JPS5941488B2 - 磁束密度の高い一方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

磁束密度の高い一方向性電磁鋼板の製造方法

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JPS5941488B2
JPS5941488B2 JP56020154A JP2015481A JPS5941488B2 JP S5941488 B2 JPS5941488 B2 JP S5941488B2 JP 56020154 A JP56020154 A JP 56020154A JP 2015481 A JP2015481 A JP 2015481A JP S5941488 B2 JPS5941488 B2 JP S5941488B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D8/00Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
    • C21D8/12Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of articles with special electromagnetic properties

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一方向性電磁鋼板の製造において、熱間加工時
のスラブ加熱温度が非常に低い条件下で、極めて磁束密
度の高に製品を工業的に安価で、しかも安定して製造す
る方法に関するものである。
電磁鋼は体心立方格子を有する結晶粒により構成されて
おり、この体心立方格子の三つの互いに垂直な稜線方向
<001>軸が最も磁化され易い方向である。この磁化
容易軸<001>を鋼板の圧延方向と平行に配列し、(
110)面を圧延面と平行に配列したものが一方向性電
磁鋼板であり、ミラー指数で(110)<001>方位
を持つ鋼板と記述される。一方向性電磁鋼板は軟磁性材
料として主に変圧器および発電磯用鉄心に使用されるも
のであつて、磁気特性として磁化特性(磁場の強さと磁
束密度との関係)と鉄損特性(磁束密度と鉄損との関係
)が良好でなければならない。
磁化特性の良否は、かけられた一定の磁場で鉄心内に誘
起される磁束密度の大小により決まる。磁束密度の高い
一方向性電磁鋼板は、圧延方向に沿つて<001>軸を
有する結晶粒の割合が高いことにより得られるものであ
る。鉄損は鉄心に所定の交流磁場を与えた場合に、熱エ
ネルギーとして消費される電流損失である。
鉄損の大小に対しては、一方向性市磁鋼板の磁束密度、
板厚、不純物量、比抵抗等の影響が知られている。特に
磁束密度の影響が大きい。したがつて一方向性電磁鋼板
の磁化特性(磁束密度)を向上させることは鉄損の減少
に有効であるばかりでなく、電機器の小型化をも可能に
するものであり、磁束密度の極めて高い一方向性電磁鋼
板の製造が望まれている。ところで一方向性電磁鋼板は
これを構成する結晶粒が{110}く001〉方位を持
つており、製造方法としては熱間圧延と冷間圧延と焼鈍
との組合せで最終板厚になつた鋼板を高温焼鈍すること
により、{110}く001〉方位を有する一次再結晶
粒が選択成長する、いわゆる二次再結晶現象により得ら
れる。
そこで磁走密度の高い一方向性電磁鋼板を得るためには
、この二次再結晶を完全に、かつ安定して行なわせる製
造工程の確立が必要である。二次再結晶を起こさせるた
めには、微細でかつ均一な析出分散相例えばMnS,A
!N,VN,MnSe,Sbを二次再結晶を目的とした
高温仕上焼鈍前の鋼板に多量に形成さそておくことが必
要である。
以上のような思想に基づいた従来の一方向性電磁鋼板製
造技術では、特公昭30−3651号公報、あるいは特
公昭47−25250号公報に示されているように、上
記析出分散相を固溶させることを目的として熱間加工時
のスラブ加熱を1270℃超の非常に高い温度で行なう
ことが必須であつた。しかしこのような高温でスラブ加
熱を行なうとノロの発生が顕著になり歩留り低下となる
こと、そしてその除去のために作業能率が下ること、又
必要な加熱エネルギーが大きくなること等、製造コスト
が非常に高くなるという問題があつた。そこでノロ発生
の無い低温スラプ加熱でも二次再結晶が安定し、しかも
{110}く001〉方位が高度に揃つた磁束密度の高
い製品の製造技術が望まれていた。一般に、ノロ発生が
問題でなくなるスラブ加熱温度は、ほマ1270℃以下
である。さらに、近年、連続鋳造法の工業化が積極的に
進められており、一方向性電磁鋼板の製造においても、
連続鋳造工程の適用が進められているが、しばしば製品
で二次再結晶不完全部が発生し、磁性の劣る場合があつ
た。これらの対策として特開昭48−53919号公報
、特公昭50−37009号公報に開示されている技術
が公知であるが、これら技術はいずれもスラブ加熱温度
の高いことを必須条件として是認し、その中での解決法
であつた。
もし、スラブ加熱温度が1270℃以下のような低温で
あれば、特開昭53−19913号公報で示されるよう
にスラブ加熱によるスラブ結晶粒の異常粒成長が少ない
ため上記二次再結晶不完全部の発生が無くなり、連続鋳
造法の適用が可能になる。本発明は上に述べた問題点を
解消するために、1270℃以下の低温スラブ加熱条件
を採用し、しかもその条件下で、少なくともB8で1.
