JPS593644B2 - 強制送風式燃焼装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は火炎の吹き飛び、逆火に対して安定した火炎
を保持しうる炎孔を有する燃焼板を備えた燃焼装置に関
する。

従来、燃焼装置の燃焼板は炎孔が単なる突きぬけの円形
をした孔或いはスリットを穿設しているのみである。

したがって燃焼板に供給されるガス圧或いは風量等の変
動があると炎孔に形成される火炎の吹き飛びまたは逆火
という現象を起こす欠点が有る。

この発明は上記欠点に鑑みなされたもので、四部および
凸部が連続して形成された矩形波状にプレス打ち抜きさ
れた薄板の少なくとも３枚を重ね合わせて複数の炎孔を
形成することにより火の吹き飛び或いは逆火に対して安
定な火炎を保持した燃焼板を有する燃焼装置を提供する
ものである。

以下図面を参照してこの発明の詳細な説明する。

第１図はこの発明に係る燃焼装置の一実施例を説明する
ための縦断面図である。

１０は強制送風式燃焼装置で中空円筒容器１１の一端に
は空気口１３を設け、この空気口１３に連通して空気室
１５を形成している。

この空気室１５には空気吸入口１７が穿設され、さらに
空気室１５内には燃料ガス供給室１９を設けこのガス室
１９は中空容器１１と連通口２１で連通している。

前記中空容器内の一端には軸流型送風機２３を収納し空
気室１５に取り付けた駆動用モータ２５の回軸子軸２５
ａの一端に取り付けられている。

前記送風機２３の送風方向にあたる前記中空容器１１内
には燃焼板２γおよび再燃焼板２９が順次配置され送風
機２３と燃焼板２７との間に予混合室３１を、燃焼板２
７と再燃焼板２９との間に燃焼室３３を形成している。

燃焼室３３の容器壁には点火栓３４を設けている。

前記燃焼板２７および再燃焼板２９は複数の炎孔を有し
、特に燃焼板の炎孔の構造を後で詳述する。

前記中空容器１１の他端は複数の排気口３５が穿設され
、この排気口３５には熱交換バイブ３７の一端が接続さ
れ、他端はヘッダー３９に接続されている。

この強制送風式燃焼装置によればモータ２５を駆動し送
風機２３を回転させ燃料供給バイブ２０から燃料を供給
すると送風機２３により空気と燃料が空気口１３，１７
および連通口４６から予混口室３１に吸入される。

この室３１で空気とガスが混合され燃焼板２７の夫々の
炎孔から送風機２３で吹き出される。

この吹き出された混合ガスに点火栓３４を用いて点火す
ると燃焼板２７の炎孔に火炎Ｆが形成される。

この火炎Ｆの熱により再燃焼板２９が加熱されてる。

これにより燃焼板２７での燃焼炎は完全燃焼される。

そして燃焼ガスは再燃焼板２９の炎孔を流過して排気口
３５から熱交換バイブ３７に供給される。

この熱交換バイブを燃焼ガスが流過するとき、温風或は
温水を得るようにしている。

バイブ３７を流過した排ガスはヘッダー３９で集められ
大気に排出する。

このような構造および動作の強制送風式燃焼装置に用い
る燃焼板２７の構造と動作原理を第２図および第３図を
用いて説明する。

図示のごとく燃焼板２７は少なくとも３枚の薄板２７−
１．２７−２．２７−３を使用し、これを所定の関係に
重ねている。

すなわち薄板の長手方向の対向する２辺に凹部４１およ
び凸部４３が連続して交互に矩形波法に形成している。

この凹部４１は薄板の短辺の１／２の位置を長辺に平行
に横切る線、すなわちプレートセンタａより深めに切欠
いている。

そして各板２γ−Ｌ２７−２２７−３の夫々の四部４１
には凸部４３が対向して隣り合わせになれるように重ね
合わせる。

この重ね合せた薄板の両側に切り込み無しの側板４７を
そえれば第３図ａおよびｂに示すような断面構造を有し
た炎孔４５が得られる。

第３図ａに示す炎孔４５は混合気が流速Ｖで入って来る
と出口側では１／２Ｖの流速に減速された混合気が吹き
出され、第３図すに示す炎孔４５は混合気が流速Ｖで入
って来ると出口側では２ｖに加速された混合気が吹き出
されることになる。

