JPS5937312Y2 - 搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はプレス機等の機械装置に対し工作物を自動的
に搬入搬出するための搬送装置に関し、特にトランスフ
ァバーのリフト量以上の段差を有する搬送位置であって
も工作物の搬送を可能にしたものである。

一般にプレス機等における機械装置の前後にはコンベア
あるいはシュートが設置され、これにより工作物を機械
装置に対し自動的に搬入搬出している。

しかしながらこの種機械装置の作業位置は、その機能上
コンベア等の工作物搬送位置より相当高くなってしまう
。

このため従来では、床面を堀り下げて機械装置を設置し
、これにより機械装置の作業位置と工作物搬送位置との
高さを揃えたり、あるいはコンベアによって搬送されて
来た工作物をリフト装置により機械装置の作業位置と同
じ高さまで上昇するなどの手段を用いていた。

しかし、前者においては機械の設置が面倒であり、また
、後者に作業位置と搬送位置との高さが変った場合には
リフト装置自体を変更しなげればならず装置が複雑化す
るなどの欠点があった。

この考案は上記のような従来の欠点を除去したものであ
って、機械装置の作業位置等に対する工作物の搬入また
は搬出位置が工作物移送用トランスファバーのリフト量
以上の段差であっても該トランスファバーの作動形態を
変更することなく希望する位置への工作物の搬送を可能
にした搬送装置を提供するにある。

以下この考案の一実施例を図面について説明する。

第１図〜第３図において、１は例えば歪取りプレス等に
相当する機械装置のベッドであり、このベッド１上の四
隅部には支柱２ａ〜２ｄが立設され、その上端に天枠３
が水平に固着されている。

また、上記ベッド１の上面部には所望間隔おいて左右方
向に延びる一対の収容溝４，５が形成されており、この
各収容溝４，５内にベッド１の左右寸法より十分長いバ
ー状の昇降体６ ａ 、６ ｂが配置され、この各昇降
体６ａ、６ｂは連結部材７によって一体化されていると
共に、ベッド１の左右端から突出する上記昇降体６ ａ
ｔ ５ ｂの両端部分には門型昇降枠８，９の下端を
それぞれ固着し、さらに昇降枠８，９に対向して天枠３
上に各別のリフト用シリンダ１０，１１を垂直に設置せ
しめ、コノ各リフト用シリンダ１０，１１０ピストンロ
ンド１０ａ、１１ａを垂下して、その各下端をそれぞれ
の昇降枠８，９の上端中央に結合し、シリンダ１０，１
１０前後進動作で昇降体６ａ、６ｂを所定のリフト量昇
降するようになっている。

また、上記左右の昇降枠８，９の前側面には、第１図に
示す如く同期ラック１２，１３が上下方向に設けられ、
この各同期ラック１２，１３に各別に噛合するピニオン
１４，１５は、前側の支柱２ａ、２ｂ間に水平にかつ回
転可能に枢着した同期軸１６０両端に固着されている。

さらに左右昇降枠８，９の後側面にも上記と同様に同期
ラック１２，１３が設けられ、この各同期ラック１２，
１３に噛合するピニオン１４，１５は、後側の支柱２ｃ
、２ｄ間に回転可能に横架した同期軸１７（第２図参照
）に固着されている。

したがって、シリンダ１０゜１１０前後進により昇降体
６ａ 、６ｂが昇降されるとき、シリンダ１０，１１に
速度差が生じるようになってもこれに関係なく昇降体５
ａｔ６ｂを常に水平状態で昇降できるようにする。

上記前後の昇降体６ａ＞６ｂの左右両端部上にはそれぞ
れ案内部材１８ａ、１９ａおよび１８ｂ。

１９ｂが固着され、案内部材１８ａと１９ａ間にガイド
ローラ２０を介してトランスファバー２１ａを第１図に
おいて左右方向に移動可能に取付け、さらに案内部材１
８ｂと１９ｂ間にはガイドローラ２２を介してトランス
ファバー２１ｂが左右方向に移動可能に取付けられてい
ると共に、これらトランスファバー２１ ａ ｔ ２
ｌ ｂは連結部材２３により一体に結合されている。

