JPS5948145B2 - サイクロン集塵機におけるダスト附着防止装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はサイクロン集塵機における案内羽根に圧縮空
気を噴射させる装置を設けてサイクロン集塵機の案内羽
根へ付着するダストを吹き落とすようにしたダスト耐着
防止装置に関するものである。

°従来からサイクロン集塵機の円筒部上部に案内羽根を
設けたものがあるが、案内羽根に微粒子が附着する為サ
イクロンの集塵効率が低下する欠点があった。

従って一定期間サイクロンを運転すると分解して案内羽
根に附着したダストを除去する清掃をしなければならな
かった。

又大形のサイスロンにあっては円錐部下端から圧縮空気
を吹き付けて案内羽根のダストを取り除く方法も行なわ
れたが作業者の頭上へダストが落下し作業者が汚れる他
ダストを吸込み気管支障害を起すなど衛生管理上こうし
た清掃作業を実施することは困難となって来た。

又案内羽根に振動を与えて附着したダスト（微粒子）を
振り落とす装置も試みられたが、機械構造上案内羽根の
取付構造が複雑になったり、強度的に弱くなること又、
小量耐着しているとき落し切れない欠点があった。

この発明はこうした従来の欠点を改善すべく別個に設け
たコンプレッサーによる圧縮空気を用いて案内羽根に附
着した微粒子を吹き落とすと共にサイクロンの運転停止
によって塵芥を含んだ焼却炉等から排出される高温の排
出ガスが冷却する際に生じた案内羽根表面の水滴を吹き
飛ばし微粒子が案内羽根に固り附くことを防止するよう
にしたものである。

以下本発明の実施例を図面について説明する。

１は多数個配置されたマルチサイクロンの円筒部であっ
て、その各下部に各々円錐部２が形成され上部中央部に
は出口管３が設けられ吸引ブロワ（図省略）に接続され
ている。

円筒部１上部は焼却炉（図省略）の排煙部４に開口され
吸引ブロワの作動にヤリ塵芥を含んだ排出ガスが円筒部
１内面に沿って吸入される。

この吸入部には多数の案内羽根６が設けられ吸入される
排出ガスが円筒部１内面で回転し乍ら下降するように構
成されている。

又案内羽根５の上方には噴射口を案内羽根５の表面に向
けて開口した噴射ノズル６が多数個配設され別に設けた
コンプレッサーに接続されている。

７はコンプレッサーに接続されたヘッダパイプで途中に
電磁弁８が設けられ各サイクロン毎に設けた送風管９が
接続されている。

１０は調整室で送風管９が接続され内側壁には噴射ノズ
ル６に連通する小孔が多数設けられている。

次にこの発明の詳細な説明すれば以下の通りである。

焼却炉等の運転に伴なってサイクロン集塵機の出口管３
に接続された吸引ブロワが回転すると焼却炉から放出さ
れる塵芥を含んだ燃焼ガスは排煙部４に導かれこの排煙
部４からサイクロンの円筒部１の上部に至り案内羽根５
に案内され乍ら円筒部１の内部へ吸込まれる。

この際燃焼ガスは案内羽根により回転が与えられるので
円筒部１の内面に沿って回転し乍ら下降する。

次いで円錐部２に至ると回転速度を早め円錐部２の下端
から渦の中心部を通る上昇流に変り出口管３へ吸引され
る。

円錐部２の下端は塵芥排出口（図省略）に接続され、円
錐部２の壁面に沿って下降した塵芥は円錐部２下端から
塵芥排出口を通って機外へ排出される。

一方サイクロン集塵機が運転されると同時に別個に設置
されたコンプレッサーが作動すると共にヘッダパイプに
設けた電磁弁８が開放して７ｋｇ／ｃｍ’程度の高圧空
気が送風管９調整室１０を通り噴射ノズル６から案内羽
根５に向けて噴射される。

この噴射空気の圧力は生活廃棄物の焼却炉の場合前記し
た７ｋｇ／ｃｍ’程度が最良であるが排出ガスに含まれ
て案内羽根に付着する微粒子の性状に併せて調整すると
尚好結果が得られる。

又燃焼状況によって塵芥の量も変化することがあるので
噴射する空気の量も増減すれば尚好成績が得られる。

又噴射時間は５分間隔で一回０．３〜０．５秒程度の噴
射を断続的に行なうと効率的であったが連続的に噴射し
ても良く、更に塵芥の耐着状態に応じて任意的に噴射す
るようにしても良い。

