JPS5939043Y2 - ２輪自動車用車輪のバランスウェ−ト取付け装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、２輪自動車用車輪、詳しくは内径側中央部に
スポーク連結用のフランジを有するリムに係るバランス
ウエートの取付は装置に関する。

従来、２輪自動車用車輪におけるバランスウエートは、
スポークに巻付けられたり、また自動車用リムと同様に
りｌ、の耳部に取付金具により取付けられていた。

しかし、これら取付手段はそのいずれも、走行中の振動
や高速回転により生じる遠心力等により外れやすく、ま
たその取付作業も面倒なものであった。

また、自動車用車輪においては、リムの耳部を厚肉に形
成し、該耳部にバランスウエート圧入用の凹周溝を設け
、もつで上述欠点を解決しようとしたものが提案されて
いるが（特開昭５４−１１８００１号公報参照）、該車
輪のリムは、少なくともその一方の耳部を肉厚にしなけ
ればならず、このためリム重量が増加し、更に一方の耳
部にのみに設けると、車輪の左右バランスがくずれ、ま
た苛酷な衝撃力が作用するリム耳部に凹周溝を形成する
ことは、大きな切欠き効果を生じてリムの強度を大幅に
低下してしまい、該車輪をそのまま２輪自動車用として
適用することはできなかった。

そこで、本考案は、２輪自動車用車輪においては、近時
、リム内径側中央部に板スポーク取付は用の取付はフラ
ンジ部を有するリムが案出されていることに着目し、該
取付はフランジ部の両側面にバランスウエート装着用の
凹部を多数形成し、該フランジ部を挾み込むようにして
、これら多数の凹部の内の所定の凹部にウエートを嵌め
込むようにして装着するように構成し、もって上述問題
点を解消した２輪自動車用車輪のバランスウエート取付
は装置を提供することを目的とするものである。

以下、図面に沿って本考案による実施例を説明する。

２輪自動車用のフランジ付きリム１は、第１図ないし第
３図に示すように、アルミ合金よりなる型材で構成され
ており、その両側にも・いて外径側に突出している耳部
２，２、ビート座３，３、ドロップ部５及び中央にお・
いて内径側に突出している取付はフランジ部６を有して
いる。

そして、取付はフランジ部６の所定箇所、図示実施例で
は３箇所に取付は孔７，７（第３図）が穿設されており
、該取付は孔７にポルｌ−９，９により板スポーク１０
が取付けられ、ハブ１１と連結して２輪自動車用車輪１
２が構成される。

また、取付はフランジ部６の両側面には板スポーク取付
は部分Ａを除いてその全周に渡り凹溝１３が形成されて
おり、更に該凹溝１３には連続的にバランスウエート装
着用の四部１４が隣接する凹部との間を仕切られて多数
形成されている。

一方、バランスウエート１５は、第４図及び第５図に示
すように、鉄等の塑性変形し得る材料よりなる連結金具
１６を有してお・す、該連結金具１６の両端部に鉛より
なるウエート１７，１７が鋳込まれて固着されている。

本実施例は以」二のような構成よりなるので、２輪自動
車用車輪１２の静的及び動的な釣合いを調整するには、
リム１の適宜位置にお゛ける取付はフランジ６に、第６
図に示すように、バランスウエート１５をその内径側か
ら当接し、治具を用いて矢印方向に押圧して連結金具１
６を折り曲げる。

するとウエート１７．１７は取付はフランジ部６を挾む
ようにして、その両側面に位置する凹部１４．１４に嵌
め込まれ、かつ該位置において連結金具１６の塑性変形
により固定される。

なお、バランスウエート１５はスポーク１０の取付は部
分Ａ以外の任意の箇所に、単独で又は連続して複数取付
けることができ、また取付は部分Ａはバランスウエート
１５を取付けることができないが、該取付は部分は僅か
であり、かつ該取付は部分Ａにウエートを装着する必要
が生じても、その両側にバランスウエート１５を分散し
て装着することにより、適切に車輪バランスを調整する
ことができる。

なお、上述実施例は、凹部１４を凹みとしたが、第７図
に示すように、フランジ部６を貫通して孔としても良く
、また凹溝１３は必ずしも設けなくても良い。

以上説明したように、本考案によれば、バランスウエー
ト１５をリム１の取付はフランジ部６を挾み込むように
して折り曲げるだけで装着することができ、その取付は
作業は極めて容易であると共に、バランスウエート１５
をその両側から押圧するので、ウエートの装着に際して
リム１を損傷したり、また変形したりすることはない。

また、バランスウエート１５は、その連結部材１６が塑
性変形されかつそのウエート１６が独立した凹部１４に
嵌め込まれて装着されるので、車輪１２の振動や急加速
又は急減速によっても、バランスウェーＩ・が円周方向
にずれて車輪１２のバランスをくずしてしまうことはな
く、また高速回転による遠心力等によっても、ウエート
が脱落することはない。

更に、フランジ部６はリム１の中央部に位置しているの
で、車輪の左右バランスをくずすこともなく、またバラ
ンスウエート１５の連結金具１６がフランジ部６に当接
することによりウエートに作用する遠心力を受け、かつ
ウエートがリム１の内径部に取付けられているので、走
行中にウエート１７が脱落し、遠心力等で外方に飛び出
し、運転者等を傷付ける等の事故を確実に防止できる。

更に、取付はフランジ部６はスポーク１０の取付は部Ａ
以外では大きな衝撃力は作用せず、かつ凹部１４が形成
されても■形鋼のように曲げ力に対して強い断面形状に
なっており、リム１の強度を損ねることがない。

また、従来のフランジ付きリムを僅かに改良するだけで
良く、従来の製造行程を変えることなく簡単に製造する
ことができる。

以上効果が総合して、２輪自動車用車輪に適用して最適
なバランスウエート取付は装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案が適用されている２輪自動車用車輪を示
す正面図、第２図はその断面図、第３図はその取付はフ
ランジ部を示す斜視図、第４図はバランスウエートを示
す平面図、第５図はその断面図、第６図はバランスウエ
ートを取付ける状態を示す断面図、第７図は一部変更し
た実施例を示す１新面図である。 １・・・・・・リム、６・・・・・・取付はフランジ部
、１０・・・・・・（板）スポーク、１４・・・・・・
凹部、１５・・・・・・バランスウエート、１７・・・
・・・ウエート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リム内径側中央部にスポーク取付は用のフランジ部を有
   するリムにおいて、該取付はフランジ部の両側面に、隣
   接する凹部との間を仕切って多数の凹部を形成し、塑性
   変形し得る材料からなる連結金具の両端部にウエートを
   固着して構成したバランスウエートを、連結金具がフラ
   ンジ部を挾み込むようにして、かつ両つエートが多数の
   凹部の内の所定の凹部に嵌まり込むようにして装着した
   ２輪自動車用車輪のバランスウエート取付は装置。