―曝Ｊ■′己？？？？？？？Ｖ１１この
ようにネマナツク液晶を用いた表示装置ではいずれの表
示方式においても衣示装置の応答スビードにネマチツク
液晶の粘性がきわめて大きな影響を与えている。

本発明のこのような新規な添加剤を加えたネマチツク液
晶組成物を用いた液晶表示装置は従来のウオツナ、クロ
ツク、電卓用表示装置を著るしく改良することはもちろ
ん、これまで液晶では無理とされた高速応答性の要求さ
れるキヤラクターディスプレイが可能となり、端末表示
への分野の道が拓けるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のネマチツク組成物を用いた、電圧−コ
ントラスト特性図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ネマチツク液晶の電気光学効果を用いた表示装置に
   おいて、該ネマチツク液晶に次の構造式を有する化合物
   を添加したネマチツク液晶組成物を用いたことを特徴と
   する液晶表示装置。 Ｒ−Ｏ−Ｒ 但し、Ｒは炭素数が４〜１０のいずれかの直鎖アルキル
   基を示す。 ２ 光学活性物質及び多色性染料を含む誘電異方性が正
   のネマチツク液晶組成物の電気光学効果を用いた表示装
   置において、該ネマチツク液晶組成物に次の構造式を有
   する化合物を添加したネマチツク液晶組成物を用いたこ
   とを特徴とする液晶表示装置。 Ｒ−Ｏ−Ｒ 但し、Ｒは炭素数が４〜１０のいずれかの直鎖アルキル
   基を示す。