JPS5930064Y2 - 構築物の接続構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、マンホール・汚水ますあるいは上下分割式の
下水管などのように積み重ねる構造の構築物の接続構造
に関する。

従来上記のような構築物を積み重ねる場合、下の構築物
の接合面に接合剤を塗布したのち、その上に直接上段の
構築物を積み重ねると、接合面に塗布してあった接合剤
が、上段の構築物の圧力によって外側に押し出されるた
め、接合剤が不足し接合が不完全になってマンホールや
下水管内に汚水や土砂が侵入してくる欠点があった。

本考案は一］二記の欠点を解消するために、積み重わる
構造の構築物の接合面に空隙部を設け、ここに接合剤を
充填することにより、上段の構築物を積み重ねたとき、
その圧力によって接合剤が外方へ押し出されることを防
止しようとするもので、以下にその実施例を図面に基い
て説明する。

この実施例はマンホールを示すもので、このマンホール
の側塊１とその上段の側塊２との接合面、即ち側塊１の
周壁３の上面と、側塊２の周壁４の下面とに於て、周壁
３の上面全周に断面Ｖ型の四部５を設け、周壁４の下面
全周に前記凹部５に対応する断面Ｖ型の凸部６を突設し
て、両者間に空隙部７を形成する。

そして空隙部７の一方すなわち内壁側に開口端アを、他
方すなわち外壁側に接着面イを設ける。

この構造は側塊１と２との間に限るものではなく、側塊
２とその上段の側塊との間も同様とすることは図面に示
すどおりである。

そして、この四部５に湿気硬化型樹脂（たとえばウレタ
ン樹脂）などの接合剤を塗布したのち、その−Ｌに−に
段の側塊２を積み重ねれば、凹部５と凸部６との間には
空隙部７が出来るため、接合剤はここにはいる。

このため側壁２の圧力によって接合剤が外側に押し出さ
れることがないので、確実に上下の側塊を接合できるの
である。

なお空隙部７の開ロ端ア側が狭まくなるようにすれば、
接合剤は一層不必要なまでに押し出されることはなくな
る。

また空隙部７の一方には開口端アがあるため、塗布した
接合剤が万一 多すぎた場合には、開口端アから余分の
接合剤が逃げ、接着面イ側にははみてず接着面イ間で接
合剤を噛まないため、側塊１，２を安定して積み重ねる
ことができる。

逆に接合剤が不足したときには、この開口端ア′から不
足分の接合剤を注入して補充できる。

また凹部５の内壁側の斜面８の傾斜角αは約１５°、凸
部６の内壁側の斜面９の傾斜角βは約１０°位とするの
がよい。

これは傾斜角が大きいど、凹部５と凸部６の先端の角度
ｒ、δが鋭くなって、この部分がかけやすくなるからで
ある。

接合剤としては、ウレタン樹脂、シリコン樹脂又はエポ
キシ樹脂が好ましい。

これらの接合剤は塗布する以外に、貼付はや吹付けなど
の手段によって行ってもよい。

本考案は以上説明したように構成して、積み重ねる構造
の構築物の接合面に空隙部を形成し、ここに接合剤を充
填するようにしたため、−１段の構築物を積み重りた場
合、その圧力によってまた空隙部の一方には開「」端を
設けたため、万一接合剤の量が多すぎた場合には、開［
］端から余分の接合剤が逃げて、接着面側には出ないの
で、このような場合でも側塊相互を座りよく安定した状
態で重ｉ−ｗることかできる。

逆に接合剤が不足したときには、開口端から不足分を注
入して補充できるので、接合剤不足によって接合が不完
全になる虞れもない。

更に空隙部の他方には接着面か゛あるため、この点から
も座りよく安定した状態で積み重ねることが出来る。

また接着面に凹凸があっても、空隙部に接合剤を十分に
充填すれば、完全にシールできるので゛外部から汚水や
土砂等が侵入するのを防止できる。

また接合剤として弾性体樹脂を使用すれば、接合部で振
動を吸収するため、構築物に耐震性を与えうるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の係る一実施例を示す縦断面図、第２図
は同要部を示す拡大断面図である。 １．２−マンホールの側塊、５−凹部、６−凸部、７空
隙部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. マンホール・汚水よすのように側塊を積み重ねる構造の
   構築物において、下段の側塊の接合面に凹部を、上段の
   側塊の接合面に前記四部に対応する凸部を設けて、両者
   間で且つ側塊周壁の中央に空隙部を形成し、この空隙部
   の一方を開口端とじ２、他方に接着面を設け、空隙部は
   開口端側か順次狭くなるように形成してなる構築物の接
   続構造。