JPS5930502Y2 - 飽和型漏洩変圧器 - Google Patents
飽和型漏洩変圧器Info
- Publication number
- JPS5930502Y2 JPS5930502Y2 JP1365283U JP1365283U JPS5930502Y2 JP S5930502 Y2 JPS5930502 Y2 JP S5930502Y2 JP 1365283 U JP1365283 U JP 1365283U JP 1365283 U JP1365283 U JP 1365283U JP S5930502 Y2 JPS5930502 Y2 JP S5930502Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- saturated
- magnetic path
- gap
- noise
- leaky
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Coils Or Transformers For Communication (AREA)
- Regulation Of General Use Transformers (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
本考案は、進相型放電灯安定器等の飽和型漏洩変圧器に
関し、通電時の騒音を低減することを目的とするもので
ある。
関し、通電時の騒音を低減することを目的とするもので
ある。
漏洩変圧器を用いた電磁機器では、従来、通電時の騒音
が問題であった。
が問題であった。
これは漏洩鉄心のギャップ部或いは空間を通る漏洩磁束
による磁気吸引力が加振力となり、鉄心全体を振動させ
るためであり、進相型放電灯安定器等では、特に高い騒
音を発生する欠点があった。
による磁気吸引力が加振力となり、鉄心全体を振動させ
るためであり、進相型放電灯安定器等では、特に高い騒
音を発生する欠点があった。
即ち進相型放電灯安定器は、第1図に示すように多数枚
の電磁鋼板を積層して成るL字型の側脚1とT字型の中
央脚2とを組合せて1個の積層鉄心3を構成し、その中
央脚2に1次コイル4及び2次コイル5を套嵌し、この
コイル4,5間で各側脚1と中央脚2との間に漏洩鉄心
6を介在し、更に2次コイル5下の中央脚2に丸穴9組
長穴等のギャップ7を形成しており、このギャップ7を
設けた部分では磁路が狭くなっているので、ギャップ部
残り磁路(最飽和部磁路)8が飽和する時点で急激に漏
洩磁束が発生し、これによって非常に高い騒音が発生す
るのである。
の電磁鋼板を積層して成るL字型の側脚1とT字型の中
央脚2とを組合せて1個の積層鉄心3を構成し、その中
央脚2に1次コイル4及び2次コイル5を套嵌し、この
コイル4,5間で各側脚1と中央脚2との間に漏洩鉄心
6を介在し、更に2次コイル5下の中央脚2に丸穴9組
長穴等のギャップ7を形成しており、このギャップ7を
設けた部分では磁路が狭くなっているので、ギャップ部
残り磁路(最飽和部磁路)8が飽和する時点で急激に漏
洩磁束が発生し、これによって非常に高い騒音が発生す
るのである。
つまり、第2図Aに示す如く磁束量が比較的少なくキャ
ップ部残り磁路8が飽和していない時には、磁束は中央
脚2から両側脚1を通り、漏洩磁束は殆んどないが、ギ
ャップ部残り磁路8が飽和するまで磁束量が増えてくる
と、第2図Bに示すように飽和した磁路8の透磁率は空
間に近い状態になり、ギャップ7部を通れない磁束は漏
洩磁束として漏洩鉄心6或いは窓部空間を通ることにな
る。
ップ部残り磁路8が飽和していない時には、磁束は中央
脚2から両側脚1を通り、漏洩磁束は殆んどないが、ギ
ャップ部残り磁路8が飽和するまで磁束量が増えてくる
と、第2図Bに示すように飽和した磁路8の透磁率は空
間に近い状態になり、ギャップ7部を通れない磁束は漏
洩磁束として漏洩鉄心6或いは窓部空間を通ることにな
る。
一方、漏洩鉄心6は中央脚2と側脚1との間の窓部空間
に介在されているが、その良好な作動を維持するために
両端に適当なギャップを設けているので、前述の如く漏
洩磁束が発生すれば、そのギャップ部で磁気吸引力が発
生し、また漏洩鉄心6の少ないもの、或いは全くないも
のでは、窓部空間に磁気吸引力が発生し、これら磁気吸
引力が振動の加振源となって騒音を発生する。
に介在されているが、その良好な作動を維持するために
両端に適当なギャップを設けているので、前述の如く漏
洩磁束が発生すれば、そのギャップ部で磁気吸引力が発
生し、また漏洩鉄心6の少ないもの、或いは全くないも
のでは、窓部空間に磁気吸引力が発生し、これら磁気吸
引力が振動の加振源となって騒音を発生する。
螢光灯用安定器等の小型漏洩変圧器を構成している鉄心
の自由振動数は50止〜10 KHz程度の周波数であ
り、加振力に含まれる力の成分に、このような範囲の周
波数成分が少ない方が好ましい。
の自由振動数は50止〜10 KHz程度の周波数であ
り、加振力に含まれる力の成分に、このような範囲の周
波数成分が少ない方が好ましい。
本考案は、このような従来の問題点に鑑み、飽和型の漏
洩変圧器における漏洩磁束の立上がり、磁気吸引力の立
