JPS5943906B2 - 電源装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はインバータ回路の出力電圧を一定電圧値に保
たせるようにした電源装置に関するものである。

従来、この種の装置として第１図に示すものがあつた。

図において１は商用電源、２はこの商用電源１の整流回
路、３はインバータ回路、４は絶縁トランスであり、２
次側のパルス発生回路５で発生させたパルスをインバー
タ回路３におけるスイッチングトランジスタのような１
対のスイッチ素子６、Ｔに伝達し、該スイッチング素子
６、１を交互にスイッチング動作させるものである。８
１８１・一・８ｎはコンバータ回路３におけるトランス
９の複数の独立した２次巻線、１０、１０１・・・１０
ｎは上記各２次巻線８に接続された整流回路、１１、１
２１・・・１Ｉｎは前記整流回路１０にそれぞれ接続さ
れた定電圧回路、１２はバッファトランジスタで上記絶
縁トランス４を駆動するものである。

つぎに上記構成の動作を説明する。

商用電源１からの交流は整流回路２で整流され、整流後
の直流電圧はコンデンサ１３に印加される。

コンデンサ１３に蓄積された電荷はスイッチング素子６
、Ｔが交互にＯＮ、ＯＦＦのスイッチング動作を繰返す
ことにより、放電してトランス９の１次巻線１４に交流
電圧として印加される。上記トランス９の各２次巻線８
に生起された電圧を各整流回路１０が整流することによ
り、所要の直流電圧が得られるものである。各整流回路
１０からの直流電圧はそれぞれ定電圧回路１１の定電圧
作用で一定電圧に維持される。従来の装置は以上のよう
に構成されているので複数の２次巻線８の出力電圧のそ
れぞれに定電圧化が必要な場合、定電圧回路１１が上記
出力数だけ必要となり、回路が複雑になる欠点があつた
。

また、トランス９の２次側の出力数分だけ定電圧回路１
１をもたせることを止め、１次側に一つの定電圧回路を
設けることも提案されているが、この方法では、トラン
ス９の内部損失により２次負荷が変動した場合、２次側
電圧の安定化が確実に行なわれ難くなるうらみがある。
この発明は上記従来のものの欠点を除去するためのもの
で、トランスの２次側にそれぞれ定電圧回路を設けるこ
とは止めて２次側の少なくとも１つの出力の電圧変動分
を検出し、この電圧を用いてスイッチングパルスを発生
させ、このパルスを絶縁トランスで１次側に伝達し、１
次側のスイツチング素子をスイツチング動作させるとと
もに、１次側に伝達されたスイツチングパルスを整流し
パルスの波高値に比例した電圧で、１次側に設けた１つ
の定電圧回路を制御する簡単な回路構成により、安定的
な２次側出力が得られる電源装置を提供することを目的
としている。

以下、この発明の一実施例を第２図を用いて説明する。

第２図において、第１図と向一個所には同一符号を付し
て説明を省略する。

１５は上記トランス９の２次巻線８の少なくとも１つの
巻線の出力電圧の変動分を検出する変動電圧検出回路で
、この検出回路１５は、たとえばトランジスタ１６，１
７、トランジスタ１６に直列接続されたツエナーダイオ
ード１８、可変抵抗器１９および固定抵抗器２０〜２４
などからなる。

ツエナーダイオード１８の両端の電圧が基準電圧ｏとし
て設定され、可変抵抗器１９と接地間の出力電圧。を上
記基準電圧Ｖ。と比較させることにより、上記変動分を
検出するようになつている。トランジスタ１２のコレク
タ極は絶縁トランス４の１次巻線の一端に接続されてお
り、２次側に生起される出力パルスの波高値を上記変動
電圧に対応させてある。２５は上記絶縁トランス４の２
次側に生起される出力パルスを整流する整流回路で、整
流用ダイオード２６およびコンデンサ２７とからなり、
上記パルスの波高値に比例した直流電圧を生起するもの
である。

定電圧回路１１は上記インバータ回路３の入力側に接続
されており、トランジスタ２８，２９、ツエナーダイオ
ードのような定電圧素子３０および抵抗器３１などから
構成されており、上記パルスの波高値に比例した直流電
圧に応じて上記直流入力電圧を制御するように設定され
ている。つぎに、上記構成の動作について説明する。

