JP3043333B1 - 立体駐輪装置 - Google Patents

Abstract

【要約】 【課題】 本発明は自転車ｃの立体駐輪装置であっ
て、これを収容する立体中空躯体１の横幅を小にして自
転車ｃの収容効率を高めることを目的とする。 【解決手段】 立体中空躯体１の上部前後に定位置停
止制御可能な駆動スプロケット２を前後方向軸２’に設
け、下部前後に従動スプロケット３を前後方向軸２’に
設け、上下前後の両スプロケット２，３間にそれぞれ無
端チエン４を掛回し、かつ前後の上記無端チエン４には
等間隔位置に複数の懸垂杆５の上端を枢支し、懸垂杆５
の下端を一方に屈曲し、該屈曲部５’に自転車起立支持
パレット６を支持し、該パレット６を立体中空躯体１の
支持床７上に前後方向に往復摺動可能に支持してなるも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は自転車の立体駐輪設
備に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、自転車は平面駐輪場に置かれたた
め場所を要し、盗難のおそれがあったし、放置されて環
境を害した。

【０００３】そこでピット又は塔状の立体中空躯体内に
昇降ケージを設け、ケージ内に自転車を支持する装置が
考えられた。

【０００４】しかし立体中空躯体の上下に設けた駆動及
び従動スプロケット又は調車に掛け回される無端チエン
や無端ロープに等間隔に横腕を設け、横腕の先端にケー
ジを懸垂したため立体中空躯体の横幅を広く形成する必
要があって該躯体の横幅を小に形成し難いという問題が
あった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は横幅の小さい
立体中空躯体内に自転車を多数収納し得て、高速運転で
入出庫時間を短縮することのできる円滑安全な立体駐輪
装置を得ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は立体中空躯体の上部前後に定位置停止制御可
能な駆動スプロケットを前後方向軸に設け、下部前後に
従動スプロケットを前後方向軸に設け、上下前後の両ス
プロケット間にそれぞれ無端チエンを掛回し、かつ前後
の上記無端チエンには等間隔位置に複数の懸垂杆の上端
を枢支し、懸垂杆の下端を一方に屈曲し、該屈曲部に自
転車起立支持パレットを支持し、該パレットを立体中空
躯体の支持床上に前後方向に往復摺動可能に支持してな
り、懸垂杆に上昇案内ローラを設け、該ローラを誘導す
る垂直案内ガイドを上記無端チエンの上昇側に立設し、
屈曲部には従動ローラを設け、上部駆動スプロケットの
下部に該従動ローラの逆Ｕ字溝形案内ガイドを設け、下
部従動スプロケットの下部には上記従動ローラのＵ字溝
形案内ガイドを設け、上記逆Ｕ字溝形及びＵ字溝形案内
ガイドの外側を垂直溝形ガイドで接続し、上記逆Ｕ字溝
及びＵ字溝形案内ガイドの曲率中心を中心軸とするほぼ
３角形スプロケットを設け、下部の３角形スプロケット
の尖端部の出入案内溝に伸縮自在２股を設け、該２股の
出入案内ローラを誘導カムによって誘導して懸垂杆の上
端の枢支ピンとの干渉を防止し、従動ローラを上記逆Ｕ
字溝及びＵ字溝形案内ガイドに沿って誘導するようにし
た立体駐輪装置駆動スプロケット及び従動スプロケット
に代り駆動調車及び従動調車を設け、無端チエンに代り
無端ロープを用いる上記第１発明記載の立体駐輪装置に
よって構成される。

【０００７】

【発明の実施の形態】地面(支持床７)にピット１’を掘
削形成し、ピット１’の開口部に塔状格納枠１”を形成
して立体中空躯体１を構築する。

【０００８】上記躯体１の頂部には駆動原動機及び制御
装置の収納室Ａを設け、該収納室Ａの直下に駆動スプロ
ケット２，２を前後方向軸２’の前後に設け、該軸２’
に設けた駆動歯車１５と収納室Ａ内の原動機の出力軸に
設けた出力歯車とに無端チエン１４を掛回して該歯車１
５及び駆動スプロケット２を一定角度回転し、定位置に
停止させることができる。

