JPS5930391B2 - 蒸しアワビ様食品の製法 - Google Patents

蒸しアワビ様食品の製法

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JPS5930391B2
JPS5930391B2 JP56135473A JP13547381A JPS5930391B2 JP S5930391 B2 JPS5930391 B2 JP S5930391B2 JP 56135473 A JP56135473 A JP 56135473A JP 13547381 A JP13547381 A JP 13547381A JP S5930391 B2 JPS5930391 B2 JP S5930391B2
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Japan
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JP56135473A
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JPS5840072A (ja
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昭 加藤
弘忠 尾崎
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Maruha Nichiro Corp
Original Assignee
Taiyo Fishery Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は蒸しアワビ様の食感を有する新規な食品の製法
に関するものである。
アワビは近年非常に高価となり、生鮮食以外の加工食用
としては価額的にも消費の限界に達して居る。
そこで日本古来の蒸しアワビ料理、中国料理、フランス
料理などに用いる蒸しアワビ素材を適切な価額で供給す
るためペルー、チリ−などで採取されたアワビを加工し
た多くの蒸しアワビ類似商品が見られるが、硬すぎるも
のが多く、従来ノ蒸しアワビ様の食感のある製品は得ら
れていない。
本発明者らはスリ身の応用研究の中で蒸しアワビの需要
を充足すべく種々研究をした結果、スリ身にコラーゲン
を組み合わせることによりアワビに非常に近似した食感
が得られること、並びに従来酵素作用のためスリ身に混
合使用できないと言われていたイカのペーストの使用法
の改良により風味食感が顕著に改良され、ること、更に
澱粉、多糖類、蛋白質の添加によって他のねり製品同様
に硬さ、歯ざわりを改良し得ることを究明して本発明に
到達した。
本発明は、スリ身100部(本発明において単に部とは
重量部を指す)にコラーゲンを乾物換算で1〜25部と
塩1.5〜12部とを添加した基本配合物を主成分とす
る混合原料を水分調整して捕潰した後成形し、80〜i
oo℃で蛋白を熱変性することを特徴とする蒸しアワビ
様食品の製法である。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明において用いるスリ身の原料魚はねり製品に一般
に用いられるもので良く、好ましくは例えはスケソウダ
ラ、グチ、キグチ、ハモなどが使用される。
スリ身はこれらの原料魚から一般ねり製品の場合と同様
にして得られたもので良く、鮮魚から得られたスリ身を
そのまま即時に使用するか、或は冷凍用に加工されて冷
凍された冷凍スリ身も好ましく使用できる。
コラーゲンとしてはいわゆるコラーゲンとして一般に各
種原料から生産され市販されている粉末製品又は生コラ
ーゲンでも良い。
即ち生コラーゲンの場合は酸で膨潤せしめた後、粉砕機
にて粉砕して得られるものを使用する事も出来る。
塩は必ずしも食塩に限定されないが、食頃が最も普通に
使用される。
スリ身、コラーゲン、及び塩は本発明によって得られる
蒸しアワビ様食品の基本原料であり、スリ身100部に
対してコラーゲンを乾物換算で1〜25部と塩1.5〜
12部とを添加したものは蒸しアワビ様食品となる成形
原料の基本配合物である。
この基本配合物を他に添加物を添加することなくその捷
ま成形原料として使用する場合の本発明について次に説
明する。
スケソウダラ捷たはその他のスリ身に主1たは乾燥コラ
ーゲンを前記所定の割合に添加し、粘度、製品用途など
から適切に水分調整して充分混線後、塩を前記所定の割
合で加えて充分補遺し、任意形状のブロックに成形し、
好ましくは坐りを行なわせた後、80〜100℃でブロ
ックの大きさに応じて適当な時間、例えば20分〜60
分加熱した後冷却する。
かくして得られる食品はスリ身から得られる従来のカマ
