JPS5935737B2 - ボ−ル盤等におけるドリル着脱収納装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ボール盤で穿孔あるいはねじ切り等の孔加工を行う場合
には、目的に応じ、各種の加工用ドリルを必要とするが
、その取換え作業は甚だ面倒である。

本発明は、使用済みのドリルを、ボール盤のチャックよ
り迅速に取外して収納するとともに、必要とするドリル
を、迅速に装着しうるようにした装置に関するもので、
以下添付の図面に基いて具体的に説明する。

Ａは、ドリル着脱収納部で、一体に重合した水平をなす
上方基板１と下方基板２の、それぞれの前方（第１図下
方）の円形収納部１ ａ 、 ２ａの後端には、円形に
突出する駆動部１ｂ、２ｂが連設されている。

両基板１，２の収納部１ ａ 、 ２ａには、上下方向
を向き、上端が収納部１ａより若干突出する多数の回転
筒３が、後部を除いて同一円周上に貫設され、収納部１
ａの後部には、上方を向く第１係合突起４が立設され、
両基板１，２間には、空所５が設けである。

空所５内において各回転筒３に嵌合する第一ギヤ６は、
キー７をもって結合し、両基板１，２の中央にあって、
各第１ギヤ６に噛合する第２ギヤ８は、図示を省略した
ギヤを介し、基板１の駆動部１ａの上面に装着した駆動
装置９により回転させられる。

各回転筒３には、上下両端が回転筒３より僅かに突出す
る受筒１０を内嵌して、キー１１をもって結合し、受筒
１０は、回転筒３との間に巻装した第１圧縮ばね１２の
上向付勢により、下端に嵌設した環状ストッパ１３が、
回転筒３の下面に当接するまで、若干上方に押し上げら
れている。

第２ギヤ８のギヤ軸１４における上方基板１の上方には
、同軸をなす回転円板１５が枢設され、その周縁後端に
は、弧状の切欠１６が設けである。

回転円板１５の上面周縁近くには、放射方向を向いて各
回転筒３に対応するドリル抜取板１７が固設され、同じ
く直径方向両端近く、かっ抜取板１７の内方には、上方
を向く第２係合突起１８゜１８が立設されている。

各抜取板１７の一側面には、上記受筒１０上端の内径よ
り大径の半円溝１９が切設されている。

ギヤ軸１４の上部には、回転円板１５の上面に沿って直
径方向を向き、両箱２係合突起１８，１８の間隔とほぼ
等長の駆動板２０が固設されている。

上記ドリル着脱収納部Ａは、常時は第１図に示すように
、駆動板２０が、左方の第２保合突起１８の後面と、右
方の第２係合突起１８の前面に当接して、回転円板１５
の切欠１６が、第１係合突起４の右面に当接し、各抜取
板１７の半円溝１９は、上記回転筒３と同軸をなしてい
る。

Ｂは、ボール盤のスピンドル２１の下端に設けたチャッ
クで、第３図に示すように、スピンドル２１の下端に連
設した同軸をなす取付筒２２の下端には、直径方向両端
に位置する係合溝２３．２３が切設され、同じく中央部
には、同一円周上に並ぶ複数の円孔２４が穿設され、各
円孔２４には、取付筒２２の肉厚より大径のボール２５
が遊嵌されている。

取付筒２２の向上部に遊嵌された上面開口する有底の押
出筒２６は、その内部に設けた第２圧縮はね２７により
下方に向けて付勢され、常時は、下端がボール２５を圧
接している。

取付筒２２に外嵌された昇降筒２８の外径は、外側面に
設けた段部２９より上方は、上記半円溝１９より大径で
あり、かつ同じく下方は、僅かに小径で、内面中央には
、環状溝３０が切設されている。

昇降筒２８は、取付筒２２との間に巻装した第３圧縮ば
ね３１により下方に向けて付勢され、第３図は、取付筒
２２の下部に嵌設した環状ストッパ３２の許す下限まで
下降して、環状溝３０が取付筒２２の円孔２４より下方
に位置し、取付筒２２の内面により、各ボール２５が円
孔２４の内方に押し込まれている状態を示している。

