JPS5947757B2 - 抗ピル性スエ−ド調シ−ト状物の製造方法 - Google Patents

抗ピル性スエ−ド調シ−ト状物の製造方法

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JPS5947757B2
JPS5947757B2 JP51108734A JP10873476A JPS5947757B2 JP S5947757 B2 JPS5947757 B2 JP S5947757B2 JP 51108734 A JP51108734 A JP 51108734A JP 10873476 A JP10873476 A JP 10873476A JP S5947757 B2 JPS5947757 B2 JP S5947757B2
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fibers
suede
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fiber
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幸二 渡辺
三宜 岡本
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は抗ピル性に優れ、かつ優美で深みのある光沢を
有するスェード状シート状物の製造方法に関するもので
、特にスェードの繊維立毛が0.8デニール以下の極細
繊維束を基本として構成されたチョークマーク性を有す
るシート状物の製造方法に関するものである。
すでにかかる極細繊維束の立毛を有するスェード調シー
ト状物は、その優美な外観ラソフトなタッチにより、市
場において極めて高い評角をうけている。
しかし反面、極細なるが故、立毛はもつれ易くいわゆる
ピルが発生し易い。
かかるスェード調シート状物においては、立毛はもつれ
がなく、まっすぐ生え揃った状態が、高級感を与えるう
えからも好ましい。
しかるに立毛を合成繊維で形成すると擦過によりカール
し、本質的にピルが形成される要因が含んでおり、かつ
極細化すると立毛の腰の点から一層ピルが発生しやすく
なる。
かかる事実は一般に十分認識された事実であり、このた
め極細繊維の応用範囲が狭められていたといつでも過言
ではない。
かかるピルの防止は技術的には極めて困難である。
樹脂加工等の処理剤で処理すると極細立毛の持つせっか
くのソフトなタッチをそこなうし、また抗ピルさして、
繊維強度を弱くしピルの脱落をはかる方法では、製品自
体の強度低下が大きく、実際使用時の破れ発生の問題が
生じ実用面から採用し得ない。
また天然スェードにみられるごとく加脂し、繊維相互の
もつれを防ぐことも考えられる。
しかしかかる加脂手段は人皮の最大欠点とされる色落を
促進する。
人造スェードにおいてもこの事情はまったく同じで、染
色により着色を行なっても加脂により染料がブリードア
ウトし、色落が激しい状態となる。
以上述べたごとく単なる従来思想ではピルを防ぐことは
事質上不可能である。
かかるピル発生に加え極細化により、さらに別の欠点も
増幅される。
すなわち光沢の問題である。一般に繊維の極細化ζこ伴
ない繊維光沢は増大するが、1デニ一ル前後からこの傾
向は顕著となり、0.8デニール以下では特に顕著とな
る。
かかる光沢は人造繊維特有のものとして従来からいみき
られれていたものであり、スェード調シート状物にあっ
てはその価値を左右するとも言えるチョークマーク性が
うすれ、低俗なぎらついた感じのみが残り、作用効果と
しては極めて悪い結果を与える。
すなわち従来においては、かかるピルおよび光沢の問題
は極細繊維使用における避は得ざる本質的欠点として受
は入れられていた。
本発明は鋭意検討の末、かかる欠点を克服する方法を見
い出したものであり、それによりかかる欠点のないシー
ト状物を提供せんきするものである。
本発明は、0.8デニール以下の極細繊維が複数本寄り
集まった繊維束から成る立毛を有するスェード調シート
状物を製造する方法において、繊維径の174以上の径
を有し、繊維に対し不活性な粗大粒子を添加せしめた極
細繊維を用いてシートを形成後、該極細繊維の溶剤もし
くは分解剤により処理することを特徴とする抗ピル性ス
ェード調シート状物の製造方法を提供するものである。
さらに詳しくは、本発明で言うスェード状シート状物と
は、0.8デニール以下の極細繊維がより集才った繊維
束から成る立毛がその表面に形成されたシート状物であ
り、例えば、編織布をベースとした起毛布、不織布をベ
ースとした人工皮革スェードなどである。
本発明では極細立毛が束から構成されたものであること
が必要であって、束状では集合効果として見掛上太い繊
維と同様の作用効果を有し強靭であるが、立毛は分散化
し、極細繊維として作用することにより抗ピル化するこ
とが必要である。
本発明では本質的繊維強度は劣化させずに、立毛におけ
