JPS5940151B2 - 1−フタラジノンの製造法 - Google Patents
1−フタラジノンの製造法Info
- Publication number
- JPS5940151B2 JPS5940151B2 JP8227675A JP8227675A JPS5940151B2 JP S5940151 B2 JPS5940151 B2 JP S5940151B2 JP 8227675 A JP8227675 A JP 8227675A JP 8227675 A JP8227675 A JP 8227675A JP S5940151 B2 JPS5940151 B2 JP S5940151B2
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- Japan
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- phthalazinone
- reaction
- hydrazine
- producing
- toluic acid
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は1−フタラジノンの新規な製造法に関するもの
であり、原料化合物α・α−シクロロー0−トルイル酸
(I)をヒドラジンと加熱反応せしめることにより、極
めて好収率で1−フタラジノン(■)を得る新規な製造
法である。
であり、原料化合物α・α−シクロロー0−トルイル酸
(I)をヒドラジンと加熱反応せしめることにより、極
めて好収率で1−フタラジノン(■)を得る新規な製造
法である。
本発明の骨子は次の反応式で示される。1−フタラジノ
ン(■)は医薬品例えば降圧薬の合成中間体として重要
な化合物であり、従来数多くの製造法が報告されている
。
ン(■)は医薬品例えば降圧薬の合成中間体として重要
な化合物であり、従来数多くの製造法が報告されている
。
すなわち、その主な製造法は(a)フタリドを合成中間
体とし、これをハロゲン化することにより3=ハロゲノ
・フタリドとし、次いでヒドラジンと反応せしめる方法
(Acta、Pol、Pharm、、25、105(1
968)、〔C、A、69、77198c(1968)
〕)、(b)ナフタリンを酸化しフタロン酸とした後ヒ
ドラジンと反応せしめ1−フタラゾンー 4−カルボン
酸とし、これを脱炭酸する方法(薬学雑誌751423
(1955))、(c)フタロアルデヒド酸をヒドラジ
ンと反応せしめる方法(Chem、Ber、、26、5
21(1893))、((i)α・α′−ポリクロロー
0−キシレンをヒドラジンと縮合せしめる方法(FrP
atent1438827(1966)、〔C、A、6
6、95069d(1967)〕)等がある。(a)法
に於ては、当然フタリドの製造法が重要な課題になるが
、これは例えば0−フタル酸およびその誘導体の亜鉛ま
たはニッケルによる還元反応、0−キシレンおよびその
誘導体の酸化反応、さらには、0〜トルイル酸およびそ
の誘導体の酸化反応により製造される。かくの如きフタ
リドの製造法に関して、前者は、原料化合物からフタリ
ドを経て1−フタラジノン(■)を製造する一連の工程
中に還元反応と酸化反応を含む非能率的な方法であり、
同時に産業公害上好ましくない金属類の使用が避け難い
。また後二者は、苛酷な反応条件を要し、収率が低いこ
とまたは高価な副原料を使用する等の難点がある。b法
は酸化工程に於ける過マンガン酸塩の使用に加え、操作
上の繁雑さを伴ない。c、d法は共に現在公表されてい
る限りに於て、それぞれ合成原料化合物の供給に難があ
る。以上の如く、1−フタラジノン(■)の工業的製造
法として満足すべき方法は今なお確立されていない。本
発明者等は当該化合物1−フタラジノン(■)に関し、
従来の製造法にみられる欠点を解消し工業的に有利な製
造法の開発を目的に検討した結果、0−トルイル酸を光
照射下または触媒の存在下、塩素化することにより容易
に好収率で製造し得るα・α−ジクロロ−0−トルイル
酸()を出発原料に選び、これをヒドラジンと反応せし
めることにより容易にかつほ寸定量的収率で当該化合物
1−フタラジノン()が得られることを見出し本発明を
完成した。
体とし、これをハロゲン化することにより3=ハロゲノ
・フタリドとし、次いでヒドラジンと反応せしめる方法
(Acta、Pol、Pharm、、25、105(1
968)、〔C、A、69、77198c(1968)
〕)、(b)ナフタリンを酸化しフタロン酸とした後ヒ
ドラジンと反応せしめ1−フタラゾンー 4−カルボン
酸とし、これを脱炭酸する方法(薬学雑誌751423
(1955))、(c)フタロアルデヒド酸をヒドラジ
ンと反応せしめる方法(Chem、Ber、、26、5
21(1893))、((i)α・α′−ポリクロロー
0−キシレンをヒドラジンと縮合せしめる方法(FrP
atent1438827(1966)、〔C、A、6
6、95069d(1967)〕)等がある。(a)法
に於ては、当然フタリドの製造法が重要な課題になるが
、これは例えば0−フタル酸およびその誘導体の亜鉛ま
たはニッケルによる還元反応、0−キシレンおよびその
誘導体の酸化反応、さらには、0〜トルイル酸およびそ
の誘導体の酸化反応により製造される。かくの如きフタ
リドの製造法に関して、前者は、原料化合物からフタリ
ドを経て1−フタラジノン(■)を製造する一連の工程
中に還元反応と酸化反応を含む非能率的な方法であり、
同時に産業公害上好ましくない金属類の使用が避け難い
。また後二者は、苛酷な反応条件を要し、収率が低いこ
とまたは高価な副原料を使用する等の難点がある。b法
は酸化工程に於ける過マンガン酸塩の使用に加え、操作
上の繁雑さを伴ない。c、d法は共に現在公表されてい
る限りに於て、それぞれ合成原料化合物の供給に難があ
る。以上の如く、1−フタラジノン(■)の工業的製造
法として満足すべき方法は今なお確立されていない。本
発明者等は当該化合物1−フタラジノン(■)に関し、