Ｃはドリルで、刃先３３を下面中央に垂設した取付金具
３４は、外側面に設けた段部３５より上方の大径部は、
半円溝１９より若干小径、下方の小径部は、上記受筒１
０の内径より僅かに小径である。

取付金具３４の上面には、上記取付筒２２に嵌合しうる
径の、同軸をなす取付軸３６と、取付軸３６の基端両側
方において直径方向を向く、上記係合溝２３に係合しう
る第３係合突起３７が連設され、取付軸３６の遊端には
、上記ボール２５が係合しうる環状係合溝３８が切設さ
れている。

上述構成の本発明装置において、第１図に示す状態にあ
るドリル着脱収納部Ａの任意の受筒１０の上方に、第２
図に示すように、ドリルＣを装着したチャックＢを移動
させ、ついで下降させる。

この時、チャックＢのボール２５は、ドリルＣの取付軸
３６の環状保合溝３８に嵌入して係合し、かつチャック
Ｂの押圧筒２６の下面は、取付軸３６の上面に圧接して
いる。

すると、第６図に示すように、ドリルＣは、抜取板１７
の半円溝１９を通過して、受筒１０に嵌入するが、チャ
ックＢは、半円溝１９に嵌入した昇降筒２８の段部２９
は、抜取板１７に係止されるので、取付筒２２のみが、
第３圧縮はね３１を圧縮しつつさらに下降する。

そして、昇降筒２８の環状溝３０が、取付筒２２の円孔
２４の側方に位置するので、ボール２５は放射方向に移
動可能となる。

しかる後、チャックＢを引上げれば、第１図に示すよう
に、チャックＢの第２圧縮ばね２７により下向付勢され
た押出筒２６が、ドリルＣの取付軸３６を下方に押圧す
るので、取付軸３６は、環状係合溝３８よりボール２５
を押し出して離脱し、ドリル着脱収納部Ａの受筒１０に
収納され、同時に、昇降筒２８が、第３圧縮ばね３１の
付勢により下降して、チャックＢは、第３図と第７図に
示す状態となる。

収納されたドリルＣをチャックＢに装着するには、ドリ
ルＣの上方に位置させたチャックＢを下降させる。

すると、通常取付筒２２の係合溝２３と、ドリルＣの第
３保合突起３７は異なる方向を向いているので、第８図
に示すように、相互係合せずに、取付筒２２の下端縁が
第３係合突起３７上に乗るとともに、昇降筒２８の段部
２９は、抜取板１７の若干上方に位置し、ドリルＣを介
して下向押圧された受筒１０は、第１圧縮ばね１２に抗
して若干下降する。

ついで、駆動装置９を始動すれば、両ギヤ６．８および
、駆動板２０とともに、回転筒３と受筒１０が回転する
ので、工具Ｃも回転し、第３保合突起３７の方向が保合
溝２３の方向と一致した時、第１圧縮ばね１２の付勢に
より、受筒１０が若干上昇するとともに、取付筒２２が
下降して、第６図に示すように、円孔２４が昇降筒２８
の環状溝３０の側方に位置する。

かくして、取付軸３６はボール２５を押し出して、さら
に取付筒２２に嵌太し、第３係合突起３７と係合溝２３
は完全に係合し、ドリルＣも受筒１０とともに回転する
。

そして、回転する。

駆動板２０の両端が、回転円板１５の左方の第２係合突
起１８の前面と、右方の第２係合突起１８の後面に当接
すると、回転円板１５も、その切欠１６の左面が第１保
合突起４の左面に係止されるまで回転して、各抜取板１
７が、第１図想像線で示すように移動して、半円溝１９
が昇降筒２８の段部２９の下方より避退するので、昇降
筒２８は、第３圧縮ばね３１の付勢により下降し、ボー
ル２５を押し込んで、取付軸３６の環状係合溝３８に係
合させ、ドリルＣはチャックＢに完全に装着される。

