JPS5939394B2 - セメント補強用耐アルカリ性ガラス繊維の製造法 - Google Patents

セメント補強用耐アルカリ性ガラス繊維の製造法

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JPS5939394B2
JPS5939394B2 JP51120953A JP12095376A JPS5939394B2 JP S5939394 B2 JPS5939394 B2 JP S5939394B2 JP 51120953 A JP51120953 A JP 51120953A JP 12095376 A JP12095376 A JP 12095376A JP S5939394 B2 JPS5939394 B2 JP S5939394B2
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alkali
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cement
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卓二 吉村
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Nippon Electric Glass Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、セメント補強用耐アルカリ性ガラス繊維の製
造法に関し、特にセメントの高温養生時の劣化の少ない
耐アルカリ性ガラス繊維の製造法に関する〇 ガラス繊維は、その優れた引張り強さと高い弾性率を有
する為にFRP (Fiber−Reinforc−e
d Plastics)の如き繊維強化複合材製造用の
好適な補強材として現在広く利用されている。
特に近年セメント製品の高強力化が強く要望されガラス
繊維強化セメントの研究が各方面で検討されてきている
即ちセメント中のアルカリ成分に侵蝕され難い耐アルカ
リ性ガラス繊維の開発研究力i各方面で行われている。
例えば英国特許第1.290,528号明細書には、ガ
ラスの一成分として、ZrO2を7〜11モル%用いる
ことにより耐アルカリ性に優れたガラス並びにガラス繊
維が製造できることが記載されている。
これらのガラス繊維を製造するためガラスを溶融紡糸し
て繊維化するに際し、形成される繊維表面のキズを防止
し且つ後加工工程における作業性を向上する為にサイズ
剤が旋される。
サイズ剤は、繊維をストランド状に集束するための集束
剤(主として酢酸ビニルポリマー並びにコポリマー等)
及び繊維を平滑柔軟にし後の加工を円滑ならしめるため
の平滑剤(通常カチオン系界面活性剤、ポリエチレング
リコール等)並びに所望に応じカップリング剤(シラン
系化合物)及び可塑剤(ジメチルフタレート、ジブチル
フタレート等)等を含んでいる。
得られたガラス繊維ストランドをカットしセメントペー
スト中に導入すると、常温での硬化の場合セメント硬化
の初期の段階では、繊維の混入されない場合に比して、
3〜5倍程度の曲げ強度を有するセメント製品の作成が
可能である。
しかしながら、セメント中での長期間にわたるガラス繊
維の補強効果を維持することは、非常に難しく従って得
られたセメント製品を建材部門等へ使用するに際し耐久
性の点で不完全であると云える。
又セメント製品を加熱養生した場合、養生過度でガラス
繊維の劣化をきたし、セメント製品の初期強度が低い欠
点を有している。
この問題を解決することを目的とし本発明者等は、先に
特願昭50−142185号において該サイズ剤に糖類
を含有せしめることにより、ガラス繊維ストランドの表
面に糖類を付着させその結果ガラス繊維のセメント中で
の耐久性を改善することが、出来ることを提案した。
しかしながら糖類のサイズ剤への添加によりガラス繊維
