JPS5935125B2 - 誘電体磁器組成物 - Google Patents
誘電体磁器組成物Info
- Publication number
- JPS5935125B2 JPS5935125B2 JP51076734A JP7673476A JPS5935125B2 JP S5935125 B2 JPS5935125 B2 JP S5935125B2 JP 51076734 A JP51076734 A JP 51076734A JP 7673476 A JP7673476 A JP 7673476A JP S5935125 B2 JPS5935125 B2 JP S5935125B2
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- Japan
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- dielectric constant
- dielectric
- composition
- mol
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Ceramic Capacitors (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
この発明は低誘電率の誘電体磁器組成物に関するもので
ある。
ある。
誘電体の特性を評価する場合に、誘電損失、誘電率の温
度係数(1/εに、dεに/dT)が最も重要とされる
。
度係数(1/εに、dεに/dT)が最も重要とされる
。
誘電損失は誘電損失角(tanδ)をパラメータとして
示され、この誘電損失角はできるだけ小さく、誘電率の
温度係数もできるだけ小さくすることが望まれる。また
、誘電率の値は誘電体の用途により限定されることが多
く、したがつて誘電率を変化させずに誘電率の温度係数
を用途に応じて変化させ得ることが望まれる。従来、低
誘電損失で誘電率の温度係数を小さくし得る低誘電率の
誘電体磁器組成物としては小数の例しか知られていない
。
示され、この誘電損失角はできるだけ小さく、誘電率の
温度係数もできるだけ小さくすることが望まれる。また
、誘電率の値は誘電体の用途により限定されることが多
く、したがつて誘電率を変化させずに誘電率の温度係数
を用途に応じて変化させ得ることが望まれる。従来、低
誘電損失で誘電率の温度係数を小さくし得る低誘電率の
誘電体磁器組成物としては小数の例しか知られていない
。
その一つに、MgO一CaO−TiO2−の3成分系組
成物が知られている。この組成物は誘電率が15〜25
程度で、誘電損失角は比較的小さくとれる。ところが、
誘電損失角が小さくかつ誘電率の温度係数が小さいよう
な組成範囲が狭く、また、組成比を変えると誘電率と誘
電率の温度係数とが同時に変化し、誘電率を一定に保つ
たままで異なる誘電率の温度係数を与えることが困難で
ある等の欠点があつた。この発明は、上記実情に鑑みて
なされたもので、誘電損失角および誘電率の温度変化の
双方が小さくとれるとともに、誘電率を一定にしたまま
異なつた誘電率の温度係数を与えることができる低誘電
率の誘電体磁器組成物の提供を目的とする。すなわち、
この発明に係る誘電体磁器組成物は、MgO−CaO−
TiO2−Al2O3の4成分系組成物であり、各組成
を、35≦Mg0≦80(モル%) 0.5≦ca0≦4(モル%) 10≦Ti02≦60(モル%) 1≦M203≦10(モル%) の範囲としたことを特徴としている。
成物が知られている。この組成物は誘電率が15〜25
程度で、誘電損失角は比較的小さくとれる。ところが、
誘電損失角が小さくかつ誘電率の温度係数が小さいよう
な組成範囲が狭く、また、組成比を変えると誘電率と誘
電率の温度係数とが同時に変化し、誘電率を一定に保つ
たままで異なる誘電率の温度係数を与えることが困難で
ある等の欠点があつた。この発明は、上記実情に鑑みて
なされたもので、誘電損失角および誘電率の温度変化の
双方が小さくとれるとともに、誘電率を一定にしたまま
異なつた誘電率の温度係数を与えることができる低誘電
率の誘電体磁器組成物の提供を目的とする。すなわち、
この発明に係る誘電体磁器組成物は、MgO−CaO−
TiO2−Al2O3の4成分系組成物であり、各組成
を、35≦Mg0≦80(モル%) 0.5≦ca0≦4(モル%) 10≦Ti02≦60(モル%) 1≦M203≦10(モル%) の範囲としたことを特徴としている。
次に各組成の限定理由を説明する。
まずMgO−TiO2系では、TiO2の量が70モノ
に%以上で誘電率が急激に増大し、誘電率の温度係数が
急激に負で大となる。
に%以上で誘電率が急激に増大し、誘電率の温度係数が
急激に負で大となる。
これにCaOを添加したMgO−CaO−TiO2系に
おける各成分の組成と誘電率との関係を表わす状態図が
第1図に示されており、この第1図において曲線は等誘
電率線を表わし、添字は誘電率の値である。誘電率が1
5〜25程度の組成としては、MgO35モル%以上 CaO5モル%以下 TiO260モル%以下 の領域(第1図斜線部)が決定される。
おける各成分の組成と誘電率との関係を表わす状態図が
第1図に示されており、この第1図において曲線は等誘
電率線を表わし、添字は誘電率の値である。誘電率が1
5〜25程度の組成としては、MgO35モル%以上 CaO5モル%以下 TiO260モル%以下 の領域(第1図斜線部)が決定される。
CaOの添加は、第1図に示すように誘電率を増大させ
、さらに第2図に示すように誘電率の温度係数をより負
の値とさせる。この第2図は、MgO:Al2O3:T
iO2?6:2:32の組成に対するCaOの含有量を
O〜10モル%と変化させたものである。
、さらに第2図に示すように誘電率の温度係数をより負
の値とさせる。この第2図は、MgO:Al2O3:T
iO2?6:2:32の組成に対するCaOの含有量を
O〜10モル%と変化させたものである。
誘電率の温度係数(1/εr・Δεr/!JT)は正、
負方向に約100pvt./℃以内が望ましく、第2図
でこの温度係数範囲となるCaOの含有量として、0.