また、上記昇降体５ａｔ６ｂの左側端（工作物搬出側）
を結合する連結部材８上にはトランスファシリンダ装置
２４が設置され、このトランスファシリンダ装置２４ノ
ヒストンロツド２４ａは、上記トランスファバー２１ａ
、２Ｉｂ間を結合する連結部材２３から垂下した結合部
材２５に連結され、トランスファシリンダ装置２４の前
後進によりトランスフアバ２１ａ、２１ｂを所定のスト
ロークでシフトさせるようになっている。

上記トランスファバー２１ａは、第１図、第３図に示す
如くその両端に工作物載せ台２６ａ、２７ａを有し、載
せ台２６ａは加工前の工作物Ｗの搬入シュート２８に対
応され、かつ載せ台２７ａは加工後の工作物Ｗの搬出シ
ュート２９に対応されるようになっていると共に、上記
載せ台２６ａ、２７ａ間に位置するトランスファバー２
１ａの上面上には他の複数個（実施例では６個）の工作
物載せ台３０ａが等間隔に固着され、そして該載せ台３
０ａと上記両端の載せ台２６ａ、２７ａ間には高さｈに
相当する段差が設けられ、さらに載せ台３０ａ同志間お
よび載せ台３０ａと載せ台２６ａまたは２７ａ間の間隔
は上記トランスファバー２１ａ、２１ｂのストロークに
等しくしである。

同様にして上記トランスファバー２１ｂの左右両端にも
工作物搬入シュート２８および搬出シュート２９に対応
される工作物載せ台２６ｂ、２７ｂが固着され、さらに
該載せ台２６ｂ。

２７ｂ間に位置するトランスファバー２１ｂの上面上に
は他の複数個（実施例では６個）の工作物載せ台３０ｂ
が上記トランスファバー２１ａの載せ台３０ａに対応し
て等間隔に固着され、各トランスフアバ−２１ａ、２１
ｂ間の相対向する載せ合間に工作物Ｗを差渡し状態に載
置できるようにしである。

また、上記各支柱２ａ〜２ｄの内側には、ベッド１の上
面より高いレベルに位置して支持バー３１ａ。

３１ｂおよび３２ａ、３２ｂがトランスファバー２１ａ
、２１ｂの長手方向に沿って水平に固着され、この支持
バー３１ ａ ｓ ３ ｌ ｂおよび３２ａ。

３２ｂの外方端には工作物受は台３３ａ、３３ｂおよび
３４ａ、３４ｂをそれぞれ固着すると共に、さらに各支
持バー３１ａ、３１ｂおよび３２ａ。

３２ｂの水平面上にはそれぞれ他の複数個（実施例では
２個ずつ）の工作物受げ台３５ ａ 、３５ ｂおよび
３６ａ、３６ｂを等間隔に固着し、そして該受げ台３５
ａ 、３５ ｂおよび３６ａｔ３６ｂと、これらに対
応する受は台３３ａ＋３３ｂおよび３４ａ。

３４ｂ間には高さＨ（Ｈ＜ｈ）に相当する段差が設げら
れ、かつ各支持バー３１ａ、３１ｂおよび３２ ａ ＞
３２ ｂに取付げた各党げ台間の間隔は上記トランス
ファバー２１ａ、２１ｂのストロークに等しくしである
。

また、３７はベッド１上の中央部（作業位置）に設けた
工作物固定台であり、この固定台３７に工作物Ｗを差渡
しセットした状態で、工作物Ｗに対し所定の加工、例え
ば歪取りを行なうようになっている。

次に上記のように構成されたこの考案装置の動作につい
て説明する。

まず、トランスファシリンダ装置２４が前進動してトラ
ンスファバー２１ ａ 、２ ｌ ｂが第１図の位置に
セットされている状態を搬送装置の動作開始点とし、か
つ支持バー３１ａ、３１ｂの受は台３３ａと３３ｂ間、
３５ａと３５ｂ問および支持バー３２ ａ ｔ ３２
ｂの受は台３４ａと３４ｂ間、３６ａと３６ｂ間にそれ
ぞれ未処理工作物Ｗ、処理工作物Ｗが載置され、さらに
固定台３１にも工作物Ｗがセットされているものとする
。

