JPS5937905Y2 - 自動預金機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は金銭の預入れを紙幣で行う場合の自動預金機に
関する。

従来のこの種の自動預金機は客が紙幣を１枚づつ預入す
る形式のものであるため、枚数の確認は１枚か否かのみ
でよく、従って大きなトラブルが生じるおそれはない。

しかし上記方式のものは投入する紙幣の枚数が多くなる
と客に多大の手数をかげることになるし、また金銭を手
に持ったままでは客に対して盗難のおそれもある。

そこで預入れる紙幣は束として一度に投入できる自動預
金機の開発が要望されていた。

本考案は上記事情にもとづきなされたもので、その目的
とするところは、一括して紙幣を受入れこの紙幣あるい
は紙幣に混入する異物の抜出用手指挿入部を備えた構造
とするとともに確実に紙幣を垂直方向に落し込める垂直
ガイド面を備えることにより、預入れの容易化および処
理時間の短縮化を得ることができる自動預金機を提供し
ようとするものである。

以下本考案の一実施例を図面にもとづいて説明する。

図中１はキャスタ２により移動自在な預金機筐体であり
、３は筐体１の前部に設けられた供給部である。

この供給部３を第３図ないし第６図にもとづいて詳述す
ると、４は紙幣の受入側（上部側）が広く、内側（下部
側）に行くにつれて徐徐に狭くなるとともにその下端部
に投入された紙幣を垂直状態で落し込むよう案内する紙
幣の厚さ方向が互いにほぼ平行な垂直ガイド面４ｂを有
し、この部分は投入される紙幣束Ｐの幅および最大厚さ
す法（紙幣の縦寸法の略丁程度）と略同寸法に開口され
、かつその一部に湾曲状の手指挿入部へを設げた投入口
である。

５はこの投入口４に対向する開口部５ａを有し、第１の
支持枠６に載設された受人箱である。

受入箱５は紙幣束Ｐを立位状態で収容し得るようにその
内寸は紙幣の縦寸法と横寸法とにほぼ等しい縦、横の長
さを有し、しか１ もその幅は紙幣の縦寸法の了程度で通常程度の損傷や折
れぐせのついた紙幣なら１枚でも立位状態で保持できる
ようになっている。

また受入箱５は底面壁５ｂと、垂直なガイド板を構成す
るコ字状の両側壁５ｃ、５ｃおよび長手方向の一側部に
所定間隔を存して立設された保持壁５ｄ・・・とで構成
されこの上部には、閉鎖板５ｅが設げられている。

また上記第１の支持枠６の両側部には車輪７・・・が枢
支され、小ベース８ａ、ｓｂ間に敷設されたレール９，
９を転動するようになっている。

一方、側壁１０ａには取揃え機構１０が設けられ、すな
わち１１は取揃え用駆動モータであり、これはベルト１
２を介して軸受１３，１３に枢支された偏心シャフト１
４に連結されている。

偏心シャフト１４０両端部には前面側の小ベース８ａを
螺着した取付具１５．１５が嵌合され、かつ背面側の小
ベース８ｂはベース１６に設げられた板ばね１７に螺着
されている。

したがって上記モーター１を回転駆動することにより、
小ベース８ａ、８ｂ、レール９，９および受入箱５はご
く微少な上下運動をするようになっている。

一方、１８は第２の支持枠１９に載設されたバックアッ
プであり、これは上記受入箱５の保持壁５ｄ・・・相互
間に対向する立爪１８ａ・・・を有している。

さらにこの下部には受入箱５の底面壁５ｂに対向してコ
字状の逃げが設けられているとともに背面折曲部１８ｂ
は上記第１の支持枠６の背面折曲部６ａと同様に下方に
折曲形成されている。

また上記第２の支持枠１９の両側部には車輪２０・・・
が枢支され、これは大ベース２１に取付具を介して敷設
されたレール２２．２２を転動するようになっている。

しかも第２の支持枠１９には紐巻取りリール２３から延
出された紐２３ａが緊締されている。

したがってバックアップ１８は第２の支持枠１９ととも
に常に背面側、すなわち紐巻取りリール２３側に引張付
勢されている。

また２４は背面折曲部１８ｂ、６ａに掛止すべく爪２４
ａを備えた移動子である。

移動子２４は大ベース２１に設けられた支持レール２５
に支持され、かつこの下部には長さ保持スプリング２６
，２６０一端部が取付けられている。

移動子２４と長さ保持スプリング２６にはベルト２７が
張設され、ベルト２７は駆動モータ２８にギヤヘッド２
８ａを介して連結された巻取りリール２９に掛合されて
いる。

また移動子２４の前面側に折曲形成された小爪２４ｂと
、第１の支持枠６の前面折曲部６ｂ間には、引張りばね
３０が張設されている。

したがって駆動モータ２８を正逆転駆動することにより
、移動子２４は支持レール２５に沿って前後動し、受入
箱５は引張りばね３０を介して背面方向（矢印ａ方向）
に、爪２４ａを介して前面方向（矢印す方向）に従動し
、かつバックアップ１８は爪２４ａを介して紐２３ａを
伸縮付勢し前後方向に従動するようになっている。

