JPS5941716B2 - 酵母菌体の製造法 - Google Patents
酵母菌体の製造法Info
- Publication number
- JPS5941716B2 JPS5941716B2 JP52101405A JP10140577A JPS5941716B2 JP S5941716 B2 JPS5941716 B2 JP S5941716B2 JP 52101405 A JP52101405 A JP 52101405A JP 10140577 A JP10140577 A JP 10140577A JP S5941716 B2 JPS5941716 B2 JP S5941716B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- strains
- satucharomyces
- babroid
- yeast
- yeast cells
- Prior art date
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- Expired
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- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は酵母菌体の製造法に関する。
サツカロミセス属酵母は、パン酵母や清酒用酵母として
用いられているよう(こ酵母菌の内でも最も利用価値の
高いものであるが、キャンデイダ属やトルロプシス属酵
母などと比較して一般に生育が遅く、菌体収率も低いこ
とが欠点として挙げられる。
用いられているよう(こ酵母菌の内でも最も利用価値の
高いものであるが、キャンデイダ属やトルロプシス属酵
母などと比較して一般に生育が遅く、菌体収率も低いこ
とが欠点として挙げられる。
サツカロミセス属酵母の増殖活性(速度)を高めるため
ζこ紫外線照射やニトロソグアニジン等の変異剤で処理
して増殖活性の高い菌株を得る試みがなされているが、
サツカロミセス属酵母は、一般く変異がかかりにくく、
親株より増殖活性が大巾に高いものは得られていない。
ζこ紫外線照射やニトロソグアニジン等の変異剤で処理
して増殖活性の高い菌株を得る試みがなされているが、
サツカロミセス属酵母は、一般く変異がかかりにくく、
親株より増殖活性が大巾に高いものは得られていない。
運よく5〜10%増殖活性が高くなった変異株が得られ
ることが有るが、この場合0こも2〜3代継代培養する
と、その活性は失われ、もとの増殖活性に戻ってしまい
、安定した増殖活性の高い変異株は得られていない。
ることが有るが、この場合0こも2〜3代継代培養する
と、その活性は失われ、もとの増殖活性に戻ってしまい
、安定した増殖活性の高い変異株は得られていない。
本発明者等は、増殖活性および菌体収率の高い安定した
菌株を育種することを目的として、サツカロミセス属酵
母の育種法について鋭意研究を重ねた結果、サツカロミ
セス属酵母のバブロイド株を集団交配することにより、
親株より増殖活性が1.2〜1.9倍に高く、しかも活
性が安定している極めて優れた交配株を育種することが
できた。
菌株を育種することを目的として、サツカロミセス属酵
母の育種法について鋭意研究を重ねた結果、サツカロミ
セス属酵母のバブロイド株を集団交配することにより、
親株より増殖活性が1.2〜1.9倍に高く、しかも活
性が安定している極めて優れた交配株を育種することが
できた。
本発明はこれに基づいて完成されたものである。
本発明は、サツカロミセス属酵母のバブロイド株を集団
交配して得られる増殖活性および菌体収率の高い交配株
を栄養培地で培養し、これを培養液より分離・採取する
ことから成り立っている。
交配して得られる増殖活性および菌体収率の高い交配株
を栄養培地で培養し、これを培養液より分離・採取する
ことから成り立っている。
本発明で使用するサツカロミセス属酵母は、サツカロミ
セス・セレビシェ−、サツカロミセスeカールスベンゲ
ンシス、サツカロミセス。
セス・セレビシェ−、サツカロミセスeカールスベンゲ
ンシス、サツカロミセス。
ルキシー、サツカロミセス・サケなどである。
本発明の集団交配法に供されるサツカロミセス属酵母の
バブロイド株は、すでに存在するバブロイド株の他Oこ
デプロイド株の胞子解剖等の単胞子分離法により得たバ
ブロイド株も用いられる。
バブロイド株は、すでに存在するバブロイド株の他Oこ
デプロイド株の胞子解剖等の単胞子分離法により得たバ
ブロイド株も用いられる。
次ζこ、上記バブロイド株を集団交配法により接合せし
め、多数の交配株(ディプロイド株)を作る。
め、多数の交配株(ディプロイド株)を作る。
この胞子解剖法や集団交配法は微生物の遺伝育種に於て
通常用いられる手法であり、橋谷義高編、岩波書店[酵
母学JP−215,P−217に詳細に説明されている
