JPS5937793Y2 - 電子複写装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は回転体の感光面に可視像を形威し、この可視像
を複写紙に転写するようにした電子複写装置に関する。

この種転写式電子複写装置は鮮明な複写が得られるとこ
ろから多用されている。

しかしながら、従来においては帯電、露光、現像、転写
、清掃等の一連の工程を単独の装置によって行なってお
り、取付スペースが増大して装置全体の大形、重量化を
まねくとともに機構の複雑化に伴い故障に対する信頼性
が低下する。

また、製造原価も当然高くなり価格的に大きな問題が生
じるといった不都合がある。

本考案は上記事情にもとづきなされたもので、その目的
とするところは、表面を感光面とした回転体を１回の複
写工程で２回転させるとともに上記感光面に対向して配
設された各々の装置に１回転目と２回転目とで別の動作
を行なわしめ、小形、軽量、かつ安価な電子複写装置を
提供しようとするものである。

以下、本考案を図面に示す一実施例にもとづいて説明す
る。

図中１は転写式電子複写装置の本体で、この本体１の上
面には原稿２を支持して水平方向に往復動し得る原稿載
置台３が設けられている。

また、本体１内の上下方向略中央で上記原稿載台３と対
応する位置には周速度が原稿載置台３の移動速度と等し
い速度で所定方向に回転する回転体としての感光ドラム
４が設けられている。

さらに、この感光ドラム４の感光面４ａに沿って各種装
置が放射状に配設され、上記感光ドラム４が２回転する
と１回の複写工程を完了するようになっている。

すなわち、感光ドラム４の下方にはチャージワイヤ５，
５およびこれらを囲繞するシールドケース６を有したコ
ロナ放電装置７からなり、上記感光ドラム４の１回転目
に感光面４ａに帯電させ、２回転目に感光面４ａに形成
された可視像を複写紙Ａに転写させる帯電転写兼用装置
８が設けられている。

さらに、この帯電転写兼用装置８から回転方向側に位置
する側方にはりフレフタ９で囲繞されたランプ１０、ミ
ラー１１．およびミラーレンズ１２を有した光学系１３
からなる露光残像消去兼用装置１４が設けられている。

そして、感光ドラム４の１回転目に上記原稿２の原稿面
を走査して帯電された感光面４ａに投像露光し、感光面
４ａに静電潜像を形成させる。

また、２回転目にリフレクタ９の背部に形成された光透
過窓１５を閉塞してリフレクタ９の一部を構成する遮光
体１６を移動させて感光面４ａに照射し感光面４ａの残
像を形成する電荷を消去するようになっている。

また、この露光残像消去兼用装置１４の反対側には感光
ドラム４の１回転目に上記静電潜像にトナーを静電吸着
させて可視像化するとともに２回転目に感光面４ａの残
留トナーを除去する現像清掃兼用装置１７が設けられて
いる。

この現像清掃兼用装置１７はこの上方に設けられたトナ
ー補給装置１８と連通する容器１９、この容器１９内に
設けられキャリヤとこれに適量比混合されて摩擦帯電さ
れたトナーとからなる現像剤ａを周面にブラシ状に吸引
していわゆる磁気ブラシを形成する磁気ローラ２０、お
よび現像剤ａを攪拌する攪拌体２１から構成されている
。

また、磁気ブラシを形成する上記磁気ローラ２０にはト
ナーと反対極性のバイアス電圧が高低２段階に印加でき
るようになっており、現像時には低バイアス電圧、清掃
時には高バイアス電圧が印加するようになっている。

さらに、帯電転写兼用装置８と露光残像消去兼用装置１
４の投像位置との間には感光面４ａに静電吸着した転写
済の複写紙Ａを剥離する剥離装置２２が設けられている
。

一方、感光ドラム４の下方には本体１内底部に設けられ
た給紙装置２３から順次１枚ずつ取出された複写紙Ａを
感光ドラム４と帯電転写兼用装置８との間に供給する複
写紙供給路２４が形成されている。

また、給紙装置２３の上方には上記剥離装置２２で剥離
した転写済の複写紙Ａを本体１外のトレイ２５に搬出す
る複写紙搬出路２６が形成されているとともにこの中途
部には複写紙Ａに帯電している電荷を消去する除電装置
２７およびこの除電装置２７によって除電された複写紙
Ａの画像面のトナーを定着する定着装置２８が設けられ
ている。