ストランドの被覆が弱くなること、且つ該被膜とガラス
繊維間の結合力(接着力)が大巾に低下することが判っ
た。
この結果ガラス繊維ストランドの集束性が悪くなり、該
ガラス繊維ストランドをセメントモルタルに混入しガラ
ス繊維強化セメント製品を作るに際し、種々の問題点を
生じた。
例えば(I)該ガラス繊維ストランドよりロービングを
作成するに際し、機械的摩擦によりガラス繊維の単糸切
れが起こりケバが発生すること。
(n) ガラス繊維ロービングをカットしセメントモ
ルタルに混入するに際し、(所謂スプレー成型法)ケバ
が発生すると共にストランドの割れが起こり均質なセメ
ント製品を作ることが出来ないこと。
(Il[) 該ガラス繊維をチョツプドストランドに
した後セメントモルタルに混入しミックスすることによ
り成型体を作るに際しく所謂プレミックス成型法)スト
ランドの割れが生じその結果モルタルの流動性が低下し
、成型性が悪くなると共に、均質なセメント製品を作る
ことが出来ない等の欠点を有することが判った。
又セメント製品の加熱養生時におけるガラス繊維の劣化
をかなり防止するものの特に100℃以上の如き高温養
生に際しては、未だ不充分である。
本発明者等は、これらの点について検討を重ね本発明を
完成した。
即ち本発明方法は、(I)高い集束性を有する耐アルカ
リ性ガラス繊維ストランドを製造すること。
(■)耐アルカリ性ガラス繊維のセメント中での高温養
生時における強度の劣化を防止すること。
(I)耐アルカリ性ガラス繊維のセメント中での劣化を
長期に亘って抑制すること。
の三点を満足する耐アルカリガラス繊維ストランドを製
造することを目的とするものである。
本発明は、アルカリ溶解度が4重量%以下であるZrO
2含有耐アルカリ性ガラスを溶融紡糸して繊維化するに
際し、糖類又はその誘導体を含有してなる1段目サイズ
剤で処理し、ガラス繊維をストランド状に集束しなる後
、更に連続してフィルム形成能を有し且つ耐アルカリ性
を有する樹脂を主成分とする2段目サイズ剤で処理する
ことにより、ガラス繊維表面上に2種の該サイズ剤を2
層構造で付着せしめることを特徴とするセメント補強用
耐アルカリ性ガラス繊維の製造法に関する。
ガラス繊維ストランドの集束性は、樹脂とガラス繊維の
接着力並びに樹脂フィルムの柔軟性に基因するものであ
り、セメント中での加熱養生時並びに長期にわたりセメ
ント中で安定していることが必要である。
又ガラス繊維のセメント中での加熱養生時の劣化並びに
長期耐久性は、ガラス繊維ストランドの周辺のセメント
マトリックスの水酸化カルシウムの結晶成長を抑制する
のが最大のポインドと考えられる。
本発明はこの考え方を基本とするものである。
本発明方法によるガラス繊維は、マトリックスとしての
セメントと混合して使用するのであるから耐アルカリ性
を有することが必要である。
この意味から、アルカリ溶解度が4%以下であるZ r
02含有耐アルカリガラス繊維が好適な素材である。
ここでアルカリ溶解度とは、繊維径13±0.2μのガ
ラス繊維2gを95℃の10%NaOH水溶液100g
中に1時間浸漬した時のガラス繊維の重量減少度合を百
分率で示したものである。
本発明方法に使用しつるガラスとしては、少くともZr
O2を5モル%以上含有する必要があるが一般に耐アル
カリ性はZrO3含量と共に増大する傾向を示すので、
本発明におけるガラス繊維は、Z r 02を10モル
%以上、好ましくは11モル%以上、最も好ましくは1
15モル%以上含有するものである。
該条件を満足するガラス組成としては、例えばモル%で
5i02:50〜76%、Z r 02 :8〜16%
、R20:10〜25%、RO:0〜10%、CaF2
:0〜2%、B2O3:0〜7%、P2O5:0〜5%
、S n 02 : O〜7.5%、及びその他の金属
酸化ウニ〇〜10%よりなるガラス繊維であって、上記
組成中RはLi、Na又はKをyはCa、Mg、Ba、
Zn、Mn又はpbを示しその他の金属酸化物としては
