JPS5945654B2 - 塩化ビニルの精製方法 - Google Patents

塩化ビニルの精製方法

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JPS5945654B2
JPS5945654B2 JP9223281A JP9223281A JPS5945654B2 JP S5945654 B2 JPS5945654 B2 JP S5945654B2 JP 9223281 A JP9223281 A JP 9223281A JP 9223281 A JP9223281 A JP 9223281A JP S5945654 B2 JPS5945654 B2 JP S5945654B2
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JP
Japan
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vinyl chloride
purification method
alkaline earth
oxides
hydroxide
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JP9223281A
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JPS57209234A (en
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城男 斎藤
立三郎 朝枝
信夫 村永
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SAN AROO KAGAKU KK
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SAN AROO KAGAKU KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は塩化ビニルの精製方法に関し、特に該塩化ビニ
ルに含有される塩化水素の除去に関するものである。
塩化ビニルは一般に1、2−ジクロロエタンの熱分解に
より、下記の反応に従つて生成される。
CH2Cl−CH2Cl→CH|=CHC1+HCl次
いで、生成した塩化ビニルは分別蒸留により塩化水素お
よび未分解の1、2−ジクロロエタンより分離精製され
る。しかしながら、分別蒸留された塩化ビニルには、一
般に数pμmの塩化水素を含有する。かかる塩化ビニル
に含有される塩化水素は、それが数pμmの少量といえ
ども、該塩化ビニルの貯蔵または搬送中において容器々
壁の腐蝕を生じたり、また塩化ビニル重合体において着
色およびフィンエアーを生じる原因となる。したがつて
、塩化ビニルに不純物として含有される塩化水素は実質
的な除去が必要であり、種々の精製方法が研究・開発さ
れている。例えば、塩化ビニルを気相において苛性アル
カリ水溶液で洗浄する方法、また塩化ビニルを液相で固
体苛性アルカリのスクラツパ一中に通す方法などがある
。しかしながら、前者の苛性アルカリ水溶液で洗浄する
方法では、塩化ビニル中の塩化水素を有効に除去できる
が、洗浄後の塩化ビニルの乾燥を要するために、装置お
よび操作が煩雑になり経費も嵩む欠点がある。また、後
者の方法によつて塩化ビニル中の塩化水素を充分に除去
するためには、非常に大きな設備容量を要するばかりで
なく、特に塩化ビニルが苛性アルカリと反応してアセチ
レンを生成する欠陥がある。即ち、塩化ビニル中のアセ
チレンは該塩化ビニルの重合速度を低下させるために、
さらに該アセチレンの除去を要する。また、精製された
塩化ビニルには固体苛性アルカリの微粒子が同伴するた
めに、塩化ビニルの重合体において電気抵抗の如き特性
に有害な影響を与える問題を生ずる。したがつて、本発
明の目的は上記した問題点および欠陥を解消して、経済
的に塩化ビニルに含有される塩化水素を効率よく除去す
る方法を提供することにある。
本発明者らは、かかる目的を達成するために鋭意研究の
結果、アルカリ土類金属の水酸化物または酸化物が塩化
ビニルと接触してもアセチレンを生成せず、該塩化ビニ
ルに含有される塩化水素を良好に除去することを知見し
て本発明を完成したものである。本発明におけるアルカ
リ土類金属の水酸化物または酸化物としては、一般に水
酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム
などが好ましく、かかる少くとも1種を主成分とする多
孔性粒子またけ該成分を多孔性物質に担持した多孔性粒