従来の製造法にみられる欠点を解消し工業的に有利な製
造法の開発を目的に検討した結果、0−トルイル酸を光
照射下または触媒の存在下、塩素化することにより容易
に好収率で製造し得るα・α−ジクロロ−0−トルイル
酸()を出発原料に選び、これをヒドラジンと反応せし
めることにより容易にかつほ寸定量的収率で当該化合物
1−フタラジノン()が得られることを見出し本発明を
完成した。
本発明をさらに詳細に述べるならば、本反応はα・α−
ジクロロ−0−トルイル酸を溶媒中ヒドラジンと加温、
反応せしめることによつて達成される。反応に用いる溶
媒としては、水、アルコール類またはこれらの混合溶媒
が適当であるが、特に生成物1−フタラジノン()の溶
解度の小さい水が最も有効に用いられる。反応温度は、
使用する溶媒の沸点付近がよく50〜100℃の範囲で
行なわれるが特に限定されるものではない。例えば、水
を溶媒とする場合は80〜90℃が好適である。副原料
化合物であるヒドラジンは、工業薬品として容易に入手
し得るヒドラジン・ヒトラードが使用され、そのモル比
は化合物(1)に対し当モル以上あればよく、通常16
0〜1.5モル当量の範囲が常用される。また、本反応
に於ては、酸または塩基等のいわゆる触媒は全く必要と
しない。反応は以上のような条件下で行なわれ、反応の
進行に伴ない生成物は、まず、油状物として析出し、次
第に結晶化する。
ジクロロ−0−トルイル酸を溶媒中ヒドラジンと加温、
反応せしめることによつて達成される。反応に用いる溶
媒としては、水、アルコール類またはこれらの混合溶媒
が適当であるが、特に生成物1−フタラジノン()の溶
解度の小さい水が最も有効に用いられる。反応温度は、
使用する溶媒の沸点付近がよく50〜100℃の範囲で
行なわれるが特に限定されるものではない。例えば、水
を溶媒とする場合は80〜90℃が好適である。副原料
化合物であるヒドラジンは、工業薬品として容易に入手
し得るヒドラジン・ヒトラードが使用され、そのモル比
は化合物(1)に対し当モル以上あればよく、通常16
0〜1.5モル当量の範囲が常用される。また、本反応
に於ては、酸または塩基等のいわゆる触媒は全く必要と
しない。反応は以上のような条件下で行なわれ、反応の
進行に伴ない生成物は、まず、油状物として析出し、次
第に結晶化する。
これを反応系から常用の手段を用いて取り出すことによ
つて、極めて容易に、かつ、高純度の1−フタラジノン
()をほぼ定量的収率で製造することが出来る。本発明
の方法によれば、緩和な条件下、簡単な操作を施すのみ
で、当該化合物を高収率で製造することが可能であり、
同時に、産業公害上問題となる廃棄物の排出が殆んど無
く、本法は、従来の製造法の難点をことごとく解消し得
る1−フタラジノンのすぐれた製造法を提供するもので
ある。
つて、極めて容易に、かつ、高純度の1−フタラジノン
()をほぼ定量的収率で製造することが出来る。本発明
の方法によれば、緩和な条件下、簡単な操作を施すのみ
で、当該化合物を高収率で製造することが可能であり、
同時に、産業公害上問題となる廃棄物の排出が殆んど無
く、本法は、従来の製造法の難点をことごとく解消し得
る1−フタラジノンのすぐれた製造法を提供するもので
ある。
実施例α・α−ジクロロ−0−トルイル酸40.0yを
水100m1に懸濁し、これに85%ヒドラジンヒトラ
ード1497を加えた後、攪拌しながら90℃で7時間
反応する。
水100m1に懸濁し、これに85%ヒドラジンヒトラ
ード1497を加えた後、攪拌しながら90℃で7時間
反応する。
Claims (1)
- 1 α・α−ジクロロ−0−トルイル酸をヒドラジンと
反応せしめることを特徴とする1−フタラジノンの製造
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8227675A JPS5940151B2 (ja) | 1975-07-03 | 1975-07-03 | 1−フタラジノンの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8227675A JPS5940151B2 (ja) | 1975-07-03 | 1975-07-03 | 1−フタラジノンの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS525782A JPS525782A (en) | 1977-01-17 |
JPS5940151B2 true JPS5940151B2 (ja) | 1984-09-28 |
Family
ID=13769961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8227675A Expired JPS5940151B2 (ja) | 1975-07-03 | 1975-07-03 | 1−フタラジノンの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5940151B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6025584A (ja) * | 1983-07-22 | 1985-02-08 | Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd | ふつ素含有廃水の処理方法 |
JP3959092B2 (ja) | 2004-12-27 | 2007-08-15 | 住化バイエルウレタン株式会社 | ポリウレタン成形品およびその製造方法 |
-
1975
- 1975-07-03 JP JP8227675A patent/JPS5940151B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS525782A (en) | 1977-01-17 |
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