JPS6229784Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は温水器や温風機等に用いる予混合式燃
焼器に関するものである。詳説するならば、中央
部に２次空気口を、その両側に炎口を有する予混
合式燃焼器に係る。

本考案はこの種の燃焼器において、着火性の向
上をはかることを目的とするものである。

この種従来の燃焼器を第１図〜第４図により説
明する。１はバーナ素子で直線状に設けられ、中
央内部に２次空気通路２を設け、その突部にスリ
ツト状の２次空気口３を多数並設している。４は
２次空気通路２の両側に設けられた炎口部で、ス
リツト状の炎口５を多数並設している。バーナ素
子１はAl材の押し出し成形品であり、スリ割り
フライス等によつて端部から切削して２次空気口
３及び炎口５を設けている。炎口５は炎口部４の
端部のバーナ支持部６にも開口している。また、
２次空気口３、炎口５は燃焼室壁に直交してい
る。７，８はバーナ素子１の端部を閉鎖する閉鎖
板であり、バーナ素子１に溶接により固着してい
る。一方の閉鎖板７には２次空気流入口９を設け
ている。

１０はAlダイカストで設けられた燃焼室壁
で、左右一対で、溶接されて一体となり、燃焼室
１１及び予混合気通路１２を構成する。１３はバ
ーナ素子１の支持部６を収納する凹溝である。バ
ーナ素子１の外面とバーナ燃焼室壁１０の内面と
の間が前記予混合気通路１２となる。また燃焼室
壁１０はバーナ素子１の長手方向の端部側も閉鎖
されているが、前記閉鎖板７，８の部分は開口１
４，１５している。また一方側には予混合気通路
１２に連通するように１次空気流入口１６を設け
ている。また開口１５は閉鎖板１７で閉鎖されて
いる。１８は点火電極である。

かかる構成において、送風機により燃焼用空気
が供給される。またガス燃料が１次空気流入口１
６に供給され、１次空気と混合して予混合気とな
り、予混合気通路１２に流出する。予混合気はバ
ーナ素子１の側面と燃焼室壁１０の内面との間の
隙間１２ａ，１２ｂを通つて、炎口部４の炎口５
から燃焼室１１に流出し、点火電極１８によつて
点火され、そして反点火電極側の炎口に点火され
る。そして２次空気口３からの２次空気によつて
完全燃焼する。

上記においては、バーナ素子１の支持部６を凹
溝１３に挿入することによつて位置決めを行うよ
うにしている。挿入を容易にするため、及び寸法
公差や熱膨脹による割れを防止するため、一方の
凹溝１３から他方の凹溝１３間の距離は支持部６
−６間の距離よりも大きく設けている。一方、バ
ーナ素子１と閉鎖板７，８は溶接により固定して
いるため、開口１４，１５は閉鎖板７，８よりも
大きい。このため、予混合気通路１２の隙間１２
ａと１２ｂの寸法にバラツキが生ずる。もともと
の隙間１２ａ，１２ｂが小さく設けられているも
のでは、前記バラツキによつて隙間１２ａと１２
ｂからの予混合気の流出量が異なり、不着火を起
こす原因となる。

本考案はかかる欠点を改良するためになされた
ものである。即ち、点火電極側の隙間が反点火電
極側の隙間よりも大きくなるようにしたものであ
る。

本考案を第５図に示す一実施例により説明す
る。閉鎖板７′，８′は図に示す如く、点火電極１
８側の側面に凸部２０，２１を設けている。この
凸部２０，２１は閉鎖板７′，８′がAlの板であ
るので、押圧して設けたものである。凸部２０，
２１の先端は開口１４，１５の内に位置する。他
の構成は従来と同一である。

かかる構成によれば、閉鎖板７′，８′を備えた
バーナ素子１を予混合気通路に挿入し、閉鎖板
７′，８′を開口１４，１５内に位置させれば、凸
部２０，２１の出代によつてバーナ素子１は反転
火電極側に寄る。従つて点火電極側の隙間１２ａ
は反点火電極側の隙間１２ｂよりも大となり、即
ち、点火電極側の隙間１２ａが確保され着火に必
要な予混合気は確保され、着火を行うことができ
るものである。

かかる構成によれば、閉鎖板７′，８′で位置決
めを行うので、支持部６と凹溝１３の間には隙間
を設けることができ、熱膨脹等の問題を生じるこ
とがない。また、突部を数ケ所設けたので、閉鎖
板７′，８′の製作も容易にできるものである。

以上の如く本考案は、閉鎖板に凸部を設けて点
火電極側の予混合気通路の隙間を確保するように
したので、着火を容易にすることができると共
に、支持部６と凹溝１３の隙間を確保することが
できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の予混合式燃焼器の縦断面図、第
２図は第１図の中央縦断面図、第３図は第２図の
右側面図、第４図はバーナ素子の斜視図、第５図
は本考案の一実施例の予混合式燃焼器の右側面図
である。 １……バーナ素子、２……２次空気通路、３…
…２次空気口、４……炎口部、５……炎口、６…
…支持部、７′，８′……閉鎖板、９……２次空気
流入口、１０……燃焼室壁、１１……燃焼室、１
２……予混合気通路、１２ａ，１２ｂ……隙間、
１３……凹溝、１４，１５……開口、１６……１
次空気流入口、１８……点火電極、２０，２１…
…凸部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ２次空気通路及び燃焼室側に２次空気口を有す
   る２次空気通路部と、その両側でしかも燃焼室側
   の位置において外側に張出して設けられると共に
   炎口を備えた炎口部とを有するように直線状に連
   続するようにバーナ素子を設け、該バーナ素子の
   連続方向のそれぞれの端部に前記２次空気通路を
   閉鎖又は２次空気流入口を有する閉鎖板を設け、
   前記燃焼室を構成する燃焼室壁であつて、その内
   部に前記両炎口部の端部を収納する凹溝を設ける
   と共に、前記閉鎖板を備えたバーナ素子を内部に
   収納することによつてその内面と２次空気通路部
   の外面との間に予混合気通路を構成するように設
   け、一方の炎口部側の燃焼室壁に点火電極を設け
   たものにおいて、前記両閉鎖板の前記点火電極側
   の端部に、該閉鎖板が位置する燃焼室壁の開口の
   内部に収納可能に凸部を設け、点火電極側の燃焼
   室壁と２次空気通路との間の予混合気通路の隙間
   を、反点火電極側の前記隙間よりも大きくしたこ
   とを特徴とする予混合式燃焼器。