このように流速の異なる２種類の炎孔が隣接して多数形
成される。

今、上述の構造の燃焼板に供給される混合気の流速が燃
焼速度を上回ると第３図すに示す炎孔４５は火の吹き飛
びの問題が出でくるが第３図ａに示す流速の遅い炎孔４
５が隣接して設けられているために第３図ａに示す炎孔
４５の炎が第３図すに示す炎孔４５の炎の袖火の役割を
することによって火の吹き飛びを防止している。

また混合気の流速Ｖが燃焼速度より低くなると第３図ａ
に示す炎孔４５は逆火を生じる恐れが有る。

しかしながら混合気流路４８の流速が混合気流路４９の
流速よりも上回っているため炎孔４５に生じる火炎が逆
火を起しても段部５１にへはりついて燃えるかこの部分
で消炎されるから混合気流路４８．４９から更に予混合
室３１に火炎が逆火することはない。

２枚の板の重ね合せでは、流速Ｖで流入した燃料に対し
て減速して燃える炎孔を形成しないため、袖火の役割を
果す炎孔が形成されなくなり、燃料の流速が燃焼速度を
上回った時の燃焼の安定性を、保つことができなくなる
ため、３枚以上とした。

以上説明した燃焼板２７は薄板を単にプレス打ち抜加工
で容易に得ることができる。

この燃焼板を組込んだ燃焼装置は燃焼部分が火炎の吹き
飛び或いは逆火に対して非常に強い構造を持っているの
で安全な燃焼装置を提供することができる。

第４図ａおよびｂは燃焼板の変形例を示し燃焼量に応じ
て重ね合せる薄板の枚数を種々選択し、図中ａおよびｂ
は９枚の薄板を重ね合わせた場合の炎孔断面を示してい
る。

この例の炎孔は１／２ｖ。３／２ｖの３種類の流速が得
られている。

また多少大の吹き飛びの傾向のある炎孔には折り曲げが
自由なプレート５２を設けて保炎機構としてもよし）。

第５図は燃焼板を大気圧ブンゼンバーナに用いた応用例
を示す斜視図で、６０はバーナ本体このバーナ本体６０
はガス噴射ノズル６１、混合管６３混合室６５、燃焼部
６７から成っている。

ガス噴射ノズル６１に対向した混合管６３の吸入口６９
はベンチュリ開口をなしている。

燃焼部６７は混合室６５から延在した側板７１の間に燃
焼板７３を挿入し燃焼板７３の両端部に燃焼板Ｔ３を挟
持する支持板７５を介挿して前記側板γ１との間にボル
ト７７でとめてガスバーナを形成している。

なお、燃焼板７３は３の薄板を用い形成された炎孔７９
は流速が１／２Ｖとなり、炎孔８１は２Ｖの流速が得ら
れるような炎孔を持ったガスバーナを形成している。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明に係る強制送風式燃焼装置の一実施
例の一部を正面図で示す縦断面図、第２図および第３図
は、この発明の燃焼装置に用いる燃焼板の動作原理を説
明するための図、第４図は、この発明の燃焼板の変形例
を示す縦断面図、第５図は、この発明の燃焼板を大気圧
ブンゼンバーナに用いた応用例を示す斜視図である。 なお、１１は中空円筒容器、１３は空気口、１５は空気
室、１７は空気吸入口、１９は燃料ガス供給室、２１は
連通口、２３は送風機、２５は駆動用モータ、２７は燃
焼板、２９は再燃焼板、３４は点火栓、３５は排気口、
３７は熱交換バイブ、３９はヘッダ、４１は凹部、４３
は凸部である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 長方形法の平板に平板の長辺に平行でかつ上記平板
   の短辺の１／２の位置を横切る線より深めに切り込まれ
   るほぼ矩形状の切り込みを長辺の両側から連続して設け
   、この平板を３枚以上使用して、隣接する平板が前記１
   ／２の線を中心に１８０°回転させた関係で重ね合せ、
   この重ね合せた平板群の両脇を切り込み無しの平面で挟
   持した燃焼板であって、この燃焼板は燃料流路に流入し
   た燃料が途中で隣接する流路と分流もしくは合流する流
   路を形成していることを特徴とする燃焼装置。