JPS5937055Y2 - バックル装置のタングプレ−ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車等のシートベルトに使用するバックル
装置のタンクプレートに関するものであって、特に第１
図に示すように、その後方部の基部１に巾方向に亘って
長孔のベルト挿通孔２を設けると共に、そのベルト挿通
孔２の孔縁及び周囲に合成樹脂の被覆３を形成してなる
もの４に関するものである。

尚、ここにおいて、この明細書で使用するタングプレー
ト４における前方及び後方、さらに巾方向とは、第１図
ａ中下方を前方と云い、上方を後方と・云うと共に左右
の方向を巾方向と云うものとする。

従来、この種のタングプレート４は、第１図中示すよう
に、ベルト挿通孔２の孔縁及び周囲に設けられる合成樹
脂の被板３が全体に亘って均一に形成されている。

ところで、この種のタングプレート４は、第２図に示す
ようなシートベルト、即ち、ベルト５の一端をシート６
の外側後方下部にアンカー金具７を介して固定すると共
に、他端をタングプレート４の挿通孔２に挿通して上方
のサツシュガイド８に導き、そのサツシュガイド８で反
転させて、下方のりトラクター９に捲回して、そのベル
ト５を配置すると共に前記タングプレート４を鎖錠する
バックル装置の本体１０をシート６の内側後方下部に設
けたものに使用されている。

このシートベルトにあたっては、タングプレート４をバ
ックル本体１０から解離させて、非装着状態にすると前
記ベルト５は、リトラクタ−９に巻き増られてアンカー
金具７からサツシュガイド８へ、さらにリトラクタ−９
へと上下に配置されるので、タングプレート４はこの時
ベルト５に沿って下方に滑落する。

しかしながら、前記従来のタンクプレート４にあっては
、この時挿通孔２の孔縁及び周囲に滑りの易い合成樹脂
の被覆３を設けであるが、その被覆３の厚さが比較的肉
厚に形威しであるので、第３図ａに示すように、ベルト
５に対して大きな角度で配置され、その重量によって第
３図すに示すようにベルト５を大きく屈曲するので、ス
ムーズに下方に滑落し得ない。

そのため、ドアの窓ガラスにそのタングプレートがあた
り、騒音を発したり乗員の肩口や頭部にあたる位置にき
て、乗員に対して負傷を負わせるなど危険な状態となり
易い。

そこで、本考案は、このような実情に鑑みこの種のタン
グプレート４をベルト５上をスムーズに滑落するように
改良せんとするものである。

以下本考案を図面に示す実施例を参照したがら説明する
と、第４図において１は、基部であり、２はベルト挿通
孔、さらに３は合成樹脂の被覆である。

尚、この実施例に示すタングプレート４は前記被覆３が
挿通孔２の孔縁及び周囲だけではなく、基部１全体を被
覆するよう形成されているものを示す。

そして、本考案のタングプレート４における前記被覆３
は、ベルト挿通孔２の後方部の孔縁において、一方の面
が図中示すように鋭角に削り取られている。

又、前方部における周囲が、略ベルトの巾に亘って他の
部分よりも薄肉に形成されている。

尚、実施例に示すものにあっては、基部１の金属部分１
１の挿通孔２をその前方部を前方へ湾曲して形成すると
共に、その挿通孔２の前方部分を合成樹脂によってヒレ
１２を形成して薄肉部分を形成し、さらにその前方部に
亘って金属部分。

１１の表面の被覆３も薄肉に形成して、二段に前述の薄
肉部分を形成したものを示しておく。

そして、このタンクプレート４には、図中破線で示すよ
うにベルト５が挿通されて使用される。

尚、この実施例にあっては、薄肉に形成する被覆３の部
分を両面に設けたものを示したが、孔縁を削る部分と反
対の側の片面にだけ設けたものであっても良い。

このようにした本考案のタングプレート４は、シートベ
ルトを非装置状態にすると第５図に示すようにベルト５
に対して鋭角に交わるよう配置され、その重心が従来の
ものよりも低い位置にきて、且つベルト５を余り屈曲さ
せないのでスムーズに下方に滑落する。

従って、本考案のタングプレート４は、ドアの窓ガラス
にあたって、騒音を発したり、乗員に対して負傷を負せ
たりする心配がない。

尚、本考案のタングプレート４は、シートベルトを装着
状態にすると、ベルト５が挿通孔２の後方部の孔縁で支
えられて、折り返されるが、その孔縁における被覆３は
、他方の面においては従来のものと同様に削り取られる
ことなく、十分な厚さに形成されているので、破損する
ことなく使用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の対象とする従来のバックル装置のタ
ングプレートを示す図であって、そのａは、平面図すは
ａにおける中央縦断面図である。 第２図は、この種のタングプレートを使用するシートベ
ルトを説明する図である。 又、第３図は、第２図に示すシートベルトが非装着状態
を採る時、従来のタンクプレートがベルトに沿って滑落
し得ない状態を示す図である。 第４図は、本考案のタンクプレートの一実施例を示す図
であって、そのａは平面図、ｂはａにおける中央縦面図
である。 第５図は、本考案のタングプレート５を使用するシート
ベルトカ非装置状態を採る時、ベルトがタングプレート
の挿通孔を通過する部分を拡大して示す図である。 １・・・・・・基部、２・・・・・・ベルト挿通孔、３
・・・・・・合成樹脂被覆、４・・・・・・タングプレ
ート、５・・・・・・ベルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. その後方の基部に、その巾方向に長孔のベルト挿通孔を
   設けると共に、少なくともそのベルト挿通孔の孔縁及び
   周囲を合成樹脂によって被覆してなるバックル装置のタ
   ングプレートにおいて、前記ベルト挿通孔の後方部の孔
   縁における合成樹脂の被覆を一方の面において、基部の
   表面に対し挿通孔の内側へ鋭角に削る堆ると共に、ベル
   ト挿通孔の前方部における孔周囲の合成樹脂の被板を少
   なくとも前記一方の面と反対側の他方の面において略ベ
   ルトの巾に亘って他の部分よりも薄肉に形成したことを
   特徴とするバックル装置のタングプレート。