JPS5928797Y2 - 卓上紙裁断機における紙押え機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本願は、卓上紙裁断機において１回転する刃体により紙
を裁断する場合に、その裁断近傍において紙がずれない
ように強く抑止するための紙押え機構に関するもので、
その実施例を以下図面はついて詳述する。

実症例は、電動式の卓上紙裁断機の総体を示しており、
１は裁断しようとする紙を載置するテーブルで、その上
面−側部に１表面に裁断位置からの距離を示す目盛を施
し、かつ該目盛を表示する指示ツマミ２を摺動自在に取
付けたガイド片３が設けられている。

前記テーブル１の後縁部には。テーブル１の面よりも低
い台盤４が一体的に設けられており、この台盤４上には
、帯状の受台５が前記テーブル１の後縁に沿って延びか
つ該テーブル１の表面と一致するように設置されている
。

前記台盤４は、その左右位置に前記テーブル１より側方
に突出する軸部４ａ、４ｂを一体に有しており、左右袖
部４ａ、４ｂ上には、前面が傾斜し後面が垂直に立上が
る台形状の支持部材５ａ、５ｂが立設されている。

この支持部材６ａ、６ｂの後面間には、断面内向コ字伏
を呈する１対の長尺なレール部材７，８が上下位置で平
行するように横架されており、このレール部材７，８の
各内面には、上下辺にボール９を転勤自在に保持した断
面内向コ字状のガイド部片１０．１１が夫々嵌合されて
いる。

１２はカッター機構部で、前記レール部材７，８の前後
面を覆うように下向コ字状を呈する高さ方向に長いモー
タベース１３と、該モータベース１３の垂直後面に装着
され出力軸１４が前記レール部材７，８の間を貫通して
前方に突出する駆動モータ１５と、前記モータベース１
３の垂直前面１３′に装着され前記出力軸１４によって
駆動されるギヤー機構を内蔵したギヤーボックス１６と
、このギヤーボックス１６の前面にスペーサ１７を介し
て取付けられ前記ギヤー機構の出力軸によって回転され
る回転刃体１８と、前記モータベース１３の垂直前面１
３′の内面上下位置に平行状態に取付けられかつ前案内
部片１０．１１に嵌合されて前記ボール９の転動作用に
よりレール部材７，８に沿い前記案内部材１０．１１に
案内されながら横行する外向コ字伏をなす１対のスライ
ダー１９ 、２０とから構成され、前記刃体１８は、前
記受台５の後縁と接するように配置されている。

２１は前記受台５の上面と対向するように所要の間隔を
おいて配置された押え板で、その両側端に起立して設け
た側片２１’、２１’が、前記軸部４ａ、４ｂ上に立設
された支片２２．２２に対し軸片２３．２３を介して回
動自在に支承されており、前記側片２１’、 ２１’に
は夫々外向きに突出する偏心軸２４．２４が設けられ、
この偏心軸２４．２４と支片２２，２２との間には、押
え板２１に常時後傾方向の回動力を付勢するスプリング
２５．２５が介在されている。

２６は押え板２１の下面長手向に沿って後半部が前記押
え板２１の後縁より突出するように設けられた弾性金属
板から成る圧接板で、その突出した後半部分には、その
長手方向にスリット２７を介して複数の遊離片２８．２
Ｂ、・・・・・・・□・・が並列されているっ２９は前
記押え板２１がスプリング２５により傾動されて受台５
の面上に圧接板２６の遊離片２８が圧接している第１の
状態から、その圧接状態を解いて圧接板２６を受台５か
ら離反させる第２の状態に操作するための操作機構で、
前記他方の支持部材６ｂを側方に貫通して外方に突出す
るハンドル軸３０と、その内端に軸止された回転板３１
と、この回転板３１に設けた偏心軸３２と前記一方の偏
心軸２４とを連結したリンク片３３とから成り、前記ハ
ンドル軸３０の外端にはハンドル３４が軸止されている
。