る極細状態で切断の契機となるべき弱点を形成せしめ、
立毛が絡らみ合う前に、その時点で立毛が切断するごと
くなしたものである。
これを達成するにあたり、あらかじめ極細繊維中に弱点
の核となるべき粗大粒子を添加せしめたものを用い、立
毛形成後繊維を溶解又は分解し得る溶剤で処理すること
により、立毛の抗ピル効果を付与せしめる。
ここで用いる極細繊維としては、0.8デニール以下の
人造繊維を束ねたもの、もしくは紡糸時に1成分の極細
繊維束を他成分で束ねるごとく紡糸して得た繊維を用い
ることにより得られる。
束を構成する繊維本数は3本以上好ましくは6本以上で
ある。
極細繊維形成用ポリマーとしてはポリエステル、ポリア
ミド、レーヨン、ポリオレフィン、など繊維形成性、ポ
リマーであれば良いが、この中にあって特にアルカリ感
受性ポリエステルが特に好ましい。
繊維中に添加すべき粗大粒子は、繊維に対し不活性なも
のなら良いが、特にアルカリ金属類、アルカリ土類金属 解しないものが良い。
より具体的には、KscasB a y Z n s
T t z S is C u z などの酸化物、
塩化物、硫酸塩.炭酸塩、有機酸塩、などであり、さら
に変ったものとしてカーボンブラックのごときものもあ
る。
添加する粒子としては最終極細繊維直径の1/4以上の
粒子径をもつものが良く、さらに好ましくは1/3以上
の粗大粒子が良い。
小さすぎると弱点が形成され難いからである。
添加粒子径としては当該繊維直径よりも大きくすること
は意味がない。
しかし粒度径が大きい場合は添加量を少なくし、確実な
杭ピル効果を達成し得ることもありその程度はかなり自
由に調整可能である。
添加粒子直径、添加割合、その時の極細繊維デニールと
の間には と定義すると 31>C>0.2 より好ましくは 20>C>0.5 なるごとき関係がある。
かかるときく粒子を添加混合するに肖り、ポリマー重合
時に添加するか、ペレタイズ時もしくは紡糸時に添加す
ることができる。
かくして得られた繊維を用い立毛スェード調シート状物
を形成するが、繊維束を形成するに当っては、かかる極
細繊維を目的とする本数束ね糊づけするか、紡糸時の融
着を利用し後でフィブリル化し得る程度に仮接着させる
か、もしくは多成分系繊維として一成分の極細繊維束を
他成分で束ねた構造のものとなし、後ほど一成分を除去
することにより極細の繊維束もしくはフィブリル分繊化
し得る繊維束が得られるごとくなした繊維を用いること
により達成できる。
かかる繊維を用いて、編織後起毛するか、不織布形成後
バインダーを付与し起毛し立毛を形成する。
バインダーは編織起毛布い付与しても良いし、バインダ
ー付与後起毛するか、起毛後バインダーを付与できる。
後者の場合は再度仕上げ起毛を行なうのが良い。
本発明ではバインダーのない場合も十分その効果は認め
られるものの、バインダーを有する方が一層効果は大き
く好ましい。
バインダーとしては、重合弾性体であって例えば、ポリ
ウレタン系、アクリル系、酢ビ系バインダーが使用可能
であり、後のアルカリ処理による相剰効果で一層抗ピル
が促進される。
本発明は立毛形成後、繊維を溶解又は分解し得る溶剤で
シートを処理する。
例えば繊維がポリエステル系の場合pH8〜13,5、
好ましくはpH9〜13のアルカリ液でシートを処理す
る。
用いるアルカリとしては有機、無機いずれでも良いが、
水もしくは温水可溶のものが良い。
かかる例としては有機アミン類、無機のアルカリ金属等
の水酸化物があろう。
処理に肖っては温度はその効果の度合により適宜加減で
きるし、pHが高い条件では、沸点上昇効果を利用する
ことにより常圧で100℃以上の処理も可能である。
鉤に効果を上げたい場合はこの現象を有効に利用できる
本発明においては用いるアルカリの作用効果、条件によ
り抗ピル効果を任意の状態にコントロールできるメリッ
トがある。
しかしpH8以下だと十分な効果は期待できないし、p
H13,5以上だと効果が強すぎ、シート自体の強度低
下をきたすおそれがある。
本発明゛の特徴は従来の常識では考えられない粗大粒子
(繊維直径に対する相対値)を極細繊維中に添加せしめ
ると共に、アルカリ処理することにより、両者の相剰効
果として抗ピルば一層促進される。
この際アルカリは繊維のみならず、使用するバインダー
にも使用するためバインダーを有するシートの方が一層
効果は犬となる。
またさらに、粗大粒子を添加しアルカリ処理を加えるこ
とにより、かかる極細繊維ではその改良が極めて困難で
あった光沢が、深みのあるしぷいものとなり、極めて好
ましいものに変化する。
アルカリ処理がスェードシートに与える更に別の効果は
、立毛後において行なうため、立毛の先端が細くなりい
わゆる天然スェードに似た立毛状態となり、もつれがお
さえられ、この面からも抗ピル効果が期待できることで
ある。
かかる場合は立毛を形成する繊維の重量減少を伴なうご
とくアルカリの種類および処理条件を適宜ζこ選べば良
い。
以上、ポリエステル系繊維を例に溶解処理について説明
