JPS5948948B2 - 耐食性のすぐれた焼結硬質合金 - Google Patents

耐食性のすぐれた焼結硬質合金

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JPS5948948B2
JPS5948948B2 JP7890279A JP7890279A JPS5948948B2 JP S5948948 B2 JPS5948948 B2 JP S5948948B2 JP 7890279 A JP7890279 A JP 7890279A JP 7890279 A JP7890279 A JP 7890279A JP S5948948 B2 JPS5948948 B2 JP S5948948B2
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JP
Japan
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powder
corrosion resistance
alloy
hard alloy
sintered hard
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JP7890279A
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直久 伊藤
享 塩川
照義 棚瀬
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Mitsubishi Metal Corp
Original Assignee
Mitsubishi Metal Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、すぐれた耐食性を有し、特に装飾部品の製
造に使用するのに適した焼結硬質合金に関するものであ
る。
一般に、例えば装飾部品に要求される主な性質としては
、 (1)表面が美麗であること、 (2)使用中に汗などで腐食しないこと、(3)使用中
に硬質物との接触により表面に傷を生じないこと、 などを上げることができる。
従来、例えば時計側などの装飾部品の製造には、多くの
場合ステンレス鋼や、その表面に金などのメッキを施し
た材料が使用されているが、これら材料は、上記性質(
1)および(2)を満足して備えるものの上記性質(3
)については満足するものではなかった。
そこで、最近、傷のつきにくい装飾部品を製造するため
の材料として、 CoおよびNiのうちの1種または2種、および必要に
応じてMo:3〜30%、 Cr : 0.1〜5%、 周期律表の4aおよび5a族の遷移金属の炭化物および
窒化物、並びに炭化タングステン(以下WCで示す)か
らなる群のうちの1種または2種以上および不可避不純
物:残り、 (以上重量%、以下%はすべて重量%を意味する)から
なる組成をもった焼結硬質合金が提案され、実用に供さ
れている。
すなわち、上記従来焼結硬質合金は、硬質相が、化学記
号で示せば、TiC,ZrC,HfC,VClNbC,
TaC,WC,TiN、 ZrN、 HfN、 VN、
NbN、および丁aNなどのうちの1種または2種以上
で構成され、結合相が、Crと、COおよびNiのうち
の1種または2種と、さらに必要に応じてMOとで構成
されており、ビッカース硬さで約1300以上を有する
きわめて硬質のものである。
そして、例えばWC−CO合金であれば、その研磨面は
美麗な銅色の鏡面光沢を呈し、また硬質相をTaCで構
成すればレモン系の金色の色調を呈するようになる。
さらに同様にTiN、 ZrN、 HfN、およびVN
で構成すればオレンジ系の金色を、その他のTiC,Z
rC1およびHfCなどによれば銅色の色調をそれぞれ
呈し、しかもこれらの色調の異る硬質相形成成分の2種
以上の適宜配合によって所定色調が得られるなど装飾部
品製造用材料として価値の高いものである。
このように上記従来焼結硬質合金は、装飾部品に要求さ
れる性質のうち、上記性質(1)および(3)を満足し
て備えるものの、上記性質(2)に関しては不十分であ
り、例えば時計側として長期間使用した場合に、研磨面
に指紋の跡がついたり、汗によりくもりを生じたりする
などの問題が発生していた。
