JPS5940884B2 - ア−ク式直流電気炉による鋼の製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、アーク式直流電気炉を用いて鋼を製造する方
法に関するものである。

従来の方法においては、アーク式電気炉内において可動
陰極と鉄粗材との間で発生する電気的アークにより溶解
がなされる。

そして、粗材は可動接触陽極に連結されている。

この従来方法では、電気的エネルギの消費及びプロセス
陽極の冷却用水の消費が過大になるという欠点があった
。

従って、本発明の目的とするところは、電気的エネルギ
ならびに冷却用水の消費が節約される直流による鋼の製
造方法を提供すにある。

この目的達成のために、本発明では直流による順路下記
のような鋼の製造方法を提案した。

すなわち、アーク式電気炉内での溶解中、接触陽極を鉄
粗材に連結する一方、その鉄粗材と可動陰極との間に電
気的て−クを形成させるようにする。

そして、鉄粗材の大部分がすでに溶解したばあいは、可
動接触陽極の作用端部を溶融した鉄粗材（溶融金属）の
上にあるスラグに浸漬させるように可動陽極を移動させ
て後に引起される冶金学的加熱処理過程の間、非水冷プ
ロセス陽極をスラグに浸漬した状態で、溶融金属と可動
陰極との間で更に電気的アークを形成させるのである。

本発明にかかる直流による鋼の製造方法においては、鉄
粗材の溶解及び後の冶金処理過程に８いて、炉内で１個
又は複数個の可動接触陽極を用いることができる。

そして、このばあいも前記と同様の方法が適用される。

すなわち、供給された鉄粗材の溶解の内、炉の上蓋の孔
を通して炉内に導入した可動接触陽極を使用し、一方、
後の冶金学的加熱処理過程では炉の側面の孔を通って炉
内に導入し、その作用端部をスラグに浸漬させた非水冷
プロセス陽極を使用する。

以下、図面に示す実施例に従って本発明を更に詳細に説
明する。

第１図に示された直流による鋼製造用アーク式電気炉は
炭素陰極１を有し、その陰極１は炉の上蓋３に形成され
た孔３ａを通って炉内のスペース２に導入されている。

この陰極１は可逆駆動ユニット４により上下に自由に移
動できるようにされている。

炉内スペース２には、上蓋３に形成された他の孔３ｂ（
第２図）を通って可動接触炭素陽極５が導入され、これ
も、可逆駆動ユニット６により上下に移動できるように
されている。

この陽極５には鉄粒材７が連結されている。

直流電源８のマイナス側は可動陰極１に、他方、プラス
側は可動陽極５にそれぞれ接続されている。

かかる構成の電気炉を用いてなされる本発明の方法を以
下説明する。

電気炉には、まず、鉄粒材７が充填される。

可動接触陽極５は駆動ユニット６により下方に移動させ
られ、その先端部が鉄粒材７と電気的接触状態となるよ
うに接触する。

その後、可動陰極１も下方に動かされ、その先端部が鉄
粒材７に達すると、電気的アーク９が陰極１と鉄粒材と
の間で発生し、溶解がなされる。

電気炉には鉄粒材７が必要量に達するまで数回供給され
る。

最後に供給された鉄粒材７が溶解されるとき、陰極１は
スラグ１０の面に到達するまで、鉄粒材７と電気的接続
状態に維持されている。

そして、陰極がスラグに到達して後は陰極１と溶融金属
１１との間でアーク９が形成され、鉄粒材が完全に溶解
する。

その後、電気炉内で引起される冶金学的加熱処理の態様
は第２図に示されている。

すなわち、可動陽極５の作用端部が駆動ユニット６によ
りスラグ１０に浸漬され、その可動陽極５により可動陰
極１と溶融金属１１との間のアーク９０作用が維持され
る。

第３図においては、電気炉内で駆動ユニット６により上
下動可能な可動接触炭素陽極５に連結された鉄粒材（図
示せず）と可動炭素陰極１との間に形成される電気的ア
ーク９により鉄粒材の溶解がなされた後の状態を示す。

ここにおいて、第２図で示したと同様に、炉内で可動陰
極１と可動陽極５との間で冶金学的処理が遂行される。

第３図に示されたアーク式電気炉では、可動陰極１と溶
融金属１１との間のアーク９による加熱により、冶金学
的処理がなされるが、更に、ここにおいては、溶融金属
１１上のスラグ１０内に、炉側壁の孔１２を通って炉内
スペース２に導入された２つの非水冷プロセス陽極１５
の各作用端部１６が浸漬される構成となっている。

かかる作用端部１６のスラグ１０内への浸漬は可逆駆動
ユニット１４により、冶金学的処理が終了するまでなさ
れる。

そして、可動接触陽極５は冶金学的処理過程における溶
解作用には用いられない。

そのため、陽極５は可逆駆動ユニット６により炉内スペ
ース２より外方に引き出される。

【図面の簡単な説明】

第１図はアーク式電気炉の上蓋の孔を通して炉内に導入
された可動接触陽極に連結された供給鉄粗材と可動陰極
との間で形成される電気的アークにより鉄粒材の溶解が
なされる態様を示す第１の実施例の電気炉の縦断面図、
第２図は冶金学的加熱処理過程における炉内の態様を示
す第１図の電気炉の縦断面図、第３図は側面の孔を通し
て炉内に導入されるとともに炉の入口よりも高い位置に
配置され、その作用端部がスラグ内に浸漬された２つの
可動接触陽極と、可動陰極との間に形成される電気的ア
ークにより引起される冶金学的加熱処理過程における炉
内の態様を示す第２の実施例の電気炉の縦断面図である
。 １・・・・・・炭素陰極、５・・・・・・可動接触炭素
陽極、７・・・・・・鉄粒材、８・・・・・・直流電源
、１０・・・・・・スラグ、１１・・・・・・溶融金属
、１５・・・・・・非水冷プロセス、１６・・・・・・
作用端部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ アーク式直流電気炉における溶解の間、接触陽極を
   鉄粗材に連結し、その鉄粗ｉと可動陰極との間に電気的
   アークを形成し、接線陽極がスラグに到達して後、接触
   陽極の作用端部がスラグに浸漬した状態で鉄粗材が溶解
   してできた溶融金属と可動陰極との間にアークを形成し
   、その後の冶金処理過程では非水冷プロセス陽極なスラ
   グに浸漬した状態溶融金属と可動陰極との間にアークを
   形成することを特徴とするアーク式直流電気炉による鋼
   の製造方法。