３５は前記一方の支持部材６ａの内面上部に一端が取付
けられて内方に延びる水平のステイ４５の他端と、前記
他方の支持部材６ｂの内側面とに夫々対向して設けられ
た支軸で、この支軸３５には、前記左右１対の支持部材
６ａ、５ｂ間に位置し、かつ前面が該支持部材６ａ、６
ｂの前方傾斜面に沿って傾斜すると共に上面が水平に形
成された透明のカバー３７が開閉自在に支承されており
、このカバー３７は、閉じた状態においては、その上面
３７′の後縁と前記上位のレール部材７の上部を覆う固
定カバー３８との間にモータベース１３の垂直前面１３
′の走行を許容する案内溝３９が形成され、この案内溝
３９は、カバー３７が開披したとき前記上位のレール部
材７の上片７′にカバー３７の表面が当接することによ
り閉じられ、前記モータベース１３の走行を阻止する。

４０は一方の支持部材６と前記カバー３７との間に位置
しかつ前記カッター機構部１２の前面を覆うように設け
られたボディケースで、その上面には、前記案内溝３９
と一直線上で一致してモータベース１３の垂直前面１３
′の介入を許容するスリット４０′が設けられている。

４１は他方の支持部材６ｂに前記操作機構２９を覆うよ
うに設けられたボディケース、４２は前記モータベース
１３の上面に耶付けた操作用グリップ。

４３はカバー３７の上部に設けた緩衝用の当接部片、４
４はカバー３７の下部に設けたツマミ、Ｓは前記グリッ
プ４２りこ内蔵されこれを把持したときにＯＮに切換わ
たるモータ電源用スイッチである。

しかして第１，２図に示すように、カッター機構１２は
不使用時において台盤４の一方の軸部４ａ上に位置して
ボディケース４０内に納められており、かつカバー３７
が閉じられているときは。

案内溝３９とボディケース４０のスリット４０′とが一
直線におかれている。

一方常時は、第３，４図に示すようにスプリング２５に
より押え板２１は後方に傾動されて圧接板２６の後縁が
受台５上に圧接さ２１ているので、ハンドル３４を第５
図想像線の状態から同図実線の状態に回動操作すること
により、押え・板２１は受む５から離反してこれらの間
に所要の間隔を保持する。

従って裁断しようとする紙ｐをテーブル１上に載置して
これを後方に押し込み、裁断位置をガイド片３の目盛を
たよりに或いは裁断線が施されているときこれを受台５
の後縁に合致させる。

この状態はカバー３７を透視して確認することができ１
次いでハンドル３５を第５図実線の状態から同図想像線
の状態に回動操作すると、操作機構２９を介して押え板
２１が回動すると共に、スプリング２５の付勢力により
圧接板２６の後縁部が受台５上に圧接し。

第６図で示すように圧接板２６の遊離片２８により紙ｐ
は受台５上に抑止される。

しかしてこの状態でグリップ４２を把持し、かつスイッ
チＳを介して駆動モータ１５を駆動モータ１５を駆動し
て該グリップ４２を第１図において矢印ａ方向に移動す
る。

すると、モータ１５゜モータベース１３．ギヤーボック
ス１６及び回転刃体１８が一体となって案内溝３８に沿
って移動し、かつ回転刃体１８は回転しなから紙ｐを受
台５の後縁との間で裁断する。

この状態は、カバー３７を透視して外部から確認でき、
裁断が完了したのちグリップ４２を前記矢印ａと反対方
向に移動して台盤４の一方の軸部４ａの位置まで戻すの
であるか、裁断途中において或いはカッター機構部１２
を一方の軸部４ａ側に戻す途中においてカバー３７を開
披しようとしても、カバー３７の上面後縁がモータベー
ス１３に邪魔されてその開披は阻止され、従ってカッタ
ー機構部１２が一方の軸部４ａの位置までに完全に納ま
らないかぎリカバー３７の開披は不能となり、安全な操
作が保証される。

