JPS5938955Y2 - 座席シ−ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、乗物用の椅子あるいはソファ−等の座席シー
トに関する。

一般に、乗物用の椅子あるいは事務所又は家庭用のソフ
ァ−は柔い座部を有しており、その座部はその輪郭を画
する剛体のフレームと、このフレーム上に支持されたク
ッション材と、前記フレームおよびクッション材を包み
こむようにして展張された布あるいはレザー等からなる
表皮材とがらなっており、この表皮材の固定はその端末
部をフレームに形成された端末受溝に挿し込むようにし
て行なっている。

すなわち、第１図および第２図に示すようにソファ−の
座部１の底部にはフレーム２が設けられこのフレーム２
はその端部を一旦上方に折曲げ後さらにその先端を下方
に折返しで形成した、表皮材Ｃの端末を受入れ固定する
ための表皮材端末受溝２ａを備えている。

一方、前期表皮材の端末には、その全長に亘って、ボー
ド３がミシンによって縫い付けられ、このボード３によ
って補強された表皮材端末を前記フレームに形成された
表皮材端末受溝２ａの凹部に挿し込むようにして表皮材
を展張するようにしていた。

ところが、このようにして表皮材端末をフレームに回定
するためには、表皮材端末の全長に亘って比較的硬い材
質のボード３をミシンで縫い付けなければならず、その
縫い付は作業に時間がかかると共に、表皮材端末固定が
十分でなく、強い力が表皮材に加わると、その端末が表
皮材端末受溝２ａから抜は出てしまうという欠点があっ
た。

本考案は、かかる点に鑑み、表皮材の端末部で芯材を包
み込むことにより嵌着部を形成し、この嵌着部に板ばね
材を折曲げて形成した弾性クリップを外嵌せしめ、前記
嵌着部に外嵌せしめた弾性クリップを座席シー）・のフ
レームに形成した受溝内に嵌入せしめ、前記弾性クリッ
プを受溝の内面に当接せしめることにより、確実にしか
も安価で容易に表皮材の端末部をフレームに固着できる
ようにした座席シートを提供することを目的とする３以
下、第３図乃至第６図を参照して本考案の実施例につい
て説明する。

第３図および第４図において、座席シートの表皮材Ｃの
端末部は折返され、その中にポリ塩化ビニール、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、紙のよりひも等の芯材４が包
み込まれ、その折返した部分の先端がミシンで縫合され
て表皮材の端末部全長に亘って玉縁部５が形成されてい
る。

この玉縁部５は、表皮材Ｃの端末部を座席シートの底部
に設けられた鋼板等の剛体のフレーム６に着脱自在に固
定するための嵌着部をなしている。

また、前記玉縁部（嵌着部）５の適宜位置には断面Ｑ（
オメガ）状の弾性クリップ７が外嵌され、この弾性クリ
ップ７は、板ばね材を折曲げて形成され、玉縁部５を抱
持するための円形の抱持部７ａと、板ばねの各端を外側
に拡開して形成した係止脚部７ｂとを有している。

そして、前記抱持部７ａの両側から両係止脚部７ｂに連
なる折曲部分間には絞り口８が形成され前記玉縁部５は
この絞り口８を押広げつつ抱持部７ａに嵌入される。

前記フレーム６には、その一部を上方に凹ませた受溝９
がフレームの全長に亘って形成され、この受溝９中に前
記弾性クリップ７を外嵌せしめた表皮材の玉縁部５が嵌
入されでいる。

前記弾性クリップが受溝９内に嵌入されると、その係止
脚部部７ｂが受溝９の内面に当接し、両係止脚部７ｂが
接近して絞り口８が狭められる。

これにより玉縁部５は抱持部７ａによって強く押さえ込
まれるとともに、弾性クリップ７の反発弾性に上り係止
脚部７ｂの外端が受溝９の内面に強く当接するので、玉
縁部５はしっかりと受溝内に固定される。

そして表皮材Ｃに玉縁部５を受溝９内から引出すような
力が加わると、玉縁部５が絞り口８を押広げようとする
ので、これに上り係止脚部７ｂの外端がさらに強く受溝
９の内面に押付けられ、このような絞り１１８と係止脚
部７ｂとの両作用により玉縁部５が受溝９から抜は出す
のが防止される。

なお、弾性クリップは第３図に示したものに限定されず
、第５図に示すように板ばねをＣ形に底形した弾性クリ
ップ１０でもよい。

この弾性クリップ１０は玉縁部５をその中に挿入するた
めの挿入口１０ａが形成され、玉縁部５を抱持した弾性
クリップ１０を前記受溝９内に嵌入せしめると、弾性ク
リップ１０は拡開しようとする反発弾性により受溝の内
面に当接する。

なお、この場合にも、表皮材Ｃに玉縁部５を受溝９内か
ら引出すような力が加わると、玉縁部５が前記挿入口１
０ａを押広げようとするので、弾性クリップ１０の曲面
が受溝内面に強く押し当てられ、玉縁部５は受溝９から
抜は出すことがない。

以上説明したように、本考案は、表皮材の端末部に芯材
を包み込んで形成した嵌着部（玉縁部５）に、板ばね材
を折曲げて形成した弾性クリップ７゜１０をフレームに
形成した受溝内に嵌入せしめて前記弾性°クリップを受
溝の内面に当接せしめたので、表皮材の端末部を、確実
にしかも簡単に座席シートのフレームに嵌着することが
できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は座席シートの座部の斜視図、第２図は従来例を
示す第１図の■−■断面図、第３図は本考案の実施例を
示す表皮材の玉縁部の斜視図、第４図は玉縁部を受溝内
に嵌入した場合の第２図に相当する断面図、第５図は本
考案の他の実施例を示すＣ形弾性クリップの斜視図およ
び第６図は玉縁部を抱持したＣ形性クリップを受溝内に
嵌入した場合の第４図に相当する断面図である。 １・・・・・・座部、４・・・・・・芯材、５・・・・
・・玉縁部、６・・・・・・フレーム、７，１０・・・
・・・弾性クリップ、７ａ・・・・・・抱持部、７ｂ・
・・・・・係止脚部、８・・・・・・絞り口、９・・・
・・・受溝。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 表皮材の端末部で芯材を包み込むことにより前記端
   末部を座席シートの底部に設けられたフレームに固定す
   るための嵌着部を形成し、この嵌着部に板ばね材を折曲
   げで形成した弾性クリップを嵌着部を抱持するようじ外
   嵌せしめ、前記嵌着部に外嵌せしめた弾性クリップを前
   記フレームに形成した受溝内に嵌込んで前記弾性クリッ
   プを受溝の内面に当接せしめたことを特徴とする座席シ
   ート。 ２ 前記弾性クリップは、断面がΩ状をなし、前記嵌着
   部を抱持する抱持部と板ばねの各端を外方に拡開させた
   係止脚部とを備え、弾性クリップを前記溝内に嵌入した
   ことに前記係止脚部の先端がフレームの前記受溝の内面
   に当接して前記抱持部を絞り込むことを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の座席シート。 ３ 前記弾性クリップは、Ｃ形状をなし、この弾性クリ
   ップを前記受溝内に嵌入したときに、前記弾性クリップ
   は拡開しようとする弾性によって前記フレームの受講の
   内面に当接することを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の座席シート。