子の態様で使用される。
また、例えばソーダ石灰のような水酸化ナトリウムある
いは酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化カリウムな
どを含有したアルカリ土類金属の水酸化物または酸化物
を用いる場合には、予め塩化ビニルに浸漬などして別途
に接触処理したのち、本発明の精製方法に供することが
好ましい。即ち、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属
水酸化物または酸化物を含有したアルカリ土類金属の水
酸化物または酸化物を塩化ビニルと予め処理することに
よつて、該アルカリ金属の水酸化物または酸化物は選択
的に塩化ビニルと反応される結果、本発明の精製方法に
おいてアセチレン生成などの問題を生じない。本発明の
多孔性粒子は粒子径を小さくするほど、破過に達するま
での塩化水素の除去量(粒子の単位重量あたり)が多く
なり、充填容量を小さくすることが出来て経済的である
が、粒子径が余り小さ過ぎるとエントレインメントを来
たしたり、あるいは充填層内での圧力損失が大きくなる
ため望ましくない。
したがつて、本発明における多孔性粒子の平均粒径は一
般に1〜10龍が好ましい。また多孔性粒子は表面積を
大きくするほど塩化水素の除去効果が良好であるが、余
り大き過ぎると該粒子内に包含される酸素が、脱塩化水
素された塩化ビニル中に同伴されるため、該塩化ビニル
が貯蔵中に重合物を生成する場合もあり望ましくない。
したがつて、本発明における多孔性粒子の表面積は、一
般に0.5〜50イ/9が好ましい。上記した如き多孔
性粒子の製造法は特に制限されない。例えば、水酸化カ
ルシウムおよび水酸化マグネシウムの多孔性粒子は、必
要に応じバインダーとして例えばポリビニルアルコール
、界面活性剤などの有機物質またはベントナイト、水ガ
ラスなどの無機物質を使用して、公知の造粒方法に準じ
て製造される。また、酸化カルシウムの多孔性粒子は、
上記した水酸化カルシウムの多孔性粒子を焼成すること
によつて製造できる。他方、水酸化カルシウム?よび水
酸化マグネシウムを多孔性物質に担持する方法としては
、公知の混練法、共沈法、含浸法なども採用される。ま
た酸化カルシウムを多孔性物質に担持する方法としては
、上記の水酸化カルシウムを担持した多孔性物質を焼成
すればよい。担体の多孔性物質としては、一般にシリカ
、アルミナなどが好ましく用いられる。多孔性物質にお
ける水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムおよび酸化
カルシウムの担持量は多いほど、塩化水素の除去効果を
発揮するが、得られる多孔性粒子の粒径および表面積を
前記した範囲に維持することが望ましい。本発明の具体
的な製製方法は、一般にアルカリ土類金属の水酸化物ま
たは酸化物より選ばれた少くとも1種の多孔性粒子を充
填したスクラツパ一などに、塩化水素を含有する液状塩
化ビニルを流通させることによつて達成される。
したがつて、精製する塩化ビニルに含有される塩化水素
の量に応じて、充填層の容積および接触時間等は適宜決
定され、一般に空間速度5〜100hr−1で実施すれ
ばよい。本発明の製製方法は、塩化ビニルに含まれる塩
化水素を良好に除去し得るもので、特に工業的に製造さ
れる粗塩化ビニルの精製に好適に採用される。
以下、本発明の実施例を比較例と併せて示すが、本発明
はこれらの実施例によつて何ら制限されるものではない
なお、各実施例および比較例において測定した塩化水素
の除去能力は、1kgの精製剤を充填したカラムに塩化
水素4.0ppmを含有した液体塩化ビニルを空間速度
18Hr−1で通過させ、該カラムを通過後の塩化ビニ
ル中に塩化水素が検出される時点を破過点とし、破過点
に達するまでに精製剤1009当り除去された塩化水素
の重量で示す。実施例 1 水酸化マグネシウム2.0kgにポリビニルアルコール
の2重量%水溶液1.21を注入し、混練一造粒−乾燥
して平均粒径3.5mm、表面積4.5m゜/9の多孔
性水酸化マグネシウム粒子を製造した。
この多孔性粒子を用いて、塩化ビニルから塩化水素の除
去能力を測定の結果、10.1gであり、またカラム出
口の塩化ビニル中にアセチレンの存在は全く認められな
かつた。実施例 2 水酸化カルシウム2.0kgにバインダーとしてベント
ナイト1709と水1.21を添加して、混練−造粒一
乾燥した後に焼成し、平均粒径3.5m&表面積2.5
d/gの多孔性粒子を製造した。
この多孔性粒子を用いて、塩化ビニルから塩化水素の除
去能力を測定した結果、6.39であり、またカラム出
