JPS5934328Y2 - ワツペン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はワッペンに係り、詳しくは衣服に密着状に取付
けることができるものでありながら、取付は取外しが容
易であり、しかも取付は跡を残すことなく取外すことが
できるワッペンに関するものである。

従来、ワッペンを衣服に取付けるには、安全ピンを介し
て取付けるもめ、対になったホックや接着剤を介して取
付けるもの、あるいは直接糸で縫付けるものが行われて
いる。

しかし、第１のものは安全ピンと衣服との当接部分が狭
いため、ワッペンが振れるという欠点があり、第２のも
のはワッペンを取外すと、ホックや接着剤等取付は跡か
が残るた−め、そのままでは通常の衣服として着用でき
ないという欠点があり、また第３のものはワッペンと衣
服とを糸で縫付けるため、取付けは勿論のこと取外しが
極めて面倒であり、しかも取付は取外しが面倒であるこ
とから、衣服を洗濯する際には、ワッペンを取付けたま
まで洗濯するのが通常であるため、衣服の洗濯に伴いワ
ッペンが型崩れを起すという欠点がある。

本考案は叙上の如き実情に鑑み、これらの欠点を一掃す
べく創案されたものであって、ワッペンの裏面に固定し
た一対の立上り片を有する衣服貫通用の弾性係止針体と
、該弾性係止針体の上記立上り片を衣服の裏面に位置し
て折曲状態に係止する係止座と該係止座の係止状態を固
定する固定座とからなる取付具を備えていることにより
、ワッペンと衣服とを広い当接部分を保持し、密着状に
取付は得て振れを防止することができ、その上、ワッペ
ンを取外した後にも取付は跡を残すことがなく、そのま
ま通常の衣服として着用することができ、しかもワッペ
ンの取付は取外しを容易に行うことができ、さらに、取
付は取外しが容易なことから衣服を洗濯する際にも、衣
服のみを洗濯することができ、衣服の洗濯に伴うワッペ
ンの型崩れをなくすことができるワッペンを提供せんと
するものである。

本考案の構成を図面に示された一実施例について説明す
れば、−１は表面に刺繍、プリント等を施したワッペン
であって、該ワッペン１の裏面中央部には、一対の立上
り片２ａ、２ａを有する衣服貫通用の弾性係止針体２が
その基辺２ｂを接し、がつ長方形の固定板３を介して固
定されている。

固定板３は、ワッペン１との取付中央部に、該固定面と
面一状態で弾性係止針体２の基辺２ｂを嵌合する嵌合溝
３ａが穿設されており、また該嵌合孔３ａと連通してそ
の両側部に、弾性針２の立上り片２ａ、２ａを後方に突
出せしめる挿通孔３ｂ、３ｂが穿設されている。

４は取付具であって、該取付具４は前記取付板３と等大
の係止座４Ａと固定座４ａとを中折れ自在に連結してな
るものである。

そして、係止座４Ａの長手方向両側部には、前記挿通孔
３ｂ、３ｂと合致する挿通孔４Ｂ、４Ｂが形成され、ま
た該挿通孔４Ｂ、４Ｂに挾まれた合わせ面４Ａ沖央部に
は長手方向−側を閉鎖し、所定間隔を存して後方に突出
せしめた長方形の係止保持板４Ｃが形成されており、該
係止保持板４Ｃは上記合わせ面４Ａ’との間に形成され
た空隙部４Ｄ間に弾性針２の立上り片２ａ、２ａ先端部
を位置せしめた際、立上り片２ａ。

２ａの弾発力に抗して該立上り片２ａ、２ａを係止保持
するものである。

また、固定座４ａの中央部には、該固定座４ａの開放面
から上記係止保持板４Ｃを突出せしめる嵌合孔４ｂが形
成されており、固定座４ａの合わせ面４ａ’を前部固定
板４Ａの合わせ面４Ａ’と合わせた状態で嵌合孔４ｂの
周縁部４Ｃが上記空隙部４Ｄの開放周縁部を閉鎖するよ
うになっている。

４ｄは固定座４ａの長手方向遊端部に一体形成された係
合部であって、該係合部４ｄは係止座４Ａの長手方向遊
端部に係合して、係止座４Ａと固定座４ａを密着状に一
体化するものである。

尚、上記実施例の固定板３、取付具４はプラスチック等
の可撓性材をもって形成させたものである。

叙上の如き構成において、いまワッペン１を衣服Ａに取
付けるには、まず弾性係止針体２の立上り片２ ａ 、
２ａを衣服Ａに貫通さすて、ワッペン１の裏面を衣服Ａ
の表面に接当させる。

次いで衣服Ａの裏面に貫通した立上り片２ａ、２ａを係
止座４Ａの挿通孔４Ｂ、４Ｂに挿通させ係止座４Ａの当
接面を衣服Ａの裏面に接当させた後、立上り片２ａ、２
ａを係止保持板４Ｃ方向に折曲して、開放されている長
手方向他側側から空隙部４Ｄ間に差し込むと、立上り片
２ ａ 、２ａはその弾発力により先端部を係止保持板
４Ｃの内面に接当して折曲状態に係止保持されることと
なる。

