JPS594015Y2 - ガラス成形装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はガラス成形装置の改良に関する。

従来、この種のガラス成形装置は、たとえば、一つのテ
ーブル上に複数の下型を取付け、このテーブルを駆動手
段により断続的に回転駆動し、このテーブル上の一つの
下型を上型などが待機して位置に順次移送する構造が採
られている。

しかし、この構造によると、各下型は断続的に回動され
る一つのテーブル上に取付けられているので、一つの下
型での作業が終るまで、次の工程に入れずすなわち、順
序よく作業を消化しなければならないため、各工程毎に
要する時間が相異するにも拘らず、前の下型による作業
が終るまで次の下型による作業が行うことができず、待
ち時間が多くしたがって、他の下型による作業が制約さ
れ時間的に無駄が多く、作業能率が著しく低下する原因
の一つとなっている。

本考案はこのような点に鑑み開発されたもので、複数の
下型をそれぞれ独立駆動するように構成し、一つの下型
での作業中にこの作業とは無関係に他の下型での作業を
順次行うことができるようにして各工程に応じて迅速に
消化し作業能率を大巾に向上することができるようにし
たガラス成形装置を提供するものである。

つぎに、本考案の一実施例を添附図面について説明する
。

１は基台で、この基台１の前後に固定車輪２と自在輪３
が軸架されている。

またこの基台１の上部の一側に主軸４が立設されている
とともに、他側に相対して支柱５，６が立設されている
。

そして、上記主軸４と支柱５，６の上端部に三叉状の支
枠７が螺着され、この支枠７にて、主軸４と支柱５，６
は間隔保持されている。

つぎに、上記支枠７にシリンダ８が取付けられ、このシ
リンダ８のロッド９は下方に垂設され、このロッド９は
上記主軸４と支柱５，６に昇降自在に取付けられたガイ
ド１０に係着され、このガイド１０を介して上記ロッド
９の下端部に適宜形態の上型１１が取付けられるように
なっている。

また上記ガイド１０の一側部にガイド棒１２が螺着され
、このガイド棒１２の下端部にプレス時に型の接合部を
被覆して溶融ガラスが浴出することを防ぐ被覆体１３が
取付けられるようになっている。

また１４．１５は一対の油圧モータで、この一対の油圧
モータ１４，１５は前記主軸４の下端部において相対し
て設けられ、この一対油圧モータ１４，１５はそれぞれ
前記基台１上に固着されたブラケット１６．１７内に配
設されている。

上記一対の油圧モータ１４，１５の駆動軸１８．１９の
上端部にそれぞれ上下に位置ずらして駆動歯車２０．２
１が平行状に軸着され、この駆動歯車２０．２１は上下
に配設された連動歯車２２、２３にそれぞれ噛合されて
いる。

そして、上記一方の連動歯車２２は前記主軸４に回動自
在に嵌挿された円筒状の回動体２４にねじ杆２５にて一
体に固着されている。

また上記他方の連動歯車２３は上記回動体２４にスペー
サ２６を介して嵌挿された円筒状の回動体２７にねじ杆
２８にて一体に固着されている。

そして上記一方の回動体２４はベアリング２９を介して
位置保持されて回動自在に支承されているとともに上記
他方の回動体２７は一方の回動体２４にベアリング３０
を介して位置保持されて回動自在に支承されている。

また上記一方の回動体２４の上端部に環状の取付鍔３１
が水平状に一体に形成されている。

また上記他方の回動体２７の上端部に環状の取付鍔３２
が水平状に一体に形成されている。

この取付鍔３２は上記取付鍔３１の下部に位置して形成
されている。

つぎに上記一方の回動体２４の取付鍔３１の所定位置に
型受台取付用のブラケット３３がねじ杆３４にて固着さ
れている。

このブラケット３３の外側部には下方に低くなる段部３
５を介して型受台取付部３６が一体に形成されている。

また上記他方の回動体２７の取付鍔３２の所定位置、す
なわち上記ブラケット３３と所定の間隔をおいた所定位
置に型受台取付用のブラケット３７がねじ杆３８にて固
着されている。

このブラケット３７の外側部には上方に高く段部３９を
介して型受台取付部４０が一体に形成されている。

しかして、上記二つの型受台取付部３６．４０は、同一
平面において形成されている。

そして、この二つの型受台取付部３６．４０にはそれぞ
れ型受台４１．４２の取付板部４３．４４がねじ杆４５
にて固着されている。

そうして、この各型受台４１．４２に下型４６が係着さ
れ、この下型４６は回動によって前記上型１１の直下に
おけるプレス位置に移送されるようになっている。

つぎに、上記プレス位置に下型４６を芯出し支持する型
支持装置４７が設けられている。

この型支持装置４７は第４図に示すように、下型受台４
８の下部に摺動台４９がテーパー係合され、この摺動台
４９は前記基台１の上面に前後に摺動自在に設けられ、
この摺動台４９は一端部に油圧シリンダ５０のロッド５
１がピン５２にて連結され、この油圧シノンダ５０は枠
体５３に固着されている。

