JPS5938257Y2 - 熱収縮性チユ−ブ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は保管中、或いは運搬中等にチューブ内壁面への
チリ、土砂、水等の付着を防止し、使用時宜て内壁面を
清浄に保つことのできる熱収縮性チューブに関する。

ガス、石油、水等の輸送用として配管される鋼管の接続
部の防食には、ブチルゴム等のチューブを熱収縮可能に
したタイプ或いは熱収縮可能なチューブの内壁面に接着
層を設け、該接着層上にラセン状に剥離紙を仮着したタ
イプの熱収縮性のチューブが用いられている。

上記鋼管接続部を熱収縮性のチューブによって被覆する
には、鋼管にチューブを挿入しておき隣接する鋼管相互
を溶接しその後チューブを溶接部上にセットし熱収縮さ
せている。

また、鋼管を道路下に配管する場合には、道路使用時間
の関係で鋼管相互の溶接が終了した段階でチューブを挿
入したまま埋め込み、翌日あらためて掘り起しチューブ
を熱収縮させることがある。

鋼管防食用の熱収縮性のチューブは上記のように鋼管相
互の溶接接続部上に釦いて熱収縮させられるが、従来品
のうち前者のタイプはチューブ内壁面が何ら保護されて
おらず露出したｉｔなので熱収縮させる以前にチリ、土
砂、水等が付着しやすく、後者のタイプも剥離紙は接着
層上に仮着されているだけであるので作業時の振動、衝
撃等によって末端が剥離して浮上り前者と同様にチリ、
土砂、水等が付着しやすいものである。

これらが付着したｉｔチューブを熱収縮させると被着体
に充分密着もしくは接着しないという問題があり、これ
らを拭き取ろうとしてもチューブが長いとき、或いはチ
ューブの径が小さなときは拭き取り作業は困難なもので
ある。

本考案は上記のような問題を解決するために考案した熱
収縮性チューブに係り、熱収縮性チューブ本体の内壁全
面を保護シートで被覆すると共に該保護シートの両端部
を前記チューブ本体の両端開口部において折り曲げてチ
ューブ本体外壁面上に導き、導かれた保護シートの両端
をチューブ本体外壁面に各々固定して戒るものである。

本考案におけるチューブ本体はポリ塩化ビニルポリエチ
レン、架橋ポリエチレン、ポリプロビレ、ン、フルオロ
カーボン重合体等のプラスチックス、或いは天然ゴム、
シリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合体等のゴ
ムのチューブを熱収縮しうるように加工した単層タイプ
、或いは該単層タイプの内壁に感圧性接着剤、自己融着
性接着剤、熱賦活性接着剤等の接着剤層を設けた複層タ
イプのいずれでもよい。

前記チューブ本体として複層タイプのものを使用した場
合は接着剤層が保護シートにより使用時まで完全に被覆
保護されるので特に好！しい。

會た、保護シートはチューブ本体の両端開口部にかいて
折り曲げる際に破れたり、裂けたりすることのない柔軟
性を有するもので、その具体例としてはポリエチレン、
ポリエステル、ポリ塩化ビニル等のプラスチックシート
、不織布、布、紙等が挙げられる。

なお、チューブ本体として常時粘着性を有する接着剤層
を設けた複層タイプを用いる場合の保護シートは、接着
剤層に対して非接着性のシート例えばポリエチレンシー
トを使用する１ｉｓ或いはシリコーン樹脂等の剥離処理
剤によって少なくとも該接着剤層に接触する表面を剥離
処理したシートを使用すれば、保護シートの取り除きが
スムースに行えるので好ましい。

本考案において上記保護シートを用いてチューブ本体の
内壁全面を被覆するには、（１）チューブ本体の内壁所
にシートを沿わして一回巻きし、シートの末端同志を突
き合わすか重ね合わせ、該突き合わせ部もしくは重ね合
わせ部に片面接着テープ或いは両面接着テープを接着す
る方法、（２）チューブ本体の内壁面にシートを沿わせ
て複数回重ね巻きする方法、（３）シートを予めチュー
ブ本体の内径と同寸法の外径を有する円筒体にしておき
、該円筒体をチューブ本体内に挿入する方法、等によっ
て行なう。