そして、係止保持板４Ｃにより弾発力を規制された立上
り片２ ａ 、２ａは、第３図に示す如く、その弾発力
を前部固定板４Ａに向けて、それを後方彎曲状に変形し
ようと働くこととなり、衣服Ａの裏面は係止座４Ａの両
側部からあたかもくさびを打ち込む如く押圧されること
となるので、ワッペン１は衣服Ａの表面に密着状に一体
化して取付けられる。

しかる後、固定座４ａを折曲して、その係合部４ｄを係
止座４Ａに係合せしめると、係止座４Ａと固定座４ａは
密着状に一体化して、合わせ面４Ａ’、４ａ’間に位置
する弾性係止針体２の立上り片２ａ、２ａを圧着状態に
固定すると同時に、係止保持部４Ｃが嵌合孔４ｂ内に嵌
合して、嵌合孔４ｂの周縁部４Ｃが空隙部４Ｄの開放周
縁部を閉鎖することとなり、立上り部２ａ、２ａの係止
保持板４Ｃからの離脱が阻止されることとなる。

したがって、ワッペン１、衣服Ａ、弾性針２、固定板４
は密着状に積層され、しかもワッペン１と衣服Ａとは固
定板４により広い接触面積を有して一体化するので、ワ
ッペン１は衣服Ａ上に強固に固定されることとなり、横
ずれ、立てずれは勿論のこと、振れることも全くない。

また、ワッペン１を衣服Ａから取外すには、上記取付け
る場合と逆の操作で、まず保合部４ｄの係合を解き、係
止座４Ａと固定座４ａを離間せしめると、立上り片２ａ
、２ａの圧着状態が解除されることとなる。

次いで、空隙部４Ｄ間から立上り片２ａ、２ａを抜き出
せば、係止保持板４Ｃからの係止が解かれ、立上り片２
ａ、２ａは元状態に自然復帰することとなる。

しかる後、ワッペン１を外方に引いて、弾性針２の衣服
４からの貫通を解除すると、ワッペン１、衣服Ａ、取付
具４はそれぞれ別体となり、ワッペン１が衣服Ａから取
外されることとなる。

したがって、衣服Ａには、ワッペン１を取付けた跡が全
く残らないため、衣服Ａはそのまま通常時の衣服として
着用することができる。

また、叙上の如く、ワッペン１の取付は取外しは、立上
り片２ａ、２ａの衣服Ａへの貫通及び取付具４の立上り
片２ａ、２ａへの取付のみ、あるいはそれらの解除のみ
で行うことができるので、ワッペンを直接衣服に縫い付
けるのに比し極めて簡単である。

しかも、ワッペン１の取付け、取外しが極めて簡単であ
ることから、衣服Ａを洗濯する際にも、ワッペン１の取
付は取外しがめんどうにならず、衣服Ａのみを洗濯する
ことが通常となり、したがってワッペン１の型部れを生
じさせることがなくなる。

尚、本実施例にこいては、係止保持板４Ｃ及び嵌合孔４
ｂをそれぞれ、係止座４Ａ、固定座４ａの中央部に形成
したものを示したが、これに限定されるものではなく、
例えば第４図に示す如く、両側部に形成したものでもよ
い。

これを要するに、本考案は、ワッペンの裏面に固定した
一対の立上り片を有する衣服貫通用の弾性係止針体と、
該弾性係止針体の上記立上り片を衣服の裏面に位置して
折曲状態に係止する係止座と該係正座の係止状態を固定
する固定座とからなる取付具を備えているから、ワッペ
ンを広い接触面積を保持して衣服と密着状に一体化し得
て振れを完全に防止することができ、その上、ワッペン
を取外した後には、ホック、接着剤等の取度は跡が残ら
ないので、そのまま通常の衣服として着用することがで
き、しかもワッペンの取付は取外しは弾性係止針体の衣
服への貫通及び取付具の固定又はそれらの解除のみで行
うことができるので、極めて容易に行うことができ、さ
らに取付は取外しが容易なことから、衣服を洗濯する際
にもワッペンの取外しが面倒とならず衣服のみを洗濯す
ることができ、衣服の洗濯に伴うワッペンの型部れをな
くして耐用命数を著しく長期化することができるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るワッペンの一実施例を示すものであ
って、第１図は分解斜視図、第２図はワッペン−を衣服
に取付けた状態を示す縦断面図、第３図はその横断面図
、第４図は他の実施例を示す取付具の斜視図である。 図中、１はワッペン、２は弾性係止針体、２ａ、２ａは
立上り片、２ｂは基辺、４は取付具、４Ａは係止座、４
Ｂは挿通孔、４Ｃは係止保持部、４Ｄは空隙部、４ａは
固定座、４ｂは嵌合孔、４Ｃは周縁部、Ａは衣服である
。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）ワッペンの裏面に固定した一対の立上り片を有す
   る衣服貫通用の弾性係止針体と、該弾性係止針体の上記
   立上り片を衣服の裏面に位置して折曲状態に係止する係
   止座を該係止座の係止状態を固定する固定座とからなる
   取付具を備えていることを特徴とするワッペン。
2. （２）上記取付具は、衣服の裏面に密着状に当接する係
   止座と該係止座に係合固定される固定座とからなり、係
   止座には、前記弾性係止針体の立ち上り片の挿通孔と立
   上り片の係止保持片が形成され、固定座には立ち上り片
   の係止保持片からの離脱を阻止する離脱阻止片が形成さ
   れていることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項記載のワッペン