、Al2O3、Fe2O3。
TiO2,CeO2等である。
上記組成においてより好ましい組成として例えばガラス
化並びに紡糸操業性に優れた組成(モル%)としては、
SiO□:55〜69%、ZrO2:10〜14%、R
20:12〜23%、B2O3:1〜6%、F20.:
1〜5%で且つR’0の含量が0.5%を遠えず又不
純物として導入されるその他の金属酸化物が1%を越え
ないことを特徴とする耐アルカリ性に優れたガラス繊維
である。
又特にセメント中での耐久性に優れたガラス組成(モル
%)としては5i02:50〜69%、ZrO2:10
〜13%、R,20: 10〜22%、R20:1〜7
%、B2O3:1〜7%、八■203 :0〜5%F2
0.二〇〜1%未満であり、但し上記に於いてR20は
その3%までがL t 20によって置換することので
きるNa2Oを表わし、R20とR20の合計量は15
〜25%である。
又R’0の含有量は1%未満であり(但しWはアルカリ
土類金属を示す)そして弗化物をF2に換算してF2の
含有量は、10%以下であることを特徴とする耐アルカ
リ性ガラス繊維である。
又若干紡糸操業性に於いて紡糸温度が高くなる欠点を有
するが、耐アルカリ性能並びにガラス形成原料のコスト
の点で有利なガラス組成(モル%としては、SiO2:
50〜69%、ZrO2:10〜13.5%、R20:
1〜7%、R20: 10〜25%J狗:1〜10%、
B2O3:17%、F20.二〇乃至1%未満、Al2
O3:0〜2%、CaF20〜2%であり、但し上記に
おいてR20はNa2O又は/及びLi、、Oを表わし
R20とに20の合計量は14〜26%であり、yはア
ルカリ土類金属又はZn 、Mnを示し、又弗化物をF
2に換算してF2の含有量は25%以下であることを特
徴とする耐アルカリ性ガラス繊維である。
これらのガラス繊維の作成は、常法に従いガラス原料成
分を例えばムライト質のルツボに入れて1300〜15
00℃の溶融温度の下、3〜60時間加熱することによ
り均質なガラスとしこれをロンド状乃至マーブル状に成
型し、次いでこれを溶融紡糸工程に付することによって
製造することが出来る。
溶融紡糸工程においては、一般に白金合金製のブッシン
グと称されるメルターを用いて200〜2000個の孔
(チップ)から溶融ガラスを引出しサイジング剤を施し
つつ1000〜4000m/mmの紡糸速度にて巻取る
ことにより、ガラスの繊維化が行われる。
本発明方法は、この段階で前記特定のサイズ剤を2段処
理することにより、ガラス繊維に2層構造状に付着せし
め高集束の耐アルカリ性ガラス繊維ストランドを形成す
る。
従来一般に用いられているガラス繊維用サイズ剤を使用
して耐アルカリ性ガラス繊維を作成する場合、確かにス
トランドの集束性そのものは、優れた性能を有せしめる
ことは可能である。
しかしながら得られた該耐アルカリ性ガラス繊維を補強
材として製造したセメント製品を室温養生に対すると初
期の特性、例えば曲げ強度、衝撃強度等のすぐれたセメ
ント製品が得られるが、なお時間の経過に伴って強度の
低下が大きく実用上問題がある。
又養生時に硬化促進を目的として例えば60〜80℃の
湿度下養生すると、この段階で既にガラス繊維の劣化が
起り、そのため初期強度それ自体する低いセチント製品
しかえられない。
この問題の解決の為に、サイズ剤に例えば糖類を添加す
るのは、有効な手段ではあるが、この場合ガラス繊維ス
トランドの集束性が低下すること、並びにガラス繊維の
ストランドを被覆しているサイズ剤が、セメントマトリ
ックス中で膨潤乃至一部溶解していくため長期にわたり
ガラス繊維ストランドを保護することが出来ないと考え
られる。
本発明方法は、サイズ剤を3段でガラス繊維に付着せし
めることを目的としており、まず一段目サイズ剤は繊維
ストランドの周辺のセメントマトリックスを変性せしめ
、結晶性のCa (OH)2のガラス繊維フィラメント
