JPS5936529A - 湿式石灰石こう法排煙脱硫法における供給石灰量の制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は湿式石灰石こう法排煙脱硫法における供給石灰
量の制御装置に関する。

湿式石灰石こう法排煙脱硫法において石灰スラリで排ガ
ス中のＳ０２を吸収する工程（吸収塔）では従来用ロガ
スＳ０２濃度の関数である吸収塔循環液のｐＨ（イオン
濃度指数）に着目し、このｐＨ値を所定の値に保つよう
に制御系を組んでいる。第１図にその制御方式を示す。

排ガス−を出たＳ０２を多量に含んだ排ガスは入口ダク
ト１を通って吸収塔２に入る。塔内において、この排ガ
スは循環ボンｆ３にて循環されている循環ライン４中の
石灰スラリと接触しＳ０２が吸収され、出口ダクト５を
通り、脱硫されたガスとして塔外にいたる。一方ガスと
接触した石灰スラリは亜硫酸石灰を生成しつつ吸収塔受
槽６にいたセ、循環ポンプ３にて吸収塔抜きとシ液とし
て抜きとシライン７から一部塔外にいたる。ここで吸収
塔底部では、はぼ気液平衡状態であると想定され、受槽
６から抜き出される石灰スラリ液のｐＨ（循環液ｐＨ）
を所定の値に保てば出口ガスＳ０２濃度を保証しうると
考えられている。

このため従来は、循環液ｐＨ検出器８及び調節計９を設
け、検出器８で検出したｐＨが調節計９で設定した値に
なるように調節弁１０を操作して石灰乳流量（原料）を
供給ライン１１から供給している。

吸収工程の運転条件は排ガス源の排出するガスの量、Ｓ
Ｏ２濃度、および吸収剤（石灰乳）供給量等から決定さ
れるが、プラントの経済性およびプロセス上からｐＨが
低い、すなわち吸収剤供給量の少ない状態で運転するこ
とが望ましい。

従ってプラント運転条件の設定にあたっては公害規制の
上から出口ガスＳ０２濃度が許容限度内であること、か
つ経済性から原料消費量をできるだけ少なくすること、
すなわち吸収塔循環液ｐＨの設定値を極力下げることの
両方を勘案して決める。このような運転方法では、負荷
が一定の場合や減少する場合には、出力ガスＳＯ２濃度
を許容値以下に保ち得る。しかし負荷上昇時とくに負荷
変化が速いとき、この変化に追従しきれず、出口ガスＳ
０２濃度が許容値を逸脱する事態を招く欠点があった。

この事態を招く主因は、以下の如くである。

排煙脱硫装置に排ガスを排出する鱈？イラの炉内には、
イオウ成分が滞留している。しかし負荷上昇時には、こ
れが温度上昇に伴って出てきて、装置入口のＳ０２総量
が微分的に増大する。このような現象は高負荷に外る程
大きくなる傾向にある。例えは６００Ｍｗボイラーの場
合、４５０ＭＷ→６００Ｖ９Ｉに２０分程度で変化した
場合、入口ＳＯ２濃度は変化しはじめて２０〜２５分後
にデイラー負荷に、見合った静的ガ入ロＳ０２濃度よ９
２０％位増大し、その後徐々に減少し、変化しはじめて
７０〜９０分位で静的なＳＯ□濃度に整定する。

更に上記ボイラーは、追従性が向上して高速負荷変化に
対応しうるシステムとなる傾向にある。このため湿式排
煙脱硫装置の処理量が高速変化する傾向にあり、この処
理量変化に追従する制御装置が要求されている。

一方吸収塔の運転条件として、通常吸収塔循環液ｐＨは
、負荷が低い領域では低く運転されている。吸収塔のプ
ロセス特性として吸収塔循環液ｐＨが低くなる程応答が
速く々る傾向にある。

本発明は、上記問題を解消すべくなされたもので、その
目的とするところは、処理ガス量信号を演算することに
よシ、入口ＳＯ□総量を推舞し、負荷上昇時において負
荷上昇速度及び負荷量に応じて速やかに多量の吸収剤を
供給することによシ出ロガスＳ０２濃度を許容値以下に
収め、ひいては経済的運転をおこなうことができる湿式
石灰石こう法排煙脱硫法における供給石灰量の制御装置
を得んとするものである。

