JPS5926996Y2 - セルフロツク押釦スイツチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はハートカムを用いてセルフロックするセルフロ
ック押釦スイッチに関するものである。

最近、セルフロック押釦スイッチのストロークを小さく
したいという要求がある。

従来のこの種のセルフロック押釦スイッチにおいては、
ハートカムとシャフトとが一体となっており、シャフト
の移動距離そのものがハートカムの移動距離となってい
る。

このためシャフトのストロークを小さくすると、セルフ
ロック機能をもたせるハートカム溝も小となり、このハ
ートカム溝内のストッパ一部も小さくせざるを得ない。

また、ハートカム溝に係合させるロックピンの径もそれ
に応じて小さくせざるをえない。

このため、ロック状態でのシャフトの引張り強度が低下
してしまう欠点があった。

本考案の目的は、シャフトの引張り強度を低下させずに
ストロークを小さくすることができるセルフロック押釦
スイッチを提供するにある。

以下本考案の具体例を図面を参照して詳細に説明する。

第１図乃至第３図に示すように、本実施例のセルフロッ
ク押釦スイッチは、絶縁材よりなるケース１内にシャフ
ト２が摺動自在に挿入されている。

ケース１の底部には端子３と端子４とが貫通して固設さ
れている。

端子３上にはクリックばね式の可動接触片５の途中の部
分が支持されている。

可動接触片５の一端には接点５Ａが設けられ、この接点
５Ａは端子４の接点４Ａに対し接触・離間するようにな
っている。

可動接触片５の他端はシャフト２の孔部２Ａに挿入され
ている。

このシャフト２の孔部２Ａには、ケース１の上面に一端
が支持されたスプリング６の他端が挿入され、このスプ
リング６の他端で可動接触片５の他端が付勢されている
。

これら端子３，４、可動接触片５、スプリング６にてシ
ャフト２で駆動されるスイッチング機構７を構成してい
る。

シャフト２の外端には戻しスプリング８が嵌合され、そ
の一端はシャフト２に係止され、他端はケース１に当接
され、シャフト２を外に引き戻すように付勢している。

シャフト２の途中に、はカム収容孔部２Ｂが形成され、
且つこのカム収容孔部２Ｂの内壁にはピン係合溝部２Ｃ
がシャフト２を横切って形成されている。

カム収容孔部２Ｂにはハートカム９の頭部９Ａが回動自
在に収容されている。

ハートカム９は扇形をしていてその頭部９Ａの上面にハ
ートカム溝９Ｂが形成され、且つこのハートカム９の中
間の両側面には中間ピン９Ｃが突設されている。

これら中間ピン９Ｃはシャフト２の中間ピン係合溝部２
Ｃに係合されている。

ハートカム９の扇形の下部９Ｄにも要ピン９Ｅが突設さ
れている。

このハートカム９の下部９Ｄは、シャフト２を横切って
シャフト２の外に突出され、要ピン９Ｅはケース１の底
部の要ピン係合溝部１Ａに回動自在に係合されている。

ケース１の上部下面にはハートカム溝９Ｂに対向してロ
ックピン１０の一端がハートカム９に向って摺動自在と
なるように支持され、他端はハートカム溝９Ｂ内に係合
されている。

ロックピン１０はハートカム溝９Ｂから外れないように
ロックスプリング１１で付勢されている。

このようなハートカム９、ロックピン１０、ロックスプ
リング１１にてセルフロック機構１２を構成している。

このようなセルフロック押釦スイッチは、シャフト２を
前後動させると、ハートカム９が要ピン９Ｅを中心に円
弧運動をする。

この場合、中間ピン９Ｃはシャフト２とほぼ同じストロ
ークだけ要ピン９Ｅを中心として円弧運動をする。

これにつれてハートカム９の頭部９Ａもピン９Ｅを中心
に円弧運動をする。

このとき、要ピン９Ｅからハートカム頭部９Ａの上面ま
での距離Ａは、要ピン９Ｅから中間ピン９Ｃまでの距離
Ｂより大きいので、中間ピン９Ｃの動きがハートカム頭
部９ＡではＡ／Ｂだけ拡大される。

従って、ハートカム溝９Ｂのストローク寸法をシャフト
２のストローク寸法より大きくすることができ、そのス
トッパ一部を大きいでき、これに伴ってロックピン１０
も太くすることができる。

なお、スイッチング機構７は実施例のもののみに限定さ
れるものではなく、例えばケースに複数の端子をシャフ
トの摺動方向に整列させて固設し、これら端子に接触し
て切替え動作する摺動接点をシャフトに支持させた構造
のものでもよい。

以上説明したように本考案に係るセルフロック押釦スイ
ッチにおいては、ハートカムをシャフトから分離し、シ
ャフトのストロークに対してハートカムの頭部のストロ
ークを拡大したので、このハートカムの頭部に設けたハ
ートカム溝をシャフトのストロークより大きくすること
ができ、従ってハートカム溝内のストッパ一部を大きく
でき且つロックピンも太くすることができ、シャフトを
小ストロークにしてもシャフトの引張り強度の低下を防
止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るセルフロック押釦スイッチの一実
施例を示す縦断面図、第２図及び第３図は本実施例で用
いているシャフトとハートカムの斜視図である。 １・・・・・・ケース、２・・・・・・シャフト、２Ｂ
・・・・・・カム収容孔部、７・・・・・・スイッチン
グ機構、８・・・・・・戻しスプリング、９・・・・・
・ハートカム、９Ａ・・・・・・頭部、９Ｂ・・・・・
・ハートカム溝、９Ｃ・・・・・・中間ピン、９Ｄ・・
・・・・下部、９Ｅ・・・・・・要ピン、１０・・・・
・・ロックピン、１１・・・・・・ロックスプリング、
１２・・・・・・セルフロック機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケース内にシャフトが摺動自在に挿入され、前記ケース
   内には前記シャフトの動きで駆動されるスイッチング機
   構と、前記シャフトをセルフロックするハートカムセル
   フロック機構が設けられているセルフロック押釦スイッ
   チにおいて、前記ハートカムセルフロック機構は前記シ
   ャフトから分離されたハートカムを有し、前記ハートカ
   ムはその頭部上面にハートカム溝が形成され、且つその
   中間部の側面と下部とに中間ピンと要ピンが突設された
   構造をしていて、その頭部が前記シャフトのカム収容孔
   部に収容され、その中間ピンが前記シャフトの中間ピン
   係合溝部に係合され、且つその下部が前記シャフトから
   突出され、その要ピンが前記ケースの要ピン係合溝部に
   回動自在に係合され、前記ケースには前記ハートカム溝
   に対向してロックピンが支持され、前記ロックピンの端
   部が前記ハートカム溝に摺動自在に係合されて構成され
   ていることを特徴とするセルフロック押釦スイッチ。