そしてグリップ４２の移動によりカッター機構部１２が
一方の軸部４ａに納められたとき。

該機構部１２は案内溝３９より脱出するので、カバー３
７を第３図実線の状態から同図想像線の状態に開披する
ことができ、従って本願裁断機の前面が全開されてテー
ブル１上に残る紙は勿論のこと、裁断されて台盤４上に
落下された裁断後の紙をも手によって手前方向から取り
出すことができる。

またカバー３７を第３図想像線で示すように全開してい
るときは、カバー３７が案内溝３９を閉じる状態となっ
てカッター機構部１２の移動が阻止されるので１紙の取
り出しが安全に行うことができる。

本願は上記したように１回転する刃体を１紙を載置する
テーブルの後縁に設けた長尺な受台の後縁に当接させな
がら移動することにより１紙を裁断する卓上紙裁断機に
おいて、前記受台の上面と対向するように配置されかつ
長手方向の両端が回動自在に枢着された押え板と、この
押え板に回動作用を付勢してその後縁か受台上に当接す
るように弾圧するスプリングと、前記押え板を受台上に
当接させる状態と前記スプリングに抗して押え板を受台
から離反する状態との間で前記押え板を作動する操作機
構とを備えて成り、前記押え板の下面に、その後縁から
突出するように弾性金属板から成る圧接板を設け、との
圧接板の突出部分にスリットを介して複数の遊離片を長
手方向に沿って並列せしめて成るので、押え板に回動作
用を付勢するスプリングの弾力と、圧接板のもつ弾力と
の相互作用により遊離片は撓みながら紙をその上面から
受台上に強力に抑止し得ると共に、該遊離片はスリット
により区分されているので１紙の横幅寸法の大盛に不拘
圧接板の長手方向に沿って紙の表面全体を均一に抑止で
き、また遊離片が充分に撓み得るので、裁断しようとす
る紙の積層厚の差に対しても順応し得ると共に、裁断時
に裁断位置のずれる傾向の大きい積層厚の厚い場合には
むしろ紙の抑止力か増大して裁断性能の向上をはかるこ
とができるなどの利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第１図は総体斜視図
、第２図はカバー、ボディケース及びハンドルを省略し
た状態の総体斜視図、第３図は中央縦断右側面図、第４
図は中央縦断左側面図、第５図はハンドルと押え板と受
台との関係を示す部分断面図、第６図は押え板による紙
の押圧状態を示す部分斜視図である。 図中１はテーブル、５は受台、７，８はレール部材、１
２はカッター機構部、１８は回転刃体。 ２１は押え板、２１′は側片、２２は支片１．２３は軸
片、２４は偏心軸、２５はスプリング、２６は圧接板、
２７はスリット、２８は遊離片、２９は操作機構、３０
はハンドル軸、３１は回転板。 ３２は偏心軸、３３はクランク、３４はハンドルである
。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）回転する刃体を１紙を載置するテーブルの後縁に
   設けた長尺な受台の後縁に当接させながら移動すること
   により１紙を裁断する卓上紙裁断機において、前記受台
   の上面と対向するように配置されかつ長手方向の両端が
   回動自在に枢着された押え板と、この押え板に回動作用
   を付勢してその後縁が受台上に当接するように弾圧する
   スプリングと、前記押え板を受台上に当接させる状態と
   前記スプリングに抗して押え板を受台から離反する状態
   との間で前記押え板を作動する操作機構とを備えて成り
   、前記押え板の下面に、その後縁から突出するように弾
   性金属板から成る圧接板を設け、この圧接板の突出部分
   にスリットを介して複数の遊離片を長手方向に沿って並
   列せしめて成る卓上紙裁断機における紙押え機構。
2. （２）操作機構が、ハンドル軸と、これに軸止された回
   転板と、この回転板に設けた偏心軸と押え板に設けた偏
   心軸とを連結するリンク片とから成る実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の卓上紙裁断機における紙押え機構。