94T以上の高磁束密度一方向性電磁鋼板を得ることを
可能にしたものである。
本発明に必要な製造工程の構成要件は、CO.Ol5%
以下、Sl4%以下、酸可溶性AIO.O2O〜0.0
65(f)、SO.Ol2Ot)以下、T.NO.OO
3O〜0.0095%を含有する珪素鋼スラブを127
0℃以下で加熱後、熱間加工により熱延板とし、700
〜950℃で巻取つた後、6501)以上の圧下率で冷
間圧延し、この鋼板に短時間一次再結晶焼鈍を行なつた
後、一次再結晶領域と二次再結晶領域との境界部位の鋼
板に2℃/C!IL以上の温度勾配を与えながら二次再
結晶粒を成長させる処理を含む高温仕上焼鈍からなるも
のである。
以下、本発明の限定理由を述べる。
本発明を適用する溶鋼としては次の条件を満たしていな
ければならない。
なお、成分含有量は溶鋼段階と熱延板とで実質的にほと
んど差がないのが通常である。すなわち,Si4%以下
、CO.Ol5%以下、SO.Ol2ft)以下、酸可
溶性A2O.O2O〜0.0650/)、T.NO.O
O3O〜0.009501)であることが必要で残余は
Feおよび混入不純物元素である。ここで上記成分の限
定理由を述べる。
Siについては4Cft)を超えると冷間圧延が困難に
なり好ましくない。Cが0.015%を超えると二次再
結晶が不完全となり製品とならない。酸可溶性Alが0
.020〜0.065%範囲内にないとき、およびT.
Nが0.00300!)を超えないときには、二次再結
晶に必要な析出分散相としてのAIN量が確保出来ない
ため、B8で1.94T以上の高い磁束密度が得られな
くなる。T.Nが0.0095%を超えるとブリスタ一
と呼ばれる表面欠陥が発生し、製品歩留りが低下するの
で上限を0.0095%とした。次に、本発明の大きな
特徴はSを0.012%以下に限定したことである。
すなわち、本発明で規定した工程で一方向性電磁鋼板を
製造しても、ときには高い磁束密度の得られることもあ
るが、低い磁束密度が発生することもあり、さらには二
次再結晶の不完全なことさえもある。ところが、Sを0
.012%以下にすると高い磁束密度が安定して得られ
るようになる。従来から公知になつている、例えば特公
昭40−15644号公報、特公昭47−25250号
公報に示されるように、Sは二次再結晶を生じさせる析
出分散相であるMnSを形成することにより、一方向性
電磁鋼板の製造において有用である。これら公知の技術
において、Sがもつとも効果を現わすS量範囲があり、
それはスラブ加熱でMnSを固溶出来る量として規定さ
れている。しかし、Sの含有が二次再結晶に有害である
ということは、従来から、まつたく知られていない。本
発明は、本発明で規定した製造工程を採る場合にむしろ
Sの存在が二次再結晶の安定発現に対し不利であること
を見い出したものである。
したがつて、Sが製鋼条件の許す範囲で低ければ低いほ
ど、二次再結晶は安定し、かつ高い磁束密度が寺られる
ものである。このように、従来から二次再結晶に有用で
あるとされていたSの存在を、むしろ否定することによ
り、始めてスラブ加熱温度の低下を可能にし、しかもB
8で1.94T以上という極めて高い磁束密度を持つ一
方向性電磁鋼板の製造に成功した。上記で規定した成分
を含有する溶鋼は、公知の製鋼方法、例えば転炉、電気
炉により製鋼され、公知の鋳造方法であるインゴツト法
、連続鋳造法によつて固化させスラブとする。
このスラブをノロのほとんど発生しない1270こC以
下の温度に加熱後、通常行なわれている連続熱間圧延に
より熱延板とする。この時、スラブ加熱温度が1050
゜Cより下がると連続仕上熱延時の必要動力が大きくな