への攻撃を著しく低下せしめる割合を果す。
次いでえられた該ストランドの上層部に付着せしめる耐
アルカリ性を有するフィルムは、該ストランドを強固に
結合せしめ、ストランドの高集束性を保ち、且つ1段目
サイズ剤中に含有せる糖類又はその誘導体の急速な溶出
を抑えガラス繊維の近傍に留める役割を果す。
このようにサイズ剤を2層構造に付着せしめることによ
り高集束性で且つセメントマトリックス中での耐久性を
大巾に改善することを可能ならしめたものである。
本発明における1段目のサイズ剤は、耐アルカリガラス
繊維のセメント中での耐久性を向上させる為に、ガラス
繊維を保護すると共に、ガラス繊維ストランド周辺のセ
メントマトリックスを変性する割合をもつ。
この意味より一段目サイズ剤は固形分として少なくとも
糖類又はその誘導体を5%以上好ましくは10%以上、
最も好ましくは、20%以上含有する。
該糖類の中で、酸化デンプン、可溶性デンプン等のデン
プン類又はデキストリンに代表されるオリコ糖類を使用
する場合、それ自体フィルム形成能を有する為に1段日
サイズ剤の主成分として使用できる。
又グリコース、フルクトース、グルコサミン等の単糖類
とかショ糖、マルトース等の三糖類とか、ゲンチアノー
ス、マンニオトリオース等の三糖類等の場合、それ自体
のフィルム形成能が弱い為、ストランドの原糸引張強度
が極めて小さくなり、その商品としての価値が低くなる
更に当然ながら強化セメント製品の初期強度も極端に小
さくなる。
更に1段目サイズ剤は2段目サイズ剤の被覆を介して、
ガラス繊維ストランドの周辺のセメントマトリックスを
変性することを主目的とする為、セメント中のアルカリ
成分に溶解乃至膨潤する必要がある。
以上の理由により、該糖類の場合にはポリ酢酸ビニル、
ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール並びに分子量1
0.000以上の高分子量ポリエチレングリコール等の
フィルム形成能を有する樹脂を併用するのが好ましい。
又該糖類の無水酢酸、無水コハク酸等によるニステリ化
物とか、ジメチル硫酸、エピクdルヒドリン等によるエ
ーテル化物等の糖類の誘導体も使用することが出来る。
又該糖類並びにその誘導体のガラス繊維の耐久性をより
一層向上させる為にシラン系カップリング剤の併用が好
ましく特にアミノシラン系カップリング剤又はエポキシ
シランカップリング剤を併用することが有効であり、例
えば該樹脂に対し3〜50%、好ましくは5〜30%添
加するのが好ましい。
本発明方法に適用しつる2段処理に係かるサイズ剤を構
成するフィルム形成能を有し且つ耐アルカリ性を有する
樹脂としては、酢酸ビニルポリマー、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、スチレン−ブタジェンラバー、塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等が
使用しうるが特にストランドに対する集束性能及び耐ア
ルカリ性の観点よりエポキシ樹脂又はアクリル酸エステ
ル樹脂が好ましいと云える。
該樹脂は、水性エマルジョン状態又は四塩化炭素、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の溶剤の存
在下溶液状態で使用することも出来る。
又ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、フェノー
ル類等の可塑剤を該樹脂に対し10%以下の比率で添加
することも出来る。
又2段目サイズ剤にガラス繊維の加工性を良好ならしめ
る為に、ノニオン系、カチオン系等の活性剤とか、パラ
フィンワックス、ポリエチレンワックス、機械油等を該
樹脂に対し5%以下の比率で添加してもよい。
本発明方法においては、2段目のサイズ剤は、ガラス繊
維ストランドを高度に集束させることを目的とする。
例えば通常一般のサイズ剤に糖類を添加する場合の様に