そこで、本発明者等は、上述のような観点から、従来装
飾部品用材料として実用に供されている上記成分組成の
焼結硬質合金に着目し、この合金の耐食性を改善すべく
研究を行なった結果、上記従来焼結硬質合金に、AI、
Si、 Mn、およびBのうちの1種または2種以上:
0.05〜2%含有させると、耐食性が著しく改善さ
れるようになるという知見を得たのである。
したがって、この発明は、上記知見にもとづいてなされ
たもので、重量%で、 CoおよびNiのうちの1種または2種、および必要に
応じてMo:3〜30%、 Cr : 0.1〜5%、 A1、Si、 Mn、およびBのうちの1種または2種
以上: 0.05〜2%、 周期律表の4aおよび5a族の遷移金属の炭化物および
窒化物、並びにWCからなる群のうちの1種または2種
以上および不可避不純物:残り、からなる組成をもった
焼結硬質合金に特徴を有するものである。
この発明の合金において、A1、Si、 Mn、および
Bのうちの1種または2種以上の含有量を0.05〜2
%と限定したのは、その含有量が0.05%未満では、
所望のすぐれた耐食性を確保することができず、一方2
%を越えて含有させると強度低下をきたすようになると
いう理由にもとづくものである。
なお、これらの成分の含有により合金の耐食性が改善さ
れるようになる技術的理由は明らかではないが、これら
の成分の一部が結合相に固溶すると共に、他の一部が焼
結時に脱酸剤として作用して、結合相の耐食性を向上さ
せ、この種の合金の耐食性は結合相の耐食性に支配され
ることと金よって総合的に合金の耐食性が向上するよう
になると解される。
ついで、この発明の合金を実施例により説明する。
実施例 1 原料粉末として、平均粒径1.5μmのWC粉末および
Cr粉末、同1.3μmのNi粉末およびSi粉末、同
1.2μmノCO粉末、同2.0μmのMn粉末を使用
し、第1表に示される最終成分組成をもつように配合し
、湿式ボールミルにて混合し、乾燥した後、圧粉体を成
形し、ついで真空雰囲気中、温度1400℃に1時間保
持して焼結することによって本発明合金1〜3および比
較合金1〜3をそれぞれ製造した。
なお、比較合金1.2はMnおよびSiを含有しない従
来焼結硬質合金であり、比較合金3はMnの含有量がこ
の発明の範囲から低い方に外れた組成をもつものである
つぎに、上記本発明1〜3および比較合金1〜3につい
て、ISO(国際標準化機構)規格に則した人工汗(P
H4,7)を腐食液として使用し、温度40℃±2℃に
保持した前記人工汗中に、鏡面研磨した試片の下半分を
24時間浸漬し、前記研磨面にくもりが発生するか否か
を観察する耐食試験を行なった。
この観察結果を第1表に合せて示した。第1表において
、それぞれ本発明合金1〜3および比較合金1〜3との
対比から明らかなように、MnまたはSiをこの発明の
範囲内で含有する本発明合金1〜3は、MnおよびSi
を含有しない比較合金1.2、並びに含有してもその含
有量がこの発明の範囲から低い方に外れた比較合金3に
比してすぐれた耐食性を示すのである。
実施例 2 原料粉末として、平均粒径2μmのTaC粉末およびB
粉末、同1.3μmのMo粉末およびNi粉末、同1.
5μmのNbC粉末およびCr粉末、同10μmのAI
粒粉末使用し、これら原料粉末を第2表に示される最終
成分組成をもつように配合し、これらの配合粉末より実
施例1におけると同一の混合、成形、および焼結条件に
て本発明合金4.5および比較合金4.5をそれぞれ製
造した。
35さらに、上記本発明合金4.5および比較合金
4.5についても、実施例1におけると同一の条件で耐
食試験を行ない、この試験結果を第2表に合せて示した
第2表に示されるように、本発明合金4.5は、実施例
1におけると同様にBまたはA1を含有しない比較合金
4.5に比してきわめてすぐれた耐食性を示すものであ
った。
実施例 3 原料粉末として、平均粒径1.5μmのTiC粉末およ
びCr粉末、同1.3μmノTiN粉末、Mo粉末、N
i粉末、およびSi粉末、同2.0μm (7)Mll
粉末およびB粉末、同10μmのAI粒粉末使用し、こ
れら原料粉末を第3表に示される最終成分組成をもつよ
うに配合し、これらの配合粉末より実施例1におけると
同一の混合、成形、および焼結条件にて本発明合金6.