り、又鋼板形状も悪くなり問題である。そこで、スラブ
加熱温度は好ましくは1050℃以上である。このよう
な普通鋼なみの低温スラブ加熱を採用する本発明では、
次のような利点のある熱延方法を容易に用い得る。
最近の連続鋳造技術の進歩により連続鋳造の生産性が連
続熱延機の能力に匹敵するほど大きくなつたため、連続
鋳造機と連続熱延機を直結して材料を流しても、途中で
材料が停滞することが無くなつた。
そこで、連続鋳造後にスラブを冷却することなく、スラ
ブ顕熱を利用して直接に熱延する方法、あるいは、スラ
ブ温度特に表面温度が若干下がつた場合には復熱炉に装
入するかごく簡単な普通鋼用の加熱炉で短時間加熱した
後、熱延する方法である。このような熱延方法は省エネ
ルギーを目的に普通鋼の製造において、盛んに行なわれ
つつある。
しかしながら、従来から一方向性電磁鋼板においては高
温度、長時間のスラブ加熱が必要であつたため、一方向
性電磁鋼板専用の高温スラブ加熱炉を設置する必要があ
り、連続鋳造と連続熱延の直結工程の採用が出来なかつ
た。本発明のように低温スラブ加熱で良いということに
なると、直結工程の採用が容易になり、普通鋼なみに安
価な大量生産が可能になる。さらに、直結工程になると
珪素鋼特有の次のような利点がある。すなわち、Siを
含有するスラブは熱伝導が悪いため、スラブ冷却中に表
面部と中心部の温度差が大きくなり、熱応力が発生し、
スラブ内部割れが生じ、歩留り低下になるが、直結工程
のようにスラブ冷却をしない場合にはこのスラブ内部割
れの問題が解消する。次に、熱延後のコイル巻取り温度
は700〜950℃の範囲にある必要がある。巻取つた
コイルは強制的に冷却されることなく大気放冷するか、
望ましくは保温カバーに入れ、コイル全体の温度を均一
化することが最終製品の長手方向、巾方向における磁束
密度の変動を少なくすることになり望ましい。この巻取
り温度範囲でも高温ほど磁束密度が高くなるので、1本
のコイルで長手方向、巾方向の温度変化が大きい場合に
は最終製品の磁束密度変動が大きくなる。その場合には
、磁性を平均化するために800〜1120℃の連続熱
延板焼鈍、あるいは700〜950℃の箱型熱延板焼鈍
することが効果的である。なお、この焼鈍の時間が、連
続型の場合1分間以上、箱型の場合30分間以上であれ
ば、磁束密度はほとんど一定であるので、熱延板の実質
が確保されるならば生産能率の点から焼鈍時間は短かい
方が良く、それぞれ3分間以内、3時間以内が目安すに
なる。もし700〜950℃のように高いコイル巻取り
温度が確保出来ない場合、この連続型熱延板焼鈍、ある
いは箱型熱延板焼鈍を行なうことで本発明の目的を達成
することは可能である。熱延板は65%以上の圧下率で
冷間圧延し、最終製品厚にした後、短時間一次再結晶焼
鈍を行なう。冷延圧下率は6501)以上の高圧下率で
ないと高い磁束密度が得られない。
一方冷延圧下率が90,%を超える範囲で高くしても磁
束密度はそれ以上改善されないのに反し必要熱延板の板
厚が厚くなり圧延能率が悪くなるので、冷延圧下率の上
限としては90%が好ましい。短時間一次再結晶焼鈍を
行なわないと磁束密度が悪い。この焼鈍は一次再結晶を
急速加熱で行なうことを目的として700〜85『C×
1分間程度の光輝連続型焼鈍で充分であるが、素材Cが
0.003%以上含まれる場合、製品を電機器の鉄心と
して使用している間に鉄損特性が経時的に劣化するので
この焼鈍時に湿水素雰囲気により脱炭する必要がある。
この鋼板について、二次再結晶を目的とした高温焼鈍す
るわけであるが、この時の必要条件は一次再結晶領域と
二次再結晶領域の境界部位の鋼板に2℃/儂以上の温度