、糖類の添加量を少すくシ、セメント中での耐久性を犠
牲にして、集束性を保ち、後加工工程における操業性(
例えばケーキよりの解除性、ロービングのカッティング
性等)を安定にする必要はない。
即ち糖類又はその誘導体等を多量に含有する1段目サイ
ズ例の外層面に2段目サイズ剤が付着する為に、2段目
サイズ例はあくまでも集束性本位の立場から添加剤を調
整することが可能となる。
この意味からストランドの集束性を充分保つ為に2段目
のサイズ剤において、該樹脂は全固形分の少なくとも6
5%好ましくは、70%以上含有する必要がある。
本発明方法におけるサイズ剤の2段処理方法について説
明する。
通常一般には、ガラスを白金合金製のメルター(ブッシ
ングと称す)より溶融押出しガラス繊維をモノフィラメ
ント状態でエプロンタイプ又はローラータイプのオイリ
ング装置で1段目のサイズ剤を付着せしめる。
次に集束ガイドを用いて該モノフィラメントをマルチフ
ィラメントに集束しストランド形状とする。
ここで該ストランドに2段目サイズ剤をスプレ一方式又
は上記と同様のオイリング装置又はサイズ剤の点滴等に
より該ストランドの表面層を被覆することによりサイズ
剤を2層構造でガラス繊維ストランドに付着させる。
ここで1段目のサイズ剤のガラス繊維表面への付着量は
、ガラス繊維に対し重量基準で0.3〜3.0%好まし
くは0.5〜2.0%、最も好ましくは0.7〜1.5
%である。
0.3%未満の場合、ガラス繊維のセメント中での耐久
性を向上させることができず好しくない。
又3%を越えた場合、ガラス繊維のセメントマトリック
スとの界面結合力が低くなり、該ガラス繊維で強化して
得られるセメント製品の強度(曲げ、引張り等)が低く
好ましくない。
又ロービング作成時とかガラス繊維ストランドのカット
時にガイドとかカッターの刃等への該サイズ剤の付着が
起こり、ガラス繊維の単糸切れ、ケバ立ちが起こり好ま
しくない。
又2得目のサイズ剤は、同様にガラス繊維に対し重量基
準で0.3〜2.0%、好ましくは0.5〜1.7%、
最も好ましくは0.7〜1.5%である。
0.3%未満の場合ガラス繊維ストランドの集束性が劣
り好ましくない。
又20%越えるとガラス繊維のセメントマトリックスと
の界面結合力が弱くなり、好ましくない。
本発明方法により上記サイズ剤を用いその所定量をガラ
ス繊維表面に付着させ、得られたガラス繊維を補強材と
してセメント製品を製造するに当っては、特別の技法を
要することなく常法によることが出来る。
それらの方法及び得られた製品の性能評価方法について
説明すれば次の通りである。
本発明によるサイズ剤を既に説明した如く2段処理方式
にてガラス繊維の溶融紡糸時にガラス繊維束に付着させ
ることにより、ガラス繊維のストランドを形成する。
次に該ストランドを合糸することによりロービングを作
成し、スプレー成型法スプレーサクション成型法等によ
りセメントモルタル中に均一に混合しガラス繊維強化セ
メント製品を作ることが出来る。
又該ストランドをカットしチョツプドストランドとした
る後、プレミックス法によりセメント中にガラス繊維を
混合することも出来る。
又抄造法によりセメント製品を作ることも出来る。
ガラス繊維のセメント中での耐久性の測定方法は、約1
0cfn長にカットされたガラス繊維ストランドをステ
ンレス製形枠に固定する。
次にセメント100g、水35gを混合して得ら4した
セメントペーストを上記ストランドの中心部分に約10
龍長の巾で塗布する。
得られた試料を湿度80℃相対湿度100%の恒温恒湿
槽に20時間及び、48時間放置する。
処理後、形枠からストランドを取出し、セメントペース
ト塗布部分を含む試料長2CIfL1引張り速度0.2
crrt/mtnなる条件下テンシロンにて引張り強
度を測定する。
試料数20個の平均値をもって、引張り強度(kg/1
rust )とする。
ガラス繊維の集束性の評価方法は、繊維径135±0.