口の塩化ビニル中には、通液開始後34日目の破過点に
おいてもアセチレンの存在は全く認められなかつた。実
施例 3 平均粒子径3.0m&表面積1.2イ/gのソーダ石灰
(和光純薬社製、ソーダライム)を充填したカラムに、
液体塩化ビニルを充填させ一週間放置した。
その後、充満させた塩化ビニルをバージし、次いで塩化
ビニルから塩化水素の除去能力の測定に供した結果、3
.63gであり、カラム出口の塩化ビニル中には、通液
開始後20日目の破過点においてもアセチレンの存在は
全く認められなかつた。実施例 4実施例3と同一のソ
ーダ石灰を用いて、予め塩化ビニルで処理することなく
、そのまま塩化ビニル中から塩化水素の除去能力を測定
した。
その結果、測定開始直後におけるカラム出力の塩化ビニ
ル中には約10ppmのアセチレンの存在が認められた
が、ソーダ石灰充填容量の約200倍液体塩化ビニール
通液後(約11時間後)には、アセチレンは全く検出さ
れなくなつbその後約8500倍通液後(20日後)に
破過点に達した。その時点においてもカラム出口の塩化
ビニル中にアセチレンは検出されなかつた。実施例 5 実施例3と同一のソーダ石灰を充填したカラムに塩化水
素を10〜15ppm含有した液体塩化ビニルを充満さ
せ24時間放置した。
その後充満させた塩化ビニルをパージし、次いで塩化ビ
ニルを通じると下記表−1のように塩化水素の除去が充
分行なわれ、除去能力は、3.609であつた。又通液
開始後20日目の破過点においてもアセチレンの存在は
全く認められなかつた。↓し壬入Vり 1 試薬特級の水酸化ナトリウム(半球粒子)を用いて空間
速度9Hr−1とした以外は、実施例と同様に塩化ビニ
ル中から塩化水素の除去能力を測定した結果、0,09
39であり、また開始直後におけるカラム出口の塩化ビ
ニル中には約1ppmのアセチレンの存在が認められた

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 塩化水素を含有する塩化ビニルを、アルカリ土類金
    属の水酸化物または酸化物から選ばれた少くとも1種の
    多孔性粒子と接触させることを特徴とする塩化ビニルの
    精製方法。 2 アルカリ土類金属の水酸化物が水酸化カルシウムま
    たは水酸化マグネシウムである特許請求の範囲第1項記
    載の精製方法。 3 アルカリ土類金属の酸化物が酸化カルシウムである
    特許請求の範囲第1項記載の精製方法4 アルカリ土類
    金属の水酸化物または酸化物より選ばれた少くとも1種
    を造粒して製造した多孔性粒子を用いる特許請求の範囲
    第1項記載の精製方法。 5 アルカリ土類金属の水酸化物または酸化物より選ば
    れた少くとも1種を多孔性物質に担持してなる多孔性粒
    子を用いる特許請求の範囲第1項記載の精製方法。 6 多孔性物質がシリカまたはアルミナである特許請求
    の範囲第5項記載の精製方法。 7 多孔性粒子の平均粒径が1〜10mmかつ表面積が
    0.5〜5.0m^2/gである特許請求の範囲第1項
    記載の精製方法。 8 アルカリ金属の水酸化物または酸化物を含有するア
    ルカリ土類金属の水酸化物または酸化物より選ばれた少
    くとも1種を、予め塩化ビニルと接触させたのち、塩化
    水素を含有する塩化ビニルを接触させる特許請求の範囲
    第1項記載の精製方法。 9 アルカリ金属がナトリウムまたはカリウムである特
    許請求の範囲第8項記載の精製方法。 10 アルカリ金属の水酸化物または酸化物を含有する
    アルカリ土類金属の水酸化物または酸化物が、ソーダ石
    灰である特許請求の範囲第8項記載の精製方法。 11 塩化ビニルが液相である特許請求の範囲第1項ま
    たは第8項記載の精製方法。
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JP4841888B2 (ja) * 2005-08-03 2011-12-21 株式会社トクヤマ 塩化ビニルモノマーの貯蔵方法
KR100882312B1 (ko) 2005-11-17 2009-02-10 주식회사 엘지화학 1,2-디클로로에탄의 열분해에 의한 염화비닐의 제조장치 및이를 이용한 염화비닐의 제조방법
KR100964500B1 (ko) 2006-09-04 2010-06-21 주식회사 엘지화학 1,2-디클로로에탄의 열분해 반응 시의 코크 제거 방법 및이를 이용한 1,2-디클로로에탄의 열분해 반응기
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