。
通常用いられる手法であり、橋谷義高編、岩波書店[酵
母学JP−215,P−217に詳細に説明されている
。
文集間交配する場合、1つのディプロイド株より得られ
たバブロイド株のみによる交配よりも、親株の異なるパ
ブロイド株を交配する方がより活性の高い菌株が得られ
る傾向が認められる。
たバブロイド株のみによる交配よりも、親株の異なるパ
ブロイド株を交配する方がより活性の高い菌株が得られ
る傾向が認められる。
次に、上記の方法で得られた多数の交配株を通常の方法
で培養し、その中から親株より増殖活性および菌体収率
の最も高いものを選び出す。
で培養し、その中から親株より増殖活性および菌体収率
の最も高いものを選び出す。
サツカロミセス・セレビシェ−AJ14531FERM
−P4177はこのようにして得られた交配株であり増
殖活性が高く、特に酢酸培地での増殖活性は1.4〜1
.9倍に増大し、収率も10〜30%増加し、安定性に
ついても10数回以上継代培養してもその活性の低下は
認められない。
−P4177はこのようにして得られた交配株であり増
殖活性が高く、特に酢酸培地での増殖活性は1.4〜1
.9倍に増大し、収率も10〜30%増加し、安定性に
ついても10数回以上継代培養してもその活性の低下は
認められない。
酵母菌体生産用培地は、通常酵母の培養に用いられてい
るものであれば良く、炭素源としてグルコース、シュー
クロース、酢酸、ケーンモラセス、ビートモラセス等を
含む栄養培地が用いられ、培養方法、酵母菌体の分離・
採取法も通常の方法に従って行えば良い。
るものであれば良く、炭素源としてグルコース、シュー
クロース、酢酸、ケーンモラセス、ビートモラセス等を
含む栄養培地が用いられ、培養方法、酵母菌体の分離・
採取法も通常の方法に従って行えば良い。
本発明の方法により、培養設備の小型化、対基質対りの
菌体収率の向上等により生産コストの低減が可能となり
酵母菌体の生産性が大きく改善される。
菌体収率の向上等により生産コストの低減が可能となり
酵母菌体の生産性が大きく改善される。
以下実施例にて詳細に説明する。
実施例 1
サツカロミセス・セレビシェ−CBS1523をYMG
培地(グルコース1係、酵母エキス0.5係、麦芽エキ
ス0.5%、食塩0.5%、pH5,8)で30℃、2
4時間フラスコ振盪培養(50rrl11500rnl
フラスコ)した。
培地(グルコース1係、酵母エキス0.5係、麦芽エキ
ス0.5%、食塩0.5%、pH5,8)で30℃、2
4時間フラスコ振盪培養(50rrl11500rnl
フラスコ)した。
菌体を集め胞子形成用培地(酢酸ソーダ、0.5%)で
25℃、5日間静置培養し胞子を形成せしめた。
25℃、5日間静置培養し胞子を形成せしめた。
この胞子形成細胞をマイクロマニュピレータ−による胞
子解剖法で単胞子分離し、分離した胞子をYMG寒天寒
天平板上地上芽させた。
子解剖法で単胞子分離し、分離した胞子をYMG寒天寒
天平板上地上芽させた。
(25℃、4日間)。このようにして分離したバブロイ
ド株をα−タイプ、a−タイプの判別した標準バブロイ
ド株との接合の有無により、α−タイプ、a−タイプバ
ブロイド株に選別し、α−タイプバブロイド6株とa−
タイプバブロイド株14株を得た。
ド株をα−タイプ、a−タイプの判別した標準バブロイ
ド株との接合の有無により、α−タイプ、a−タイプバ
ブロイド株に選別し、α−タイプバブロイド6株とa−
タイプバブロイド株14株を得た。
一方、上記CB51523とほぼ同様の生育速度ヲ示す
サツカロミセス・セレビシューCB81388について
もこれと全く同様の操作を行い、α−タイプバブロイド
株15株、a−タイプバブロイド株10株を得た。
サツカロミセス・セレビシューCB81388について
もこれと全く同様の操作を行い、α−タイプバブロイド
株15株、a−タイプバブロイド株10株を得た。
これらのバブロイド株45株をYMG寒天平板培地で別
々に培養し、何個のコロニーの1白金耳づつを5.0
mlのYMG試験管培地に植菌し、30℃で24時間静
置した後さらに24時間振盪培養を行った。
々に培養し、何個のコロニーの1白金耳づつを5.0
mlのYMG試験管培地に植菌し、30℃で24時間静
置した後さらに24時間振盪培養を行った。
次に、これを無菌水で希釈し、YMG寒天平板培地でシ
ングルコロニー分離し、大コロニー(ハイブリッド株)
20株を釣菌した。
ングルコロニー分離し、大コロニー(ハイブリッド株)
20株を釣菌した。
この20株を酢酸培地(酢酸1.0%、硫安0,5係、
KH2PO40,2%、Mg5O,・7H200,1係
、C3L0.3%、pH6,0)でフラスコ上音し、生
育速度を調べたところ、14株が両親株より明らかに生
育が速かった。
KH2PO40,2%、Mg5O,・7H200,1係
、C3L0.3%、pH6,0)でフラスコ上音し、生