【０００９】上記躯体１の底部には従動前後方向軸２’
を設け、該軸２’の前後に従動スプロケット３，３を設
け、前後の駆動スプロケット２，２と前後の従動スプロ
ケット３，３にそれぞれ無端チエン４，４を掛回し、駆
動及び従動スプロケット２，３を同一回転数に連動させ
るものである。

【００１０】駆動及び従動スプロケット２，３は歯数が
同一であり、同一回転数であるがスプロケット２，３に
代り同一径の駆動及び従動調車を用い無端チエン４に代
り無端ワイヤロープとすることができる。

【００１１】前後の上記無端チエン４，４にはそれぞれ
等間隔位置に複数の定寸懸垂杆５の上端をピン５”によ
って枢支し、該懸垂杆５の下端を一方(図１，２，４に
おいて左方)に４５度屈曲し、さらに水平に屈曲して屈
曲部５’を形成し、該屈曲部５’に自転車ｃの起立支持
パレット６を前後方向に摺動自在に支持し、上記屈曲部
５’を立体中空躯体１の支持床(地面)７に符合する水準
位置に停止させた状態において(図２、図３)、屈曲部
５’上の上記パレット６を屈曲部５’、５’上から支持
床７上に摺動し、空パレット６上に自転車ｃを起立状態
に支持し、或は実パレット６上の自転車ｃを支持床７上
に取卸すことができる。図８に該パレット６の左右方向
拡大断面を示す。

【００１２】前後の懸垂杆５，５及び一方への屈曲部
５’、５’は前後方向連杆５ａ及び前後方向摺動案内ガ
イド５ｂによって接続されて一体のケージａを形成し、
懸垂杆５の上端の枢支ピン５”を中心に他方(図１右方)
に傾かないように懸垂杆５の中程に上昇案内ローラ８を
設け、かつ該ローラ８を誘導する垂直案内ガイド９を無
端チエン４の上昇側(図１右側)に上記躯体１に立設す
る。

【００１３】又下降側(図１左側)では屈曲部５’に設け
た従動ローラ８’を誘導する垂直溝形ガイド１０”を上
記躯体１に立設し、この溝形ガイド１０”の上端には上
部駆動スプロケット２の下部に位置する逆Ｕ字溝形案内
ガイド１０を、下端には下部従動スプロケット３の下部
に位置するＵ字溝形案内ガイド１０’を設け、逆Ｕ字溝
形及びＵ字溝形案内ガイド１０，１０’によって従動ロ
ーラ８’を上部では逆Ｕ字状に、下部ではＵ字状に誘導
することによって上部駆動及び下部従動スプロケット
２，３を迂回する懸垂杆５に伴って屈曲部５’を案内す
ることができる。

【００１４】しかし屈曲部５’の上記案内には摩擦抵抗
が掛るため、上記両溝形案内ガイド１０，１０’のそれ
ぞれ曲率中心を中心軸１１，１１’とするほぼ３角形ス
プロケット１２，１２’を設け、前後方向軸２’に設け
た駆動歯車１５と同一噛数の従動歯車１５’を上記中心
軸１１，１１’に設け、両歯車１５，１５’に無端チエ
ン１６を掛回すことによって、上記駆動スプロケット２
と上記３角形スプロケット１２との毎分回転数（ｒｐ
ｍ）を同一に形成する。

【００１５】そして逆Ｕ字溝形案内ガイド１０内に上昇
進入した従動ローラ８’を３角形スプロケット１２の尖
端部１２”に設けた２股１３で挟持し、上記ガイド１０
に沿って従動ローラ８’を摺動又は誘導することによっ
て懸垂杆５の上端枢支ピン５”の迂回に伴って従動ロー
ラ８’を同一曲率に回動させることができ、それによっ
てケージａを傾倒させることなく上部駆動スプロケット
２を迂回させることができる。

【００１６】又下部従動スプロケット３の前後方向軸
２’及び下部の上記３角形スプロケット１２’の中心軸
１１’に設けた同一噛数歯車１５，１５’に無端チエン
１６を掛回し、３角形スプロケット１２’の尖端部１
２”に設けた伸縮自在２股１３によって下降従動ローラ
８’を挟持し、Ｕ字溝形案内ガイド１０’に沿って該従
動ローラ８’を摺動又は誘導して上昇させ、下部従動ス
プロケット３を迂回するケージａを傾倒させることなく
上昇側(図１右側)に移動させることができる。