ボコの如き弾性とは全く異なる蒸しアワピ風な食感を有
しているのである。
このような特別な食感が得られる理由を本発明者らは次
のように推測している。
即ち、スリ身に含有されているアクトミオシンはイオン
強度(電解質溶液の濃度を示す量で、溶液中のi番目の
イオン濃度をVi、イオン価をZi とすると溶液のイ
オン強度は一層 ΣViZi2で表わされる)o、oi〜1.5の範囲で
適度に調整された場において溶出してネットワークを形
成し加熱により強固になることは良く知られているが、
本発明においてはこの場合にコラーゲンが共存する。
しかしてこのコラーゲンは加熱により完全に変性した場
合はゼラチンとなり弱いゲル構造をつくることが知られ
ているが全部のコラーゲンの完全変性は容易には起り難
く変性の途中の段階においては組織構造をつくるのであ
る。
本発明はこのようなアクトミオシンとコラーゲンの性質
を巧みに組み合わせてたものと言うべく、スリ身にコラ
ーゲンと塩とを添加して補遺、成形、適度な加熱を行う
ことにより、アクトミオシンで形成された強固なネット
ワークの中に変性の途中の段階にある粘稠なコラーゲン
組織が結合して新規な構造のゲル(以下アワビゲルと言
う)が構成さね、このアワビゲル構造によってアワビ様
食感が得られるのであると推測されるのである。
しかしながらこのような推測の当否は本発明の価値を左
右するものではない。
コラーゲンの配合量をスリ身100部に対して乾物換算
で1〜25部とする理由は、25部を越えると食感が好
ましくなくなり、また1部未満では蒸しアワビ様食感が
充分には出ないからである。
また喝の配合量をスリ身100部に対して1.5〜12
とする理由はイオン強度をアクトミオシンの溶出に適度
な前記イオン強度の範囲におさめることができるからで
ある。
本発明においては上記の如くスリ身とコラーゲンから成
る基本配合物だけでもアワビゲルが得られるが、更に製
品の保水性並びに弾力、即ち硬さ、粘り、弾力、脆さ等
を改良し或は一層向上させるために必要に応じて澱粉、
多糖類、蛋白質などの改良剤の1種又は2種以上を基本
配合物中のスリ身ioo部当り乾物換算0.2〜15部
の割合で基本配合物に添加され含有せしめて得たものを
新たな基本配合物として使用することもでき、これによ
り微細な食感の改良ができる。
この場合水の量も適切に加減することは他のねり製品の
場合水の量も適切に加減することは他のねり製品の場合
と同様である。
これらの基本配合物はそれぞれだけで成形原料として使
用できる。
本発明における今一つの特徴はイカ筋肉ペーストをスリ
身100部に対して乾物換算1〜25部の割で添加する
事により食感並びに風味を改良する事にある。
イカは強力なプロテアーゼを持って居り、補遺するとそ
のプロテアーゼの為、過去イカのスリ身からのゲルや魚
肉スリ身に混合する事は不可能とされて居た。
本発明者らは別途イカ筋肉のペーストに関して検討を加
えた結果、魚肉スリ身などの如く補遺せず、押しつぶす
事によりイカ筋肉ペーストから擬似ゲル構造を作る事を
可能とし、本発明において応用したところ、本発明の目
的である蒸しアワビ様の食感、風味が著しく改良される
事を究明してこの改良法を確立したものである。
即ち、イカ筋肉を押しつぶすか、70〜100℃で蛋白
質を熱変性後押しつぶし又は弱く補遺してイカ筋肉ペー
ストを得る。
生の場合は補遺してはならず、熱変性せしめた時はコラ
ーゲンを細く切らない為に生の場合と同様に押しつぶす
事が好ましいが、弱い補遺であれば、加熱により酵素が
失活して居るので差し支えない。
かくして得たイカ筋肉ペーストはスリ身とコラーゲンと
塩とから成る基本配合物又はそれに前記の如く澱粉、多
糖類、蛋白などの改良剤を添加して得られる他の基本配
合物に更にこれら基本配合物中のスリ身100部当り乾
物換算1〜25部の割で添加して成形原料とすることに
より、イカ筋肉ペースト中の微細なコラーゲンと無を椎
動物蛋白質の組成により著しく食感風味が改良される。
生の場合は短期間内に処理すれば酵素の影響も殆んどな
く、加熱したときは均一な混合に多少の工夫が要るが酵
素の失活により安定している。
成形原料を補遺して得た混練物の成形は公知の方法によ
って良いが、真空脱気成形法による場合は製品に空気泡
や空気穴が生成せず、一層良質のなめらかな蒸しアワビ
様食品とすることができる。
以下実施例により本発明を更に説明する。
(実施例での評価は5名のパネラ−にて対話評価法によ
る判定に基づくものである。
)実施例 1 スリ身100部に対し乾物換算で種々な量(0゜0.5
、1.2.5.12.5,20.30各部)のコラー
ゲンと食@3部とを添加し、最終水分が75部になるよ
うに加水して混合補遺した後、約100gのブロックに