勾配を与えながら二次再結晶する必要がある。この一次
再結晶領域と二次再結晶領域の境界温度は成分、工程条
件によつて変化するが、ほゾ820〜1020℃の範囲
にある。2℃/Cm以上の温度勾配をつけることにより
B8で1.94T以上の高い磁束密度が得られる。
温度勾配が2℃/Cm未満では高い磁束密度を得ること
ができない。高温焼鈍の型として箱型、連続型いずれで
も良く、その勾配のけ与方法として例えば炉内に温度差
をつけて昇熱することによつて可能である。鉄損特性を
良好にするため、温度勾配下で二次再結晶完了させた後
′こ純H2中で高温純化焼鈍することが普通である。こ
こで、切断した鋼板の積層板を箱型焼鈍する場合を例に
とり、具体的な温度勾配の与え方について税明する。
箱型焼鈍炉を、その長手方向に亘つて複数の炉帯ゾーン
に仕切り、各炉帯内の温度を個別に制御できるようにす
る。
積層板の長手方向(圧延方向〕の前端面及び後端面以外
の周囲を断熱材で覆つて上記各炉帯に亘るように配置す
る。そして、?積層板全体を一定温度に加熱した後、さ
らに順次各炉帯の温度を上昇させて各炉帯間に温度差を
生じさせることにより積層板に所望の温度差を与える。
即ち、例えば3つの炉帯に仕切られている場合、積層板
の前端部が配置されている炉帯(第1ゾーン)を昇温す
ると、該前端部が加熱昇温され、積層板の長手方向に沿
つて温度は上昇する。そして、該前端部と次の炉帯(第
2ゾーン)に対応する積層板の中心部との距離と温度差
とにより、積層板に所望の温度勾配が与えられる。次に
、炉帯(第1ゾーン及び第2ゾーン)を更に昇温すると
共に、各ゾーンに対応する積層板部位を昇温せしめ、炉
帯(第2ゾーン)に対応する積層板部位と次の炉帯(第
3ゾーン)に対応する積層板部位との間に温度差を与え
、所望の温度勾配を生せしめる。
この際の炉帯(第2ゾーン)の昇温は、少くとも対応す
る積層板部位の温度と同一の温度になるように、即ち断
熱材から放熱が起らぬよう加熱する必要がある。
このようにして、炉全体が純化温度に到達する迄各炉帯
の昇温は続けられ、積層板全体に亘り、所望の温度勾配
が与えられる。
なお、箱型高温焼鈍の場合には、鋼板同士の焼けきを防
止するために、短時間1次再結晶焼鈍後の鋼板表面にM
gO,A22O3,CaO等の焼鈍分離剤を塗布するこ
とが望ましい。
次に本発明に必要な構成要素の条件限定の理由について
、実施例により詳細に説明する。
実施例 1 S13.1%、CO.OO3%、MnO.O996、酸
可溶性AIO.O3O〜0.040%、T.NO.OO
8%を含み、Sが0.003〜0.023%の範囲で変
化する溶鋼を連続鋳造法でスラブに鋳造し、1180℃
に加熱後、熱延により2.3mm1こ圧延し850゜C
:で巻取つた。
このコイルを大気放冷後、0,30m771に冷延し8
50℃×1.5分間乾水素中で光輝焼鈍し、MgO焼鈍
分離剤を塗布、乾燥した。この鋼板について温度勾配下
で二次再結晶焼鈍を行なつた。この時の焼鈍方法は、3
帯に分かれた炉内に、長さ1mに切断した鋼板を積層し
20れC/Hrの昇温速度で加熱し、各帯の温度を制御
することにより850〜10001℃の温度域にある試
片部分に5℃/CTnの温度勾配がつくようにした。こ
の場合の温度勾配の方向は圧延方向に平行である。ここ
で、上記焼鈍工程における加熱方法を更に具体的に説明
する。長さ1mの鋼板を7枚積層した、積層板の長手方
向の前端部及び後端部を除いた周囲を断熱材で覆い、こ
の積層板を炉内の各炉帯(ゾーン)にまたがるように設
置した。
各炉帯(ゾーン1,2,3)及び各炉帯に対応する積層
板の各ゾーン(A,B,C)の中心部には温度検出器が