この状態において、固定台３１上にセットされた工作物
に対し機械装置、例えば歪取りプレスによる加工作業が
完了すると、リフト用シリンダ１０．１１に後退指令が
かかり、これによるリフト用シリンダ１０．１１の後退
勤作に伴い昇降枠８，９を介して結合された昇降枠６ａ
、６ｂおよび該昇降枠上のトランスファバー２１ ａ
、２１ ｂが第１図において矢印■方向に上昇される。

これに伴い搬入シュート２８の終端に待機されている未
処理の工作物Ｗは載せ台２６ａ、２６ｂによりすくい上
げられ、さらに支持バー３１ ａ 、３１ ｂの各党げ
台３３ａと３３ｂ問および３５ａと３５ｂ間に載置され
ている未処理の工作物Ｗは、その下方から対向するトラ
ンスファバー２１ａ、２１ｂ上の各載せ台３０ａ。

３０ｂによりすくい上げられると同時に、固定台３Ｔ上
にセットされた処理済みの工作物Ｗおよび支持バー３２
ａｔ３２ｂの各党は台３４ａと３４ｂ間に載置されてい
る処理済みの工作物Ｗは、これらニ対応スるトランスフ
ァバー上の各載せ台３０ａ。

３０ｂに”より、また支持バー３２ａ、３２ｂの受は台
３４ａと３４ｂ間に載置されている処理済みの工作物Ｗ
ば、これに対応する載せ台２７ａ、２γｂによりそれぞ
れすくい上げられる。

そして昇降体５ ａ ｔ ６ ｂが上昇端に達すると、
搬入シュート２８の工作物Ｗは支持バー３１ ａ 、３
ｌ ｂにおける受は台３３ａ 、３３ｂより高（・レ
ベルに、受は台３３ａ。

３３ｂ間の工作物Ｗは支持バー３１ａ、３１ｂの水平面
上における受げ台３５ａ、３５ｂより高いレベルに持上
げられ、さらに固定台３７上の工作物Ｗは支持バー３２
ａ＞３２ｂ上の受は台３６ａ。

３６ｂより高いレベルに、また受は台３６ａ、３６ｂ問
および３４ ａ ＞ ３４ ｂ間の工作物Ｗはこれら受
は台より高（・レベルにそれぞれ持上げられる。

上記矢印■の上昇動作工程が終了すると、トランスファ
シリンダ装置２４に後退指令がかかり、該シリンダ装置
２４を後退勤作させてトランスファバー２１ ａ ｔ
２ ｌ ｂを第１図の矢印■の方向にスライドさせる。

そしてトランスファバー２１ａ。２１ｂが後退端に達す
ると、各支持バー３１ａ。

３１ｂおよび３２ ａ ｔ ３２ ｂ上の各党は台およ
び搬出シュート２９に対するトランスファバー２１ａ。

２１ｂの各載せ台は、第４図に示す如く第１図の場合よ
りトランスファバーのストローク分に相当する量左側に
移行された位置関係となる。

この状態でリフト用シリンダ１０，１１に前進指令がか
かり、該シリンダ１０，１１が前進動すると、昇降枠８
，９および昇降体６ａ 、６ｂにより支持されたトラン
スファバー２１ａ、２１ｂは第１図の矢印■の方向に降
下し、これに伴い載せ台２６ａ。

２６ｂ上の未処理工作物Ｗは受げ台３３ａ、３３ｂ上に
、載せ台３０ａ 、３０ｂ＊未処理工作物Ｗはこれに対
向する受は台３５ａ、３５ｂおよび固定台３７上にそれ
ぞれ移換され、さらに載せ台３０ａ。

３０ｂ上の処理済み工作物Ｗはこれに対応する支持バー
３２ａ ｔ ３２ ｂの受は台３６ａ 、３６ｂおよび
３４ ａ 、３４ ｂ上に移換されるほか、載せ台２７
ａ 、２７ ｂ上の処理済み工作物Ｗは搬出シュート
２９上に取り出される。

