JPS5930742Y2 - トラクタにおけるミッド動力取出し軸の切換え装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、トラクタにおいて、主に前輪に動力伝達する
ミツド動力取出し軸の切換え装置に関する。

従来よりトラクタ、特に小型トラクタでは、主変速レバ
ー、副変速レバー及び動力取出し軸変速ｖバー等の沢山
のレバー類がミッションケースに設けられており、更に
この上ミツド動力取出し軸の切換えレバーを設けること
は多数の歯車を避けなければならず、スペース的に極め
て困難であった。

また、これらミッションケースに設けられている各レバ
ーの動きを干渉せずにミツド動力取出し軸切換えレバー
をミッションケースに設けることは操作スペースの関係
からも困難であり、更に無理して設けても誤操作の原因
となっていた。

また、ミツド動力取出し軸切換え装置特にそのシフトフ
牙−りを、ミッションケース組立て時にこみ入った狭い
場所で組付けなければならず、大変面倒であった。

そこで、本考案は、ミツド動力取出し軸への動力伝達を
切換えるシフタの端部をミッションケースからクラッチ
・・ウジング内に突出し、そして一端部にレバーを固定
すると共に他端部にフォークを固定し、かつその中間部
分をボスにより回動自在に支持されているシフトフォー
クからなる切換えレバー装置を、そのシフトフォークを
クラッチ・・ウジング側面に形成した孔から挿入してそ
のフォークをクラッチハウジングの内部に突出したシフ
タの端部に係合すると共にそのボスをクラッチハウジン
グ側面に固定して、クラッチ・・ウジング側面に装着し
て構成することにより、ミツド動力取出し軸の切換えレ
バーの取付けをミッションケースから避けることができ
、もって前記欠点を解消すると共に、極めて容易に組立
てることができるミツド動力取出し軸の切換えレバー装
置を提供することを目的とするものである。

以下、図面に示す実施例に基づき、本考案を詳細に説明
する。

トラクタの動力伝達装置１部分は、第１図に示すように
、その前方をクラッチ−・ウジング２に、オたその後方
を−・ウジング後端に固定されているミッションケース
３に収納されている。

クラッチハウジング３はその前方にエンジンのフライホ
イールと断接する主クラッチ５が設けられており、主ク
ラッチ５からミッションケース３１で継手等を介して主
軸６が延びている。

主軸６のミッションケース突出部には歯車７が固定され
ており、歯車７はトランスミッション８、即ち最終減速
軸９上に遊嵌している歯車列及び中間軸１０上に摺動の
み自在に支持され、かつ主変速レバー１１により切換え
自在となっている歯車列及び副変速レバー１２により切
換え自在となっている歯車列等を介して最終減速軸９に
連結しており、更に軸９はディファレンシャルギヤ１０
及びファイナルギヤを介して後車軸に連結している。

また、歯車７は動力取出上軸変速レバー１５により切換
え自在となっている歯車列等を介して動力取出し伝動軸
１６に連結しており、軸１６は歯車列を介してミッショ
ンケース３後方より突出している動力取出し軸１７に連
結している。

最終減速軸９の前端部にはミツド動力取出し軸周のシフ
タ歯車１８が摺動のみ自在に支持されておち、歯車１８
は第４図に拝承するシフタ２０のフォーク２０ａと係合
している。

シフタ２０ば２個の環状溝部２０ｂ。２０ｂを有してお
り、これら環状溝部２０ｂ。

２０ｂのいずれか一方にスプリング２１により押圧され
ているボール２２が当接することにより位置決めされて
いる。

また、シフト２０の一端部はミッションケース３よ勺ク
ラッチハウジング２内に突出しており、該突出部２０ｃ
にはピン２０ｄが植設されている。

一方、クラッチハウジング２の一側面にはミツド動力取
出し軸周の切換えレバー装置２３が回動自在に設けられ
ている。

即ち、レバー装置２３は、第２図ないし第４図に拝承す
るよ５に、レバー２５、シフトフォーク２６及びボス２
７よりなり、シフトフォーク２６はレバー２５挿入用及
び抜止めピン２８挿入用の孔２６ａ、２６ｂ、Ｏリング
３０嵌合用の環状溝２６ｃ及びその一端に固定したフォ
ーク２６ｄを有している。

従って、レバー装置２３はＯリング３０を装着した状態
でシフトフォーク２６をボス２７に挿入した後、レバー
２５をシフトフォーク２６の孔２６ａに挿入し、レバー
２５の孔２５ａとシフトフォーク２６の孔２６ｂに抜止
めどン２８を挿入することにより組立てられる。

更に、このレバー装置２３は、第３図に示すように、フ
ォーク２６ｄを挿入するために斜め方向よりクラッチ−
・ウジング２の孔２ａに挿入し、フォーク２６ｄが前述
シフタ２０のピン２０ｄに係合するようにした状態で、
ボス２７をボルト等によりクラッチハウジング２に固定
することにより組付けられる。

オた、最終減速軸９上の歯車１８は動力取出し伝動軸１
６に同軸状に設けられたミツド動力取出し軸３１に固定
されている歯車３２に噛合自在になっており、ミツド動
力取出し軸３１の一端部はミッションケース３より突出
し、クラッチハウジング２の下部に形成された凹み部２
ｂに位置している。