夫々設けられており、また、各炉帯は独立して温度制御
できるようになつている。先ず、全炉帯を550℃で5
時間保持し、積層板全体を550℃に昇温したっ次に、
第1ゾーンの炉帯を20℃/Hrの速度で昇温を開始し
、12.5時間後に、積層板の前端部(左端部)を80
0℃に昇温した。
その時の積層板のBゾーン及びCゾーンの中心部の温度
は550℃であるから平均して、積層板前端部とBゾー
ン中心部との間に5℃/CT!lの勾配が生じた。次に
、炉帯の第1ゾーンと第2ゾーンを20℃/Hrで更に
昇温した。12.5時間後に積層板のAゾーンの中心部
が1050℃、Bゾーンの中心部が800℃になり、C
ゾーンの中心部は550℃なので、積層板全長に亘り5
℃/CTfLの勾配が生じた。
その後、更に炉帯各ゾーンを加熱し、積層板のAゾーン
を1200℃に昇温すると、5℃/?の勾配を維持した
まま、積層板のBゾーンは950℃、同じくCゾーンは
700℃゛に昇温した。
そして、Aゾーンを1200℃に保持し、順次、炉帯の
第2ゾーン、第3ゾーンを昇温して1200帯Cに到達
せしめた。このような状態で積層板を1200℃で20
時間純H2の雰囲気中で純化焼鈍を行つた。従つて、上
記加熱方法によれば、本実施例の材料の二次再結晶温度
はほマ940℃であるので、上記材料がこの温度を通過
するときに、5℃/iの温度勾配がついた状態にあつた
ことが判る。
第01図は製品の磁束B8Tと、二次再結晶発生率に及
ぼすS含有量の影響を示す。S含有量が0.012%を
超えた場合、二次再結晶が100%発生しないか、又は
100%二次再結晶しても磁束密度が低い、これに比ベ
本発明の限定範囲であるS含有5量が0.012%以下
の場合には高い磁束密度が安定して得られる。実施例
2 第1表に示す成分を含有する5種類の溶鋼を連続鋳造法
でスラブに鋳造し、1180℃に加熱後、O熱延により
2.3mm1こ圧延し、850℃で巻取つた。
このコイルを大気故冷後、0.30關に冷却し、850
℃.×3分間湿水素中で脱炭焼鈍し、MgO焼鈍分離剤
を塗布、乾燥した。この鋼板について温度勾配下で二次
再結晶焼鈍を行なつた。焼鈍方5法は実施例1と同様で
ある。得られた製品の?束密度を第1表に示す。本発明
の限定成分を満足する材料Aは高い磁束密度が得られて
いるが、酸可溶性Al含有量の外れている材料B、材料
C.C含有量の外れている材料D.T.N含有量の外れ
Oている材料Eはいずれも磁束密度が悪い。実施例 3
実施例2で用いた材料A(7)冷延板について、短時間
一次再結晶せずに直接MgO焼鈍分離剤を塗布、乾燥後
、5℃/CITLの温度勾配下で二次再結晶焼鈍を行な
い、引続き鈍化を目的に純H2中で1200℃×20時
間の高温焼鈍を行なつた。
得られた製品の磁束密度はB8で1.78Tであつた。
これは実施例2の短時間一次結晶焼鈍を行なつた場合の
1.99Tに比べ大巾に悪くなつている。実施例 4S
13。
2CI)、CO.OO3(Ff)、MnO.lO%、S
O.OO3%、T.NO.OO8O%、酸可溶性Alが
0.028〜0.03601)にある4種類の溶鋼につ
いて、連続鋳造法でスラブとし、1180℃に加熱後、
熱延により2.3m71Lに圧延し、850℃×1分間
乾水素中で焼鈍し、MgO焼鈍分離剤を塗布、乾燥した
この鋼板の一次再結晶領域と二次再結晶領域の境界部位
に下記の温度勾配を与えつつ二次再結晶焼鈍を行なつた
。このときの焼鈍方法は実施例1と同様である。温度勾
配として0℃/?,1・C砿.2・C砿,5゜Qj,7
゜Cがつくようにし、その温度勾配の方向は圧延方向に
直角である。鋼板は引続き純H2中で1200℃×10
