JPS5939796Y2 - スリップオン式ケ−ブル端末部 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば高電圧の移動用ケーブルの端末部を形
成する場合に好適するケーブル端末部に関する。

近時、高電圧ケーブル終端部の形成には、その組立作業
を短時間に行ない得るスリップオン式ケーブル終端部が
多用されている。

このスリップオン式ケーブル終末部は、第１図に示すよ
うに予め工場で製作された碍管ユニット１の挿入口２内
に、第２図に示すように、絶縁体３外周にストレスコー
ン４を、導体５外周にプラグ６をそれぞれ装着したケー
ブル端部７を挿入し、プラグ６を碍管ユニット１のレセ
プタクル８に挿着することによって形成される。

このようなスリップオン式ケーブル終端部を移動用ケー
ブルの終端部形成に適用すると、ケーブル終端部を碍管
ユニット１と、ケーブル端部７とに分離できるので、ケ
ーブル端部を大巾に小型化でき、従ってケーブルを巻収
するドラムを小型化できると共に延線時の作業性を向上
させることができる利点がある。

しかしながらこのようなケーブル端部ば、使用時におい
ては碍管ユニット１が被着されてケーブル端部７と一体
化しているので汚損されたり、外傷等を受けたりする懸
念はないが、未使用の状態すなわち、ケーブルをドラム
に巻収した状態やケーブルを延線する場合にはケーブル
端部７が露出しているので、該端部が汚損したり、外傷
を受けたりするのを防止するため、第３図に示すような
ＦＲＰ等より成るナイトキャップ９が被せられている。

従来、このナイトキャップはケーブル端部に完全に固定
されていなかったのでケーブル端部に過大な張力を与え
ることができず、ケーブル端部の取扱いに余分な労力を
払わねばならない不都合があった。

このため、ケーブル保護金具１０とナイトキャップ９間
にエポキシ樹脂を充填したり、エポキシ樹脂に代えてソ
ロパン玉バッキングを装着したりするもの等が試みられ
ているが、いずれもその摩擦力がせいぜい５０〜１００
に９程度であり、実用に供し得ない不都合があった。

本考案はこのような点に着目してなされたもので、ケー
ブル端部に被せたナイトキャップをその１１ケ一ブル延
線時の引留金具として併用しうるケーブル端末部を提供
することを目的としている。

以下、本考案を一実施例の図面に基づいて説明する。

第１図〜第３図と同一部分に同一符号を付した第４図に
あ・いて、本考案に係るケーブル端末部は、段剥して露
出させた導体５に圧縮等によってプラグ６′を固着した
ケーブル端部７′と、該ケーブル端部を包覆するように
装着した剛性材料より戒るナイトキャップ９′とで主に
構成されている。

なお、端部を段剥して露出させた絶縁体３外周にはスト
レスコーン４が装着され、ストレスコーン４の下方位置
には、ストレスコーン４の斜面に押圧力を作用させる後
述の抑圧手段が配設されている。

ケーブル端部の下方位置には座床１１を介してクランプ
１２が締付固定され、このクランプの上端部内周に、ハ
、バッキング１３の締付金具１４の下端部が螺合されて
いる。

締付金具１４の上端部外周には、上端に水平に延びるフ
ランジ１５を有する保護金具１６の下端部が螺合され、
保護金具１６の中間部内周には、止め金具１７が係止さ
れている。

止め金具１７とストレスコーン４の斜面に配設された押
し金具１８間には、両者間に圧縮したスプリング１９を
介挿させてボルト２０が螺合され、これによってストレ
スコーン４の傾斜面に押圧力が作用されている。

剛性材料望捷しくは金属材料から成るナイトキャップ９
′は、先端部が小径とされ、小径部２１内周Ｋ［ネジ２
２が設けられている。

このネジ２２は、プラグ６′外周に設けたネジ２２′と
螺合するようにされており、ナイトキャップ９′の下端
部に形成された水平に延びるフランジ１５′は、保護金
具１６のフランジ１５に当接され、両フランジ１５，１
５’はボルトナツト類により堅固に固着されている。

プラグ６′に対するナイトキャップ９′の固着は前述の
ものに限定されず、例えば、第５図に示すようにナイト
キャップ９〃およびプラグ６〃のそれぞれ対応する位置
に挿入孔２３．２３’を設けてお・き、これらの挿入孔
にピン２４を嵌めて行なってもよく、また第６図のよう
に前述の両者にそれぞれ嵌１り合う凹溝２５、凸条２５
′を設け、両者を嵌合させた後、回転によってロックさ
れるような機構としてもよい。

なむ、図中２６（／ｉナイトキャップ９′の小径部外周
に固着されたフック、２７はバッキング、２８は外部半
導電層、２９（／′ｉ遮蔽層、３０は接地線、３１は挾
み金具、３２はアーム、３３は取付金具、３４ｉｄ：ロ
ープ、３５はドラムを示している。

上述した本考案においては、ケーブル端部を包覆したナ
イトキャップをケーブル端部の導体に固着したプラグに
堅固に取付けているので、下記の作用効果を有している
。

すなわち、（イ）ケーブル端部をナイトキャップで保護
しつつ、このナイトキャップをケーブル延線時の引留金
具として併用できる。

（ロ）ナイトキャップを引留金具として使用できるので
、ケーブルをドラムに巻収する場合、ケーブル巻取り時
の作業性を向上させることができる。

（ハ）碍管ユニットを分離して別に保管してかけば、ド
ラムに巻収されるものがケーブル端末部のみとなるので
巻収ドラムを小型化できる。

に）ナイトキャップそれ自身が、ケーブル端部の収納ケ
ースの機能を有しているので、巻収ドラムへの収納取付
けを容易に行なうことができる。

なお、前述の実施例においては、移動用ケーブルについ
て本考案を適用する場合について述べであるが、本考案
はこれに限定されず、例えば、般ケーブルに適用しても
よい。

又後述するように鉄塔等の高所にケーブルを立上げ布設
するものに適用してもよい。

すなわち、鉄塔に立上げ布設する場合は、予め端末処理
したケーブル端部を本考案のナイトキャップを用いて吊
上げ、これを塔上に取付けた碍管ユニットに嵌合すれば
短時間にケーブル終端部の組立てを行なうことができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は碍管ユニットの縦断面図、第２図はケーブル端
部の縦断面図、第３図はナイトキャップの取付状況を示
す説明図、第４図は本考案にかけるケーブル端末部の縦
断面図、第５図および第６図は、他の実施例を示す要部
断面図である。 １・・・・・・碍管ユニット、４・・・・・・ストレス
コーン、５・・・・・・導体、６′・・・・・・プラグ
、７・・・・・・ケーブル端部、９・・・・・・ナイト
キャップ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 段剥して導体、絶縁体および半導電層を露出させ、導体
   上にプラグを嵌着し絶縁体から半導電層にかけてストレ
   スコーを被嵌させ、さらにケーブルシース上に碍管ユニ
   ットへ固定するためのフランジを有する円筒状保護金具
   を固定してなるスリップオン式ケーブル端末部に、小径
   部と大径部とからなり大径部側に設けた開口部に７ラン
   ジを有するナイトキャップを包覆させ、前記小径部を前
   記プラグに着脱可能に固着させ、かつ前記大径部のフラ
   ンジを前記ケーブルシース上に固定した円筒状保護金具
   のフランジにバッキングを介して固定してなることを特
   徴とするスリップオン式ケーブル端末部。