JPS59427Y2 - 外装板固定具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は屋根板、壁被覆板その他の外装板を固定する外
装板固定具に関する。

従来の外装板固定具１′は、第３図に示すように、下地
板２′防水シート３′の上に金属板を折曲したものを設
置し、釘４′で桟材５′に向けて打ちこみ上部の外装板
固定部６′に外装板を固定していた。

しかしながら、釘４′で防止シート３′が穿孔され、特
に釘４′が斜め打ちされた時には、釘孔７′が太きくな
って水が下地材２′、桟材５′に浸透し早期に腐食する
欠点があった。

本考案の外装板固定具は上記従来の欠点を解消し下地材
等の早期の腐食を防止するもであり、その要旨は、上部
に外装板固定部が設けられ、下部に折曲部が設けられ、
該折曲部に半球状の膨出部が設けられ、該膨出部のほぼ
中央部に釘孔が穿設され、且つ該膨出部の裏面凹部に粘
弾性を有する水蜜材が嵌入されている外装板固定具に存
する。

以下に本考案の一例を図面を参照しながら説明する。

第１図第２図の外装板固定具１は金属板を折曲して形成
され、上部に略り字状の外装板固定部２が設けられ、下
部に側方に張出す折曲部３が設けられている。

該折曲部３に半球状の膨出部４が設けられ、該膨出部４
のほぼ中央部に釘孔５が穿設されている。

該膨出部４の裏面の四部には粘弾性を有する水密材６が
装入され、該折曲部３裏面全体にも粘弾性を有する水密
材６の層が形成されている。

該水蜜材６の表面には、剥離容易な離型紙を被覆してお
くのが取扱いに便利である。

粘弾性を有する水蜜材６としては、日本工業規格Ｋ ２
５３０による針入度試験方法で針入度４５乃至６０を示
すブチルゴムなどが好適である。

外装板固定具１は、離型紙を剥離して、野地板のような
下地板７、天然ゴムなどから形成される防水シート８の
上に設置し、釘９を釘孔５から垂木のような桟材１０に
向けて打ち込む。

釘９の打ち込みによって、防水シート８が穿孔されるが
、釘９の頭部によって半球状の膨出部４が押圧され、該
膨出部４の裏面凹部の粘弾性を有する水密材６が、半球
状の膨出部４の底部外周により外方に向っての流動が阻
止され、粘性を示して中央の釘孔１１に向って流動し、
防水シート８の釘孔１１が塞がれる。

尚、粘弾性を有する水蜜材６は半球状膨出部４の裏面の
凹部に、若干の隙間を形成して装入されてあっても、釘
打ちの際に該膨出部４によって押圧される状態であれば
よい。

この外装板固定具１によって、長尺金属板製屋根板１２
を固定する場合を説明する。

屋根板１２の両側部には立上がり部１３．１３が設けら
れ、一方の立上がり部１３に内側への折曲部１４、他方
に外側への略り字状の折曲部１５が形成されている。

該折曲部１４．１５を外装板固定具１の外装板固定部２
に当接させ、３者をはぜ巻にして、屋根板１２．１２を
固定する。

本考案外装板固定具は上記に説明した構成になされてい
るので、防水シートを貫通して下地板に釘打ち固定した
場合に、半球状の膨出部が押圧されてその中の粘弾性を
有する水密材が、半球状の膨出部の底部外周により外方
への流動が阻害されて、中央の防水シートの釘孔に向っ
て流動され、防水シートにできる釘孔が完全に塞がれる
。

したがって、結露水や外装板を浸透した雨水が、防水シ
ートの釘孔を通ってその内部まで達することがなく、下
地板や桟材が腐食するのが防止されるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本考案外装板固定具の一例を使用態様
と共に示す縦断面図、第３図は従来例を示す縦断面図で
ある。 １・・・・・・外装板固定具、２・・・・・・外装板固
定部、３・・・・・・折曲部、４・・・・・・膨出部、
５・・・・・・釘孔、６・・・・・・粘弾性を有する水
密材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．上部に外装板固定部が設けられ、下部に折曲部が設
   けられ、該折曲部に半球状の膨出部が設けられ、該膨出
   部のほぼ中央部に釘孔が穿設され、且つ該膨出部の裏面
   凹部に粘弾性を有する水密材が装入されている外装板固
   定具。 ２、水密材が針入度４５乃至６０を示すブチルゴムであ
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の外装板固定具。