JPS5935937Y2 - 押釦スイツチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は押釦スイッチに関し、特にスライダーにハート
型カム溝を設けてなる押釦スイッチのロック機構に関す
る。

押釦スイッチのスライダーにハート型カム溝を設けると
共に、このハート型カム溝に係合する駆動ピンからなる
ロック機構を設け、１度スライダーを押圧すると、スラ
イダーがロックされ、再度スライダーを押圧するとロッ
クが解除され元の位置に復帰するように構成された押釦
スイッチは、本出願人により先に出願されている。

しかし、この先の出願に係る押釦スイッチは、それ相当
の優れた効果を有するが、後述するようにロック動作に
不安定な部分があるという欠点を有していた。

そこで本考案は上記のような欠点を解消し、ロック動作
が確実で安定したスイッチ操作ができる信頼性の高い押
釦スイッチを提供することを目的とする。

次に本考案に係る押釦スイッチの一実施例を先に本出願
人が出願した押釦スイッチとの対比において図面を用い
て詳細に説明する。

第１図から第４図は、何れも本出願人が先に出願した考
案に係る押釦スイッチ（以下「従来例」と称す）を示す
図である。

第１図にお・いて、１は絶縁性の合成樹脂材からなるス
イッチ枠体、２，２はこの枠体１に設けられた突部、３
は絶縁板で、端子４と共に前記枠体１に取付けられてい
る。

５は絶縁性の合成樹脂材からなるスライダーで、このス
ライダー５にはハート型カム溝６、ガイド兼ストッパ溝
７および可動接片（図示せず）を収納する溝（図示せず
）が設けである。

８は合成樹脂からなるコイルばね収納部で、この収納部
８の上壁９には、細長いストロット１０および逃げ部１
１が設けられている。

また前記収納部８の両側面１３゜１３に翼１４．１４が
設けてあり、この翼１４．１４には前記枠体１に設けた
突部２，２と嵌合する孔１５．１５が設けてあり、また
前記収納部８の裏面には第２図に示すように、ばね収納
孔１６お・よび逃げ溝１７が設けである。

なお、１８は前記収納部８の前面に設けた突出部、１９
は前記突出部１８の裏面に設けた突部で、この突部１９
が前記スライダー５のガイド兼ストッパ溝７に係合しス
ライダー５の抜けを防止する。

２０は駆動ピン（駆動部材）で、この駆動ピン２０の一
端２１は、前記スライダー５に設けたハート型カム溝６
と係合し、他端２２は、第４図に示すように前記収納部
８の逃げ部１１に設けた孔１２を貫通し逃げ溝１７内に
位置しでいる。

２３は巻数２〜３巻きのコイルばねで、このコイルばね
２３は前記収納部８に設けたばね収納孔１６に収納され
、第４図に示すように前記駆動ピン２０に一点で当接す
るようになっている。

コイルばね２３は駆動ピン２０と当接する個所で圧縮さ
れることになり、その結果コイルばね２３が駆動ピン２
３に与える力は駆動ピン２０の回動に対して常に中央位
置へ戻すように作用することになる。

なお前記収納部８に駆動ピン２０とコイルばね２３を取
付けるには、収納部８の逃げ部１１より駆動ピン２０の
一端２２を孔１２に挿通し、その後スロット１０を介し
で他端２１をばね収納孔１６内に位置させ、コイルばね
２３を駆動ピン２０と収納孔１６の上壁９とで挾持させ
る。

２４は金属製の取付は枠で、この取付は枠２４に前記枠
体１および収納部８が取付けられる。

なお、２５は前記スライダー５を復帰させるためのコイ
ルばねで、その一端は第４図に示すように前記収納部８
の突出部１８上に位置している。

上記のように構成された押釦スイッチの動作は、スライ
ダー５に設けたハート型カム溝６と駆動ピン２０とによ
って、一度スライダー５を押圧するとピン２０の一端２
１がハート型カム溝の中央凹部６ａに係合し、スライダ
ー５がロックされ再度押圧するとロックが解除され元の
位置であるカム溝端部６ｂに復帰するのである。

この場合、駆動ピン２０はその一端２１がハート型カム
溝６と係合し、他端２２を回動自在に支持されると共に
、コイルばね２３の径内に一端２１が位置するように配
したので、駆動ピン２０はその一点でコイルばね２３の
弾性力を受け、常に中央位置へ戻るような作用力を受け
ることになる。

しかしながら駆動ピン２０はコイルばね２３の径内にあ
ってコイルばね２３と１点で当接しているのでコイルば
ね２３の収納位置によっては、終端とそれからの１春目
との間のどこかの位置で当接することになる。

