JPS5948271B2 - 自転車多段格納装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自転車の多段格納装置に関する。

在来の二段格納装置においては、上段の自転車輻架梁は
固定梁上を滑動させて引き出しながら傾斜降下させ、自
転車をこれに搭載し、該梁の端末を直接押し上げながら
滑動させて押し入れて水平固定梁上に格納する構造にな
っている。

自転車を上段に格納する際は、自転車輻架梁の後方に回
わって両手で押し上げているが後方は通路であって他人
の通行の邪魔になる。

又在来装置ではバランスウェイトをロープに連結して重
力の均衡を保ち、押し上げ力の軽減を図っているが、装
置の自重だけに対する均衡は保ち得るが自転車の負荷重
量に基づく押し上げ力は大きく軽減できない。

かつロープの導滑車への噛み込みその他の事故が生じ易
い欠点がある。

自転車取り出し時には在来装置では傾斜した自転車輻架
梁に沿って自重力で降下させるので、ともすれば急落下
の危険がある。

本発明は、自転車を単に地上平面に並べるけでなく、そ
の上部空間を有効に利用するため、上段にも格納するこ
とにおいては、在来装置と同様であるが、負荷揚力を在
来装置の直接力によらず、回転駆動による間接推進力に
変換して婦人、子供モ゛もその出し入れを容易に行なう
ことが可能な自転車立体格納装置を提供することを目的
としている。

以下本発明の自転車立体格納装置の実施例を図面に基い
て具体的に説明する。

固定梁１は、地上に格納される自転車の出し入れに支障
ない高さに、支柱２によって片持梁状に支えられ、固定
梁１の先端に軸受３を設け、これに揺動梁４がその中間
点にある支点軸５で支承されて、支点軸５を中心として
上下に揺動できる。

揺動梁４の頂面には軸方向に滑動する差動ローラ梁６を
載架し、更にその頂部に軸方向に滑動する自転車輻架梁
７を設ける。

差動ローラ梁６に複輪の滑動ローラ８の二対が適当間隔
に取付けてあって、これは自転車輻架梁７を安定支持す
ると共に、自体も含めて揺動梁４上に安定支持され、共
に自由に軸方向に滑動することができる。

差動ローラ梁６に、梁の中心軸線に沿って一連のローラ
チェン９が一定間隔をおいて原動スプロケットホイル１
０と被動スプロケット１１の間に掛けられ、原動スプロ
ケットホイル１０は推進バンドル１２で駆動するように
しである。

ローラチェン９はその上部ライン上の一点ａにおいて自
転車輻架梁７に対し、下部ライン上の一点すにおいて揺
動梁４に対し、それぞれ固定ボルト１３で係着されてい
る。

差動ローラ梁６は中央部軸線両側に上部押えローラ１４
があって自転車輻架梁７の両辺を押えて該梁７のはね上
りを防止し、又後部軸線両側に下部押えローラ１５があ
って揺動梁４の両辺を抱き上げるように押さえ、該梁４
に対して差動ローラ梁６自体のはね上りを防止している
。

自転車輻架梁７の上辺に自転車前輪巾の凹形案内溝１６
を形成し、自転車が載荷された時、左右の顔料を防止す
るガード１７を装備し、揺動梁４の前端にバランスウェ
イト１８を内蔵する。

第２図に示す差動原理図中のＡは各梁が揃って載荷され
ている状態を示し、推進バンドル１２を時計方向に回転
する時は、固定点すには左方向に張力を生じ、この反作
用により差動ローラ梁６は揺動梁４に対して右方向に滑
動し、固定点ａに右方向に張力を生じて自転車輻架梁７
は差動ローラ梁６に対して右方向に滑動する。

即ち第２図−Ｂに示す通り差動ローラ梁６の揺動梁４に
対する偏移長さはａｂであり、自転車輻架梁７の差動ロ
ーラ梁６に対する偏移長さもａｂであり、従って自転車
輻架梁７の揺動梁４に対する偏移長さはａｂの２倍であ
り、その偏移速度はローラチェン９の駆動線速度の２倍
となる。

第３図は自転車を上段に格納するに当り、各梁４、 ６
． ７を最大に偏移伸長して支点軸５を軸点として傾斜
降下させ自転車輻架梁７の先端を地面に接地せしめた状
態を示す。

次に上記した装置による自転車積込み、取出し要領につ
いて説明する。

既に傾斜降下している自転車輻架梁７に対し自転車前後
輪を凹形案内溝１６に沿って載荷してから左手で推進バ
ンドル１２を時計方向に回転すると自転車は自転車輻架
梁７と共に前進上昇し支点軸５に接近するに従って梁先
端にか・る重力は該揺動梁４のバランスウェイト１８と
の均衡で漸次軽減され、同時に把手２０を右手で取り上
げ助力すると、揺動梁４が水平となると共に更に推進バ
ンドル１２を回転し終ると自転車は正規の格納状態とな
る。

自転車を取出すに当っては、推進バンドル１２を左手で
反時計方向に回転すると自転車輻架梁７は伸長しその重
心点が支点軸５を通過すると重力作用により自転車輻架
梁７は傾斜降下し始め、こ・で把手２０を右手で支えな
がら更に推進バンドル１２を回転し終ると自転車輻架梁
７の先端は接地し、自転車は搬出可能な状態となる。

本発明は上述のように差動機構を応用して自転車を多段
に格納し取出すため、危険性がなく極めて安全に取扱い
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る自転車多段格納装置の一実施例を示
したもので、第１図は側面図、第２図は懸架梁の摺動状
態を示す側面図、第３図は上段への格納状態を示す側面
図、第４図は第１図Ａ−Ａ′線断面図、第５図は第１図
Ｂ−Ｂ’線断面図、第６図は第１図Ｃ−Ｃ’線断面図、
第７図は第１図Ｉ）−Ｄ’線断面図である。 １・・・・・・固定梁、４・・・・・・揺動梁、６・・
・・・・差動ローラ梁、７・・・・・・自転車輻架梁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 支柱に支えられ地面上に並置する自転車の出し入れ
   に支障ない高さの片持梁状に張り出した固定梁の先端を
   支点として傾動自在の揺動梁を備え、該揺動梁上を軸方
   向に滑動する自転車輻架梁との中間に差動ローラ梁を介
   在させ、差動ローラ梁に内蔵する一連のローラチェンを
   一定間隔をおいたスプロケットホイル間に掛け、その上
   部ラインの一点を自転車輻架梁に固定し、下部ラインの
   一点を前記固定梁に固定し、スプロケットホイルの駆動
   で揺動梁に対する自転車輻架梁の推進偏移量を倍加する
   差動機構並びに回転駆動部を装備した自転車多段格納装
   置。