なお、５４は上記油圧シリンダ５０用のモータ、５５は
前記油圧モータ１４，１５用のポンプ、５６は前記シノ
ンダ８用のポンプ５７はそのモータである。

このように構成されたものにおいて、一対の油圧モータ
１４，１５が駆動されるとこの駆動軸１８．１９に固着
された駆動歯車２０．２１が駆動され、この駆動歯車２
０．２１に噛合した連動歯車２２．２３が連動され、こ
の連動歯車２２．２３を取付けたそれぞれの回動体２４
．２７は主軸４を中心に連動回動される。

そして、この回動体２４．２７にブラケッｌ−３３，３
７を介して取付けた型受台４１．４２上の下型４６はそ
れぞれ独立駆動されて移行される。

そして、溶融ガラスが注湯された下型４６がプレス部に
おいて上型１１の直下に位置されると各下型４６の移行
が停止されるとともに、型支持装置４７の油圧シリンダ
５０が動作され、そのピストンロッド５１が伸長される
と移動台４９は押動され、この移動台４９とテーパー係
合されている下型受台４８がそのテーパー面によって押
上げられ、この下型受台４８上に下型４６は芯出しされ
て位置固定的に支持される。

つぎに、シリンダ８が動作され、そのピストンロッド９
はガイド１０を伴って伸長され、このピストンロッド９
の下端部に取付けた上型１１は下降され、この上型１１
は下型４６に重合され溶融ガラスはプレス成形される。

これとともに、すなわち、ガイド１０が主軸４と支柱５
，６に沿って下降されると、このガイド１０にガイド棒
１２を介して取付けた被覆体１３は下降され、上型１１
と下型４６との重合部を外側部において被覆しこの被覆
体１３により、プレス成形時の溶融ガラスの浴出が防止
される。

つぎに、型支持装置４７の油圧シリンダ５０を動作し、
そのピストンロッド５１を収縮すると、移動台４９は後
退され下型受台４８は下降され、プレス成形後の下型４
６は型受台４１に下降して支持される。

これとともに、上型１１はシリンダ８の動作により上昇
され、つぎのプレスに備える。

つぎに、ふたたび油圧モータ１４，１５が駆動されると
、プレス成形後の型受台４１の下型４６は第２図反時計
方向に連動回行されて成品取出部ａに位置されるととも
に、つぎの型受台４２の溶融ガラスの注湯されている下
型４６は上型１１の直下に位置されて停止される。

そして、成形品は取出させるとともに、上記下型４６は
前記と同様に型支持装置４７によって芯出しされて押上
げられるとともに、これに対し、上型１１はふたたび下
降されて下型４６の溶融ガラスはプレス成形される。

このようにして、下型４６は順次上型１１の直下に回行
移行され、上型１１の下降動作によってプレス成形され
る。

この場合、型受台４１．４２は、回動体２４．２７を介
してそれぞれ独立駆動されるようになっているので、油
圧モータ１４，１５を同期して駆動することにより、下
型４６を備えた型受台４１．４２はあらかじめ設定され
た一定の間隔毎に回行される。

また油圧モータ１４，１５をそれぞれ個別に駆動するこ
とにより、たとえば注湯、プレス、仕上げ、製品の取出
しなどの各工程毎に、それぞれに要する時間等を考慮し
て効率よく回行し、次の工程への待ち時間を短縮したり
、待ち時間の間に別の工程を中間に挿入することもでき
るようになる。

本考案によれば、重合された回動体はそれぞれ主軸を中
心に独立回動されるとともに、この各回動体にブラケッ
トを介して複数の下型を支持する型受台を設け、この各
型受台にそれぞれ下型を支持させ、この各下型を上記回
動体を介して独立駆動させることにより、一つの下型で
の作業中にこの作業とは無関係に他の下型での作業を順
次行うことができ、また各下型は各工程に要する時間毎
に対応して駆動することにより待ち時間が少なく各工程
は迅速に消化され、したがって、作業能率を大巾に向上
することがで゛きるもので゛ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はガラス成形装置の正面図、第２図は同上平面図
、第３図は同上駆動機構部の拡大断面図、第４図は型支
持装置の一部を切欠いた正面図である。 １・・・・・・基台、４・・・・・・主軸、１１・・・
・・・上型、１４．１５・・・・・・油圧モータ、２２
，２３・・・・・・連動歯車、２４．２７・・・・・・
回動体、３３．３７・・・・・・ブラケツ）、４１．４
２・・・・・・型受台、４６・・・・・・下型。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基台と、この基台の上部に立設された主軸と、この主軸
   に対して重合して回動自在に嵌挿され下端部にそれぞれ
   連動歯車を有するとともに上端部にそれぞれブラケット
   を有する独立駆動される回動体と、この各回動体の上記
   各ブラケットに固着され下型を支持する型受台と、前記
   基台の上部に昇降自在に支持され上記型受台に支持され
   た下型に対してプレスする上型と、前記回動体の各連動
   歯車にそれぞれ噛合する駆動歯車を有し、各回動体を独
   立駆動する油圧モータとを備えたことを特徴とするガラ
   ス成形装置。