2μで204 filamentよりなるガラス繊維ス
トランド(但しサイジング剤の付着量は1.5±0.1
%に調製する。
)を電動式カッター(森山製作所製)を用いて6罷長に
カットする。
得られたカットフィバ−の状態を観察し、全くケバの発
生並びにストランドの割れの無い場合を5点、ケバの発
生は無いもストランドが若干側れる場合を4点かなり割
れが見られる場合を3点、ケバが若干発生する場合を2
点、サバが激しく発生する場合を1点として集束性を求
めた。
ガラス繊維で強化されたセメント製品の性能は次の様に
して測定する。
ガラス繊維ストランドを4本合糸することによりロービ
ングを作成する。
次にこのロービングを用いガラス繊維強化セメント製品
を作成する為に、ポルトランドセメント100重量部に
川砂(粒径1mvtφ以下)85重量部及び水45重量
部をミキサーにて均一に混合しスラリー状にする。
該スラリーをスプレーガンにて木製型枠(1mX1m)
に吹きつけると同時に上記ロービングをバンドカッター
にて25mm長に切断しセメントスラリー中に均一に混
入させる。
但し繊維の混入量はセメントに対し9.3重量%である
1日放置後脱型し38日間20℃にて水中養生する。
ここで得られた耐アルカリガラス繊維強化セメント製品
試料(厚さ10mm、大きさ40mmX 100mm)
の衝撃強度(シャルピー衝撃試験機使用・kgcm/c
ut )及び曲げ強度(インストロン使用kg/C11
¥)を測定する。
更に該セメント製品を60℃に調整された温水中で1週
間放置し、その後同様に衝撃強度及び曲げ強度を測定し
て耐久性を評価する。
以下実施例及び比較例を掲げる。
実施例 l 5in2: 66.2モル%、ZrO2: 11.5モ
ル%、Na2O:17モル%、K2O:2モル%、B2
O3:3モル%、Al2O2:0.3モル%なる組成を
有するガラスをムライト質の内容2001のルツボにて
1350℃で48時間溶融することにより作成しQ、
8 mmφx25mm長のロンド状に成型した。
次2mmφのチップを204個有する内容11の白金−
ロジウム(80720%)合金性ブッシングを用いて1
290℃にて繊維状に溶融押出し1000m/mmの巻
取速度にてボビン上に巻敗った。
(繊維径:13.5μ、アルカリ溶解度1.4%)ここ
でサイズ剤として可溶性デンプン15%にポリ酢酸ビニ
ル樹脂エマルジョン(4250T; 鐘紡NsC社製)
4%とγ−アミノプロピルトリエトキシシラン(A−1
100;日本ユニカ社製)0.7%とを添加することに
より、一層目サイズ剤を調製した。
次いで、アクリル酸エステルエマルジョン(ベルタイ)
M−鐘紡NSC社製)15%、エポキシ樹脂の水性エマ
ルジョン(EPOMIK A3;三井エポキシ社製)9
.3%及びその硬化剤として芳香族アミン系の水性エマ
ルジョン(EPOMIKB2;三井エポキシ社製)0.
7%カチオン系活性剤(サラアール5O3;三洋化製社
製)0.5%を含有する2段目サイズ剤を調製した。
次に上記の如くして得られたガラス繊維フィラメントに
エプロンタイプのオイリング装置を用いて1段目のサイ
ズ剤を付着させ、直下の回転式集束ガイドを用いてガラ
ス繊維をストランド状態となす。
次に該ストランドにスプレ一方式にて、2段目サイズ剤
を該集束されたストランドに吹き付は付着させる。
エプロンタイプのオイリング装置の回転数を調整して、
1段目サイズ剤のガラス繊維に対する付着量を変化させ
た。
2段目サイズ剤のガラス繊維に対する付着量は1.2%
に固定した。
かくして得られたボビン(ケーキ)を120℃にて8時
間熱風循環式乾燥機にて乾燥した。
ここで繊維束の試料を700℃にて3時間焼成し有機物
を燃焼し去り残存ガラス量からサイズ剤の付着量を求め
た。
上記サイズ剤を施したガラス繊維のセメント中での耐久
性、及びこのガラス繊維で強化されたセメント製品の性
能を前記した方法に従って測定した。
結果を第1表に記す。第1表より1段目のサイズ剤の付
着量が低い場合ガラス繊維のセメント中での耐久性が劣
り、好ましくない。
又付着量の増大に伴い耐久性は良好となるもセメント製
品としての曲げ強度が低く好ましくない。
従って1段目サイズ剤の付着量は、0.3〜3.0係の
範囲である。
実施例 2 Si02 : 64.0モル受、ZrO2:12モル転
Na2O:13、θモル係、K2O:5モル係、CaO
:4モル%h B2O3: 2モル係なる組成を有する