時間純化焼鈍を行なつた。得られた製品の磁束密度B8
(T)二は第2図に示すとおりである。この図から明ら
かなように2℃/CTIL以上の温度勾配で1.94T
以上の高い磁束密度B8が得られるので、温度勾配とし
て2℃/i以上に限定した。温度勾配を高くすると二次
再結晶が安定し、磁束密度B8は高位になる傾向がある
が、一方温度勾配が大きくなるほど二次再結晶粒が大き
く成長し、このため180磁区巾を大きくして、鉄損特
性が劣化することがある。従つて、180鉄磁区巾の分
割処理が可能な場合には、温度勾配を高くとつて磁束密
度を高位に安定させることが好ましいが、180度磁区
分割処理が困難な場合には可能な範囲で最低鉄損値が得
られる温度勾配を採用すれば良い。以上の理由から、温
度勾配の上限は特に規定しない。なお、鋼板にけ与する
温度勾配の方向は、鋼板の巾方向、長手方向、あるいは
不特定の方向いずれでも良く、また一定の温度勾配でな
く、温度勾配の方向で連続的に変化していても一次再結
晶領域と二次再結晶領域の境界部位におけるその最低勾
配として2℃/Cm以上が満足されていれば良い。
【図面の簡単な説明】
第1図は熱延板のS含有量と二次再結晶発生率および磁
束密度との関係を示す図、第2図は仕上焼鈍に際しての
温度勾配と磁束密度との関係を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C0.015%以下、Si4%以下、S0.012
    %以下、酸可溶性Al0.020〜0.065%、T.
    N0.0030〜0.0095%を含有する珪素鋼スラ
    ブを1270℃以下で加熱後、熱間加工により熱延板と
    し、700〜950℃で巻取つた後、65%以上の圧下
    率で冷間圧延し、この鋼板に短時間一致再結晶焼鈍を行
    なつた後、一次再結晶領域と二次再結晶領域との境界部
    位の鋼板に2℃/cm以上の温度勾配を与えながら二次
    再結晶粒を成長させる処理を含む高温仕上焼鈍を施すこ
    とを特徴とする磁束密度の高い一方向性電磁鋼板の製造
    方法。 2 珪素鋼スラブを1050〜1250℃の温度範囲に
    加熱する前項1記載の方法。 3 連続鋳造スラブを冷却することなく、スラブ顕熱を
    利用して直接熱間圧延する前項1記載の方法。 4 連続鋳造スラブを冷却することなく、加熱炉に装入
    し、スラブ内の温度分布を均一化させた後に、熱間加入
    する前項1記載の方法。 5 熱延板を700〜950℃の温度で巻取り後、大気
    放冷し、冷間圧延する前項1記載の方法。 6 熱延板を700〜950℃の温度で巻取り後、保熱
    炉中で冷却する前項1記載の方法。
JP56020154A 1981-02-16 1981-02-16 磁束密度の高い一方向性電磁鋼板の製造方法 Expired JPS5941488B2 (ja)

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JP56020154A Expired JPS5941488B2 (ja) 1981-02-16 1981-02-16 磁束密度の高い一方向性電磁鋼板の製造方法

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CN107900103A (zh) * 2017-11-07 2018-04-13 西安石油大学 一种梯度高硅钢薄板的短流程复合制备方法

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