なお、第１図中３３は作業機を昇降させるための昇降ア
ーム３４に連結している油圧装置であり、また３５はス
テアリングシャフトである。

本考案は以上のような構成を有するので、エンジンの動
力は主クラッチ５及び主軸６を介してミッションケース
３内のトランスミッション８に伝達され、適宜主変速レ
バー１１及び副変速レバー１２により切換えられる歯車
列を介して最終減速軸９に伝達され、更にディファレン
シャルギヤ１０等を介して後車軸に伝達される。

さた、トランスミッション８への伝達は動力取出し軸変
速レバー１５により切換えられる歯車列を介して動力取
出し伝動軸１６にも伝達され、更に歯車列を介して動力
取出し軸１７に伝達される。

一方、最終減速軸９の回転により歯車１８は回転してい
るが、歯車１８はクラッチハウジング２の側面に配置さ
れているミツド動力取出し軸周の切換えレバー装置２３
により摺動自在になっており、今、第１図に示すように
、レバー２５を手前に引いてシフタ２０を環状溝部２０
ｂにホール２２を係合した位置で位置決めしであると、
歯車１８は歯車３２と噛合せず、ミツド動力取出し軸３
１は動力伝達されていない。

次に、レバー２５を押し出すと、シフタ２０はその環状
溝部２０ｂにボール２２が係合した位置で位置決めされ
、シフタ２０のフォーク２０ａにより歯車１８は最終減
速軸９上を後方に摺動されて歯車３２と噛合する。

これにより、歯車１８の回転はミツド動力取出し軸３１
に伝達され、更に伝動軸等を介して前輪等に伝達される
。

以上説明したように、本考案によれば、ミツド動力取出
し軸周の切換えレバー装置２３をクラッチハウジング２
の側面に設けたので、操作スペースが充分に確保でき、
主変速レバー１１．副変速レバー及び動力取出し軸変速
レバー１５等の他の使用頻度の高いレバーの操作を阻害
せずに、更に切換えレバー装置２３はミッションケース
３に比して幅の狭いクラッチハウジング２に配置されて
いるので、ブレーキ操作等の他の操作の邪魔にもならな
い。

また、クラッチハウジング２及びミッションケース３を
組立てた後、レバー２５、シフトフォーク２６、フォー
ク２６ｄ及びボス２７を一体に組付けてなる切換えレバ
ー装置２３を、クラッチハウジング２の側面に形成した
孔２ａから挿入すればよく、切換えレバー装置２３の装
着を極めて容易に行うことができ、更に、切換えレバー
装置２３の装着と同時に、フォーク２６ｄがシフタ端部
２０ｃに係合するので、こみ入った狭い場所でのフォー
ク２６ｄの取付は作業等を必要とせず、ミツド動力切換
え装置の組立て・装着作業を極めて簡単にすることがで
きる。

また、クラッチ・・ウジング２の組立て後に該ハウジン
グの外から切換えレバー装置２３を装着できるので、ハ
ウジング２に装着作業のための開口等を形成する必要が
なく、ハウジング２全体を閉塞した一体形にすることが
でき、クラッチハウジング２を簡単で堅牢な構成にする
ことができる。

なお、本考案において、ミッションケース３とはその前
蓋を含んだものを意味するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案が適用されているトラクタの動力伝達装
置部分を示す断面図、第２図は第１図■−■線による断
面図、第３図はミツド動力取出し軸周の切換えレバーを
クラッチハウジングに装着している状態を示す図、第４
図は該切換えレバー装置及びシフタを示す分解斜視図で
ある。 ２・・・クラッチハウジング、２ａ・・・孔、３・・・
ミッションケース、８・・・トランスミッション、９・
・・最終減速軸、１８・・・シフタ歯車、２０・・・シ
フタ、２０ｃ・・・端部、２３・・・切換えレバー装置
、２５・・・レバー ２６・・・シフトフォーク、２７
・・・ボス３１・・・ミツド動力取出し軸、３２・・・
歯車。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. クラッチハウジング後方に固定されているミッションケ
   ース内のトランスミッションヲ介シテ伝動され、かつそ
   の端部がミッションケースからクラッチハウジング下方
   に突出しているミツド動力取出し軸を有するトラクタに
   おいて、該ミツド動力取出し軸に連結している歯車に係
   脱自在にシフタ歯車を配設し、更に該シフタ歯車を摺動
   操作するシフタの端部をミッションケースからクラッチ
   ハウジングに突出し、そして一端部にレバーを固定する
   と共に他端部にフォークを固定し、かつその中間部分を
   ボスにより回動自在に支持されているシフトフォークか
   らなる切換えレバー装置を、そのシフトフォークをクラ
   ッチハウジング側面に形成した孔から挿入してそのフォ
   ークを前記クラッチハウジングの内部に突出したシフタ
   の端部に係合すると共にそのボスをクラッチハウジング
   側面に固定して、クラッチ・・ウジング側面に装着して
   構成したトラクタに釦けるミツド動力取出し軸の切換え
   装置。