つぎに、上記実施例の作用について説明する。

まず、複写釦（図示しない）を押すと感光ドラム４が回
転し始めるとともに帯電転写兼用装置８によって感光面
４ａに必要電荷が与えられる。

つぎに、原稿載置台２が移動するとともに光学系１３の
ランプ１０が点灯して原稿２の原稿面が走査され、ミラ
ー１１．ミラーレンズ１２を経て感光面４ａに投影され
ることにより感光面４ａに反転した静電潜像が形成され
る。

つぎに、この静電潜像は現像清掃兼用装置１７に対向し
て低いバイアス電圧（５０Ｖ〜２００Ｖ程度）が印加さ
れた磁気ローラ２０によって形成される磁気ブラシに接
触し、現像剤ａ中のトナーが静電吸着して可視像となる
。

一方、複写紙供給路２４を介して複写紙Ａが供給され、
上記反転可視像は帯電転写兼用装置８の働きにより複写
紙Ａに転写され、複写紙Ａには正常な画像が複写される
ことになる。

ついでこの複写紙Ａは剥離装置２２によって剥離されて
複写紙搬出路２６に案内されトレイ２５に搬出されると
ともにこの搬出途上において除電装置２７および定着装
置２８によって除電、定着されることになる。

また、上記感光ドラム４はこの間に２回転目の動作が行
なわれるとともに光学系１３のランプ１０が点灯し、同
時にリフレクタ９の背部を構成くる遮光体１６が移動し
て感光面４ａに光を照射させる。

これによって、転写されずに感光面４ａに残った像に対
し、残留電荷の消去が行なわれる。

ついで像清掃兼用装置１７に対向して高いバイアス電圧
（２００Ｖ〜８００■程度）が印加された磁気ローラ２
０によって形成される磁気ブラシに接触し、感光面４ａ
の残留トナーが磁気ブラシ側に吸着される。

このようにして、感光面４ａの清掃が完了した時点で感
光ドラム４が停止し、つぎの複写指令が入るまで待機す
ることになる。

なお、上述の一実施例において、光学系１３のリフレク
タ９の背部に光透過窓１５を形成し、この透過窓１５を
閉塞する遮光体１６を移動させて感光面４ａに照射する
ようにしたが本考案は上記実施例に限定されるものでは
なく、たとえばリフレクタ９を回動させるようにしても
よい。

要はランプ７の光を確実に感光面４ａに照射でき、転写
後感光面４ａに残留する電荷を消去することができれば
どのようなものであってもよい。

その他、本考案は上記実施例に限定されるものではなく
、本考案の要旨を変えない範囲で種々変形実施可能なこ
とは勿論である。

本考案は以上説明したように表面に感光面を有して１回
の複写工程で２回転する回転体を設けるとともにこの回
転体の上記感光面に対向して帯電転写兼用装置、露光残
像消去兼用装置、および現像清掃兼用装置を配設し、こ
れら各装置を回転体の１回転目と２回転目とに別々の働
きをさせて複写するようにしたものである。

したがって、従来のように帯電、露光、現像、転写、清
掃等の一連の工程を単独の装置によって行なうようにし
たものと比較して装置全体の大幅な小形、軽量化が図れ
るとともに機構が簡略化して故障に対する信頼性が向上
し、しがも製造原価も低減できるといった種々の効果を
秦する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を概略側に示す縦断正面図であ
る。 ４・・・・・・回転体、４ａ・・・・・・感光面、８・
・・・・・帯電転写兼用装置、１４・・・・・・露光残
像消去兼用装置、１７・・・・・・現像清掃兼用装置、
Ａ・・・・・・複写紙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 表面に無端状の感光面を有するとともに１回の複写工程
   で２回転する回転体の上記感光面に対向して設けられ、
   回転体のと、この回転体１回転目に感光面に帯電させる
   とともに２回転目に感光面に形成された可視象を複写紙
   に転写させる帯電転写兼用装置と、この帯電転写兼用装
   置から回転方向側に位置して設けられ、回転体の１回転
   目に感光面の帯電部に設電露光して静電潜像を形威させ
   るとともに２回転目に感光面に残る電荷を消去する露光
   残像消去兼用装置と、この露光残像消去兼用装置から回
   転方向に位置して設けられ、回転体の１回転目に感光面
   に形成された静電潜像にトナーを吸着させて可視像化す
   るとともに２回転目に感光面に残る残留トナーを吸引し
   て除去する現像清掃兼用装置とを具備し、上記露光残像
   消去兼用装置はランプ及びリフレクタを有し、２回転目
   にノフレクタの背部に形威された光透過窓を介して上記
   ランプの光を感光面に照射して感光面の残像を形成する
   電荷を消去するようにしてなることを特徴とする電子複
   写装置。