JPS5944400B2 - アルミニウム又はその合金の流動陽極酸化処理方法 - Google Patents

アルミニウム又はその合金の流動陽極酸化処理方法

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JPS5944400B2
JPS5944400B2 JP4565781A JP4565781A JPS5944400B2 JP S5944400 B2 JPS5944400 B2 JP S5944400B2 JP 4565781 A JP4565781 A JP 4565781A JP 4565781 A JP4565781 A JP 4565781A JP S5944400 B2 JPS5944400 B2 JP S5944400B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアルミニウム又はその合金(以下、これらを単
に「アルミニウム」という)の陽極酸化処理方法に関す
るものである。
アルミニウムの陽極酸化処理方法に関しては、従来より
種々の方法が提案され、また実用化されているが、本発
明はこれらのうち少なくとも電解液をノズル等の供給孔
からアルミニウムに噴射し、フ 該アルミニウム酸化処
理するいわゆる流動酸化処理方法(以下、「流動法」と
いう)に関する。
上記流動法は、それまで最も一般的であつたいわゆる浸
漬法による諸難点、例えば、酸化被膜の生成に長時間か
かつたり、被膜厚が不均一になつ5 たりする点を解消
することを目的として、本発明の発明者が発明し、特許
第684691号として特許されている。そして、流動
法の原理は、陰極を配設した電解槽内に、処理対象であ
るアルミニウム(適宜成型0 品を含む)を陽極として
配設する一方、前記アルミニウムに対し少なくとも電解
液を噴射させて高速で流動接触させる電解液噴射ノズル
を配設し、且つ前記両極を適宜の電源に接続してから、
前記ノズルから気泡を抱いた電解液を噴出させること5
により、前記アルミニウムの表面に酸化被膜を形成さ
せるもので、従来の浸漬法の難点をほぼ完全に解消し得
る効果があるところから当業界で注目されている。
本発明は上記流動法を更に改善し、膜厚、性能0 等に
おいて所望の酸化被膜が形成される時間を著しく短縮し
てアルミニウムの酸化処理作業の合理化を図ると共に消
費電力を節減する一方、形成される被膜が処理対象の形
状、大きさ等の如何に拘らず均一且つ所望膜厚に形成で
き、特に、短時間5 で膜厚の大きな酸化被膜を形成で
きるのみならず、その際に焼けや粉吹き現象などが殆ん
ど発生しないアルミニウムの陽極酸化処理方法を提供す
ることを目的としてなされたもので、その主な構成は、
酸化処理するため電解液中に浸漬されているアルミニウ
ム又はその合金に対し電解液を噴射して前記アルミニウ
ム又はその合金に前記電解液を強制的に接触させつつ流
動させて行うアルミニウム又はその合金の流動酸化処理
を、前記電解液のアルミニウム濃度が319/l〜55
9/11浴温が00〜70℃の範囲、電流密度が3A/
Dm2以上、硫酸濃度が10%〜40%にして行うこと
を特徴とするものである。
次に、本発明方法の実施例を図に拠り説明する。
第1図及び第2図は、本発明方法を実施するためのアル
ミニウム陽極酸化処理装置の原理的構造を示す正断面図
及び平断面図で、1は電解槽、2は該槽内の両側に配設
した陰極、3は前記陰極2,2の間に配設して前記槽内
に吊下した処理対象のアルミニウムで陽極となる。4は
前記陰極2とアルミニウム(陽極)3との間に位置づけ
て配設した電解液噴射ノズルで、この実施例では合成樹
脂等の不導体で形成してある。
而して、前記ノズル4から噴射される電解液は、ここで
は、ノズル4一槽1一吸込管4a−ポンプ5一温度調節
装置6一前記ノズル4を順次配管4bによつて連結し、
これにより形成される循環系を循環されるようにしてあ
る。7は前記ノズル4の近くに配設した空気噴射用ノズ