前記方法によってチューブ本体の内壁全面を被覆した保
護シートは、チューブ本体の両端開口部において折り曲
げられチューブ本体外壁面上に導かれ固定される。

この固定は、（１）片面接着テープ或いは両面接着テー
プによって接着固定する方法、（２）接着剤による接着
固定法、（３）ゴム輪によって緊締固定する方法、等に
より行なえば好適である。

以下、本考案の実例を図面により説明する。

第１図は本考案に係る熱収縮性チューブの一例を示すも
のであり、チューブ本体１の内壁全面は保護シート２に
よって被覆されている。

該保護シート２は第２図に示すようにチューブ本体１の
内壁尚に沿って一回巻きされ末端同士が突き合わされ、
該突き合わせ部上には片面接着テープ３が接着されてい
る。

突き合わせ部に片面接着テープ３が接着された保護シー
ト２はチューブ本体１０両端間口部において折り曲げら
れてチューブ本体１の外壁面上に導かれ片面接着テープ
４，４′により該外壁面に固定される。

第３図は他の実例を示し、接着剤層５が設けられたチュ
ーブ本体１には、該本体１の内径と同寸法の外径を有す
る円筒体に形成された保護シート２が挿入され、その内
壁全面が被覆されている。

該保護シート２の折り曲げられた両端は片面接着テープ
４，４′によりチューブ本体１の外壁面に接着固定され
ている。

なお、前記保護シート２の接着剤層５への接触面にはシ
リコーン樹脂を塗布乾燥して剥離処理を施しである。

第３図に示す実例においては予めチューブ本体１の内径
と同寸法の外径を有する円筒体にされた保護シートを用
いたが、本考案においては、予めチューブ本体の内径よ
りもやや太き目もしくはやや小さ目の外径を有する円筒
体とした保護シートを使用することもできる。

保護シート２および接着テープ４，４′として防水性の
ものを使用した第１〜４図の構造のチューブはチリ、土
砂はもちろん、水の付着も極めて有効に防止しうる。

第５図は更に他の実例を示し、水が付着する恐れがない
場合に好適なものであり、布製或いは紙製の保護シート
２がチューブ本体１の内壁面に２層に重ね巻きされてい
る。

（第６図参照）該シート２の折り曲げられた両端はチュ
ーブ本体１の外壁面にゴム輪６，６′によって緊締され
ている。

上記本考案の熱収縮性チューブにおいて、保護シート２
はチューブを熱収縮させる直前に取り除かれる。

なお、上述の実例においてはいずれもチューブ本体１の
内壁面または接着剤層に保護シート２が密着しているが
、本考案に釦いては保護シート２をこれらに密着させる
ことは必ずしも必要ではなく、両者間に間隙があっても
差支えはなく要は内壁面または接着剤層を外気と遮断す
るように保護シート２で被覆しておけばよいものである
。

本考案は上記のように構成されており、（１）チリ、土
砂、水等の付着を有効に防止できるので鋼管接続部の防
食用に極めて有用であること、（２）チリ、土砂、水等
が付着しないのでチューブは熱収縮させた際に鋼管に強
固に密着もしくは接着し、防食不良を生ずることがない
こと、（３）他の用途、例えば電線の導体接続部の電気
絶縁、船舶の各種パイプの保護等に有用であること、等
の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１．３．５図は本考案に係る熱収縮性チューブをその
長さ方向に沿って半円筒状に切断した実施例を示す縦断
面図であり、第２図は第１図のＡ−Ａ線における断面図
、第４図は第３図のＢ−Ｂ線に釦ける断面図、第６図は
第５図のＣ−Ｃ線に釦ける断面図である。 １・・・・・・チューブ本体、２・・・・・・保護シー
ト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱収縮性チューブ本体の内壁全面を保護シートで被覆す
   ると共に該保護シートの両端部を前記チューブ本体の両
   端開口部に釦いて折り曲げてチューブ本体外壁面上に導
   き、導かれた保護シートの両端をチューブ本体外壁面に
   各々固定して成る熱収縮性チューブ。