5〜4モル%が得られる。次にAl2O3の添加は、誘
電損失角(Tanδ)を小さくするとともに、第3図に
示すように誘電率の温度係数を負で大とする効果がある
。すなわち第3図は、MgO:CaO:TiO2の比を
67:4:29で一定としたまま、Al2O8の含有量
を2〜10モル%と変えた時の誘電率の温度係数の変化
を示している。この間誘電率はほとんど変化しない。こ
れらのことよりAl2O3は1モル%以上添加すること
が望ましい。以上が所望の誘電体特性を得るために必要
とされる組成範囲であるが、さらにセラミツクとしての
特性(主に機械的強度の特性)を考慮し、MgOlTi
O2、Al2O3の組成範囲が次のように決定される。
負方向に約100pvt./℃以内が望ましく、第2図
でこの温度係数範囲となるCaOの含有量として、0.
5〜4モル%が得られる。次にAl2O3の添加は、誘
電損失角(Tanδ)を小さくするとともに、第3図に
示すように誘電率の温度係数を負で大とする効果がある
。すなわち第3図は、MgO:CaO:TiO2の比を
67:4:29で一定としたまま、Al2O8の含有量
を2〜10モル%と変えた時の誘電率の温度係数の変化
を示している。この間誘電率はほとんど変化しない。こ
れらのことよりAl2O3は1モル%以上添加すること
が望ましい。以上が所望の誘電体特性を得るために必要
とされる組成範囲であるが、さらにセラミツクとしての
特性(主に機械的強度の特性)を考慮し、MgOlTi
O2、Al2O3の組成範囲が次のように決定される。
すなわち、MgOが80モル%を越す範囲、TlO2が
10モル%未満の範囲、およびAl2O3が10モル係
を越す範囲では、顕著な相分離が生じ、焼成時の収縮が
大となつてクラツクが入ること等により、素体の焼結が
困難になる。したがつてMgOは80モル%以下、Ti
O2は10七4以上、Al2O3は10モル%以下の組
成範囲が好ましいとされる。以下本発明に係るいくつか
の実施例について説明する。
10モル%未満の範囲、およびAl2O3が10モル係
を越す範囲では、顕著な相分離が生じ、焼成時の収縮が
大となつてクラツクが入ること等により、素体の焼結が
困難になる。したがつてMgOは80モル%以下、Ti
O2は10七4以上、Al2O3は10モル%以下の組
成範囲が好ましいとされる。以下本発明に係るいくつか
の実施例について説明する。
まず純度99.9(f)以上のMgO,.cacO3、
TlO2、Al2O3の各粉末を用意する。次に各粉末
を、それぞれ所定のモル%の組成となるように秤量し、
ボールミルで湿式混合処理した後、乾燥し、約1000
k9/CTlの圧力で加圧成型し、1100〜1200
℃で約1時間、空気中で仮焼する。これを乳ばち等で粉
砕後、再びボールミルで混合処理し、乾燥した後、約1
500kg/Cllの圧力で加圧成型し、1400〜1
500℃で約2時間、空気中で焼成する。こうして得ら
れた磁器組成物を切断し、円板状試料として両面を研磨
し、Al極を蒸着形成する。この試料を用いて、1MH
zで−100〜+150℃の温度範囲で誘電率の温度係
数を、1MHzおよび10MHzで誘電率および誘電損
失角(Tanδ)を測定した。この測定結果を第1表お
よび第2表に示す。これら第1表および第2表において
、試料黒1〜13は本発明の範囲内の誘電体磁器組成物
試料を示し、應14〜20は本発明の範囲外の試料を示
す。
TlO2、Al2O3の各粉末を用意する。次に各粉末
を、それぞれ所定のモル%の組成となるように秤量し、
ボールミルで湿式混合処理した後、乾燥し、約1000
k9/CTlの圧力で加圧成型し、1100〜1200
℃で約1時間、空気中で仮焼する。これを乳ばち等で粉
砕後、再びボールミルで混合処理し、乾燥した後、約1
500kg/Cllの圧力で加圧成型し、1400〜1
500℃で約2時間、空気中で焼成する。こうして得ら
れた磁器組成物を切断し、円板状試料として両面を研磨
し、Al極を蒸着形成する。この試料を用いて、1MH
zで−100〜+150℃の温度範囲で誘電率の温度係
数を、1MHzおよび10MHzで誘電率および誘電損
失角(Tanδ)を測定した。この測定結果を第1表お
よび第2表に示す。これら第1表および第2表において
、試料黒1〜13は本発明の範囲内の誘電体磁器組成物
試料を示し、應14〜20は本発明の範囲外の試料を示
す。
上記表から明らかなように、本発明の範囲内ににある組
成を満足する誘電体磁器組成物の試料は、誘電率が15
〜25と低く、誘電損失角が極めて小さくでき、さらに
誘電率の温度係数は±100PPII1/℃の絶対値が