上がりに含まれている高周波成分を低減させることによ
り、漏洩磁束の磁気吸引力に起因する騒音の低下を図る
ようにしたものであって、その特徴とするところは、多
数枚の電磁鋼板から戊る積層鉄心と1次コイルと2次コ
イルとを備えた飽和型漏洩変圧器において、最飽和部磁
路の飽和特性を緩慢にさせるように、各電磁鋼板の最飽
和部磁路の一部に線状の切込みを設けた点にある。
洩変圧器における漏洩磁束の立上がり、磁気吸引力の立
上がりに含まれている高周波成分を低減させることによ
り、漏洩磁束の磁気吸引力に起因する騒音の低下を図る
ようにしたものであって、その特徴とするところは、多
数枚の電磁鋼板から戊る積層鉄心と1次コイルと2次コ
イルとを備えた飽和型漏洩変圧器において、最飽和部磁
路の飽和特性を緩慢にさせるように、各電磁鋼板の最飽
和部磁路の一部に線状の切込みを設けた点にある。
以下、図示の実施例について本考案を詳述すると、第3
図はギャップ部残り磁路8の一部に切込み9を設けたも
のであって、このように切込み9を設けることによって
、ギャップ部残り磁路8の直流ヒステリシス特性は、第
4図に示す点線(従来)から実線(本考案)の如く緩や
かな変化となり、従ってギャップ部残り磁路8の磁気飽
和特性が緩慢となるので、漏洩磁束の立上がりがなだら
かになり、低騒音化ができる。
図はギャップ部残り磁路8の一部に切込み9を設けたも
のであって、このように切込み9を設けることによって
、ギャップ部残り磁路8の直流ヒステリシス特性は、第
4図に示す点線(従来)から実線(本考案)の如く緩や
かな変化となり、従ってギャップ部残り磁路8の磁気飽
和特性が緩慢となるので、漏洩磁束の立上がりがなだら
かになり、低騒音化ができる。
因みにギャップ部残り磁路8に切込みを入れてない従来
品と、切込み9を入れた本考案品とについて、中央脚2
のギャップ7部の電圧波形と、漏洩鉄心6対応位置の側
脚1の振動波形とを測定した処、第5図及び第6図に示
すような結果が得られた。
品と、切込み9を入れた本考案品とについて、中央脚2
のギャップ7部の電圧波形と、漏洩鉄心6対応位置の側
脚1の振動波形とを測定した処、第5図及び第6図に示
すような結果が得られた。
従来品の場合、第5図Aに示す電圧波形の急激な立上が
り特性からも明らかなように、ギャップ部残り磁路8が
急激に飽和しており、この時の振動波形は同図Bに示す
ようになり、騒音が非常に大であった。
り特性からも明らかなように、ギャップ部残り磁路8が
急激に飽和しており、この時の振動波形は同図Bに示す
ようになり、騒音が非常に大であった。
これに対して本発案品の場合は、第6図Aに示す電圧波
形の緩慢な立上がり特性からもわかるように飽和特性が
緩慢となり、従ってその時の振動波形は同図Bに示す如
く振幅が極めて小さくなり、低騒音であった。
形の緩慢な立上がり特性からもわかるように飽和特性が
緩慢となり、従ってその時の振動波形は同図Bに示す如
く振幅が極めて小さくなり、低騒音であった。
なお単体の実測値は従来品が68.0dB、本考案品が
50.5dBであり、またケースに収納して充填剤を充
填したものでの各実測値は、夫々35.5 dB、28
.7 dBであった。
50.5dBであり、またケースに収納して充填剤を充
填したものでの各実測値は、夫々35.5 dB、28
.7 dBであった。
ギャップ部残り磁路8の飽和特性を緩慢にするための手
段としては、次のようなものがある。
段としては、次のようなものがある。
第7図A乃至りはギャップ部残り磁路8の一部に切込み
9を設けたもので、その位置等は図示の如くギャップ7
の形状等とも関係して種々のものが考えられる。
9を設けたもので、その位置等は図示の如くギャップ7
の形状等とも関係して種々のものが考えられる。
この切込み9を設けたものは、構造的に非常に簡単であ
り、実施が容易である。
り、実施が容易である。
処で、これら第7図A−Dのものを比較した場合、製作
性等の点から第7図B、Cのものが最も優れている。
性等の点から第7図B、Cのものが最も優れている。
第7図B、Cの場合、幅方向外端側から切込み9を形成
しているため、その切込み9の先端部に磁気特性の劣化
した歪み部12が深くできる。
しているため、その切込み9の先端部に磁気特性の劣化
した歪み部12が深くできる。
即ち、これは、切込み9をプレスで入れるので、第8図
に示すように切込み9の部分で鉄心を切断する際に、そ
の切込み方向に向かって点線部分の磁気特性の劣化した
歪み部12ができるためである。
に示すように切込み9の部分で鉄心を切断する際に、そ
の切込み方向に向かって点線部分の磁気特性の劣化した
歪み部12ができるためである。
しかし、第7図A、Dの如く両端まで完全に切込み9を
入れてしまうと、前述のような歪み部12ができない。
入れてしまうと、前述のような歪み部12ができない。
第7図B、Cの場合、第6図A、Hの電圧、振動波形と
なり、非常に大きな効果を得ることができ、また第7図
A、Dの場合は、第5図A、Bと第6図A。
なり、非常に大きな効果を得ることができ、また第7図
A、Dの場合は、第5図A、Bと第6図A。
Bとの中間的な効果となる。
従って、第7図B、Cに比較して多少効果は劣るが、こ
の第7図A、Dの場合も、磁路8が飽和する過程で切込