ルで、この空気はプロア一8から吸引され温度調節装置
9を通つて前記電解槽1中に噴射されるようにしてある
7aは空気噴射系の配管である。
尚、上記装置に於て、電解液噴射ノズル4がアルミニウ
ム3をその両側並びに両側斜下方から包むように配設し
てあるのは、槽1内に噴射される電解液がアルミニウム
3に略均一に到達されると共に、槽1内の電解液がよく
攪拌されつつ流動されるようにするためである。
この意味から電解液の吸込管4aも槽1内の両側に配設
し、前記電解液の流動攪拌を助長するようにしてある。
本発明に於ては、電解液には、例えば、硫酸濃度10〜
40%の硫酸電解液を使用するが、そのアルミニウム濃
度を319/l〜55f!/lとする点に従来方法にな
い特徴の一つがある。
尚、必要に応じて従来公知の添加剤、又はその他の適宜
添加剤を加えることがある。
従来、アルミニウム濃度が高いと電解時の電流分布力坏
均一になり、いわゆる酸化被膜に焼け現象が生じるとの
見解から、日本工業規格ではアルミニウム濃度は209
/l以下と定めてあり、また、このアルミニウム濃度は
電解液の濃度と比例関係にあるところから、硫酸濃度も
10〜30%(W/)の範囲内と定めてある。
しかし、実際に工業的に実施されている陽極酸化処理で
は、アルミニウム濃度は前記規格より更に低く、具体的
には5〜159/lの範囲内で使用されているのが現状
である。
これは、従来法による処理工程中に処理対象のアルミニ
ウムが電解液中に溶解し、電解液のアルミニウム濃度が
高くなり焼け現象等が発生するのを防ぐためにとられて
いる措置であり、このため、所定の膜厚等の酸化被膜の
形成に時間がかかるという難点のほか、前記規格或は実
施されているアルミニウム濃度による従来の処理方法で
は、被膜の厚みが大きな陽極酸化処理は事実上不可能で
あるという難点がある。
例えば、硫酸濃度15%(W/)、アルミニウム濃度5
f1/lの電解液により、浴温約2rc1電流密度1.
3A/Dm2浴電圧16Vの条件でJIS6O63を陽
極酸化処理した場合、10μmの被膜厚が形成されるの
に30分18μmの被膜厚が形成されるのに60分の酸
化処理時間を夫々要しているのが現状である。
しかし、発明者はアルミニウム濃度を359/11電流
密度を14A/Dm2、浴温25℃で、他を上記従来例
と同じ条件にして本発明方法によりアルミニウムの陽極
酸化処理を実施してみたところ、膜厚約17μmの酸化
被膜を約3分の酸化処理時間で形成することができた。
この被膜は、焼け、粉吹きを生ぜず、且つ、硬度も充分
な極めて正常な酸化被膜であつた。
尚、添加剤を加えた場合は、被膜の表面性能は更に向上
する。添加剤としては、例えば、硫酸、サク酸、シユウ
酸、炭酸、リン酸、硝酸の各塩類などがある。このこと
は、アルミニウム濃度を高くすると共にその電解液を流
動攪拌させつつ噴射し、アルミニウムに強制的、且つ、
均一的に接触させることにより、被膜形成に要する時間
を著しく短縮し、従つて、陽極酸化処理に伴う消費電力
、具体的には生成被膜1μm当りの消費電力が極めて少
なくて済むことを物語つている。
勿論、単にアルミニウム濃度を高くすること自体が、そ
れだけで被膜生成時間を短縮できるものではなく、処理
すべきアルミニウムに対し、電解液を噴射し高速流動さ
せつつ強制的に接触させること、及び、他の要因が関連
している。
因に、従来の酸化処理法(浸漬法)では、アルミニウム
濃度を高めただけでかかる効果を得ることはできない。
而して、上記実施例では浴温を比較的高めの25℃に設
定したが、これはアルミニウム濃度の高い電解液の粘性
を低め、当該電解液の高速流動を確保し、酸化処理時間
を短縮するためである。
この観点から、本発明では浴温が26℃以上から約7『
C前後におかれれば、酸化処理時間は更に短縮すること
が可能である。因に、従来法で浴温を25℃以上とする
とアルミニウム(陽極)の溶解が早く、酸化被膜は殆ん
ど生成されない。
一方、低い浴温(0〜14早C)で本発明による陽極酸
化処理を行う場合、高アルミニウム濃度の電解液が常時