調整室１０は噴射ノズルを多数個設けた場合各ノズルか
ら均一な圧縮空気が噴射できるようにするもので送風管
９の開口の近くに設けた噴射ノズルからも遠くに設けた
噴射ノズルからも均一な圧縮空気が噴射されるようにな
っている。

圧縮空気の作用は上記したように案内羽根に付着した微
粒子状の塵芥を吹落す以外に次の作用も有している。

即ち案内羽根の表面に付着した塵芥が吹き落され羽根の
表面が常になめらかに保たれる為新に附着しようとする
塵芥が附着しにくいこと。

更に焼却炉の作動力州中史とか隔日とか度々中断して運
転されるような場合、運転を中止している間にサイクロ
ン内部の温度が下がり燃焼ガスに含まれていた水分が凝
結して水滴となって案内羽根の表面が濡れた状態になっ
ていてもサイクロンの作動に併せてコンプレッサーが作
動し噴射ノズルから圧縮空気が噴射され案内羽根の表面
の水滴を吹き飛ばすので濡れた案内羽根に塵芥が附着し
てこびり付く危険がない。

従来のサイクロ１ンにおいては吸引ブロワの作動初期に
高温でない塵芥を含んだ焼却炉内の空気が流れるため濡
れた案内羽根の表面に塵芥が附着し易い状態となるその
後高温の燃焼ガスが通過するので案内羽根の表面に附着
した塵芥は水分を含んでいるのでのり状となり表面全体
にへばり付き温度が上るのに伴なって固化し容易には取
除けない状態となったが本発明によれは゛このような欠
点がない。

以上の通り本発明によればサイクロン集塵機における複
雑な構造をした案内羽根部に塵芥が附着することがない
ので集塵効率をいつまでも維持することができる。

又日常の清掃が少なくてすみ、衛生的である他設備の管
理維持費が少なくて良い。

更に運転を長期に亘って中断する分解掃除の必要がない
ので尋問技術者による分解の費用や手間を要しない他中
断による焼却能力の低下をきたすことがない等大きな効
果がある。

尚以上は案内羽根部分にのみ噴射ノズルを設けた実施例
について説明したが円筒部内面の適当個所又は円錐部の
適当個所に噴射ノズルを配設してもよいことは勿論であ
る。

このように円筒部や円錐部に設けた場合はサイクロン内
部での回転運動が低下するのを防ぐと共に円錐部下端の
塵芥排出口に塵芥が流下し易い効果がある。

又実施例のように本発明をマルチサイクロンに実施した
場合、円筒部が比較的不粋であり案内羽根部が複雑にな
り塵芥が付着し易いので一層効果が大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を実施したマルチサイクロンの平面図。 第２図は本発明を実施したマルチサイクロンの断面図。 第３図は本発明の要部の平面図。第４図は本発明の要部
の断面図である。 １は円筒部、２は円錐部、３は出口管、４は排煙部、５
は案内羽根、６は噴射ノズル、７はヘッダパイプ、８は
電磁弁、９は送風管、１０は調整室である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 円筒６部上部と出口管との間に案内羽根を設けたサ
   イクロン集塵機において案内羽根に対向させて噴射ノズ
   ルを設け、別個に設けたコンプレッサーに送風管を介し
   て噴射ノヅルを接続して案内羽根に向けて圧縮空気を噴
   射させるようにしたことを特徴とするサイクロン集塵機
   のダクト耐着防止装置。 ２ 噴射ノズルを案内羽根毎に円筒部上部内壁に沿って
   多数個配置した特許請求の範囲第１項記載のサイクロン
   集塵機のダクト耐着防止装置。 ３ 多数個の噴射ノズルと送風管の間に調整室を設けた
   特許請求の範囲第２項記載のサイクロン集塵機のダスト
   耐着防止装置。 ４ 噴射ノズルとコンプレッサーの間に圧縮空気を間欠
   的に噴射する電磁弁を設けた特許請求範囲第１項記載の
   サイクロン集塵機のダスト耐着防止装置。 ５ 噴射する圧縮空気の圧力を７ ｋｇ／ｃｍ’程度と
   し、５分間隔で０．３秒〜０．５秒間噴出するようひし
   た特許請求範囲第４項記載のサイクロン集塵機のダスト
   耐着防止装置。 ６ 円筒部上部と出口管との間に案内羽根を設けたサイ
   クロン集塵機において案内羽根に対向させて噴射ノズル
   を設け、噴射ノズルに接続させたコンプレッサーを作動
   させて圧縮空気をサイクロンの吸引ブロワの作動開始と
   同時又は作動開始に先行して噴射させるように構成した
   ことを特徴とするサイクロンのダスト耐着防止装置。