すなわち本発明は、湿式石灰石こう法排煙脱硫法の吸収
塔において処理するガス量を検出する検出器と、同検出
器の出力に変化率制限演算を施す変化率制限器と、前記
検出器の出力と前記変化率制限器の出力とを減算する減
算器と、同減算器の出力に上下限演算を施す上下限制限
器と、前記検出器の出力に応じた信号を算出する関数器
と、同関数器と前記上下限制限器の出力を乗算する乗算
器と、同乗算器の出力と前記検出器の出力を加算する第
１加算器と、同第１加算器の出力と前記検出器の出力の
うち大きい方の出力を選択して出力するハイセレクタと
、前記吸収塔の循環液のｐＨ検出器の出力を所定値に保
つ訂正信号を算出し出力するｐＨ調節計と、同ｐＨ調節
計の出力と前記ハイセレクタの出力を加算する第２加算
器と、同第２加算器の出力にて前記吸収塔への供給石灰
量を調節する調節弁とを具備することを特徴とする湿式
石灰石こう法排煙脱硫法における供給石灰量制御装置で
ある。

以下本発明を図示する実施例を参照して説明する。

第２図１は本発明に係る供給石灰量の制御装置のフロー
シートを示す。この装置において、循環液ｐＨ検出器８
．調節計９．調節弁１０等は、第１図に示す従来のもの
と同様である。この装置では、更に処理ガス量検出器２
ノ、変化率制限器２２．減算器２３．関数器２４．・・
イセレジタ２５．第１及び第２加算器２６．２７．上下
限制限器２８及び乗算器２９を設けている。

処理ガス量検出器２１は吸収塔２で処理するガス量を検
出するもので、その出力Ａは、変化率制限器２２と関数
器２４の入力端子に接続するとともに減算器２３とノｈ
イセレクタ２５と加算器２６の一方の入力端子にそれぞ
れ接続している。

変化率制限器２２の出力Ｂは減算器２３の他方の入力端
子に接続し、さらに減算器２３の出力Ｃは負荷上昇用上
下限制限器２８の入力端子に接続している。

前記関数器２４では、処理ガス量信号Ａ（処理ガス量検
出器２１の出力信号を示す）に応じた信号を出力する。

第３図に関数器２４の設定例を示す。処理ガス量の微分
的上昇に伴って、出力が指数関数的に増加するように設
定しである。

負荷上昇用の上下限制限器２８の出力りと関数器２４の
出力は、乗算器２９に接がれているる 乗算器２９の出力は第１加算器の他方の入力１端子に接
続している。

加算器２６の出力はハイセレクタ２５の他方の入力端子
に接続している。ハイセレクタ２５は変化率制限器２２
の出力が増加する期間では第１加算器２６の出力を選択
し、その他の期間では処理ガス量信号Ａを選択し、この
選択信号を第２加算器２７に先行信号Ｆとして与える。

第２加算器２７のもめ・一方の入力は吸収塔循環液−調
節計９の出力が接続されている。

即ち、この装置によれば、ＰＩ（調節計９の設定値と循
環液−検出器８で検出した一信号が合致するように、Ｐ
Ｉ（調節計９の出力信号と前記した先行信号とが第２加
算器２７によシ合成され、この合成信号により操作弁１
０が操作され、供給ライン１１からの吸収剤供給量が変
えられることになる。

第４図は、以上の説明を負荷が５０％から８０％に上昇
したときの各構成機器から出力される信号波形Ａ〜Ｆを
示す。湿式排煙脱硫装置がバランスした、いわゆる定常
運転中において、処理ガス量が突然ステップ的に増加し
たとする。

これにつれて処理ガス流量検出器２／、の検出値がステ
ップ的に増加して（信号Ａ）関数器２４゜・・イセレジ
タ２５．変化率制限器２２．減算器２３、第１加算器２
６に入力される。

一方、負荷変動に応じて変化率制限器２２の出力（信号
Ｂ）と処理ガス量検出器２１の出力が減算器２３にて演
算され、信号Ｃが出力される。

減算器２３の出力信号Ｃは、負荷上昇用上下限制限器２
８を経て信号りを発生させる。この信号りは乗算器２９
によって、関数器２４の出力に応じた指数関数的に増加
するｐＨ設定値補正量を示す信号となり、第１加算器２
６によって９− 処理ガス量検出器２１の出力信号に加算され、処理ガス
量検出器２１の出力信号とともに、ハイセレクタ２５を
経て信号Ｆが出力される。