ガラスを実施例1に準じて作成し繊維化した。
(繊維径13.5μ、アルカリ溶解度0.8%)次に1
段目サイズ剤として、ブドウ糖5係、グルコースのアセ
チル化物7チ、ポリビニルアルコール(SL−25)鐘
紡NSC社製)4%、ポリ酢酸ビニルエマルジョン(V
Q−553:鐘紡NSC社製)8係にγ−グリシドオキ
シプロピルトリメトキシシラン(A−187;日本ユニ
カ社製)2%を添加して作製した。
更に、エポキシ樹脂の水性エマルジョン(EPOMIK
A−3;三井エポキシ社製)18.6%及びその硬
化剤として芳香族アミン系水性エマルジョン(EPOM
IKB2;三井エポキシ社製) 11.4 ’ly’、
ポリエチレングリコール0.8 %及びカチオン系活性
剤(サファノール503;三洋化成社製)0.4%を含
有する水溶液にて2段目サイズ剤を調製した。
上記繊維化に際しローラ一方式のオイリング装置を用い
て、回転数の調整により1段目のサイズ剤を種々の割合
でガラス繊維に付着させ、次いでスプレ一方式にて2段
目サイズ剤をガラス繊維ストランドに付着させた。
ここで1段目サイズ剤のガラス繊維に対する付着量は1
.1帽こ固定した。
次いで2段目サイズ剤のスプレー量を調整することによ
り、2段目サイズ剤のガラス繊維に対する付着量を変化
させた。
得られたガラス繊維ケーキを135°Cで12時間乾燥
した。
次にガラス繊維ストランドのセメント中での耐久性を評
価すると共にカッティングすることによりストランドの
集束性を評価した。
結果を第2表に記す。第2表より2段目サイズ剤の付着
により耐アルカリガラス繊維ストランドの集束性が、大
巾に増大することが判る。
又該ガラス繊維で強化されたセメント製品の耐久性につ
いても曲げ強度、衝撃強度共に大きく改善されている。
しかし2段目サイズ剤の付着量が多くなるにつれて繊維
とセメントとの界面結合強度の低下の為に特に初期の曲
げ強度が低い傾向が認められた。
。従って本発明方法における2段目サイズ剤の付着量は
0.3〜2.0%の範囲である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルカリ溶解度(繊維径=13±0.2μのガラス
    繊維2gを95℃の10%Na0N水溶液100g中に
    1時間浸漬したときのガラス繊維の重量減少百分率)が
    4%以下であるZrO□含有耐アルカリ性ガラスを溶融
    紡糸して繊維化するに際し、糖類又は、その誘導体を含
    有してなる1段目サイズ剤で処理し、ガラス繊維をスト
    ランド状に集束しなる後、更に連続して、フィルム形成
    能を有し且つ耐アルカリ性を有する樹脂を主成分とする
    2段目サイズ剤で処理することにより、ガラス繊維表面
    上に該2種のサイズ剤を2層構造で付着せしめることを
    特徴とするセメント補強用耐アルカリ性ガラス繊維の製
    造法。 2 耐アルカリ性ガラスが少なくとも5モル%のZrO
    2を含有する特許請求の範囲第1項記載の製造法。 3 耐アルカリ性ギラス少なくとも11.5モル%のZ
    rO2を含有する特許請求の範囲第1項記載の製造法。 4 糖類がデンプンである特許請求の範囲第1項記載の
    製造方法。 51段目サイズ剤が糖類又はその誘導体を全固形分の少
    なくとも5重量%含有する特許請求の範囲第1項記載の
    製造法。 61段目サイズ剤をガラス繊維に対し、0.3〜3.0
    重量%付着せしめる特許請求の範囲第1項記載の製造法
    。 7 フィルム形成能を有し且つ耐アルカリ性を有する樹
    脂が、ポリアクリル酸エステル又はエポキシ樹脂である
    特許請求の範囲第1項記載の製造法。 82段目サイズ剤が、前記樹脂を少なくとも65重量%
    含有する特許請求の範囲第1項記載の製造法。 9 前記樹脂をガラス繊維に対し、0.3〜2.0重量
    %付着せしめる特許請求の範囲第1項記載の製造法。 101段目サイズ剤にシラン系カップリング剤を添加す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の製造法
    。 11 シラン系カップリング剤が、アミノシラン系カ
    ップリン剤又はエポキシシラン系カップリング剤である
    特許請求の範囲第10項記載の製造法。
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