また３１は第１の支持枠６の背面折曲部６ａのみに掛合
するストッパであり、矢印ａ方向に従動する受入箱５を
所定位置で停止させるためのものである。

そして３２は受入箱５の停止時に箱内に端面が臨む紙幣
ストッパである。

一方、上記ベルト２７の中途部には作動片２７ａが突設
され、大ベース２１に前面側から順に配設された移動子
停止用スイッチ３３、取揃え用スイッチ３４、取出終了
スイッチ３５に接触できるようになっている。

また３６ａはランプ３６ｂは受光器であり、受入箱５内
の紙幣の有無を検知するためのものである。

このようにして構成された供給部３に隣接して１枚取出
装置３７が設げられている。

すなわち３８は真空吸着チップ３８ａを備えた回転自在
な取出ロータであり、第２図に示す筺体１の背面下部に
設けられた真空ポンプ３９と図示しない吸込配管を介し
て連通している。

３８ｂは１枚取出ベルト、３８ｃ、３８ｃはガイド板で
ある。

また３９ａは真空ポンプ３９０図示しない吐出配管に連
通ずる吹出しパイプであり、開口部５ａ上方から受入箱
５内に空気を吹出すようになっている。

また１枚取出装置３７には第２図に示すようにプーリに
掛合された無端ベル）４０ａ、４０ｂが対向している。

このベル）４０ａ、４０ｂの搬送路途中にはランプ、受
光器、プリアンプからなり紙幣の真偽、失効の有無５重
ね取りなどの取出し□スの有無および金種を判別する検
知部４１が設けられている。

無端ベルト４０ａ、４０ｂの搬送端部には検知部４１で
検出された不正紙幣、重ね取り紙幣と、正紙幣Ｐ′とを
振分ける区分ゲート４２が設げられている。

また無端ベルト４０ａにはプーリに掛合された無端ベル
ト４３ａが接触され、これらベル）４０ａ、４３ａ間で
上記不正、重ね取り紙幣を挾持し、投入口４上方に設げ
られた戻し口４３に搬送するようになっている。

戻し口４３には透明材料からなる蓋４３ｂが開閉自在に
設けられている。

無端ベル）４０ａにはプーリに掛合された無端ベル）４
３ｃが接触していて、これらベルト４０ｂ、４３ｃで上
記正紙幣Ｐを挾持し、供給部３下方に設げられた集積部
４４に移送できるようになっている。

集積部４４は着脱式の入金庫４５と、紙幣を受げるため
板４６およびこのため板４６を入金庫４５内外に移動さ
せる移動機構４７とからなる。

すなわちため板４６の取付部４６ａは、モータ４８ａを
回転駆動することにより、プーリに掛合されたベル）４
８ｂを介してローラ４９，４９がため板ガイド部５０上
を左右に移動可能であり、ため板ガイド部５０はモータ
５１ａを回転駆動することによりプーリに掛合されたベ
ル）５１ｂを介してレール５２に沿って上下動可能であ
る。

したがってため板４６は入金庫４５内を下降し、かつ入
金庫４５外に出てこの側壁に沿って上昇することができ
るようになっている。

、のため板４６の下面にはこれが入金庫４５に累積され
た正紙幣ｐＨに接するまで下降したことを検出する検出
子４６ｂが設げられている。

また５３は上記真空ポンプ３９を回転駆動したり、クラ
ッチ５４を介して紙幣の取出し搬送を行うための主モー
タであり、５５は入金庫４５０着脱用ドアである。

なお第１図に示す５６は表示パネルであり、紙幣の投入
済押釦５γおよび預入金額の表示管が設ゆられていると
ともに操作案内文字および窓口間合せ事項等の特殊操作
案内文が表示されている。

つぎに上記実施例の作用について説明する。

紙幣を預入れる際は受入箱５の開口部５ａは第３図で２
点鎖線で示すように投入口４に対向し、かつ閉鎖板５ｅ
はＡ位置にある。

預金者は紙幣の束Ｐを立位状態で、一括して投入口４か
ら受入箱５に落し込む。

このとき、投入口４は紙幣受入側が広くなるよう形成さ
れているため紙幣束Ｐの投入が無理なく行なえる。

しかも紙幣束Ｐは垂直ガイド面４ｂに案内されて垂直に
落し込まれ受入箱５に確実に立位状態で受入れられる。

投入した紙幣が完全に折れたり、異物が箱５内に混入し
た場合は、手指挿入部４ａから手指を挿入してこれらを
抜出し１紙幣束Ｐを再投入する。

紙幣束Ｐの投入が終ったら投入済押釦５７を押す。

駆動モータ２８は移動子２４を介して受入箱５およびバ
ックアップ１８を矢印ａ方向に移動する。

作動片２γａが取揃え開始スイッチ３４に接触すると、
駆動モータ２８は断電され、受入箱５、バックアップ１
８は一時停止し、閉鎖板５ｅはＢ位置にあって投入口４
を閉塞する。