たとえばコイルばね２３の巻数が３巻で２巻分に相当す
る寸法に圧縮されて装着されている場合に、１巻分近く
ずれると駆動ピン２０への押圧力がほとんど零となって
しまう危険があり、駆動ピン２０が中央位置に確実に復
帰するに十分な作用力を得られないという不安があった
。

本考案は上記のような不安を解消するものである。

第５図から第７図は何れも本考案に係る押釦スイッチを
示す図で、第５図は第２図と同様収納部８の裏面からみ
た斜視図、第６図はコイルばね２３の斜視図、第７図は
第４図と同様押釦スイッチの一部断面図である。

第５図から第７図において、第１図から第４図と同じ符
号を付した部材は第１図から第４図の部材と同じ部材を
示すので説明を省略する。

収納部８０は前述の収納部８とほとんど同じ構成で、ば
ね収納孔１６の開口部の円周の一端に切欠部８１を設け
たものであり、又コイルばね２３０は前述のコイルばね
２３の一方の終端に延長部２３１を設けたものである。

その他は第１図から第４図に示す従来例と全く同一であ
る。

前記コイルばね２３０を第７図に示すように収納＠ＶＪ
８１のばね収納孔１６内に、延長部２３１が切欠部８１
に係合する状態で装着すると共に、駆動ピン２０の一端
２１がコイルばねの径内に位置するように配置する。

こうすることによりコイルばねはは常に一定の状態で収
納位置に装着されることになり、駆動ピン２０の一点に
加えられる弾圧力も一定となるので、駆動ピンは中央位
置に一定の力で付勢されることになる。

以上詳細に説明したように、本考案は、スライダー復帰
用のコイルばねにより一方向に付勢されたスライダーに
ハート型カム溝を設け、一端がこのハート溝に係合しで
、他端を回動自在に支持した駆動ピンを、駆動ピン復帰
用コイルばねの径内に配設すると共に、この駆動ピン復
帰用コイルばねの外方に延長する延長部を駆動ピン復帰
用コイルばね収納部収納孔の切欠部に係合するように配
設し、この前記駆動ピン復帰用コイルばねで常に中央位
置に位置するように駆動ピンの一点を弾圧付勢するよう
にしたので、前記駆動ピン復帰用コイルばねは常に一定
状態で装着されることになり、駆動ピンへの弾圧力が安
定することになる結果、ロック動作が確実で安定した操
作と信頼性の高い押釦スイッチを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来型の押釦スイツチの分解斜視図、第２図は
そのコイルばね収納部を裏面からみた斜視図、第３図は
従来型の押釦スイッチの組立状態を示す斜視図、第４図
は従来型の押釦スイッチの部分断面図、第５図は本考案
に係る押釦スイッチのコイルばね収納部を裏面からみた
斜視図、第６図は本考案に係る押釦スイッチのコイルば
ねの斜視図、第７図は本考案に係る押釦スイッチの部分
断面図である。 １・・・・・・スイッチ枠体、２・・・・・・突部、３
・・・・・・絶縁板、４・・・・・・端子、５・・・・
・・スライダー ６・・・・・・ハート型溝、７・・・
・・・ガイド兼ストッパ溝、８・・・・・・収納部、９
・・・・・・土壁、１０・・・・・・スロット、１１・
・・・・・逃げ部、１２・・・・・・孔、１３・・・・
・・側面、１４・・・・・・翼、１５・・・・・・孔、
１６・・・・・・収納孔、１７・・・・・・逃げ溝、１
８．１９・・・・・・突部、２０・・・・・・駆動ピン
、２１，２２・・・・・・端部、２３・・・・・・コイ
ルばね、２４・・・・・・取付は枠、８０・・・・・・
収納部、８１・・・・・・切欠部、２３０・・・・・・
コイルばね、２３１・・・・・・延長部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 復帰用のコイルばねにより一方向に付勢されハート型カ
   ム溝を有するスライダーと、該ハート型カム溝に一端が
   係合し、他端が回動自在に支持された駆動部材と、該駆
   動部材を弾圧する一端が外方に延長する延長部を有する
   駆動部材復帰用コイルばねと、該駆動部材復帰用コイル
   ばねの延長部と係合する切欠部とコイルばねを収納する
   収納孔を有する収納部材とからなり、前記駆動部材復帰
   用コイルばねの径内に前記駆動部材の前記ハート型カム
   溝に係合する一端が位置するように配置すると共に、前
   記駆動復帰用コイルばねが前記収納部材の収納孔に収納
   されかつその延長部が収納部材切欠部に係合するように
   配設したことを特徴とする押釦スイッチ。