成形し、80〜100℃で45分加熱後、冷却して各食
品を得、一部は更に冷凍した。
その結果、コラーゲンの添加量が乾物換算で1〜25部
の場合に蒸しアワビ様の食感があり、特に2.5〜12
.5部の場合は良好な食感であったが、0及び0.5部
ではこのような効果はなく、30部では食感は却って不
良となった。
又冷凍保蔵1ケ月経過時点で冷凍による劣化を調べたが
殆んど変化はなかった。
実施例 2 スリ身100部に対しコラーゲン7.5部(乾物換算)
と水20部と種々な量(1,0,1,5,3゜5.8,
12,15各部)の食塩とを添加し実施例1と同様にし
て各食品を得た。
その結果、食塩が1.0部の場合はゲル構造が弱くて効
果は得られず、5部の場合にゲル構造は最も強くなるが
1.5〜12部間で蒸しアワビ様食感は充分に得られ、
そして15部の場合にはゲル構造の著しい劣化が見られ
總 実施例 3 スリ身100部に対しコラーゲン7.5部(乾物換算)
、水20部、及び食塩3部を添加し、これに更に種々の
量(0,O15,1,5,10,15゜20.25,3
0,35の各部)の加熱イカ筋肉ペーストを添加して実
施例1と同様にして各食品を得た。
その結果、蒸しアワビ様の食感及び風味の改良効果は加
熱イカ筋肉ペーストが0.5部の場合は0部に比べて余
り改良効果は認められなかったが、1部以上では添加量
の増大と共に改良効果が大きく表われて10部附近で風
味は最も良好であったが、30部〜35部では若干イカ
臭が出ており、35部ではゲル構造が劣化して弾力が弱
くなって食感、風味をむしろ劣ったものとなった。
実施例 4 実施例1において水分調整の目的で改良剤として上新粉
、澱粉、大豆蛋白、小麦蛋白、ガム剤、アルギン酸又は
卵白のそれぞれをスリ身100部に対して0.2〜15
部の範囲で各部を各別に添加して水分を調整して各食品
をつくったところ、いずれの場合においても単に水分調
整効果のみでなく食感の改良が見られ、上記各原料が本
発明において食感改良の上で有効なことが判った。
実施例 5 スリ身100部に対してコラーゲン7.5部(乾物換算
)、イカ筋肉ペースト7.5部(乾物換算)、上新粉0
.5部、犬ヴ蛋白0.5部、澱粉0.5部、卵白0.7
5部、アルギン酸0.2部、水60部及び食塩5部を添
加して実施例1と同様に水分調整後混練し、脱気成形と
通常成形を各別に行って得たそれぞれの成形物を加熱、
冷却して各食品を得た。
その結果、通常成形品に比較して脱気成形品は食感、手
触り、外観共に滑らかで天然の蒸しアワビと殆んど変り
のないものであった。
本発明は近年高価且つ得難くなった蒸しアワビと殆んど
変らない食品を容易且つ低コストで製造し得る製法であ
り、従って広くそして安価に供給することができるので
人口の食生活を豊にする非常に価値ある発明である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 スリ身100重量部にコラーゲンを乾物換算で1〜
    25重量部と塩1.5〜12重量部とを添加した基本配
    合物を主要成分とする成形原料を水分調整して補遺した
    後成形し、80〜ioo℃で蛋白を熱変性することを特
    徴とする蒸しアワビ様食品の製法。 2 基本配合物に該基本配合物中のスリ身100重量部
    当り乾物換算1〜25重量部の割合でイカ筋肉ペースト
    を添加混合したものを成形原料として使用する特許請求
    の範囲第1項に記載の蒸しアワビ様食品の製法。 3 成形するに当り真空脱気する特許請求の範囲第1項
    又は第2項に記載の蒸しアワビ様食品の製法。 4 スリ身100重量部にコラーゲンを乾物換算1〜2
    5重量部と塩1.5〜12重量部と澱粉、多糖類、及び
    蛋白質から選ばれる1種又は2種以上の改良剤を乾物換
    算0.2〜15重量部とを添加した基本配合物を主要成
    分とする成形原料を水分調整して補遺した後成形し、8
    0〜100℃で蛋白質を熱変性することを特徴とする蒸
    しアワビ様食品の製法。 5 基本配合物に該基本配合物中のスリ身100重量部
    当り乾物換算1〜25重量部の割合でイカ筋肉ペースト
    を添加混合したものを成形原料として使用する特許請求
    の範囲第4項に記載の蒸しアワビ様食品の製法。 6 成形するに当り真空脱気する特許請求の範囲第4項
    又は第5項に記載の蒸しアワビ様食品の製法。
JP56135473A 1981-08-31 1981-08-31 蒸しアワビ様食品の製法 Expired JPS5930391B2 (ja)

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