強制的に処理対象のアルミニウムに噴射されて流動攪拌
されるから、従来の浸漬法では高電圧の印加が不可欠で
、被膜生成に時間を要し、しかも焼けなどが生じ非能率
的で実用されていないところの、O〜14℃の低い浴温
でも極めて能率的?酸化処理が可能となる。
また、本発明により低浴温での処理をすれば高硬度の被
膜を得ることができる。従つて、本発明は、電解液の浴
温条件をO〜70℃の広範囲において実施可能であるこ
と、特に、従来陽極の溶解が早くて実用性のなかつた2
5℃以上の高浴温、或は、高電圧印加や被膜性成に時間
がかかり過ぎる、又はやけが生じるなどの理由で実用性
に乏しかつた14℃以下の低浴温においても、アルミニ
ウムの実用的な酸化処理が可能となる点に第2番目の特
徴がある。
第3図乃至第6図にアルミニウム濃度を25〜559/
11浴温を25〜55゜C1硫酸濃度を23%(W/)
にして行つた本発明方法による陽極酸化処理のデータを
示す。
このデータによれば、電流密度(A/Drrl2)が高
くなる程に酸化処理に要する時間が短かく、且つ、生成
被膜の膜厚も増大している。
このことから、本発明は前記アルミニウム濃度及び浴温
の外に、電流密度を大きくすることにより酸化処理時間
を短縮し、且つ、膜厚を大きく生成されることに第3第
目の特徴がある。
因に、従来の浸漬法では、電流密度を大きくすれば、直
ちに焼けが生じ実用できる酸化被膜を生成させることが
できなかつた。
本発明は以上の通りであつて、従来全く工業的に実施さ
れたことがない31〜55g/l前後のアルミニウム濃
度、及び、この濃度における0℃〜70℃前後の浴温域
、並びに従来実用されたことのない3A/DIn2以上
の電流密度によるアルミニウムの陽極酸化処理が可能に
なり、この.ことによつて、単位被膜厚当りの消費電力
が著しく少く、且つ、生成処理時間を著しく短縮するこ
とができ、しかも、膜厚の大さな酸化被膜を短時間で生
成できるので、産業上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を実施するための装置の一例の正断
面図、第2図は同じく平断面図、第3図乃至第5図は本
発明の実施データの一例を示す図表である。 1・・・・・・電解槽、2・・・・・・陰極、3・・・
・・・アルミニウム(陽極)、4・・・・・・電解液噴
射ノズル、5・・・・・・ポンプ、6・・・・・・温度
調節装置、7・・・・・・空気噴射ノズル。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酸化処理するため電解液中に浸漬されているアルミ
    ニウム又はその合金に対し電解液を噴射して前記アルミ
    ニウム又はその合金に前記電解質を強制的に接触させつ
    つ流動させて行うアルミニウム又はその合金の流動酸化
    処理を、前記電解液のアルミニウム濃度が31g/l〜
    55g/l、浴温が0°〜70℃の範囲、電流密度が3
    A/dm^2以上、硫酸濃度が10%〜40%にして行
    うことを特徴とするアルミニウム又はその合金の流動酸
    化処理方法。 2 浴温は26°〜70℃の範囲に設定して行う特許請
    求の範囲第1項記載のアルミニウム又はその合金の流動
    酸化処理方法。 3 電流密度を4〜14A/dm^2にすることにより
    短い処理時間で大きい被膜厚を形成することを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項又は第2項記載のアルミニウム
    又はその合金の流動酸化処理方法。
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JP6217312B2 (ja) * 2012-12-05 2017-10-25 アイシン精機株式会社 陽極酸化処理装置及び陽極酸化処理方法

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