商用電源１の交流は整流回路２で整流されるとともにコ
ンデンサ１３に充電される。このコンデンサ１３の両端
の電圧は定電圧回路１１を介してインバータ回路３に直
流入力電圧として印加された後、インバータ回路３にお
けるスイツチング素子６，７の交互の０Ｎ，０ＦＦ動作
でトランス９の一次巻線に交流電圧として印加される。
変動電圧検出回路１５では、トランジスタ１６のエミツ
タ極に与えられた基準電圧Ｖ。

に対し、ベース極から伝達される出力電圧。を比較し、
出力電圧。が大であれば、コレクタ電圧が下り、逆に出
力電圧Ｖｘが小であればコレクタ電圧が上る動作をして
トランス９の２次巻線８の１つの出力電圧の変動分を検
出する。この電圧はトランジスタ１７によりバツフア増
巾されるため、このトランジスタ１７のエミツタ電圧が
絶縁トランス４の１次巻線に付与され同巻線他端はトラ
ンジスタ１２を介してパルス発生回路５からのパルスに
よつて０Ｎ−０ＦＦされる。

これによつて、トランス４の２次巻線に生じた出力パル
スでスイツチング素子６，７が交互に０Ｎ，０ＦＦ駆動
し、前述したインバータ動作が行なわれる。この２次側
パルスがダイオード２６により整流されることにより、
コンデンサ２７の両端にはパルスの波高値に比例した直
流電圧が生起される。この電圧は抵抗器３１を介してト
ランジスタ２９のベース極に印加され、上記パルス波高
値が大であれば、トランジスタ２９が導通し、ひいては
トランジスタ２８が導通するためコンデンサ３２の電圧
が上昇し、逆の状態であれば、コンデンサ３２の電圧は
下降する。すなわち、インバータ回路３の出力電圧が上
昇すれば、上記パルス波高値が上がり、直流入力電圧を
低下させ、もつて上記出力電圧を下降させる。逆の状態
では、直流入力電圧の上昇によつて出力電圧を上昇させ
る。これによつて上記出力電圧は一定値に収斂される。
なお、上記実施例では、インバータ回路３の出力に整流
回路１０を接続したＤＣ−ＤＣコンバータで説明したが
、上記整流回路１０を有しない構成とするＤＣ−ＡＣイ
ンバータでも同様の効果を奏する．また、上記実施例で
は、トランス９の複数の２次巻線の出力のうち、１つの
巻線の出力のみから変動電圧を検出して帰還に用いたの
で、他の出力の安定化率は若干犠性になるが、変動電圧
の検出を上記複数の巻線の出力の和で行う方法を採れば
、上記のおそれも確実に解消できる。

さらに、また上記実施例では、インバータ回路３におけ
るスイツチング素子を、交互に０Ｎ，０ＦＰｆる１対の
スイツチングトランジスタ６，７を例に説明したが、他
の接続方法でスイツチング動作させることもできるうえ
、トランジスタ以外の他のスイツチング素子を用いるこ
とも可能である。

以上のようにこの発明によれば、１次側と２次側との間
が分離した絶縁形インバータにおけるトランスの１次側
に１つの定電圧回路をもち、２次側出力電圧の変動分を
、インバータ回路のスイツチング素子の動作に必要なパ
ルス伝達用の絶縁トランスを用いて負帰還させることに
より、安定な出力定電圧性能を得ることができるうえ、
従来の複雑な回路構成を簡単にし得る効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電源装置を示す電気回路図、第２図はこ
の発明に係る電源装置の一例を示す電気回路図である。 ３・・・・・・インバータ回路、４・・・・・・絶縁ト
ランス、５・・・・・・パルス発生回路、６，７・・・
・・・スイツチング素子、８，，８ｎ・・・・・・２次
巻線、９・・・・・・トランス、１１・・・・・・定電
圧回路、１５・・・・・・変動電圧検出回路、２５・・
・・・・整流回路、図中、同一番号は同一もしくは相当
部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ トランスの１次巻線側に接続したスイッチング素子
   で直流入力電圧を交流入力電圧として上記１次側に印加
   させる絶縁形インバータ回路と、上記トランスの２次巻
   線の出力電圧の変動分を検出する変動電圧検出回路と、
   上記電圧の変動分を受けてパルス発生回路からの出力パ
   ルスを上記スイッチング素子に伝達して上記スイッチン
   グ素子を駆動させる絶縁トランスと、このトランスの２
   次側に生起されたパルスを整流してその波高値に比例し
   た直流電圧を生起する整流回路と、上記インバータ回路
   の入力段側に接続されて上記整流回路からの直流電圧に
   応じて上記直流電圧を制御する定電圧回路とを備えた電
   源装置。