小さい範囲内におさまる。
成を満足する誘電体磁器組成物の試料は、誘電率が15
〜25と低く、誘電損失角が極めて小さくでき、さらに
誘電率の温度係数は±100PPII1/℃の絶対値が
小さい範囲内におさまる。
しかも黒4〜6、および黒11〜13の試料から明らか
なように、誘電率をほぼ一定としたままで、誘電率の温
度係数を所望の異なる値とすることができる。なお本発
明の範囲外の組成では、誘電率が大となりすぎるか、誘
電損失角、誘電率の温度係数のいずれかが大となるか、
一定の誘電率の値を保つたまま異なつた誘電率の温度係
数を与える事が困難となるが、あるいは焼結性が低下す
るかして、本発明の目的とは合致しなくなることが表の
屋14〜20の試料からも明らかである。
なように、誘電率をほぼ一定としたままで、誘電率の温
度係数を所望の異なる値とすることができる。なお本発
明の範囲外の組成では、誘電率が大となりすぎるか、誘
電損失角、誘電率の温度係数のいずれかが大となるか、
一定の誘電率の値を保つたまま異なつた誘電率の温度係
数を与える事が困難となるが、あるいは焼結性が低下す
るかして、本発明の目的とは合致しなくなることが表の
屋14〜20の試料からも明らかである。
第1図は本発明を説明するためのMgO−CaOTiO
2系における各成分の組成と誘電率との関係を表わす状
態図、第2図はCaO添加の効果を説明するための特性
図、第3図はAl2O3添加の効呆を説明するための特
性図である。
2系における各成分の組成と誘電率との関係を表わす状
態図、第2図はCaO添加の効果を説明するための特性
図、第3図はAl2O3添加の効呆を説明するための特
性図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 MgO−CaO−TiO_2−Al_2O_3系組
成物より成り、〔MgO〕_A〔CaO〕_B〔TiO
_2〕_C〔Al_2O_3〕_D、ただしA、B、C
、Dはモル%、A+B+C+D=100とするとき、3
5≦A≦80 0.5≦B≦4 10≦C≦60 1≦D≦10 で表わされる範囲内にあることを特徴とする誘電体磁器
組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51076734A JPS5935125B2 (ja) | 1976-06-28 | 1976-06-28 | 誘電体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51076734A JPS5935125B2 (ja) | 1976-06-28 | 1976-06-28 | 誘電体磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS531899A JPS531899A (en) | 1978-01-10 |
JPS5935125B2 true JPS5935125B2 (ja) | 1984-08-27 |
Family
ID=13613805
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP51076734A Expired JPS5935125B2 (ja) | 1976-06-28 | 1976-06-28 | 誘電体磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5935125B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4308570A (en) * | 1980-02-25 | 1981-12-29 | Sprague Electric Company | High Q monolithic capacitor with glass-magnesium titanate body |
US5147835A (en) * | 1991-03-05 | 1992-09-15 | Motorola, Inc. | Composite titanate aluminate dielectric material |
-
1976
- 1976-06-28 JP JP51076734A patent/JPS5935125B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS531899A (en) | 1978-01-10 |
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