また、°矢印■の動作工程によりトランスファバー２１
ａ、２１ｂが降下端に達し、次いでトランスファシリン
ダ装置２４に前進指令がかかり、該シリンダ装置２４の
前進動によりトランスファバー２１ ａ 、２ ｌ ｂ
が第１図の矢印■の方向にスライドされれば、トランス
ファバー２１ ａ 、２１ ｂは第１図に示す工作物搬
送待機位置にセットされ、次の工作物搬送指令がかかる
まで第１図の状態を維持する。

以下同様にしてトランスファバー２１ａ、２１ｂがリフ
ト用シリンダ１０，１１およびトランスファシリンダ装
置２４により矢印■〜■の動作工程を繰返すことによっ
て、搬入シュート２８からの未処理工作物Ｗは、第１図
に示すサイクル軌跡Ｌ１に沿い載せ台２６ａ、２６ｂが
作動される毎に支持バーの受は台３３ａ＋ ３３ｂに移
換され、さらに支持バー３１ａ、３１ｂの各党は台３５
ａ、３５ｂ上を固定台３７側に順次転送されてプレス機
の作業位置、すなわち固定台３７に搬送されると共に、
固定台３７の位置で加工処理された工作物Ｗは支持バー
３２ａ、３２ｂの各党は台３６ ａ 、３６ ｂおよび
２７ ａ 、２７ ｂ上を搬出シュート２９側に順次転
送され、搬出シュート２９内に取出されることになる。

なお、上記の実施例では、トランスファバーに設けた載
せ台を２段にし、かつベッド（固定側）側に設けた受は
台も２段にして１基のリフトシリンダ装置により２段に
工作物を上昇させるようにしたが、この考案はこれに限
定されるものではなく、３段もしくはそれ以上に上昇さ
せることができる。

この場合は、トランスファバーに３段乃至それ以上の載
せ台を設け、さらに固定側にも３段乃至それ以上の受は
台を設げれば良い。

以上のようにこの考案の搬送装置によれば、トランスフ
ァバーにその移送方向に沿って複数個の工作物載せ台を
上下に段差をつげて取付け、かつ固定側にも上記載せ台
に対応した複数個の工作物受は台を上下に段差をつけて
設けるようにしたので、機械装置の作業位置等の搬送位
置と工作物の搬入または搬出位置間にトランスファバー
のリフト量以上の段差があっても、該トランスファバー
の作動形態（リフト量）を変更することなく希望する位
置への工作物の搬送が可能となり、このため、従来のよ
うに特別に構成されたリフト装置が不要になり、さらに
機械設置も簡単であるなどの利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案にかかる搬送装置を機械装置に組付け
た状態を示す正面図、第２図はその■−■線に沿う側面
図、第３図は同じく第１図のｍ−■線に沿う工作物載せ
台および受は台部の平面図、第４図はこの考案装置にお
ける一動作工程を示す説明用正面図である。 １・・・・・・ベッド、２ａ〜２ｄ・・・・・・支柱、
６ａ 、６ ｂ・・・・・・昇降体、８，９・・・・・
・昇降枠、１０，１１・・・・・・リフト用シリンダ、
２１ａ、２１ｂ・・・・・・トランスファバー２４・・
・・・・トランスファシリンダ装置、２６ａ、２６ｂ
、２７ａ、２７ｂおよび３０ａ。 ３０ ｂ−−−−−−載せ台、３１ａ、３１ｂ、３２ａ
、３２ｂ・・・・・・支持バー ３３ ａ ｔ ３３
ｂ 、３４ ａ 、３４ ｂおよび３５ ａ ５３５
ｂ 、３６ ａ ＞ ３６ ｂ ”・・”受は台、Ｗ、
Ｗ・・・・・・工作物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 昇降体と、この昇降体を上下動させるリフト駆動装置と
   、上記昇降体上に水平方向にスライド９能に設置したト
   ランスファバーと、上記昇降体上に設置され上記トラン
   スファバーを所定のストロークで往復動させるトランス
   ファ駆動装置と、上記トランスファバーにその移送方向
   に沿い上下に段差をつげて取付けられた複数個の工作物
   載せ台と、固定側に上下に段差を付けて取付ゆられた上
   記工作物載せ台に対応する複数個の工作物受は台とを備
   えてなる搬送装置。