み9の特性が重畳されて飽和特性を緩慢にできる。
の第7図A、Dの場合も、磁路8が飽和する過程で切込
み9の特性が重畳されて飽和特性を緩慢にできる。
以上実施例に詳述したように本考案では、最飽和部磁路
の飽和特性を緩慢にさせるように、各電磁鋼板の最飽和
部磁路の一部に線状の切込みを設けたので、漏洩磁束の
磁気吸引力に起因する騒音を低減することができる。
の飽和特性を緩慢にさせるように、各電磁鋼板の最飽和
部磁路の一部に線状の切込みを設けたので、漏洩磁束の
磁気吸引力に起因する騒音を低減することができる。
しかも、一部の切込みを設けたものであるから、夫々の
電磁鋼板は一体に連結された状態にあり、従って最飽和
部磁路を完全に切離した構成や最飽和磁路に他部材を詰
込んだ構成のものでは、積層鉄心の振動で別部材同志が
衝当し合う確率が大幅に増大し、このため騒音を拡大す
る惧れがあるが、本考案の場合このような慣れが全く無
く、この点からも騒音を確実に低減することができる。
電磁鋼板は一体に連結された状態にあり、従って最飽和
部磁路を完全に切離した構成や最飽和磁路に他部材を詰
込んだ構成のものでは、積層鉄心の振動で別部材同志が
衝当し合う確率が大幅に増大し、このため騒音を拡大す
る惧れがあるが、本考案の場合このような慣れが全く無
く、この点からも騒音を確実に低減することができる。
また単に切込みを設けただけであるから、構造が非常に
簡単であるし、上記の如く切離した構成や他部材を詰込
んだ構成のものでは、製造の際に別部材同志の組込み乃
至組合せに非常に面倒を生じさせるが、このような面倒
もなく、従って製造が極めて容易でかつ安価に提供でき
、その実用的効果は著大である。
簡単であるし、上記の如く切離した構成や他部材を詰込
んだ構成のものでは、製造の際に別部材同志の組込み乃
至組合せに非常に面倒を生じさせるが、このような面倒
もなく、従って製造が極めて容易でかつ安価に提供でき
、その実用的効果は著大である。
第1図は従来例を示す平面図、第2図A、Bはその説明
図、第3図は本考案の一実施例を示す平面図、第4図は
同直流ヒステリシス特性図、第5図は従来例の波形図、
第6図は本考案の波形図、第7図は本考案の他の実施例
を示す要部の平面図、第8図は第7図の要部の断面図で
ある。 1・・・・・・側脚、2・・・・・・中央脚、3・・・
・・・積層鉄心、4・・・・・・1次コイル、5・・・
・・・2次コイル、6・・・・・・漏洩鉄心、7・・・
・・・ギャップ、8・・・・・・ギャップ部残り磁路(
最飽和部磁路)、9・・・・・・切込み、12・・・・
・・歪み部。
図、第3図は本考案の一実施例を示す平面図、第4図は
同直流ヒステリシス特性図、第5図は従来例の波形図、
第6図は本考案の波形図、第7図は本考案の他の実施例
を示す要部の平面図、第8図は第7図の要部の断面図で
ある。 1・・・・・・側脚、2・・・・・・中央脚、3・・・
・・・積層鉄心、4・・・・・・1次コイル、5・・・
・・・2次コイル、6・・・・・・漏洩鉄心、7・・・
・・・ギャップ、8・・・・・・ギャップ部残り磁路(
最飽和部磁路)、9・・・・・・切込み、12・・・・
・・歪み部。
Claims (1)
- 多数枚の電磁鋼板から成る積層鉄心と1次コイルと2次
コイルとを備えた飽和型漏洩変圧器において、最飽和部
磁路の飽和特性を緩慢にさせるように、各電磁鋼板の最
飽和部磁路の一部に線状の切込みを設けたことを特徴と
する飽和型漏洩変圧器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1365283U JPS5930502Y2 (ja) | 1983-01-31 | 1983-01-31 | 飽和型漏洩変圧器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1365283U JPS5930502Y2 (ja) | 1983-01-31 | 1983-01-31 | 飽和型漏洩変圧器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58142927U JPS58142927U (ja) | 1983-09-27 |
JPS5930502Y2 true JPS5930502Y2 (ja) | 1984-08-31 |
Family
ID=30026153
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1365283U Expired JPS5930502Y2 (ja) | 1983-01-31 | 1983-01-31 | 飽和型漏洩変圧器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5930502Y2 (ja) |
-
1983
- 1983-01-31 JP JP1365283U patent/JPS5930502Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58142927U (ja) | 1983-09-27 |
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