そして取揃え用駆動モータ１１は通電され、受入箱５は
第１の支持枠６等とともに微少な上下運動を行い、紙幣
を取揃えることができる。

一定時間経過後モータ１１を断電し、かつ駆動モータ２
８に再び通電して受入箱５とバックアップ１８を矢印ａ
方向に再移動する。

ついには背面折曲部６ａがストッパ３１に衝突して受入
箱５は位置規制され、閉鎖板５ｅはＣ位置で停止する。

しかるに駆動モータ２・８は停止せずバックアップ１８
をさらに移動させる。

この立爪１８ａ・・・は徐々に受入箱５内に侵入して紙
幣束Ｐに接触してバンクアップ１８の移動は一旦停止し
、爪２４ａは背面折曲部１８ｂから徐々に離間する。

紙幣束Ｐが立爪１８ａ・・・と紙幣ストッパ３２とに挾
モされると、１枚取出装置３７は作動して紙幣を１枚ず
つ取出し、この紙幣は検知部４１を介して区分ゲート４
２に搬送される。

また移動子２４の移動にともなって引張りばね３０は伸
張し、受入箱５は強固される。

爪２４ａＩＪ″−Ｄ位置にきたとき、作動片２７ａは移
動子停止用スイッチ３３に接触して駆動モータ２８を断
電する。

一方、バックアップ１８は紙幣が取出されるのにともな
って紐巻取りリール２３に引張られ、立爪１８ａ・・・
は常に紙幣束Ｐを押圧付勢する。

受入箱５内の紙幣は最後の１枚になるまで立位状態が保
持され、全て取出されたとき、背面折曲部１８ｂは再び
爪２４ａに掛合するとともにランプ３６ａと受光器３６
ｂによって取出の完了が検知され駆動モータ２８は逆回
転する。

移動子２４は矢印す方向に移動し、爪２４ａははじめに
バックアップ１８、次に受入箱５を移動させる。

そして作動片２γａが取出終了スイッチ３５に接触する
と駆動モータ２８は停止し、供給部３における動作が完
了する。

またこのときは受入箱５の開口部５ａが投入口４に対向
する位置である。

一方区分ゲート４２で区分された正紙幣Ｐ′はため板４
６上に集積され、集積が終了すると移動機構４７によっ
て入金庫４５内のすでに累積した正紙幣Ｐ１１に積重ね
られる。

また表示パネル５６には預入金額等が表示され、全ての
処理が完了する。

なお上記実施例において手指挿入部４ａは湾曲状にした
がこれに限定されるものではなく、単なる切欠状のもの
であっても良く、要は手指が容易に挿入できて受入箱５
に投入した紙幣あるいは箱５内に混入した異物を抜出で
きれば良い。

したがって手指挿入部４ａは投入口４および受入箱５上
端部に亘って設ければ一層抜出しやすくなる。

以上説明したように本考案によれば次のような利点があ
る。

すなわち夜間金庫の利用状況や銀行における入金額の１
回当りの取引高は複数枚のしかもかなりの枚数であるこ
とが知られている。

これを１枚１７枚投入することは非常に面倒であり、ま
た防犯上にも問題がある。

本考案によれば紙幣を立位の状態で一括して投入できる
ので、客は両手を必要とせず片手で極めて簡単でかつ正
確な預金が行え、上記問題点が解消する。

さらに、投入口は紙幣受入側が広く内側に行くにつれて
徐々に狭くなるとともに下端部に垂直ガイド面を設けた
から、紙幣の投入が無理なくできるとともに垂直方向に
確実に落し込み受入箱に案内できる。

また手指挿入部を設けたので、・一度投入した紙幣が完
全に折れたり、異物が混入した場合など、一度受入箱内
に収容したものを取出す際に非常に便利であるなどの効
果を得る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は自動預金機の
斜視図、第２図は第１図■−■線に沿う縦断側面図、第
３図は要部の縦断側面図、第４図はその正面図、第５図
は同じく縦断平面図、第６図は同じく斜視図である。 ４・・・・・・投入口、５ａ・・・・・・開口部、５ｃ
、５ｄ・・・・・・垂直ガイド板、５・・・・・・受入
箱、４ａ・・・・・・手指挿入部、４ｂ・・・・・・垂
直ガイド面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 紙幣め受入金額を判定し、自動的に預金として受入れる
   自動預金機において、紙幣の投入口と、この投入口に対
   向する開口部を有し投入口からこの開口部を介して紙幣
   を一括して受入れ、かつ立位状態で収容し得る受入箱と
   を具備し、上記投入口は紙幣受入側が広く内側に行くに
   つれて徐々に狭くなるとともに下端部に投入された紙幣
   を垂直状態で落し込むよう案内する紙幣の厚さ方向が互
   いにほぼ平行な垂直ガイド面を有するとともに投入口に
   受入側から下端部に沿って上記受入箱に投入した紙幣あ
   るいは箱内に混入した異物の抜出用手指挿入部を設け、
   上記受入箱はその開口部が紙幣の厚さ方向で投入口下端
   部とほぼ同じ広さを有しかつ開口部とほぼ同じ広さの垂
   直なガイド板で構成したことを特徴とする自動預金機。