育速度を調べたところ、14株が両親株より明らかに生
育が速かった。
この内で最も生育の速いサツカロミセス・セレビシェ−
AJ14531FERM−P4177を上記酢酸培地お
よび糖培地(酢酸培地の酢酸の代りにグ)クロース1.
0%を用いた培地)を用いて1.0ノ容ジャーファーメ
ンタ−(張込量500d)で通常攪拌培養(30℃、1
000rpm、 1/IVVM)を行い、親株(CB8
1523)と生育速度、菌体収率を比較した。
AJ14531FERM−P4177を上記酢酸培地お
よび糖培地(酢酸培地の酢酸の代りにグ)クロース1.
0%を用いた培地)を用いて1.0ノ容ジャーファーメ
ンタ−(張込量500d)で通常攪拌培養(30℃、1
000rpm、 1/IVVM)を行い、親株(CB8
1523)と生育速度、菌体収率を比較した。
その結果を第1表に示した。
(☆ 16時間培養時の値)
第1表に示す如くμで表わされる増殖速度は1.5〜1
.9倍に、菌体収率は1.15〜1.31倍とそれぞれ
大巾に増大している。
.9倍に、菌体収率は1.15〜1.31倍とそれぞれ
大巾に増大している。
次に、このサツカロミセス・セレビシェ−AJ1451
FERM−P4177を糖地培で10代継代培養(フラ
スコ振盪培養)したが、各形質は全く安定であった。
FERM−P4177を糖地培で10代継代培養(フラ
スコ振盪培養)したが、各形質は全く安定であった。
Claims (1)
- 1 サツカロミセス属に属する酵母のバブロイド株を交
配して得られる増殖活性の高い交配株を栄養培地で培養
し、培養液から酵母菌体を分離・採取することからなる
酵母菌体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52101405A JPS5941716B2 (ja) | 1977-08-24 | 1977-08-24 | 酵母菌体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52101405A JPS5941716B2 (ja) | 1977-08-24 | 1977-08-24 | 酵母菌体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5435280A JPS5435280A (en) | 1979-03-15 |
JPS5941716B2 true JPS5941716B2 (ja) | 1984-10-09 |
Family
ID=14299805
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP52101405A Expired JPS5941716B2 (ja) | 1977-08-24 | 1977-08-24 | 酵母菌体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5941716B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6153513A (ja) * | 1984-08-24 | 1986-03-17 | Takenaka Komuten Co Ltd | 建設作業用の鉛直度測定装置 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
PL1766007T3 (pl) * | 2004-06-08 | 2012-02-29 | Microbiogen Pty Ltd | Nierekombinowane szczepy saccheromyces rosnące na ksylozie |
-
1977
- 1977-08-24 JP JP52101405A patent/JPS5941716B2/ja not_active Expired
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
BIOLOGICAL ABSTRACTS=1968 * |
EUROPEAN BREWING CONVENTION BRUSSEL=1963 * |
RECENT STUDIES IN YEAST AND THEIR SIGNIFICANCE IN INDUSTRY=1958 * |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6153513A (ja) * | 1984-08-24 | 1986-03-17 | Takenaka Komuten Co Ltd | 建設作業用の鉛直度測定装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5435280A (en) | 1979-03-15 |
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