ドリルＣ装着後、チャックＢをドリル着脱収納部Ａ上よ
り避退させて、駆動装置９を逆転させれば、ドリル着脱
収納部Ａは、第１図に示す状態に復帰する。

上述のように、本発明装置は、簡単な操作で、迅速にチ
ャックＢに所望のドリルＣを着脱することができ、かつ
使用済みのドリルＣを受筒１０に整理して収納しうるの
で、ボール盤等に併用して甚だ便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明装置の一実施例の平面図、第２図は、
第１図におけるＸ−Ｘ線矢視図、第３図は、チャックと
ドリルの正面図、第４図は、第３図におけるＹ−Ｙ線断
面図、第５図は、第３図におけるＺ−Ｚ線断面図、第６
図〜第９図は、本発明装置の作用を示す要部縦断拡大正
面図で、第６図は、ドリル抜取開始時の状態を示す、第
７図は、ドリル抜取終了時の状態を示す、第８図は、ド
リル装着開始時の状態を示す、第９図は、ドリル装着終
了時の状態を示す。 Ａ・・・・・・ドリル着脱収納部、Ｂ・・・・・・チャ
ック、Ｃ・・・・・・ドリル、１，２・・・・・・基板
、１ａ、２ａ・・・・・・収納部、１ｂ、２ｂ・・・・
・・駆動部、３・・・・・・回転筒、４・・・・・・第
１係合突起、５・・・・・・空所、６・・・・・・第１
ギヤ、７・・・・・・十−１８・・・・・・第２ギヤ、
９・・・・・・駆動装置、１０・・・・・・受筒、１１
・・・・・・キー、１２・・・・・・第１圧縮ばね、１
３・・・・・・環状ストッパ、１４・・・・・・ギヤ軸
、１５・・・・・・回転円板、１６・・・・・・切欠、
１７・・・・・・抜取板、１８・・・・・・第２係合突
起、１９・・・・・・半円溝、２０・・・・・・駆動板
、２１・・・・・・スピンドル、２２・・・・・・取付
板、２３・・・・・・係合溝、２４・・・・・・円孔、
２５・・・・・・ボール、２６・・・・・・押出筒、２
１・・・・・・第２圧縮ばね、２８・・・・・・昇降筒
、２９・・・・・・段部、３０・・・・・・環状溝、３
１・・・・・・第３圧縮ばね、３２・・・・・・環状ス
トッパ、３３・・・・・・刃先、３４・・・・・・取付
金具、３５・・・・・・段部、３６・・・・・・取付軸
、３７・・・・・・第３係合突起、３８・・・・・・環
状係合溝。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 水平をなす基板に、駆動装置により回転させうる、
   上下方向を向く多数の受筒を、同一円周上に枢設すると
   ともに、基板の上方に枢設した水平をなす回転円板の周
   縁近くに、各受筒に対応する抜取板を固設し、各抜取板
   の一側面に、受筒の内径より大径の半円溝を切設し、か
   つ回転円板の上面に沿って、上記駆動装置により、受筒
   と同期して所定角度を往復回転する駆動板を設け、この
   駆動板により、制限回転範囲の両端近くにおいて回転円
   板に係合して、これを両方向に回転させ、上記各抜取板
   の半円溝を、受筒の上方に位置させ、あるいは避退させ
   るようにしたドリル着脱収納部と、 ボール盤等のスピンドルの下端に、同軸をなす取付筒を
   連設し、この取付筒の下端に係合溝を切設するとともに
   、その中央部に、同一円周上に並ぶ複数の円孔を穿設し
   て、取付筒の肉厚より大径のボールを遊嵌し、かつ同じ
   く山上部に、上面開口する有底の押出筒を遊嵌して、ば
   ねをもって下方に向けて付勢し、また、取付筒に外側面
   に設けた段部より、上方を上記半円溝より大径、下方を
   半円溝より僅かに小径とした昇降筒を外嵌して、ばねを
   もって下方に向けて付勢し、昇降筒の内面に、昇降筒が
   下限まで下降した時、取付筒の円孔より若干下方に位置
   する環状溝を切設したチャックと、 刃先を下面中央に垂設した取付金具の外側面に段部を設
   け、上方の大径部を、上記半円溝より若干小径とすると
   ともに、下方の小径部を、上記受筒の内径より僅かに小
   径とし、かつ取付金具の上面に、上記取付筒に内嵌しう
   る取付軸と、上記係合溝に係合しうる係合突設を連設し
   、さらに取付軸の上端に、上記ボールが係合しうる環状
   係合溝を切設したドリルとを具備してなるボール盤等に
   おけるドリル着脱収納装置。