7および比較合金6.7をそれぞれ製造した。
また、この結果得られた上記合金のそれぞれについて、
実施例1におけると同一の条件で耐食試験を行ない、こ
の試験結果を第3表に合せて示した。
第3表に示される結果からも明らかなように、実施例3
においても実施例1.2におけると同様な結果を示し、
AI、Si、 Mn、 Bを含有する本発明合金6.7
は、いずれもこれらの成分を含有しない比較合金6.7
に比してすぐれた耐食性を示した。
実施例 4 原料粉末として、平均粒径1.3μmのTiN粉末、M
o粉末、Ni粉末、Si粉末、およびVC粉末、同1.
5μmのNbC粉末およびCr粉末、同2μmのTaC
粉末、Mn粉末、およびB粉末、同10μmのAI粒粉
末使用し、これら原料粉末を第4表に示される最終成分
組成をもつように配合し、これら配合粉末より実施例1
におけると同一の混合、成形、および焼結条件にて本発
明合金8.9および比較合金8.9をそれぞれ製造した
また、同様にこれら本発明合金8.9および比較合金8
.9について、実施例1におけると同一の条件で耐食試
験を行なった。
この耐食試験結果を第4表に合せて示した。
第4表に示されるように、A1、Si、 Mn、 Bを
含有する本発明合金8.9は、これらの成分を含有しな
い比較合金8.9に比してすぐれた耐食性をもつもので
あった。
実施例 5 原料粉末として、平均粒径:1.5μmを有するZrN
粉末およびCr粉末、いずれも同1.3μmを有するN
i粉末、Si粉末、Mo粉末、HfC粉末、およびNb
N粉末、同じく同2.0μmを有するTaC粉末、Mn
粉末、およびB粉末を使用し、これら原料粉末を第5表
に示される最終成分組成をもつように配合し、これら配
合粉末より実施例1におけると同一の混合、成形、およ
び焼結条件にて本発明合金10.11および比較合金1
0.11をそれぞれ製造した。
また、この結果曇られた本発明合金10.11および比
較合金10.11バーづいて、実施例1におけると同一
の条件で耐食試験を行なった。
この耐食試験結果を第5表に合せて示した。
第5表に示されるように、Mn、Si、およびBを含有
する本発明合金10.11は、これらの成分を含有しな
い比較合金10.11に比してすぐれた耐食性をもつも
のであった。
上述のように、この発明の焼結硬質合金は、装飾部品に
要求される性質をすべて満足して備えるほか、特にすぐ
れた耐食性を有するので、従来耐食性に問題があった例
えば時計側などの用途に適するものであり、さらに耐食
耐摩耗性が要求される部品の製造に使用した場合にもす
ぐれた性能を発揮するものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 I CoおよびNiのうちの1種または2種:3〜3
    0%、 Cr:0.1〜5%、 周期律表の4aおよび5a族の遷移金属の炭化物および
    窒化物、並びに炭化タングステンからなる群のうちの1
    種または2種以上および不可避不純物:残り、 からなる焼結硬質合金において、 A1、Si、 Mn、およびBのうちの1種または2種
    以上: 0.05〜2%、 (以上重量%)を含有させることによって耐食性を向上
    させたことを特徴とする耐食性のすぐれた焼結硬質合金
    。 2 CoおよびNiのうちの1種または2種とMO:
    3〜30%、 Cr : 0.1〜5%、 周期律表の4aおよび5a族の遷移金属の炭化物および
    窒化物、並びに炭化タングステンからなる群のうちの1
    種または2種以上および不可避不純物:残り、 からなる焼結硬質合金において、 A1. SL Mn、およびB(7)うちの1種または
    2種以上:0,05〜2%、 ” (以上重量%)を含有させることによって耐食性を向上
    させたことを特徴とする耐食性のすぐれた焼結硬質合金
JP7890279A 1979-06-22 1979-06-22 耐食性のすぐれた焼結硬質合金 Expired JPS5948948B2 (ja)

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JPS563649A JPS563649A (en) 1981-01-14
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JPS58133342A (ja) * 1982-01-30 1983-08-09 Toshiba Tungaloy Co Ltd 装飾用焼結合金
JPS58204150A (ja) * 1982-05-21 1983-11-28 Toshiba Tungaloy Co Ltd 装飾用焼結合金

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