したが、他の繊維についても上記に準じて繊維を溶解又
は分解しうる溶剤で処理できる。
例えば、ポリアミド系繊維を蟻酸又は塩化カルシウムの
メタノール溶液、ポリプロピレンの場合は熱キシレン、
ポリエチレンの場合は加熱塩素系炭化水素などポリマー
の種類に応じ、適宜溶剤選択は可能であり、また溶解度
合は光沢度合を見て調節すれば良い。
いずれにしても溶剤の選択、溶解度合はポリマーの種類
目的によって従来公知の溶剤の中から適宜選ぶこ々がで
きる。
尚、本発明においては、繊維が見掛は上溶解又は分解さ
れない場合であっても、本発明の目的が達成される場合
がある。
以下実施例を付し本発明につき具体的に説明するが本発
明はこれσことられれるものではない。
実施例 l 特公昭48−31955に開示された高分子相互配列体
繊維を用いて以下の手段でスェード調シート状物を得た
高分子相互配列体繊維: 島)ポリエチレンテレフタレート+3ミクロンのTi0
□10%添加 海)ポリスチレン+5%ポリエチレングリコール 島/海 : 55745 島 数 = 16本/フィラメント 繊維デニール:3.5デニール 繊維長 :5177Eff1 粒子径/極細繊維径: 0.8に の繊維を用いて、ニードルパンチし、見掛密度0.18
g/m”、目付55og/mのフェルトを得た。
このフェルトを温水で収縮後2.0%ポリビニルアルコ
ール水溶液をつけ乾燥し、トリクレン中に浸漬し、つい
で13%ポリウレタンのジメチルフォルムアミド溶液を
含浸し、水中につけ、凝固した。
ついで2枚に半裁し、両面をパフし起毛した。
起毛後、pH13のカセイソーダ水溶液中に25分浸漬
し乾燥した。
本実施例ζこおけるC値は4.2であった。
得られたサンプルの抗ピル性を以下の方法で測定した。
コルクで内壁が内張すされた30cWLの立方体を60
回/分の速度で回転させ、この中に周長10儂長さ10
CrrLの円筒ζこサンプルをかぶせたものと、0.5
mm長のレーヨン糸0.2g/cfItサンプルを同時
に入れ20分抜取出し立毛のもつれ状態を肉眼で5等級
判定する。
力かる測定方法による抗ピル判定結果は4,5級で極め
て良好なものであった。
実施例 2 実施例1において、TiO2のかわりに平均粒径3,3
ミクロンSiO2を用いて同様に行なった。
この場合C=9.1%pH=12で、抗ピル性は4.2
級であった。
粒子径/繊維直径=0.94であった。比較実施例 l 実施例1でT io 2を入れずζこまったく同様に行
なった。
C=0、pH= 13、で、抗ピル性は2級以下で立毛
がもつれ乱れて、極めて悪い結果であった。
実施例 3 硫酸カルシウム5〜10μのものを3%添加して、スー
パードローにより得たポリエチレンテレフタレート繊維
0.7デニールのものを80本束ねたものを緯糸さし緯
糸に通常ポリエチレンテレフタレート繊維を用い五枚朱
子に製織しついて起毛を行なった。
表面には良好な極細繊維の起毛が得られた。
これをpH=13の98℃カセイソーダ−液中につけた
後乾燥しついで染色した。
得られたシートは極細繊維の立毛を有し、にぶい深みの
あるシルク状光沢のあるもので、極めて高級感に富むも
のであった。
この時のC値は、C二263で、粒子径/繊維径=1/
2〜lであった。
抗ピル性は4級で極めて良好であった。
先端が細くとがり極めて感触にすぐれたものであった。
比較実施例 2 実施例1で、アルカリ処理をせずにそのまま杭ピル性を
測定した。
抗ピル性は3級以下で先端がちぢれ易い状態となってい
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 10,8デニール以下の極細繊維が複数本寄り集まった
    繊維束から成る立毛を有するスェード調シート状物を製
    造する方法において、繊維径の1/4以上の径を有し、
    繊維に対し不活性な粗大粒子を添加せしめた極細繊維を
    用いてシートを形成後、該極細繊維の溶剤もしくは分解
    剤により処理することを特徴とする抗ピル性スェード調
    シート状物の製造方法。
JP51108734A 1976-09-13 1976-09-13 抗ピル性スエ−ド調シ−ト状物の製造方法 Expired JPS5947757B2 (ja)

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JPS5334903A JPS5334903A (en) 1978-03-31
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US9752260B2 (en) 2008-06-25 2017-09-05 Kuraray Co., Ltd. Base material for artificial leather and process for producing the same

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