【００１７】尚図６中１７は２股出入案内溝、１８は２
股出入案内ローラ、１９は該ローラ１８の誘導カムで枢
支ピン５”との干渉を防止する。図８中２０は自転車ｃ
のリム、２１はリム押え具、２２はタイヤ、２３はスポ
ーク、２４は車輪直立支持板、２５はパレット６の摺動
ローラ、図３中２６はパレット前後方向摺動用シリンダ
ーで支持床(地面)７上に押出されたパレット６は自転車
ｃを取卸した後上記シリンダー２６又は手動でケージａ
内に押戻されるものである。

【００１８】

【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、上
下の駆動及び従動スプロケットの径を調整設計して懸垂
杆及び屈曲部によって支持される上昇及び下降パレット
の間隔Ｄを最小に保持し得て立体駐輪装置の正面幅を細
く形成し、かつ昇降ケージに揺動がなく円滑かつ安全に
昇降させ得て高速運転で入出庫時間を短縮し、多量の自
転車を地面(支持床)から効率よく収容しかつ盗難を防止
し得る効果がある。

【００１９】又ケージに支持パレットを安全に支持し、
かつパレットの前後方向摺動によって自転車を安全容易
に収容又は地面に取卸し得るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の立体駐輪装置を示す正面図である。

【図２】該装置の全体正面図である。

【図３】図２を左方から見た側面図である。

【図４】上部駆動スプロケット部の拡大正面図である。

【図５】図４を右方から見た一部拡大図である。

【図６】（イ）図は下部従動スプロケット部分の拡大正
面図である。（ロ）図は枢支ピンと２股との不干渉状態
の正面図である。

【図７】（イ）図はほぼ３角形スプロケットの拡大正面
図である。（ロ）図は（イ）図の一部切欠右側面図であ
る。

【図８】自転車起立支持パレットの一部拡大正面図であ
る。

【符号の説明】

１ 立体中空躯体 ２ 駆動スプロケット ２’ 前後方向軸 ３ 従動スプロケット ４ 無端チエン ５ 懸垂杆 ５’ 屈曲部 ６ 自転車起立支持パレット ７ 支持床 ８ 上昇案内ローラ ８’ 従動ローラ ９ 垂直案内ガイド １０ 逆Ｕ字溝形案内ガイド １０’ Ｕ字溝形案内ガイド １０” 垂直溝形ガイド １１，１１’ 中心軸 １２，１２’ ほぼ３角形スプロケット １２” 尖端部 １３ ２股

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 立体中空躯体の上部前後に定位置停止制
   御可能な駆動スプロケットを前後方向軸に設け、下部前
   後に従動スプロケットを前後方向軸に設け、上下前後の
   両スプロケット間にそれぞれ無端チエンを掛回し、かつ
   前後の上記無端チエンには等間隔位置に複数の懸垂杆の
   上端を枢支し、懸垂杆の下端を一方に屈曲し、該屈曲部
   に自転車起立支持パレットを支持し、該パレットを立体
   中空躯体の支持床上に前後方向に往復摺動可能に支持し
   てなり、懸垂杆に上昇案内ローラを設け、該ローラを誘
   導する垂直案内ガイドを上記無端チエンの上昇側に立設
   し、屈曲部には従動ローラを設け、上部駆動スプロケッ
   トの下部に該従動ローラの逆Ｕ字溝形案内ガイドを設
   け、下部従動スプロケットの下部には上記従動ローラの
   Ｕ字溝形案内ガイドを設け、上記逆Ｕ字溝形及びＵ字溝
   形案内ガイドの外側を垂直溝形ガイドで接続し、上記逆
   Ｕ字溝及びＵ字溝形案内ガイドの曲率中心を中心軸とす
   るほぼ３角形スプロケットを設け、下部の３角形スプロ
   ケットの尖端部の出入案内溝に伸縮自在２股を設け、該
   ２股の出入案内ローラを誘導カムによって誘導して懸垂
   杆の上端の枢支ピンとの干渉を防止し、従動ローラを上
   記逆Ｕ字溝及びＵ字溝形案内ガイドに沿って誘導するよ
   うにした立体駐輪装置。
2. 【請求項２】 駆動スプロケット及び従動スプロケット
   に代り駆動調車及び従動調車を設け、無端チエンに代り
   無端ロープを用いる請求項１記載の立体駐輪装置。