従って、信号Ｆは負荷上昇期間および負荷上昇後も信号
ＡとＢとが一致するまでは、第１加舞器２６の出力に応
じた指数関数的に増加するｐＨ設定値補正信号となシ、
その他の期間は処理ガス量検出器２１の出力に一致する
。

以上の動作により、処理ガス量がステップ的に増加した
とき、吸収塔循環液ｐＨ制御系の先行信号（乗算器２９
の出力即ちハイセレクタ２５の出力）は、処理ガス量検
出器２１の出力よシ多めに設定された値で保たれる。

従って調節弁１０は入口Ｓ０２総量変化に対応して速や
かに開度を犬の方向に作動させ、多量の吸収剤（石灰乳
）が供給されることと々る。

これによシ吸収塔ｐＨ検出値は低下することなく、はぼ
設定値近傍に保たれる。

またｐＨ調節計９も動作するので、この作用によシ訂正
信号が第２加算器２７に与えられるた１ｎ− め、吸収塔循環液ｐＨは、最終的には設定値でおちつく
こととなる。

角荷減少のときには、処理ガス量検出器２１からの出力
信号がノ・イセレクタ２５を経て先行信号が操作弁１０
に与えられ、操作弁１０の開度は処理ガス量の検出信号
に比例した信号分だけ速やかに絞られることになる。

湿式排煙脱硫装置の応答が緩やかなため、負荷減少のと
きには吸収塔循環液ｐＨが設足値を大きく下まわるよう
々おそれはなく、出口Ｓ０２濃度も所定値以上になる事
態はない。

もちろん最終的には負荷増加時と同様の作用により循環
液ｐＨは処理ガス量に応じた吸収塔循環液ｐＨ値でバラ
ンスすることになる。

以上の結果から明らかなように本発明によれば、負荷上
昇時においてもほぼＳ０２総量（排脱負荷）に応じた供
給石灰量を速やかに供給することができ、出口ガスＳ０
２濃度を許容値以下に安定に保つことができる。しかも
、吸収塔循環液ｐＨの制御偏差が少なくなるため、吸収
塔の循環液ｐＨ値を極力低くする運転ができ、経済的な
運転が達成できる顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の湿式石灰石こう法排煙脱硫法における供
給石灰量の制御装置の説明図、第２図は本発明による一
実施例を示す湿式石灰石こう法排煙脱硫法における供給
石灰量の制御装置の説明図、第３図は関数器の設定例を
示す図、第４図は各構成機器の出力波形チャートの１例
を示す説明図である。 １・・・入口ダクト、２・・・吸収塔、３・・・循環ポ
ンプ、４・・・循環ライン、５・・・出口ダクト、６・
・・吸収塔受槽、７・・・抜きとシライン、８・・・循
環液ｐＨ検出器、９・・・調節計、１０・・・調節弁、
１１・・・供給ライン、２１・・・処理ガス量検出器、
２２・・・変化率制限器、２３・・・減算器、２４・・
・関数器、２５・°・ハイセレクタ、２６・・・第１加
算器、２７・・・第２加算器、２８・・・上下限制限器
、２９・・・乗算器。 出願人復代理人弁理士　鈴　江　武　彦第１図 第２図 第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 湿式石灰石こう排煙脱硫法の吸収塔において処理するガ
   ス量を検出する検出器と、同検出器の出力に変化率制限
   演算を施す変化率制限器と、前記検出器の出力と前記変
   化率制限器の出力とを減算する減算器と、同減算器の出
   力に上下限演舞を施す上下限制限器と１、前記検出器の
   出力に応じた信号を算出する関数器と、同関数器と前記
   上下限制限器の出力を乗算する乗算器と、同乗算器の出
   力と前記検出器の出力を加算する第１加算器と、同第１
   加算器の出力と前記検出器の出力のうち大きい方の出力
   を選択して出力するハイセレクタと、前記吸収塔の循環
   液のｐＨ検出器の出力を所定値に保つ訂正信号を算出し
   出力するｐＨ調節計と、同ｐＨ調節計の出力と前記ハイ
   セレクタの出力を加算する第２加算器と、１− 同第２加算器の出力にて、前記吸収塔への供給石灰１を
   調節する調節弁とを具備することを特徴とする湿式石灰
   石こう法排煙脱硫法におけるφ 供給石灰量制御装置。